杏仁豆腐

登録日:2012/01/04 Wed 22:33:06
更新日:2025/03/22 Sat 11:13:27
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杏仁豆腐(きょうにんどうふ、あんにんどうふ)は、中国発祥のデザートである。
杏仁羹(ようにんかん)という呼び名もある。


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■概要

起源は薬膳料理で、「杏仁」とは咳止め薬となる杏の種を割った中にある核(仁)をすり潰した粉を意味する。
しかしそのままだと苦いため、食べやすくなるよう砂糖で甘味をつけて豆腐状の寒天にしたのが始まりである。いわゆる、おくすりのめたね

現在の日本では、薬膳料理ではなくマンゴープリンなどと同じデザートとして扱われることが多い。
特に中華料理店では定番の一角で、中華街などにある本格的な店でも、タピオカ入りココナッツミルクと共にデザートとしてコースメニューの〆などに君臨しているはず。
市販品で本物の杏仁が使われることはほとんど無く、杏仁豆腐の独特の香りはアーモンドエッセンスなど杏仁に似せた香りのアーモンド由来の香料で再現されることが多い。
一応輸入食品店やお取り寄せなどで杏仁霜(杏仁にコーンスターチや砂糖、脱脂粉乳などを混ぜたもの)を入手し、本物の杏仁が入った杏仁豆腐を作ることも可能。

あと、よく「枸杞(クコ)の実」という、干しブドウみたいな赤いドライフルーツ(これも漢方薬)がトッピングされていることも。白の杏仁豆腐に赤味を帯びた実のコントラストが映える。

ちなみに実は杏仁豆腐の製造法は法律で定まっていない。


■食し方

◆フルーツポンチ風

小さくひし形に切られた杏仁豆腐を、さくらんぼなどのフルーツ入りのシロップに浮かべたもの。固めのヤツ。
杏仁豆腐の優しい味わいもさる事ながら、色々なフルーツを合わせて楽しめるのが特長。
濃厚な中華料理を腹いっぱい食べたところに運ばれてくるこれは、口の中をサッパリさせてくれる。そのあとの烏龍茶もまたたまらない。

◆プリン風

西洋のプリン風に、それのみを容器、もしくは皿の上に盛った楽しみかた。
最近はコンビニなどでもよく見かける。 上記と違い、杏仁豆腐そのものを純粋に味わえる。
ミルクプリンに似た優しい味わいに、杏仁(アーモンドエッセンス)の香ばしさがたまらないデザートである。
女性のみならず男性にも人気。


固めのツルリン派か、柔らかめのトロリン派か、アナタならどうする?

なお発祥の地・中国では、地域による食文化の違いや食後にデザートを食べる文化自体薄いことから杏仁豆腐の知名度が低く、「日本に来て初めて食べた」という人も結構いるんだとか。
台湾ではかき氷やフルーツティーのトッピングにすることもある。

余談だが、『アイドルマスター シンデレラガールズ』などで公式イラストレーターを務めている同名の徳島県出身のイラストレーターがいる。


追記・修正は、ツルリン杏仁豆腐とトロリン杏仁豆腐を食べ比べてからお願いします。

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最終更新:2025年03月22日 11:13