怪獣9号(怪獣8号)

登録日:2023/03/20 Mon 01:38:12
更新日:2025/03/21 Fri 13:00:57
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それは もウ 見慣れた

怪獣9号とは、漫画「怪獣8号」に登場するキャラクターである。



【概要】

作中で主人公の日比野カフカ=怪獣8号の次に出現した大怪獣で、9番目の識別クラスの怪獣。
相模原討伐作戦時から防衛隊に存在を知られることになり、8号に続く未討伐個体として「怪獣9号」のコードネームが振られた。

外見は基本的には二足歩行の人型タイプの怪獣で、灰色の肌にひょろ長い細マッチョという体型の持ち主。
頭部はキノコのような特徴的な形状で、常に歯茎を剥き出しにした全て同じ形状の臼歯が顎までビッチリと並んでおり、眼元には普段は隠れているが同心円状の感情が読み取れない小さな眼がある。
特に一番のチャームポイントとも言うべき頭部の形状から、一部の読者からは「エリンギ」などという蔑称愛称で呼ばれることも。
ちなみに「エリンギ」呼びは作者公認だが、一応本来のモチーフはシルクハット。恐らくは「知性ある怪獣」という役回りからの連想だろう。

人語を解するほどの高い知能を持ち、捕食した人間に擬態するなど亜人とも言うべき既存の怪獣とは異なる特性を有しており、人間との関わりで学習し進化していく様子から伊丹からは「ウイルスのような怪獣」と評された。
普段は擬態能力を使って戸籍を持ち、人間社会で見聞を広めている模様。

【人物】

一人称は「ボク」。言葉を発する際には節々に「あー...」と入る独特の口調で話す他、訛りなのか、喋る言葉に時折カタカナが混じることがある。
他人をおちょくるような飄々とした態度が目立ち、煽られようがピンチに陥ろうが激昂することはなく、基本的に自分のペースを崩さない。

その本性は冷酷非情で自分本位のエゴイスト
友情や共感能力などと言った人間的感情をほぼ持たないサイコパス染みた思考パターンで、自分自身以外の存在に関しては徹頭徹尾冷酷かつ無関心
それは敵対している人類だけでなく同類である怪獣に対しても同様で、表面的には優しく接する場合もあるものの目的のためなら他者を平然と利用し、虐殺することになんの躊躇いもない。
それでいて人間が情に流される「心の弱さ」を持っていることを知識としては知っているため、情に訴えかける言動で人間を出し抜くこともする。
敵対者に対しては容赦のなさがより顕著に出ており、防衛隊の隊員である市川レノに「生きてる以外の機能を殺す」と称するほどに散々に痛めつけるといった残虐な手段も平然と取る。
そうした性格ゆえに自分以外に信頼できる仲間がいないこともあってか、何か理解し難い出来事があると軽い自問自答に耽ることも。

抜き差しならない状況では強敵に自ら挑み、自分の身を危険に晒すことも厭わない度胸を持つが、自らの命を捨ててでも最期まで戦う傾向にある他の怪獣とは違い、危険を感じると敵の始末よりも目的の達成を優先してさっさと引き上げてしまう。
基本的に他者に関心を持たない精神構造であるが、自身を死ぬ寸前まで追い詰めた「怪獣8号」と兵器化された過去の識別怪獣に対してのみは並々ならぬ執着心を抱いており、彼らの力を奪うために幾度も防衛隊に対して侵攻を行っている。

怪獣でありながら人間社会に対する適応力は極めて高く、人間の耳に当たる位置にイヤホンを着けスマホを操作したり、車を運転したり、マンションに居を構える等地球・日本の文化に妙に順応している。

