登録日:2012/09/29 Sat 20:41:31
更新日:2025/04/02 Wed 14:36:06
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コロニーから家電まで
AE
Anaheim Electronics
アナハイム・エレクトロニクス社
<<概要>>
アナハイム・エレクトロニクス社とは「
機動戦士ガンダム」シリーズのうち、
宇宙世紀を舞台とした作品に登場する架空の企業の事である。
作中主に出てくるのは当然軍事部門やその関係者だが、それ以外にも数多くの民生品や宇宙開発にも携わっており、それらに比べれば(
連邦政府の軍需をほぼ独占している)軍事部門の利益などは微々たるものであるらしい。
初登場は『
機動戦士Ζガンダム』。
電子・電気機器の製造販売を中心とする軍産複合企業として名を馳せ、キャッチフレーズは「
コロニーから家電まで」もしくは「
スプーンから宇宙戦艦まで」とされている。
実際
エゥーゴの旗艦である
アーガマや後のロンド・ベルも使用している
ネェル・アーガマまで作っている文字通りの何でも屋。「ハイ・ストリーマー」では国家と同等の規模を持つと言われている。
本拠地は月で
グリプス戦役前後から連邦軍は勿論、反連邦組織や
ジオン残党等の機体の開発や製造やそれらから回収した機体の改造も行っている。
月だけでもアンマンやグラナダやフォン・ブラウンに支社があるのが確認出来る。
いかんせん組織があまりに巨大すぎる上に各部署間の風通しも悪く、連邦軍からさえ「何を作っているのか分からない」、
「右手がしていることを左手が知らない」とまで言われている。
同じ会社内であっても月の表にあるフォン・ブラウン工場と裏にあるグラナダ工場ではまったくの別会社であり、
所属している社員でさえも他所の工場で開発された機体については全く知らない。『
逆襲のシャア』では両軍がアナハイム社製のMSを使って戦っている。
(連邦側のMS生産拠点はフォン・ブラウン工場、
ネオ・ジオン側MSの製造拠点はグラナダ工場。双方は月の正反対に位置している)
まあだからこそ
シャアが
サイコフレームの情報を
アムロ側に簡単に流せたわけだが。
<<アナハイムの歩み>>
宇宙世紀の
パラレル世界を舞台にした漫画『
機動戦士ガンダム サンダーボルト 』の第二部ではではあるが、
アナハイム大躍進の時期において反連邦組織である南洋同盟のレヴァン・フウ僧正に目を付けられる。
「世界に邪悪を撒き散らす元凶」「祓うべき魔物の巣窟」と評され、ソーラ・レイ・システムによって月面の本社を消し飛ばすテロ計画を立てられた。
レヴァンは
NT能力で終末に向かう刻の流れが見えるようなので、それによって後々の戦争で暗躍するこの会社の存在を感じて敵視したのかもしれない。
計画を明かした際のレヴァンの話によると、この世界のアナハイムの月面本社は超性能の
サイコ・ザク軍団でも歯が立たないとまで見立てられており、宇宙世紀正伝作品よりも会社の強大さが盛りに盛られている。
MS部門はともかく家電やプチモビ等軍とは無関係な物作ってる社員からすればとばっちり以外の何物でもないだろというツッコミは禁句。
グリプス戦役期はエゥーゴのスポンサーを務め多数のMSを作るが、保身の為にエゥーゴの敵である
ティターンズとも取引した。
これは、自己保身と同時にグリプス戦役を煽って
戦争を加速化させて金を稼ごうとした背景もあると思われる。
こうしたやり方に小説版「Z」ではクワトロは「戦争商人」と発言しており、ブレックスもその発言に対し「還元を意図した会社」と返すなど死の商人であることを認めている。
一方で当時会長であったメラニーの方針やスペースノイド弾圧による悪影響などもあってか、商売と共に地球連邦を変革するためにエゥーゴを支援していたのは本当だったようでウォン・リーのように商売を抜きにして兵士として戦う覚悟も持つ人物もいる。
『
ガンダムUC』ではアナハイム・エレクトロニクス工業専門学校が登場。
就職率は100%ながら、シニアハイレベルの学力がないと雇ってくれないらしい。
本作を初出とする
