バズ・ガレムソン

登録日:2022/04/30 Sat 2:39:00
更新日:2024/03/24 Sun 18:22:59
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オマエが今更あがいたところでどうにもならん!


バズ・ガレムソンとは機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91に登場するキャラクターである。
CV:池田勝(SDガンダムGジェネレーションシリーズ

概要


地球連邦軍に所属する軍人であり、階級は本編時点で大佐。
頭髪どころか眉毛すらない頭部、鋭い目つきに左のこめかみの大きな傷跡とかなりの強面が特徴。
一見すると老けて見えるがこう見えて35歳と意外と若い。いやまあガンダムにはそういうのもけっこういるけど

連邦軍の特務遊撃部隊「306部隊」を率いる隊長であり、
同時に同隊の旗艦であるエイジャックスの艦長も務めている。
「1/100 ネオガンダム付属冊子 モビルスーツハンドブック」によるとU.C.0119年にインドで内乱を起こしたとされる旧ネオ・ジオン系列の反連邦組織の鎮圧作戦でも部隊を率いて鎮圧に貢献したとされる。

同作の主人公トキオ・ランドールのかつての上司。
後述する一件で事実上の左遷相当の処分をしてからも実力は認めており、甘いと酷評してながらもトキオを今でも目をかけたり、彼らの艦であるブレイウッドをただで修理するなど、何だかんだで面倒見がいい人物に見えたが…




以下ネタバレ注意


本作におけるラスボス

306部隊が独立部隊であることをいいことに、抵抗する気があるか否かを問わずネオ・ジオン残党であるとわかれば躊躇なく手に掛けてきた卑劣かつ残忍な性格
(当時のネオ・ジオン残党は連邦に敵対しない限りは人権が保障されていた)
この一件を目の当たりにしたトキオがこれは任務ではなくただの人殺しであると反抗した為、彼に対し事実上の左遷処分を下している。
更にはヒロインの一人であるレイラも彼の虐殺とも言える所業で両親が命を落とした為、彼女には仇として命を狙われている。

舞台となるU.C.123年に35歳ということはU.C.87~88生まれ、ハヤト・コバヤシの実子と同年代ということになり、ジオン系の組織から直接の被害を被った可能性は低い。
バスク・オムのように憎悪から殺戮に走るのではなく、単なる快楽殺人者であるところが他のキャラと一線を画する。
ただし彼本人ではなくとも、幼い頃に家族や友人を殺された、などの可能性はなくもない。特に相手が「旧ジオン」ではなく「ネオジオン」ということから、シャア・アズナブルフィフス・ルナ落とし(バズ推定5歳前後)で何かしらの間接的な被害を被った、もしくは幼心に強烈な悪印象を持ったという可能性なら考えられなくもないだろう。
また本編の三年前には火星でジオン残党大規模なテロ・破壊活動を行っていたため、なおのことジオン系に対する憎悪と嫌悪が全世界に広まっていたことも考えられる。


活躍


ゼブラゾーンにおいてエイジャックスに乗艦し登場。
前述の通りブレイウッドを修理するなど、当初は味方のように思えた。
だが実は彼はクロスボーン・バンガードと裏取引をしていた。
…のだがMSのデータを渡しに来たクロスボーン・バンガードのオバリー少尉を用済みとばかりに殺害*1
これに激怒したシェフィールド大尉と応戦するもエネルギー切れまで追い込んで撤退させている。

更にアイリスが自身のネオガンダムへついた跡から戦闘を行ったことに気付かれ、その件で詰め寄られるも口封じとばかりに監禁する。
ついでにエリザベスを始めとしたネオ・ガンダムの調整をしていたアナハイム社員を抹殺しようとする冷酷な一面を見せ始めるが、エイジャックスに乗り込んできたトキオと再会。
同時にクロスボーンとプレイウッドが交戦するように仕向け、データを集めた上で両者とも始末する計画だったという真相を語る。

更にトキオにネオ・ガンダムを与えて懐柔し部隊に復帰させようとしたものの、当の本人には銃口を向けられ、銃撃戦を繰り広げる。
だがうまく逃げられた上に監禁していたアイリス達を救出された挙げ句、ネオ・ガンダム2号機も半ば強奪される形で持ち出されてしまう。また2号機か

その後トキオがエイジャックスに乗り込んだ際に使ったシルエットガンダムに乗り込んだレイラにその姿を見られ、両親の仇とばかりに激高した彼女の攻撃を生身のまま受ける。
そう、レイラの両親はネオ・ジオン残党であり、両親を殺した連邦軍軍人は彼だったのである。
その攻撃を受け死亡したかに思われたが実際は腕を負傷しただけであり、しぶとく生き延びるタフネスを見せた。
ちなみにその内訳はパンチ2発。それでも生きてるとかもはやガンダムファイターかなにかである。

直後に自身もネオガンダム1号機に搭乗し、トキオ達を追跡。初めて乗った機体にも拘らず驚異的な操作能力を見せつけ圧倒する。
しかし乱入してきたシェフィールドの駆るビギナ・ゼラの攻撃に気を取られた隙にコロニー内に逃げられてしまい、エイジャックスの攻撃でコロニーごと葬ろうとするも逆にネオガンダム2号機の砲撃で撃沈されてしまう。

帰る艦を失ってもなお追いすがり、トキオ達と再び交戦。
ネオガンダム2号機とシルエットガンダムの二機を相手に優勢を保つが、トキオの機転により2号機に羽交い絞めされて戦闘も脱出も不能に陥る。
そのままシルエットガンダムと2号機のコア・ファイターの攻撃を立て続けに受けて爆散する1号機と運命を共にした。