【戦闘能力】

一見するとお世辞にも強そうとは言えない見た目に反して、その戦闘能力・成長性は作中最強格。
肉体・頭脳共に人間や他の怪獣を凌駕する能力を備えている。
怪獣9号の最大の武器は、常識離れした学習速度や他生物との融合による「進化」
相手の動作を読み取ることで、攻撃パターンを即座に把握したりと恐るべき速さで学習が行われる。
これによって例え自身を追い詰めるような力量を持つ相手であろうと、戦いの中で急激に成長し対応を可能とする。
相模原討伐作戦時こそ怪獣の脅威度を示すフォルティチュードは8.5程度で、新人隊員にはともかく怪獣8号相手には劣勢を強いられるレベルではあったが、
強敵達との死闘を潜り抜けたことや数々の生物の能力を取り込んでいくことにより、急激に戦闘力を上げていった。
そのような経緯もありチートキャラと言いたくなるほど便利かつ多彩な能力を誇り、技の引き出しが異様に多い。
中では使った方が都合が良さそうな状況があったにもかかわらず、何故か一回しか使われなかった技も少なくない。

肉体操作

外見は人型であるが、肉体に異常なまでの柔軟性・自在性を有しており、身体構造を瞬時に変化させることができる。
9号はこの能力をフル活用することによる、身体の部位を新たに生やす、自身の分身を作り出す、肉の鎧を作り出す、他生物との融合など変則的な戦闘スタイルを得意としている。
ある程度時間があれば「脱皮」することで体型が巨大に変化し、異形化が進み戦闘力が大幅に上昇した姿に進化することも可能。

さらに恐るべきは、作中に登場した怪獣の中でも群を抜く理不尽じみた超高速再生能力
首を引きちぎられたり全身が粉々に砕かれるような大ダメージを受けても、唯一の弱点である「核」が損傷ないし破壊されない限りは、瞬間レベルの超高速再生を行い平然と戦闘続行が可能。
大怪獣共通の弱点である核は、9号にとっても脳や心臓と言える、破壊されると再生不全を起こし死亡してしまう急所ではあるが、
9号は核の位置を自在に移動させることもできる上に、巨大な怪獣や建物をも消し飛ばしてしまうような8号や功の攻撃を受けても核のみは無傷で残るなど、そもそも壊すこと自体が簡単ではない。
おまけにどれだけのダメージを負い再生を行っても、一切の体力消耗や痛苦などを感じている様子はない。*1
そんな怪物的生命力を誇るが、どういう訳か8号の攻撃を直接受けた時のみ、何らかの悪影響により復元が阻害され著しく再生力が鈍る。
かつてエピソード2で核が露出するまでに追い込まれた際にはさらに顕著で、想定外の負傷に流石の9号であっても混乱を隠せず、その後時間が経ってもダメージが残っているような描写まであるほど。
他にも鳴海が使用する「斬ると同時に焼く」攻撃は再生を僅かに遅らせる効果があり比較的有効。


擬態

肉体操作を応用した9号の代表的な能力の一つ。
人間を捕食することで融合し、取り込んだ人間の顔・体型など全てを完全に再現した形で変身できる。
加えて吸収した生前の人物が持っていた記憶・特殊能力をコピーし、自在に操ることすら可能。
この能力を使い対戦相手にとって近しい人物の記憶から戦い方や関係性を分析し、弱点を突いたり心を揺さぶるなど狡猾な戦法を取ることもできる。
ただし擬態も万能ではなく、眼のみはハイライトのない黒い瞳から変化させられない。
また擬態の際に体内に人間を取り込まなければならない都合上、融合直後は「拒絶反応」により勝手に変化が解除されてしまったり上手く再生ができなくなるなどの不調が出る。
取り込まれた人物も9号の体内に僅かに残留思念が残るらしいが、身体が馴染むにつれ自然に消えてしまう。


怪獣を操作する

他怪獣を支配し、意のままに操る能力。
これを用い、9号は本来であればただ無差別に周囲を襲うだけの怪獣を群れ単位で操作し、知性のない彼らに組織的な集団行動を取らせ効率的に人類を襲うことを可能にしている。
この能力の応用によるものか大怪獣の察知能力も有しており、部分変身をした8号や2号スーツを着た功の居場所を探知し地中から奇襲をかけてみせた。