ビスト財団とは、その盟友関係が明かされ、躍進の秘密や横暴な態度が許されてしまう理由の説明がなされた。
ビスト財団当主の妹かつアナハイム会長夫人のマーサ・ビスト・カーバインは、ラプラス戦争の黒幕として暗躍した。
また、開発部門が大きくフォンブラウンとグラナダに分かれていたのは上述のとおりだが、
80年代では両者に属する開発チームであっても技術交換や情報共有が成されていたものが
90年代に入ると急速に対立が先鋭化しそれらも無くなり、とある主計科の幹部などは「同じ看板を掲げた別の組織」とまで言い切る状態となっている。
シャアの反乱に主に加担したグラナダ派閥はペナルティを受け大きく衰退したという。
ホビージャパン誌での解説限定であるが、大きな戦乱もなかった閃光のハサウェイの5年後のU.C.0110に、第五世代モビルスーツの発展型である
ゾーリン・ソールを製造したとされる。この機体はU.C.0200年代を舞台とした
ガイア・ギアに登場する。
<<MS開発部門の斜陽、そして…>>
宇宙世紀111年にサナリィとの小型MS開発競争に敗れたことで、宇宙世紀120年代からはMS産業をアナハイムが寡占していた状態は解消されていった。
とは言え、宇宙世紀0119年には紆余曲折(後述参照)を得て開発された
ジェムズガンと
ジャベリンが連邦軍によって正式採用され以後30年間に渡って使われ続けていく事になる。
『
機動戦士ガンダムF91』『
機動戦士Vガンダム』では劇中では名前が出されず、
遅まきながらアナハイムによる独占を問題視した政策の後押しもあって生産の分散化が進み、開発能力のみならず生産シェアも急速に衰微している。
宇宙戦国時代真っ只中の
ザンスカール戦争において、
リガ・ミリティアとザンスカール帝国の両陣営が高性能なMSを開発し、
MS戦力を形成出来ていたのもこうした事情で各地に生産インフラが残されていた背景にあったからである。
因みにザンスカール戦争の際には、アナハイムの一部の施設が接収されザンスカールのMS工場や戦艦ドックとして使われている他、
リガ・ミリティアにラビアンローズ級を提供あるいは貸与しており、その他にも生産設備などの面で協力していたという。
この会社の恐るべき所とは、実にクリエイティブな機体を作る事である。
≪代表的な製品一覧≫
≪技術力やその歴史に関して≫
まあ、何ていうか、色々とヤバい機体を開発しているのである。
特に
何故か国際法に反する核爆弾を積んだり、
サイコミュを積極的に取り入れたり、
人道・実用性度外視の意味不明なブツだったりと、正気の沙汰を疑う危ない機体を見かけたら、
とりあえずそれはアナハイムの機体だろう、多分ね。
あとMAは基本的に開発していない。MAの役目は戦艦である。
デンドロビウムやディープストライカーや
ネオ・ジオングは、あくまで装備を積み込みまくってデカくなったMSである。
また製品の他にも、一時期は
ニナ・パープルトンやオサリバン常務などなど、
多くの
名物社員を抱えたことでも有名である。中にはスパイもいたりと、枚挙に暇はない。
特にニナやルセット・オデビーを始めとするアナハイムの女性エンジニアは“
アナハイム・ギャルズ”と渾名される名物集団であった。
なおその後も美人で腕利きの女性社員の系譜は続いていたらしく
シルエットフォーミュラの時代でも女性社員は基本美人である。
これらの凄まじいまでに特徴的な有り様から数多いるガンダムファンからは、
超ド級の変態企業という認識が不動のものとなっているアナハイム・エレクトロニクスであるが、
実際その技術力や経済力から来る存在感は凄まじいものがある。
宇宙世紀初頭には新進の一企業であったが、宇宙世紀0080前後には地球圏有数の大企業へと発展。
一年戦争時、既に巨大なコングロマリットを形成していたアナハイムは、当時から
ジムやその武装を中心に生産しつつ、軍関連資材の納入も積極的に行っていた。
ただし前述の通りアナハイム社という設定は『Z』制作時に作られたため、一年戦争時のMS開発関係の設定には後付けでしか登場しない。
おそらく当時のアナハイムは大企業だがMS関連は他社の方が強く、後述のように一年戦争後にそちらの分野を強化したのだろう。