しかし単体では(腕を負傷しているにもかかわらず)トキオを圧倒しており、そのトキオもレイラとのコンビネーションと乗機を捨てるという奇策を用いて撃破できた事からこの漫画最強の戦闘能力を持っていたと言っても過言ではない。
正直な話、ネオ・ジオンの残党狩りをし一人の復讐鬼を産まなければバズ・ガレムゾンという凄腕パイロットがやられることは無かっただろう。


機動戦士ガンダムF90 FastestFormulaでの活躍

そんなガレムソンも時系列的には過去となるF90FFに登場。
年齢は27歳。この頃から坊主であったが額の傷は無い。
主人公ディル達の同僚としてまさかの味方ポジションとして登場。
もしかしたら彼にもジオンを恨む理由が描かれてボッシュショックみたいな事になるのでは…?と思われたが、まぁうんガレムソンは若い頃からガレムソンであった
それどころか連邦参謀本部が見出したニュータイプ候補者の1人だが素行が非常に悪く、上司相手にも食って掛かるわ同僚のディルを煽るわで期待通りのガレムソンっぷりであった。
と同時にジョブ・ジョンが理屈を説くと納得したりする「切れ者」っぷりも発揮していた。

その後戦闘になった際もなかなか卑怯なガレムソンっぷりを見せるが、ディルがピンチになった際は「小僧、個人プレーはダメだ」と助けに入り、彼が弱気になったら発破を掛ける等、急に面倒見の良さを発揮。
その後2人で「敵は!!撃滅する!!」と啖呵を切るシーンは非常にかっこいいけど片方のガレムソンはすっごく嬉しそうな表情であった。
良くも悪くも想像の範疇に収まるガレムソンだったので「ショック」にまでは至ってないが、それでもまさかのガレムソンが味方入りしたことにファンは盛り上がったのは言うまでもないだろう。
しかし同時に彼は「殲滅者(アニヒレーター)」と呼ばれ傭兵仲間からは鼻つまみにされていると語られている。
ギデオンとあらっぽくも楽しそうに会話する彼の行末は果たして…。


搭乗機


ネオガンダム 1号機

サナリィが開発したF91のデータを基にAEに開発されたシルエットガンダムからさらに発展する形で作られた2機の試作機の一つ。
トキオが乗る2号機が緑のツインアイにガンダムらしい白を基調としたカラーなのに対し、ガレムソンの乗るそれは赤いツインアイと機体のほとんどが黒に塗られており、如何にも悪役といった色が特徴である。
脳波によって機体をコントロールするシステムが備わっている為、例え腕が使えなくとも使用可能であり、実際に劇中でバズは腕を負傷したものの、操作には全く支障がなかった。
ラフレシアにも似たこの操作システムは、実際にクロスボーン・バンガードとの裏取引で得た技術であることが明かされている。





余談

作中でラスボスとはいえ、正規軍人とは思えない程の外道ぶりを散々見せつけた彼であるが、裏を返せばそのような人物でも高官になれてしまう程腐敗した当時の連邦の象徴ともとれる人物である。
作品や場面において一人称がコロコロ変わることでも有名で、原作においては「私」と「俺」、ゲームにおいては「ワシ」という一人称を使っている。

副官であるドーフマンと帰るべき場所であるエイジャックスを失った際には「軍法会議に掛けるまでもない、ワシが直々に裁いて見せる!」という台詞を言っている。
が、逆に言うとそれまでは自分を殺そうとしたトキオにすらまだ連邦としての法を遵守させようとしていた。
ジオンの残党狩りもやり過ぎとは言え任務として行っていたことから、良くも悪くも「法に忠実」な一面もある。
こんな人物が大佐という立場にいるのは単なる連邦が腐敗していただけでなく、彼本人のそういった気質にもあるだろう。
尤もそれは「バレなければor誤魔化せればいい」というある意味では臆病な心理の現れとも言え、連邦軍とそれが定める法と言うタガが外れると暴走するということだが…。
ちなみに前述の通りエイジャックスが沈んだ時に「よくも私の艦を…」と激高していた事から、少なくともエイジャックス自体に愛着はあったと思われる。
連邦軍や部下たちに対する仲間意識はあったのかはわからないが、副官のドーフマンにはクロスボーンの相手を任せる等信頼していた。
また部下の兵士もドサクサに紛れてアイリスを猥褻しようとした奴や、命令には忠実ながら忠実すぎて柔軟な対応を取れずトキオ達に逃げられてしまった事から同じ穴の貉であることはわかる。


頭髪どころか眉毛すらなくこめかみに傷があるという強烈なインパクトを持つ顔つき、独特の台詞の言い回しや、いっそ清々しい程に卑劣な性格、
そしてそれらとは裏腹にパイロットとしての技能は確かと、ややマイナーな悪役ながらも人気がある模様。
Gジェネレーションシリーズで与えられたBGM、通称「ガレムソンのテーマ」(正確にはシルエットフォーミュラーシナリオの連邦軍のテーマ)も重厚感を感じられる如何にも「悪役」な音楽でまた人気がある。




追記・修正はネオ・ジオン残党を狩ってからお願いします。

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最終更新:2024年03月24日 18:22

*1 しかもその方法は、生身の人間をGバードで蒸発させるという鬼畜の所業