Civilization Ⅵ

登録日:2023/10/22(日) 19:13:39
更新日:2025/01/26 Sun 02:42:59
所要時間:約 75 分で読めます





生命は海で生まれ… 先史時代の巨大な獣へと進化し…
ついには二足歩行する人類に行きついた。
今、人類の大いなる旅路が始まる。
文明のゆりかごから始まるこの旅は、やがて星々へと至るだろう。








Sid Meier's Civilization Ⅵとは、ターン制シミュレーションゲーム『Sid Meier's Civilization』シリーズのナンバリング第6作目である。
開発はFiraxis Games、発売は2K Games。プラットフォームはPC、iOS、Nintendo SwitchPlayStation4、XBOX One。


▽概要

プレイヤーは紀元前4000年から21世紀までに渡って文明を発展させていくシミュレーションゲーム。
都市や建物を築き、領地を改善し、技術や文化を発展させ、宗教を創始し、そして他文明と外交をしたり戦争をしたりすることで自分の文明を育てていく。
最初は鉄器すら作れず、馬の存在すら知らないような原始文明だが、いずれは騎乗や造船を知り、城を建て、火薬を使いこなし、蒸気機関を発明し、飛行機や戦車を編み出し、最終的には人工衛星を飛ばしたり宇宙へ旅立つような文明へと発展する。

相変わらず中毒性が高く、あと1ターン、あと1ターン……とぼやきながら気が付けば朝日が昇っていた、というプレイヤーを大量に発生させている。

今作はナンバリングCivでは初めて、コンシューマゲームプラットフォームに本格参入(それ以前は、対人戦を重視した高速化版であるRevolutionシリーズしかコンシューマには出ていなかった)。ゲーミングPCを持たない人でも「重たい」Civが遊べるようになった。
ただし処理が非常にきつく、オブジェクトが増えてくるゲーム後半では画面がややガクつく(特にSwitch)。

また今作はシリーズ初の完全日本語化が成されており、お馴染みの技術開発完了時のコメンタリー、記事冒頭にも記載されている開始時ナレーションやチューターからのアドバイスも日本語化が成されており声もそれぞれ鈴村健一東山奈央が担当している。

▽ゲームの流れ

ターン制シミュレーションゲームであり、プレイヤーは1ターンごとにユニットの移動、都市や建物の建設、戦闘などを行い、ライバルとなるAI文明よりも先に特定の勝利条件を達成することが目的となる。
斥候などでマップを探索しつつ新たな都市を建設する場所を模索し、蛮族を退治しつつ都市を建てて支配領域を広げていく。建設した都市での建造物の追加建設やユニットの生産、プロジェクトの実行、科学技術や社会制度の研究といった内政をこなしつつ国力を高めていく。
いずれライバルとなる他文明と接触するが外交や戦争といった形で干渉しても良いし、無視しても良い。
そうして誰よりも早く勝利条件を達成し、勝利するのが一連の流れとなる。

ゲーム開始まで

初めに好きな文明・指導者を選びゲームを始める。文明・指導者の数は豊富でそのどれもがユニークな能力を持っており、何度でも楽しめるだろう。
マップは自動生成だが、生成方法は細かく条件を決めることが出来るためこちらもリプレイ性は高い。
また史実マップなど、一部のマップは地形が固定されている。

難易度は(難易度低)開拓者・族長・将軍・王子・王・皇帝・不死・神(難易度高)の8段階。将軍以下はプレイヤーにバフが付き、王子以上はAIへのバフが付く。何れも難易度が低い・高いほどバフ量は大きくなる。また高難易度ほどAIが敵対しやすくなる。
デフォルトは王子だが、王子の時点でAIにはバフが付いているので初プレイなら難易度を下げた方が良いかもしれない。
なおAIプレイヤーが完全にイーブンになる難易度設定はない。

勝利条件

一つの勝利条件をまっすぐに目指す戦略を取っても一向に構わないが、
他文明の発展状況や妨害行為等によって達成が困難になったあとのフォローやリカバリが難しくなるリスクを孕む。
軸となる戦略を見据えつつも、他の勝利条件を睨みながら方針転換や同時進行を交えて進めていくのが無難。
定番の戦略としては、科学・制覇の両刀、文化・宗教の両刀といった並行戦略がよくある形。
世界征服天下統一を完遂し世界帝国を築き上げるつもりが、気がついたらロケットを打ち上げていたというのはありがちな話。