一年戦争が終結すると、ZEONIC社、ツイマッド社、MIP社をその巨体に吸収。
更にその勢いは止まらず、RX計画にてコアファイターを開発したハービック社、
ビームライフルの開発生産を行ったブラッシュ社やボウワ社なども次々とM&Aによって吸収、或いは傘下に収め、
ついには
地球圏最高とまで言われる程のMS技術を持つまでに至った。
一応中立の立場を取っていたが、歯に衣着せぬ表現をすれば
「勝てば官軍」を地でいく腹黒っぷりを発揮している。
アナハイムは相手の身分を問うことはせず、テロリストだろうが反連邦組織だろうがジオン残党だろうが
金さえ払えば誰でも顧客にする。元々宇宙側の代表企業かつ連邦政府の支配を嫌うスペースノイドが多い為、アナハイムの一角が反連邦政府側に手を貸すのは自然とはいえそれにしてもやりすぎである。
“
戦争している勢力両方に兵器を提供する”など日常茶飯事。MSの横流しもこの企業ではよくあること。
ガーベラ・テトラや先の保身目的でのマラサイや
シュツルム・ディアス、シナンジュがそれに該当する。
上にも書いたが
敵も味方も全部アナハイムなどよくあること。
遠慮誇張無くもう
こいつだけでいいんじゃないかな状態である。
月に本拠地を置くその体系から、アースノイド至上を掲げる
ティターンズからは爪弾きにされたために(実は元々アナハイムは地球の企業なのだが)、
ムーバブルフレームの技術を得られなかったものの、“ブロックビルドアップ”と呼ばれる
ムーバブルフレームに近いものを開発してリック・ディアスに採用。
更にエゥーゴに繋がりを持っていたおかげでもたらされたムーバブルフレームと
ガンダムMk-Ⅱのパーツ、武装を再現したり更にデータを使って更に発展させ、
可変機Ζガンダムを完成させる。
地球連邦がサイコミュ技術を独占して民間企業を弾き出したのに、アナハイムは「そんなの関係ねぇ!」とばかりに、
吸収したZEONIC社の技術を発展させ簡易サイコミュであるバイオ・センサーを独自開発。同じくΖガンダムの機体管制・制御系に搭載する。
その後もアナハイムの変態っぷりは止まることを知らず、宇宙世紀を席巻し続けた。
が、
変態企業とも言えるアナハイムであるが実は資金力や大設備、技術力に隠れている
弱点がある。
それは「自らの手で新機軸の技術を生み出す」ということ。
そもそもMSを独自開発する能力も、一年戦後にジオンのモビルスーツを製造していたZEONIC社、ツイマッド社をはじめ様々な企業を買収して得たものである。
ガンダム開発計画も連邦との共同プロジェクトでRX-78シリーズの設計データを入手したことから始まっている。
グリプス戦役時代の新装甲材であるガンダリウムγも、元はアクシズが技術を確立したもの。
アナハイムにとっては地球圏に帰還したシャアから土産として提供されたものに過ぎない。
それの技術を使用してリックディアスを開発したのを皮切りに、
高性能MS開発プロジェクト「Ζ計画」を進行させるも独自で開発した上記のブロックビルドアップ構造では強度が不足して思うように可変MSの開発が進まなかった…。
そんなところにシャアが中心となりエゥーゴがガンダムMk-Ⅱを強奪したことを契機に、
ムーバブルフレームの構造を解析・改良・発展することでZガンダムを始めとする高性能機を生むことが出来た。
これらがなければアナハイムはガンダム開発計画時代の技術力で頭打ちだった可能性も高かったのである。
実際、ムーバブルフレーム等の技術が進んでいたティターンズはアナハイムよりも先に可変MSの実用化や量産を進んでおり、中盤までエゥーゴ陣営は苦戦続きだった。
サイコミュ関連も例えば起動さえすれば機体制御・性能向上が優秀だったバイオセンサーも、
サイコミュとして見れば他の陣営が開発していた物と比較すると安定性などが欠けていたのは事実であり、
シャアの
ネオ・ジオンが開発した
サイコ・フレームの方が優秀なので次第にそちらに取って代わる事となる…。
また、サイコミュを利用した攻撃端末の開発も他陣営に遅れていた傾向もあり、
ファンネル装備機もUC0090以降となってからが多い。
