泉京香

登録日:2022/10/28 Fri 01:08:42
更新日:2025/02/12 Wed 00:00:15
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先生…自分が一番だみたいな所…あるじゃないですかぁ
『オレ様』って言うかぁ~~っ



(いずみ)京香(きょうか)は『岸辺露伴は動かない』シリーズの登場人物。

CV中原麻衣(OVA版)
演:飯豊まりえ(実写ドラマ版)


【概要】

集英社の編集者で、漫画家の岸辺露伴の担当。年齢は25歳。
婚約者がいて来年には結婚する予定。

容姿は厚めの唇とカールした髪形が特徴。
ジョジョファンからは某大統領みたいな髪形といわれているとか。


【人物像】

今どきの女子というか、軽い言動とノリで話す、若干「ウザい」タイプの性格。
相手に話題を振っておいてその返答にはさほど興味を示さずに自分の話を始めるなど、強引なところもある。
加えて、担当している露伴に本項目冒頭の台詞を直接言って嫌な顔をされるなど、あまり物事を深く考えているようには見えない。
一方で人並みの優しさも持っており、これから別荘購入の商談に向かう直前だというのに弱ったヒナ鳥を保護するシーンもある。

こういった性格もあって、露伴からは一見するとおざなりに扱われているように見えるが、
彼がペナルティとして「大事なものを奪われた」際に京香が生命の危機に陥っているため、実際はそれなりに大切だと感じているようだ。先生ツンデレだしね。


作者である荒木飛呂彦氏は彼女のキャラ造形について『動かない』コミックス1巻で、
「『富豪村』の大きな収穫は京香というキャラ。」「ムカつきながら描きました。でもキャラとしては大好きで傑作の出来と自負します。」というコメントを残している。
同時に「周辺の編集者をモデルにしたわけではありません。怖くて言い訳しているのではありません。」ともコメントしている。

これもあってか、NHK制作の実写ドラマ版においては、京香が露伴の相棒ポジションでレギュラー化している。


【原作漫画において】

初登場は『エピソード#5 富豪村』。

富豪ばかりが別荘を構え、「そこに別荘を買ってから富豪になった」という山奥の別荘地が一区画売りに出されたのを聞きつけた京香が、
自分がその一区画300万円の土地を買い、幸せになっていく様子を漫画のネタにしないかと露伴に持ち掛け、
彼にその売買交渉の場への同行を求めたのが物語の発端となった。

そして、同行を決めた露伴と土地の売り主との商談のため、舗装道路もない別荘地まで半ば登山の様相を呈しつつも向かった京香だったが、
そこで、「マナーがなっていない相手には売らない」という売り主の意向を遣いの少年を通じて伝えられる。
京香はマナー違反をしないように気を付けて振る舞うが、結局3つのマナー違反があったとして交渉を拒否されるばかりか、
違反の代償として彼女の「大切な存在」である婚約者と母親、保護したヒナ鳥の命を失ってしまった。

さらに、あまりにも超常的な現象を目にした露伴が、売り主の遣いの少年・一究にスタンド『ヘブンズ・ドアー』を使用したことで、
「同意なく他人の精神を覗く」行為を「マナー違反」とみなされ、違反の代償として京香が心臓発作を起こし泡を吹いて倒れてしまった。

しかし、露伴が自身の大切なものの奪還をかけて一究の提示したマナー問題をクリアしたことで京香は息を吹き返した上、
『ヘブンズ・ドアー』の能力で一究にマナー違反をさせるように仕向け、
彼が3回違反したことで、その代償として彼女が失った上述の三つのモノも無事取り戻した。
そして、露伴は一究からの「土地売買の交渉をするためにマナー問題に再チャレンジするか?」という問いにはっきりと『No』を突きつけると、
未だ意識がない京香を担ぎ、商談の場であったと思しき山荘を後にするのだった。


後述の実写ドラマ版での活躍の影響か、『エピソード#10 ホットサマー・マーサ』で再登場。

『動かない』世界にもコロナ禍の影響は大きいらしく、自宅作業部屋の露伴とリモートで打ち合わせを行い、
漫画の登場キャラの円3つを組み合わせた頭部のデザインが著作権的に危ういと提起したが、
露伴は「円3つのデザインなんて古代ケルト人なら目をつぶってでもトイレの壁にでも描ける」「上部の2つの円は耳ではなく目」と全く譲らなかった。