さらには死亡した怪獣の死体をも自在に操ることができる。
遠隔から敵の攻撃を防ぐ盾にするなどができる他、なんと死体を復元して蘇生しゾンビのように操ることも可能。
蘇生した怪獣は生前よりフォルティチュードが上昇する。
ただし9号本人が独り言で自嘲した内容によると、蘇らせられる数には限度があり相応に体力を消耗するらしい。
なお、細かい肉片になった怪獣もある程度操作できるが、さすがに怪獣の肉体を素材にしている防衛隊のスーツなどを操作するような描写はない。

擬態空間

人間社会のスマートフォンなどの通信技術を「学習」したことにより会得した能力。
9号を中心に円形の結界を張り、その中への自由な生物・物体・電波の出入りを完全に遮断する。彼の保有する能力の中でも地味に屈指のトンデモ技かもしれない
9号が瀕死の重傷を受けている際は自然に解除されてしまうが、そのデメリットが結界内に新たに入ることに成功した人間を人質に取るなど9号にとって優位に働いたことも。

新種の怪獣を生み出す

9号が持っている数多の能力の中でも、最も防衛隊に危険視されている能力。
防衛隊の記録にない全く新しい種類の怪獣を作ることができる。
当初は既存の怪獣に外付けで新しい能力を与えるだけに留まったが、その後に経緯は不明ながら人語を解する高い知性を持った識別クラスの怪獣を量産できるほどに能力が進化した。
生み出された怪獣の中には、8号を超える強度の甲殻を持つ10号や鳴海にも動きを読むことができない水攻撃を放つ11号など、部分的には9号をも上回っているのでは?と思わせる描写も。それと大半の怪獣が生みの親より人語が流暢に見えるのはナイショ
エピソード5以降は前長官だった功の記憶から防衛隊の情報を得たことにより、防衛隊の有力な人物の能力を解析し、それを対策した能力の怪獣を生み出すこともできるように。
弱点は、高い知性を持った怪獣を作り出す場合は、生みの親の9号にも彼らの行動を100%コントロールはできない事。
彼らにも歴とした自我(自立心)があるため、9号に反骨心を持ち裏切る個体が現れる場合もあるし、そうでなくても鹵獲されて新しい防衛隊の識別怪獣兵器として使われてしまう事もあり得る。
9号にとってもハイリスクハイリターンな能力と言える。


【作中の活躍】

エピソード1『怪獣になった男』

西東京基地での二次試験会場に出現。
試験終了直後、一息ついていた四ノ宮キコルの前にいきなり現れ、心臓付近を衝撃波で攻撃。続けて適性試験で使われた怪獣とその余獣の死骸をゾンビ化し、キコルが殺される様子を見る前に煙に紛れるように撤退する。
しかしカフカの奮闘によりキコルや新人隊員の始末には失敗。
その夜、東京都国分寺市でトイレに篭りニュースを確認していたところ、試験では犠牲者が誰も出なかったことを知って驚く。
犠牲者が出なかった原因に対して軽い自問自答に耽っていたが、電話がかかってくると思考を中断。
なんと、9号が人間に擬態してモンスタースイーパーの新入社員として働いている事実が明らかになり、変身直後の不気味な後ろ姿を見せながらしばらくフェードアウトした。