ただ、サイコミュシステムの開発の差に関しては他陣営が強化人間等の非人道的な実験等を行っていたことも多かったことも要因だったとも考えられるが…
大企業であるが故に有する資本力と大規模な生産施設のおかげであらゆる陣営から協力を持ちかけられ、その度に新しい技術を手に入れ、
得た技術を発展・応用することには長けているのだが、自らが一から挑戦した技術開発となると、あまり上手く行かない。
元は外様企業であり、その権力・資金力による買収と裏工作で力をつけてきたという体質故と考えられる。
だが、手に入れたものを活かし数々の傑作機を作り、量産型も開発してMSのシェアを得られたのも、この企業の力とロビー活動の優秀さが凄いところ言えるのだが…。
しかし、大口顧客ではあるが軍備維持に凄まじい資金と手間がかかり、戦災が相次ぎ復興費用も捻出し続けなければならない連邦にとって、軍事費の膨張は悩みの種だった。
第二次ネオ・ジオン以降は大規模戦乱もなくなったが故に兵器開発や軍備維持も落ち着き、目立った新技術もなく新型MSの開発は停滞し、ジェガンなど現行機のマイナーチェンジでつなぐ形となった。
そんな中でもアナハイムは連邦軍のMSシェアをほぼ独占していたために、その維持・運用コストだけでも多大な利益を得ていたのだが、
更に強欲に、性能維持と称しつつ多大な整備・維持費のかかる新兵器と、それを十全に運用できる搭載艦を運用させ、あらゆる点で暴利を得ようとする経営にシフトしていく。
しかし(費用的な意味で)軍拡に誘導しようとするアナハイム社に流石に痺れを切らした連邦軍はサナリィの提案もあり、
大型化一方の既存路線から小型でかつ高性能化したMSを検討し始める。
ところが上記の利益を手放すのを惜しがったアナハイムは、5年もかけてこれが小型化の限界→小型MSなんてナンセンスだとアピールするため、
数十年前の機体であるジェガンをダウンサイジングしただけと言われるヘビーガンを開発した。
軟弱極まりないとされる当時の連邦軍ですらこの機体を見て落胆した…までは目論見通りだったが、思惑とは裏腹に連邦はアナハイムに見切りをつけ始めてしまう…。
そして、宇宙世紀0111年。アナハイムのMS事業の根幹を揺るがす事態が発生する。
連邦軍が主催した次期主力小型MSコンペで、アナハイム社内のZIONIC事業部が担当したMSA-120を提出。
この機体はヘビーガンをベースに連邦軍の要求を半ば無視する形で新技術を多数導入した高性能機体であり、勝てた要素もあるにはあるが、
サナリィの
ジョブ・ジョンが各方面から集めた精鋭スタッフ達の手で開発した新技術を導入しつつも高い基本性能を有していた
ガンダムF90にデータ上でも模擬戦でも惨敗。
というか、顧客(連邦)の要求(小型・軽量かつ低コストで汎用性の高い機体を求める)に対して、
その顧客の要求を全く無視する製品(小型ではあるが重量が重く、最新装備を採用した、外見からして異質な機体)を売り込むあたり、
顧客である連邦をナメているといってもいい傲岸不遜な態度も透けて見える。
さらにMSA-120を打ち負かしたF90に対して「あの機体をあまりガンダムと呼んで欲しくない」と発言しているが、
そもそも「ガンダム」という機体名は連邦軍の高性能試作MSに使われる名前であり、多くの開発に携わったのは確かだがその始まりからしてアナハイムのものではない。
相手のサナリィは宇宙世紀以前からあった企業グループを母体としており、連邦が持ち株会社の半公営の研究機関であり連邦軍の所属である。
更に連邦からガンダムMk-Ⅱを奪ってその技術を大本に勝手にガンダムタイプを開発していたり、本来提供するはずだったMSを相手に横流ししたり、
テロリストにガンダムを提供していた歴史を考えると、自分たちがそう言った発言するのは相当な恥の上塗りだと思うのが…。
しかもサナリィはあくまでMS産業はコンサルタント業務が主であり、アナハイムに比べてMS関連技術の経験・蓄積技術・資金力や開発設備などに天と地ほどの差があった。
事実大急ぎで競作の1年前である110年に
実験用18M級MSを開発して実験していたという設定が浮上していることからも分かるように、本来なら時間的にも開発環境的にも本気で競い合っていたら埋めようの無い差だったと言える。