  • 科学勝利
科学研究を進め、太陽系外惑星探査プロジェクトを完遂すると勝利する。
研究力が最重要なのは言うまでもないが、宇宙プロジェクトを進めるための都市生産力も要求される。
研究を最後まで進めて解放されたプロジェクトを順に進める、という比較的分かりやすい内政系勝利であり非戦科学勝利も十分に可能。
時間はかかるものの一度研究面で追い抜いてしまえばAIに先を越されにくいため、中盤までに戦争で優位を築いて後は科学勝利にシフトという戦略も見られる。

  • 文化勝利
自国の観光力を高め、全ての他国に対して「文化的優位」になると勝利する。
科学勝利と対になる内政系の勝利条件。観光力は偉人による傑作や特定の建造物などから得られる。名前からすると文化力が重要そうに思えるが、勝利に必要なのは観光力である点には注意。
ほとんどの文化力を生み出すものは研究を進めると観光力も出すようにはなるが、やはり観光力を専門で生み出すものの方が出力は高い。
具体的には傑作を所蔵していない劇場広場よりも、古い時代の遺産、シーサイドリゾート、国立公園といった建造物のほうが多くの観光客で賑わうといった具合。
実は勝利条件が非常に複雑なのだが、ぶっちゃけ「観光力を上げまくっていればそのうち勝てる」ためとりあえず観光力をガンガン上げていれば勝てる。
観光力は特定のテクノロジーや社会制度で大きく上がるものがあるため、これらを意識して研究しておくと勝利が早まる。

  • 宗教勝利
自国の創始した宗教が全文明の主流宗教となると勝利する。
伝道師などの宗教ユニットで布教していくことになるが、敵宗教も黙って布教はさせてくれず、敵宗教ユニットとの神学戦争といった要素もある。
基本的に内政寄りにはなるが宗教勝利を目指すなら宗教特化の内政になるので科学・文化とはまた違った内政のノウハウが必要になる。
また、たいていは布教していく中で宗教勝利を目指す他文明と真っ向から対立してキレられることになるので、威嚇できるだけの軍事力も必要になることも。
宗教創始が必須なため初動が遅れやすいものの、動き出せばかなり早く勝利できるのが特徴で、科学・文化勝利を目指していたらAIの宗教勝利が進んでヤバいことになっていた、なんてのはよくある光景。
自文明の宗教の創始が間に合わなかった場合でも、他文明の宗教勝利に対する防衛や妨害の手は多少なりとも打っておく必要がある。
マップが広大で参加プレイヤー(文明)数が多い場合は少々目指しにくくなる勝利条件。

  • 制覇勝利
他文明のすべての首都を所有すると勝利する。
あまりにも分かりやすい戦争型勝利でとにかく軍事力で他文明を捻り潰していく勝利。
しかし軍事力の根底は内政にあり、そして軍事ユニットの質はテクノロジーに依存するので内政も疎かには出来ない。
ゲームバランスの都合から一度勝利し出すと雪だるま式に文明が強くなっていくので、半分ほど滅ぼせば後は消化試合ということも少なくない。
この勝利を目指し侵略戦争を起こす場合は時代が早ければ早いほどいい。文明の固有戦闘ユニット(UU)が使える時代に焦点を合わせるのも有力な戦略。
逆に時代が進み過ぎると、単純に都市数が増えて間接的に首都攻略に至るまでの関門が増え、城壁(防壁)が建つと都市攻略の手間が増える。
後の時代ほどAI文明からのヘイトが高くなり過ぎるため外交的に孤立し、相対的に頓挫するリスクが上がり、要求されるリソースも膨れ上がっていく。
マップが広大で参加プレイヤー(文明)数が多い場合は少々目指しにくくなる勝利条件。

  • 外交勝利
DLCの「Gathering Storm」で追加される勝利。
世界会議の決議などで得られる外交勝利ポイントを20ポイント貯めると勝利となる。
実際のところはポイントを得られる遺産と世界議会の緊急事態イベントの占める割合が高いので内政もかなり重要。
真っ当に決議だけでポイントを稼いで勝とうとするのはなかなか大変。
まあ、世界会議前にセーブして決議結果見て、ロードして決議に投票すれば100%ポイントが稼げるというプレイヤーチートもあるけど……。
また他国の首都を占領すると外交支持の増加に大きなマイナスが付くので侵略戦争プレイとは相性が悪い。

  • スコア勝利
特定のターン数に達した時点でいずれの文明も勝利条件を満たしていなかった場合、その時点でスコアの最も高い文明が勝利する。
人間操作でもAIでも大抵は通常の勝利条件達成の方が早いため、ゲーム設定で意図的にやらない限りはまず見ることはない。
スコアランキングのフレーバーテキストが気になるなら、ちょくちょく気長にやってみてもいいかも。