エピソード2『夜明けの相模原討伐作戦』

相模原を襲撃した菌類系怪獣の黒幕として登場。
防衛隊の活躍により菌類系怪獣が全滅した直後、作業員に扮して菌類系怪獣が真価を発揮せずにやられてしまった原因を探るも、
そこを新人隊員である古橋伊春・市川レノ両名に発見され、口封じのために本性を現し2人を生け捕りにしようとする。
伊春・レノ両名を圧倒し重傷を負わせるも、伊春を殺害する寸前で駆け付けた怪獣8号=カフカと戦闘。
怒りに燃えるカフカには能力が全く通用せず、9号を凌駕する身体スペックで成す術なくボコボコにされてしまう。
挙句の果てには原理不明の再生阻害で錯乱状態に陥り、核を露出する大ダメージも即座に修復できず死の寸前まで追い詰められる。
しかし、怪獣姿のカフカを敵性怪獣と誤認してしまった防衛隊による横槍が入った為、それに気を取られたカフカの隙をついて逃走に成功した。
この事から人間に化ける怪獣が人間社会に潜伏している事実を知られてしまい、防衛隊から「怪獣9号」のコードネームが与えられた。
9号は逃走した先で長嶺カンジを殺害して成り代わり、身体が馴染むまでしばらく鳴りを潜めることとなる。

エピソード4『囚われた怪獣8号』

終盤に登場。
国立市のマンションで「脱皮」を行い、肉体の準備が整った事で防衛隊に奪われた過去の大怪獣たちの力の奪還に向かう。

エピソード5『怪獣兵器』

普段は地底から出ないはずの蟻型怪獣を率いて品川区に巨大な陥没を作り、明言はされていないものの数千人規模の虐殺を敢行。
蟻型怪獣を周辺地域に襲撃させることで怪獣の鎮圧・民間人の救出にあたる防衛隊を分散させたことを契機に、蟻型怪獣と融合した分身のβγと本命の本体に分かれ、第一部隊の主力の抹殺と大怪獣の力の奪還のために各々が動き出した。
γはカフカが使用した部分変身によって居場所を察知し、脅威である「怪獣8号」を殺すためにカフカ・キコルの両名に接近。
蟻型怪獣との融合により強化された能力を使い、暴走によって功を傷つけてしまったトラウマから変身不全を起こしたカフカとキコルを追い詰めるが、キコルの奮闘によってカフカがトラウマを振り払い怪獣8号の完全発現を許してしまう。
これに応じてγも本気を出し、巨大な翅を生やす形状変化を解禁するが、カフカの以前とはまるで別物のスピードに蟻部分の核を抜き取られ破壊されてしまう。
それでも戦闘能力には支障がなく抵抗をするが、「一度8号に身体の主導権を乗っ取られたことで身体の使い方を理解した」カフカには手も足も出ず。
上空からの押しつぶすようなパンチを受け核を蟻部分ごとお好み焼きみたいな形に潰され辛うじて生きているだけの状態に。

急いでγβに救援要請を送るが、同時にβも鳴海と抗戦状態にあり援護できない状況にあった。
恐ろしいほどの学習速度により鳴海の攻撃パターンを学び対応して見せたが、彼の識別怪獣兵器(ナンバーズ)である「RT-0001」を解禁した本気の鳴海には学習が追いつかず、いくら避けても先読みして対応する攻撃によってバラバラに焼き切れて絶命してしまった。
実質識別怪獣が2体現れたにもかかわらずあっというまに制圧してしまったことに防衛隊にも安堵の空気が流れていたが、γが限界を迎え死亡する寸前に自分達の作戦をネタばらしし、本体の9号が2号スーツを着た功が待機をしていた本陣に現れると状況は一変。

人類の未来のため2号装備を全装備・全解放して立ちはだかる功vs怪獣2号を怪獣の元に奪還するために戦う怪獣9号の一世一代の肉弾戦が幕を開けた。後オペレーターの来栖もよせばいいのに近くにいる
勝負は脱皮により以前より倍近いマッシブな体型を手に入れた9号が優位に進めるが、防衛隊に有力な次世代が既に育っていることから「私はただこの時この一戦命をかけて9号を葬り去るだけでいい」と奮起した功は2号の筋肉を無理やり左腕に浸食させ、装備の残された回路を全て攻撃に回すことで決着をつけようとする。
さらに9号は上からのパンチで功に重傷を与えるが、家族との記憶を思い返すことによって復活した功の全エネルギーを結集した雷撃パンチを胴体にモロに喰らい核が露出してしまう。
9号も2号の攻撃を耐えるために進化(じゅんび)した球状の防御形態で耐えようとするものの、功の持てる力の全てを駆使した、9号をも想定外の渾身の2連撃を喰らい、背後の高層ビルも消しとばす一撃に9号の肉体も崩れ始め、遂に決着が着いた、と思われたが...