しかし、ケチりながらボロ儲けと軍拡に誘導したいがために小型MS関連を始めとした技術開発を怠っていたと思われるため、このような結果に至ったものと思われる。
諸説はあるが、技術的に停滞しているアナハイム社からサナリィに移ったエンジニアもいると言われていることもその証左と言えるだろう
また、この頃には各部署における秘密主義によって「隣人が何をしているのかわからない」と言われるほど社内の風通しが悪くなっており、
部署同士の連携がまるで上手くいっていなかったことも語られている。
歴史的な大敗を喫したアナハイムではあったが、サナリィにはない大規模な生産設備は健在であり、
サナリィ設計でアナハイムがOEM生産という形で食いつなぐことはできた。
ただ技術力の格差は大きく、サナリィは自身が開発した
キャノンガンダムをアナハイムでも生産できるレベルに設計し直した
Gキャノンを開発することになった。
これはサナリィの技術をアナハイムに全てを公開するのを拒んだのもあるが(※当然の話ではある)、下記のアナハイムの行動を察知していたということも起因している。
(ただキャノンガンダムは逆にMSとしての完成度が低く、Gキャノンへの再設計は連邦の要求も絡んでいる。詳しくはキャノンガンダムの項目を参照)
新次期主力小型MSコンペの敗北により、アナハイムも流石にこのままではまずいと思い、
即座に新型小型MS開発計画「シルエットフォーミュラプロジェクト」を立ち上げる…が、しかし企業体質が変わった
というわけではなく、
プロジェクトの実態はサナリィの小型MS開発計画である「フォーミュラ計画」から
あらゆる非合法手段で技術を入手して小型MSを開発するという物だった…。
アナハイム派の連邦軍の助けもありサナリィのF90をはじめとした
フォーミュラ計画のデータを入手して、
シルエットガンダムを始めとする高性能MSを開発には成功している。
挙げ句の果てに盗用した技術を最大限に活かして開発した高性能MSに「
ネオガンダム」と名付けるなど節操がなく傲慢すぎるものがある。
しかもそのこれらの機体群を開発する過程で連邦の敵対者であるブッホ・コンツェルンとも裏で手を組み技術交流を重ねており、
サナリィの虎の子の技術とも言えるヴェスバーを始めとした新技術を渡し、自身はショットランサーやネオサイコミュシステムなどを入手する裏取引などをやらかしている。
これらの事もあって、後の
ザンスカール戦争まで活躍することになる、ジムシリーズの最終系と言える「
ジャベリン」を開発し、シェアを維持することには成功。
しかもこのジャベリン、122年に完成したらしいのだが、それはシルエットガンダムおよびネオガンダムのロールアウトと同年。
シルエットフォーミュラ計画を実行に移して
一年以内に最新技術を解析して、次世代量産機に反映させたというわけで、なんだかんだで技術力は健在である。
しかし、そんな
ザンスカール戦争はもはやアナハイムだサナリィだと言っていられない様な地球規模の緊急事態であり、
流石のアナハイムも動かない連邦に変わって前線に出てくれるリガ・ミリティアに対して主に資金や生産設備の援助を行い、
かつての
ライバルであるサナリィの技術も合わさって、リガ・ミリティアは何とかザンスカール帝国を打ち倒すことに成功した。
余談ではあるが、サナリィはMSの小型化による軍事予算を削減分を自身の本業であるコロニー開発に回してもらう算段だったが、
連邦軍から小型高性能MS開発の多大な期待を背負い込む形となってしまい、
それに応えるために新技術の開発やMS生産設備の拡大などに投資をし続けないといけなくなってしまった。
そして木星戦役では、連邦軍の目の届かない木星圏で
新型MSの実戦
テストの依頼を受けていた
宇宙海賊クロスボーン・バンガードと木星帝国との戦いが行われていたが、これが地球圏にまで広がってしまった。
戦況が逼迫したため本命であるF97までもが実戦投入されたことにより、宇宙海賊であるクロスボーンとの関係が公になりそうになったため、