終盤に登場した際には露伴の家で何者かに毒物を注射され昏睡状態での登場だったが、露伴が原因となった怪異を退けたことで助かった。


【実写ドラマにおいて】

上述の通り、実写ドラマ版では露伴の相棒としてレギュラーキャラとして登場。
原作では出番も少なく*1、露伴の一担当編集者に過ぎない印象だが、
ドラマではレギュラーキャラとなったことで設定が追加されたり人物像が掘り下げられ、その存在感を増すこととなった。

ドラマはNHK制作のため「集明社」の「少年ジャンボ」編集部所属とされている。
元はファッション誌編集者志望であるためか、仮にも漫画家の担当編集でありながら漫画にもあまり詳しくないようで、
そのこともあって原作以上に露伴にぞんざいだったり邪険に扱われることが多く、
自宅を訪ねてもしょっちゅう荷物ごと追い出されるのがドラマ版でのお約束になっている。
(京香のポーチを振って)「何が入ってる?」
「かわいくないですか?」
「仕事をしろ」(ポーチごと追い出す)
ヘブンズドアーで本にされた際にも、ファッション誌や自分のグラビア写真集のような内容の薄いものになっているなど、
見ようによっては原作以上に頭が悪そうな人物像になっている。

また、上述のように露伴からは邪険に扱われるのがお約束になりつつも、さほど気にした様子はなく、
むしろ第2シーズンでの発言などから、仕事関係なしに単に露伴の家の雰囲気等を気に入って入り浸っているようだ。
そんな「のれんに腕押し」とばかりのマイペースには唯我独尊な露伴もペースを崩されるのか、
なんだかんだ要求を飲まされたり、厄介事に付き合わされたりする事も多い。
物語が進むと、露伴から強引に家から追い出されて一瞬嫌な顔をしても、その後軽く微笑んで家を後にするなど、
気難しい露伴の言動にも、ある程度は慣れてきている様子が窺える。


ドラマ1話開始時点で露伴の新担当に配属されたようで、分厚い資料を何冊も持参して露伴の自宅まで挨拶に訪れたが、
もうそれらが必要なくなった露伴に資料を突き返され、ついでとばかりに家を追い出された。

婚約者についても単に彼氏に変更されており*2、原作の『エピソード#08 D.N.A』での尾花沢にあたるキャラになっている。
なお、ドラマ版『D.N.A』も原作と話の流れはほとんど変更されておらず、
記憶喪失だった彼氏はそのエピソードの最終盤で尾花沢同様にシングルマザーの女性と良い仲になるため、
結果としてドラマ版の京香は第1シーズン終了時点(『D.N.A』は第1シーズンの最終回である)で失恋してしまうこととなったが、
彼女自身は引きずることなく快く元彼を送り出している。きっといいヤツ

また、『ジャンケン小僧』にて現在は志士十五の担当も受け持っていることが明らかになっている。
彼と映画やポテトチップスの趣味が合うかは気になるところだ。

ちなみに、露伴の相棒ポジションに収まったことにより、ドラマ版において彼女は「やたらと怪異等に縁がある」体質になっているが、
その性格のせいか、それとも運が良いのか、怪異にニアピンしても実際に被害に遭うことはほとんどない。

原作でメインキャラだった『富豪村』の時こそ、原作通りにあわや彼氏と愛犬を失うところだったが、
『くしゃがら』では、「くしゃがら」に全く興味を示さなかったことでその影響を受けず、
背中の正面』では、「かごめかごめ」が流れる平坂で振り返りそうになった時に会社から電話がかかってきてセーフ*3
六壁坂』に至っては郡平の息子の櫂と接触するが、怪異側から寄生対象に選ばれなかった。

なお、実写ドラマ版で露伴を演じた高橋一生氏と、京香を演じた飯豊まりえ氏は2022年8月に熱愛報道がなされ、
その後しばらくは音沙汰無かったが、2024年5月の実写版『密漁海岸』公開後に結婚が発表された。
「ぼく」と泉くんが「結婚」したわけじゃあないからなッ!


追記修正とか興味ないですかああ~~?アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ないですかねぇ~ウフフフフ


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最終更新:2025年02月12日 00:00

*1 一応ドラマ化前の小説版で彼女と思しきキャラの描写がある。

*2 というか元々憧れの写真家だった彼が記憶喪失になったことに付け込んで親しくなっただけなのだが。

*3 後に露伴が背中の『怪異』を振り返らせるため、乗り移り先候補として彼女を平坂に呼び出したが、万が一に備えて気絶させられた。なお、彼女が平坂に来てすぐに信号のメロディが「通りゃんせ」から「かごめかごめ」に変わっており、ここでも彼女の「怪異等に縁がある」体質が発揮されている。