ビビンパ(韓国料理)

登録日:2012/03/11 Sun 23:25:23
更新日:2025/04/05 Sat 14:46:58
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ビビンパとは韓国発祥の料理である。
日本語に訳すなら「混ぜご飯」となる。

■概要

ナムルや生野菜、肉などを彩り良く配し、中央に卵の黄身(もしくは目玉焼き)を載せるたものがステレオタイプ。

料理人により美しく彩られたビビンパは混ぜてしまうのはもったない感じがするが、敢えてぐちゃぐちゃに混ぜて食べるのが正しい食べ方である。
もし混ぜなければ食堂のおばちゃんに怒られるぞ。混ぜないビビンパは焼かない焼きそばと一緒である。


■起源

中国が明時代だった時まで遡る歴史ある貴族料理で、朝鮮国王も食していた…みたいな感じに韓国人は言いたがるが…。
彼らの主張は実は根拠に乏しく、「奴碑(ヌヒ)」や「白丁(ペクチョン)」などと呼ばれていた下層階級の人々が、
余りもののご飯に余りもののオカズ類を載せて食べたのが起源のようである。
実は朝鮮の貴族達は下品な食べ物と見なしていたようだが、味は結構美味しかったみたいなので現代まで庶民の味として朝鮮半島全土に広まっている。


■現代韓国人とビビンパ

チゲやユッケジャン、キンパブ(韓国式海苔巻き)と並び韓国の食堂における定番であり、全国どこでも食べる事が可能。焼き肉屋の〆もこれである。
家庭料理でもある。
また、実は本場韓国では肉類が載る事は滅多に無く野菜がたっぷりである(肉は入っても挽き肉が少しとかくらい)。
日本のビビンパに焼き肉が入っていると驚きすらする。
なお、日本人の頭にある石焼きビビンパ(トルソッビビンパ、後述)だけでなく、普通のビビンパ(ポドンビビンパ)も良く食べられる。


■日本人とビビンパ

コリアタウン出身の料理人などにより日本でもそこそこ広まっていたビビンパだが、
爆発的に広まったのはやはり日韓共催ワールドカップと韓流ブーム隆盛の頃であろう。
当時、お隣でありながらあまり知られていなかった韓国を知ると同時に、韓国食ブームが起き、
ビビンパはお洒落な食べ物であるかのような認識すら以て日本人には伝わった。
韓流の隆盛が止んだ現在も焼き肉屋の定番メニューとしてある程度定着している存在である。
また、日本では「ポドンビビンパ」はほとんど見かける事は無く、だいたいが「石焼きビビンパ」であり、野菜だけでなく焼き肉もたっぷり入る。
ただし、ご家庭で作る場合は圧倒的にポドンビビンパの方が簡単だが。
肉とビールをたっぷり楽しんだ後にはビビンパで〆とするのは日韓共通となりつつある。


■派生品、応用

◆石焼きビビンパ

日本人がビビンパと言われて思い付くだろう、焼き石の器に盛られたビビンパ。
もとは食堂のおばちゃんのビビンパが大好きだった青年が、「冷めると不味いからと」残される残飯を見て「最後まで熱々なら誰も残さない筈」と考え発明したもの。
最後まで熱々に食べられるだけでなく、底にこびりつく香ばしい「お焦げ」と言うナイスな副産物も生まれた。
ジュージュー鳴る時間はそこまで長くないのだが、熱その物はかなり長持ちするため、
食後にスプーンを置こうものなら、気まぐれで口に入れた瞬間に舌が火傷するレベルにまで熱くなる(別の焼き石容器料理での加筆者の実体験)。
「石焼き鍋で熱々に提供」と言うこの発想は、後に他の料理にも派生して言った。
ちなみに発明者、これで結構儲けたらしいのだが「トルソッビビンパ」名義での商標登録を忘れていたため、
全くの他人に先手を打たれてしまったので仕方なく日本語で登録。
その後はこれを頬張って悔しさを紛らわせていたんだとか。

◆ホットプレートビビンパ

ホットプレートで炒めた白米飯の上に具材を散らし巨大なビビンパとし、鍋料理の容量で取り分けて食べる。
熱々だし皆で食べられるのが魅力。
次回のホットプレート焼き肉の〆にいかが?

◆土鍋焼きビビンパ

「石焼き鍋なんてそうそう無い」なんて家にも、鍋焼きうどんなんかに使う小さな土鍋くらいはある筈。
石焼き鍋より保温には劣るがそれでも熱々で食べられる。


■具材

目玉焼きだったり黄身だけ落としたり。
普段は日本人が卵かけご飯したら騒ぐ癖になぜこれは平気なのだろう?

◆ナムル

モヤシほうれんそう、ニラなんかをゴマやゴマ油で和えたもの。単品でもいける。

◆肉

前述通り、韓国では「野菜をたっぷり食べるための料理」と認識しているので肉が入るのは希である。

◆チーズ

日本発祥。トローリチーズと白米、具材、そしてコチュジャンがたまらない。

◆ユッケ

牛刺し。日本は規制が厳しくなったがあちらはまだ食べられるようだ。
これを混ぜるとユッケビビンパになる。


■余談

日本では「ビビンパ」、「ビビンバ」など表記の揺れが激しいが、韓国語に近いのは「ビビン“パ“」の方である。
ただし、厳密には「パ」「バ」も間違いであり、正しくは「ビビンパブ(BIBINPAB)」と言った感じ。
ビビン=混ぜる パブ=ご飯

パブの発音のPABは、「パB」であり、「パブ」ではない。日本語の「ブ」は口を尖らせるが、これは口を閉じて「ブ」を発音する感じで言ってみよう。
この「子音」だけの文字と言う概念は日本語には無いので、「ビビンパブ」の正確な発音には少し苦戦する事だろう。





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最終更新:2025年04月05日 14:46