「F97」の販売計画が頓挫してしまったりミノフスキードライブ搭載機の「レコードブレイカー」を今度は売ろうとしたら襲われて実機やデータを破壊&奪われるわなど、テストついでとは言え地球などを救う手助けをしていたのにサナリィは散々な目に遭っていたりする。
ちなみに同時期のアナハイムはというと宇宙海賊と連邦軍との戦闘で大破したマザー・バンガードの帆を火事場泥棒し、それに搭載されている「光の翼」ことミノフスキー・ドライブを取り入れようと企んだが、実験機のスピード・キングがロストしたことで頓挫している。
≪余談≫
MS開発部門ばかり物語上に登場するので勘違いされがちだが、キャッチフレーズの通りにアナハイム自体は様々な事業を展開しており、MS開発はあくまで全体の一部に過ぎない。
むしろそれらの技術を使って制作したプチモビ等の利益の方が大きい。
「MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」等ではMS開発部門が上げる利益はアナハイム全体の数%程度に過ぎないと明言されており、MS開発部門が斜陽になっても全然倒産する気配がないのはそのため。
正しく化け物企業と言うべきだろう。
現実におけるアナハイムはカリフォルニア州の市で、
移民してきたドイツ系の人々がサンタ
アナ
川にドイツの地名でよくある〜ハイム(〜の家)と名付けたもの。
そちらのアナハイム市に「Anaheim Electronic」という会社が実在する。
また、日本にも業態・業務の異なるアナハイム・エレクトロニクスがいくつか存在している。
wiki篭りは、サナリィの項目も作成・追記・修正しているんですよ……!
勘弁して下さい!我々編集者は違いますよ。
それがwiki篭りってもんだものな。
- ↑バンナムはMSメーカーじゃないじゃんww -- 名無しさん (2019-01-18 14:57:45)
- ↑今回の犯人が元バンダイ社員だったからだぞ -- 名無しさん (2019-01-18 15:29:36)
- ↑4この会社に定年まで居れるような性格なら罪悪感なんてものとは無縁だと思うの -- 名無しさん (2019-10-02 14:00:16)
- ↑別にMS開発だけがアナハイムの産業じゃないから文字通りスプーンとか作っている社員とかもいるだろ… -- 名無しさん (2019-11-24 17:27:33)
- 「ジョニー・ライデンの帰還」でも、「政府との関係を維持する為にやってるけど、MS部門の稼ぎとか全体の数%」みたいなこと言ってたりするよな。同作だと、むしろ「インフラから何から全部自前で持ってて、小回りが利く」ことの強さを出してたり -- 名無しさん (2020-03-29 07:50:28)
- DUSTの時代にはどうなってるのかな -- 名無しさん (2020-03-30 11:01:36)
- コズミック・イラのロゴスは世界経済を裏から支配していた故に壊滅状態になったら未曽有の世界恐慌に陥ったけどアナハイムもロゴスレベルまではないにしろ滅亡したら相当な規模の大恐慌になりそう -- 名無しさん (2020-06-01 20:06:02)
- アナハイムは崩壊したとしても崩壊したその一つ一つで独立して営業できるくらいに個々で独立してそうなイメージ。逆にCE世界はそれぞれ基盤がデカすぎるんですよねえ。 -- 名無しさん (2020-09-25 08:48:26)
- カミーユ殴ったりジュドーにボコられてたあの人は正論吐ける立場の人間じゃねえんだよなぁ 死の商人で少年兵を容認する(これはエゥーゴもだけど)宇宙より真っ黒なアナハイムの幹部とか凶悪すぎる -- 名無しさん (2020-10-14 15:25:45)
- 現実じゃ兵器産業はあまり儲からないみたいだし、利益になるのはそれに伴う諸々の必要備品らしいね -- 名無しさん (2020-11-03 09:59:34)
- ↑平時ではそうだろうね。消耗がなければ維持費やマイナーチェンジくらいでしかお金取がれない。 UCは一年戦争からアクシズショックまで常に戦時みたいなものだし、新技術も次々開発されて兵器の新陳代謝も激しかったから儲かっていたのだろう。 UC100年ごろから宇宙戦国時代までの比較的平和な期間は実際に衰退したらしいから、アナハイムも例外ではなかったって事かな。 -- 名無しさん (2020-11-03 12:42:15)