けド残念 こレがニンゲンの限界
キミの体がカイジュウなら ボクの負けだっタのに

防衛隊にとって無慈悲なことに、9号は身体の大部分を失うも核のみは無傷で立ち上がる余力を残していた。
人間の身でありながら怪獣の体でないと耐えられない技を連発して見せた功に最大限の賞賛を送りながら、極限まで衰弱した功に触手を伸ばし...

現場に到着したカフカと鳴海が見た光景は、崩壊した9号の肉片の上に佇む功の後ろ姿。
功が9号を倒したと認識した両名は安堵するが、大怪獣の察知能力を持つカフカによっていち早く正体がバレる。
以前の9号を超える威力の衝撃波を発して見せたその存在は、功を殺して融合したことにより以前を超える筋骨隆々な姿と六つに増えた目、長大な尻尾を持つさらに異形の姿に変貌した9号であった。何故か生前の功がつけていたイヤホンがそのまま耳に入っている
功を殺されたことで怒りに震えるカフカと鳴海、そして遅れてやってきたキコルとの交戦に入り、功の顔の擬態によりキコルの心を乱し殺害しようとするが寸前で鳴海に阻止される。
すぐさま功の敵討ちのためβにも使用した回避不能攻撃を使い9号に挑む鳴海。しかし、

あー…ごめん
今日ハ ここまでにしよう

9号は他生物との融合直後に出る「拒絶反応」があり身体が万全では無く、やたら軽いノリで喋りながら翅を伸ばし撤退準備に入る。
もちろんそんな身勝手を鳴海とカフカは許すはずもなく攻撃を受けるも、功の記憶から鳴海の攻撃に対応し進化によって強化された肉体で8号の拳をも軽々受け止める。
そのまま強化された能力を使い暴れながら羽を生やし撤退準備に入るが、拒絶反応によって覿面に9号の肉体が崩壊していく。
拒絶反応を加速させる再生阻害を持つ8号と鳴海の猛攻に着実にダメージを蓄積していくも、時間稼ぎに付き合う義理は無い彼は全方位への雷撃を使い周りを消し飛ばす。
しかしながら8号と鳴海はこの攻撃の直撃にも耐えており、拒絶反応によって撤退のための羽と頭部・胴体以外の部位を失った9号は今度こそ万事休す......

最初からこうすればよかった

とはならず、9号との激闘の余波で気絶していたキコルとオペレーター・来栖に向かって、
(γも使用していた攻撃方法の)顔を二つに増やし二つのエネルギー弾を放つ攻撃で8号と鳴海に両名を守らざるを得ない状況に追い込み、人間の「心の弱さ」をあざけりながら空に飛び立ち、「次に()が動く時、怪獣の時代が始まる」と宣戦布告を言い残してとうとう逃げることに成功した。

エピソード6『適合者』

防衛隊の会議の中で、イメージ図(?)として本拠地で白い怪獣の繭のようなものに囲まれながら功の姿に擬態し玉座に腰掛ける姿が登場。
なんと立川基地を襲撃した10号は9号に試作品として作られた怪獣の一体に過ぎず、これから10号をも超える識別クラスの怪獣の軍隊が作られ始めていることが判明する。

本人は終盤に登場。
以前の拒絶反応で失った部位は完全に治癒したものの体内に功の意識だけは残っており、どういう原理か内から抗って侵攻を少しでも止めようとしていたことが判明するが、結局は9号が作った怪獣たちの成長を止めることができず、
最終的には9号の身体が馴染むにつれ功の意識も完全に消えてしまった。
これを契機としたのか、人間の姿に擬態した怪獣15号を尖兵として送り込み、エピソード7から続く日本全国への大規模侵攻を開始する。