- Zでのウォンとブライト艦長のやり取りを見てると、御大としては死の商人だけでなくスポンサー(主に財団B) -- 名無しさん (2020-12-27 19:45:17)
- ↑続き のメタファーも含まれていたのでは? -- 名無しさん (2020-12-27 21:09:24)
- ログ化を提案します -- 名無しさん (2021-08-11 14:53:15)
- 規模は巨大でインフラから金融まで手広くやってるからMS開発部門が潰れようがビスト財団との繋がりが無くなろうがアナハイムは普通に自活できる。ただし軍や政府との繋がりはMS開発とビスト財団を通したものしかないから、それがなくなると死の商人ですらないただの企業グループと化して歴史に絡まなくなっていくという。 -- 名無しさん (2021-11-30 21:35:41)
- 日本のアナハイムは、センサーを開発している、社員七名の零細企業みたいだね。やはり名前はガンダムのアナハイムからとったのかな? -- 名無しさん (2021-12-25 10:40:18)
- マザーバンガードの事を追記したけど、データだけ盗んだ木製帝国は不完全とはいえ光の翼を再現できたから技術力はあっちより劣っている…? -- 名無しさん (2021-12-25 11:19:26)
- スパロボTだと小型MS開発に難航しているという話をベルトーチカに「アナハイムはアナハイムの長所を伸ばせばいいのにね」と言われたりする。話の流れ的に企業全体ではなくMS開発部門に対するコメントだろうな。原作だと色々と無理な話なんだが(連邦はMSの小型化要求、アナハイムは小型化による利益縮小が嫌という理念)本気で小型化目指したなら人脈や資源活かしたり最初からサナリィやブッホに協力求めたりして小型MSの開発技術もモノにしてただろうけど -- 名無しさん (2022-01-14 16:14:37)
- ヘルメスの薔薇の設計図とかも遡ればここのデータベースがベースとかだったりすんのかなぁ -- 名無しさん (2022-02-09 14:29:37)
- パワプロの猪狩グループはこのパロディ。「タワシからミサイルまで」なんて表現されてる -- 名無しさん (2022-06-16 01:00:21)
- アナハイムというと本家ディズニーランドの場所でもある。つーか、巨大企業だったら技術者の中から外見と技術力の高い奴だけ採用するのも容易いよね。 -- 名無しさん (2023-01-11 20:47:52)
- ログ化しました。 -- (名無しさん) 2023-03-20 13:48:33
- アナハイムエレクトロニクス静岡長沼工場 -- (名無しさん) 2023-03-20 14:26:53
- 宇宙世紀のアマン商会。 -- (名無しさん) 2024-04-10 04:04:28
- シルエットフォーミュラでサナリィが一方的にスパイされてたとは思えない。クラスターガンダムの事を考えれば当然サナリィもアナハイムに産業スパイを送り込んでた可能性はありだよね。ね -- (名無しさん) 2024-05-01 04:52:53
- アメリカ現地にアナハイム・エレクトロニクスが存在するって話は知ってたけど日本にも複数存在するのは知らなかった… -- (名無しさん) 2024-05-01 21:49:23
- アカン…こいつら有能過ぎて勝てる気がしない -- (名無しさん) 2024-10-24 18:18:50
- ↑ブッホの方がやばくないか?(技術力と量産性) -- (名無しさん) 2025-01-13 14:18:03
- ↑でもあいつら、連邦の人手不足に助けられて勢力圏広げてたとこあるし -- (名無しさん) 2025-01-13 14:58:44
- MSA-0120の記事を読むとデータ上では惨敗ではないのでは? -- (名無しさん) 2025-02-20 23:38:08
最終更新:2025年04月02日 14:36