エピソード7『群発災害』〜エピソード8『第2波』

新宿区歌舞伎町大量の人間を虐殺した15号の合図に呼応し、日本全国の人類の重要施設などに大量の怪獣を送り込み、防衛隊の部隊同士を分断させる。
その中でも特に被害が出ていたエリアは識別怪獣兵器をフル装備した鳴海・キコル・保科と新兵器に搭乗したミナの活躍によって鎮圧されるが、

8号が現れなかっタのは意外だが 大方これで———...
駒をアブり出せたかな

9号にとっては送り込んだ怪獣は言わば防衛隊の主力を炙り出すための捨て駒に過ぎず、防衛隊の作戦のために怪獣8号が現れなかったことを訝しみつつもまんまと防衛隊の戦力の分散に成功したことにほくそ笑み
  • 墨田区にいる鳴海
  • 国会議事堂周辺エリアにいるキコル
  • 調布飛行場周辺エリアにいる保科
  • 立川基地にいるミナ
  • 第1部隊の小隊長が集まる大泉I.Cエリア
に怪獣側の主力である識別クラスの怪獣を何故か1体ずつ送り込み本戦を開始した。
しかし、後方での待機命令を無視し人間に戻れない副作用も顧みず変身したカフカによって、大泉に派遣した怪獣13号を撃退されてしまう。
なんと肝心の8号対策に何故か「既に出ている識別怪獣が複数で叩く」という策しか用意しない大ポカが仇となり、13号の死に気を取られた15号を皮切りに派遣した識別怪獣を全て倒されてしまう。

ハロー 防衛隊

これで9号の作戦も破綻したと思いきや、最後の14号が倒された直後に某ユーチューバーのような挨拶をしながら防衛隊のドローンを乗っ取り配信を開始。
先ほど現れた識別怪獣が倒されたことも想定内でしか無いと防衛隊を侮辱し、唯一9号の想定外の強さを持っていた人物を示唆しながら14号の色違いの様な怪獣を出現させ…

死んだはずの14号の死体をワープゲートとして起動し、何故か遠距離専門なのに伐虎も連れず14号の死体にノコノコ近づいていたミナの前に現れ彼女の力を奪うために行動を開始した。

エピソード9『最後の波』

14号の死体から現れた9号は、まず手始めに動揺しているミナに向かって先制攻撃を敢行。
そしてすぐさま都内各地の上空からフォルティチュード8.0の大怪獣の軍勢を配置し、救援に向かおうとした防衛隊の面々に立ち塞がらせた。
「助けにいかなければミナや世界がやばいと分かっていても、目の前で危機に遭っている人間を見捨てられない」というカフカの不合理性を突いて完全に足止めに成功。
ただのハンドガンにも9号に通用するバフを付与できるという意味の分からない体質を持ったミナも距離を詰めることであっさり完封。
壊滅した東京を拠点に日本を征服し、吸収したミナの能力を使って最強の砲撃性能を持った怪獣軍団を作るという計画を語り、完全に勝ち誇った。

しかし、日本全国に怪獣が現れているにもかかわらずどうやってか援軍として助けに来たレノを始めとしたカフカの同期達によって、都内各地に配置した量産型怪獣を倒され始める。

現実世界で伐虎を「怪獣のなり損ない」という意味深な設定を開示しながらあしらいつつ、精神世界で数百体の怪獣の群れに襲わせミナの精神を屈服させたが、カフカが最終的には間に合った事でミナを奪い返されてしまう。


【余談】

  • 物語の初期から登場している宿敵ポジションの9号だが、第一回の人気投票では「得票数221票の第18位」というなんとも微妙な結果に終わってしまった。

さて どうやっテ追記修正しようか 怪獣8号

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最終更新:2025年03月21日 13:00

*1 カフカ曰く失った部位を復元するほどの再生は本来大怪獣にとっても相応の体力を消耗する技らしい。