▽タイル

マップは6角のマスで区切られておりこれをタイルという。タイルには平原や丘陵といった地形、森のような特徴、鉄や馬などの資源がランダムで配置される。
都市を建設すると周辺のタイルが自文明の領土となり、領土のタイルへ都市の市民を割り当てることで様々なリソースを生み出せるようになる。
タイルは「地形改善」という形で農場や鉱山を建設して産出を増やしたり、「区域」という特別な建造物を建てることが出来る。

各種ユニットもこのタイル上で配置・移動を行う。前作までと異なり、戦闘ユニット・支援ユニット・文民ユニットなどの別カテゴリのユニットであれば1タイルにまとめて配置できるようになった。

資源

特定のタイルにはランダムで「戦略資源」「ボーナス資源」「高級資源」が配置され、それぞれ特殊な効果を持つ。
これらのタイルを手に入れることが戦略上重要になることも多く、場合によっては戦争する理由にすらなり得る。

戦略資源

馬や鉄、硝石、石油といった資源。対応する改善を行うと入手できる。例外的に技術研究で資源を新たに発見した際、そのタイルに既に区域・遺産が建てられていた場合も入手している扱いとなる。
主に軍事ユニットの生産や維持に必要で、軍拡するなら非常に重要。特に序盤の馬・鉄は有る時と無い時で戦略が全く異なる程。
中盤以降に発見できる石炭・石油は発電周りに必要で、アルミニウムは科学勝利においても重要なので非戦内政特化でもこれらの入手はおろそかにはできない。

ボーナス資源

小麦、米、石材、羊といった資源。そのタイルに追加の産出を与え、通常とは異なる地形改善を行えるようになる。
但し該当タイルに地形改善以外の区域や遺産を建てると資源は失われてしまう。
また「収穫」をすることでボーナス資源を失うことと引き換えに多量のリソースを入手できる。

高級資源

香辛料、砂糖、毛皮、ダイヤモンドといった資源。地形改善することで入手でき、高級資源1種につき4都市の快適度を+1する。
安定して都市の快適度を上げる数少ない手段で、多種の高級資源を確保できると都市運営が楽になる。
全28種もあるがマップの大陸ごとに最大出現数が決まっているので、多様な高級資源を求めるなら他大陸への進出を行っていく必要がある。
また2個以上入手しても「1種4都市」は変わらないので、同種の2個目以降は取引材料にしよう。

▽ターンの流れ

以下の行動は1ターンの間にプレイヤーが好きな順番で行える。

都市の生産

都市では区域、建造物、ユニットなどの生産を行う。毎ターン都市の生産力の分だけ生産が進み、既定の生産力を使うと生産が完了する。
どこの都市で何を生産するかはとても重要で、マップや文明特性、その時々の状況を見つつ適切なものを生産していく必要がある。

ユニットの移動・アクション

生産などで入手したユニットをマップ上で移動させ、様々な活動を行う。
労働者なら地形改善や森の伐採、戦闘ユニットなら敵対ユニットへの攻撃、宗教ユニットなら布教といったアクションを行える。

研究

研究は科学力で研究する「テクノロジー」と文化力で研究する「社会制度」の2種がある。それぞれのツリーから研究したいものを選び、一定の科学力・文化力が溜まると研究が完了する。
これらの研究を進めていくことで新しい建造物やユニット、政府や政策などが解禁されていく。
それぞれ特定の条件を満たすことで「ひらめき」「天啓」というボーナスが得られ、該当技術の進捗が40%進む。ボーナスは無論満たせるなら満たした方が良いが、条件が厳しいものや運に左右されがちなものは、無理に狙わずにほかのことにリソースを割いた方が良い場合もある。

外交

他文明の指導者との外交。資源や傑作の取引であったり、同盟や友好宣言、宣戦布告などが行える。

▽ユニット

今作のユニットはいくつかのクラスに分かれており、様々な役割を持つ。

戦闘ユニット

戦闘を目的とするユニット。他文明・蛮族・都市国家のユニットに対し戦闘を仕掛けることが出来る。
古代の戦士から始まり、中世の騎士、近代の大砲、未来時代の戦闘ロボットなど多種多様で最も種類が多い。
戦争するにせよ防衛するにせよこれらが無いと蹂躙されるだけなのでどんなプレイでも生産することになるだろう。
戦闘ユニットは「戦闘力」という数値を持ち、これが高いほど攻撃・防御が高くなる。

近接戦闘ユニット

戦士→剣士→メンアットアームズ→[[マスケット銃]]兵→戦列歩兵→歩兵→[[機械化歩兵]]
もっともメジャーなユニット。隣接した敵に攻撃を行うことが出来、対騎兵ユニットに対して戦闘力ボーナスが付く。
比較的扱いやすく破城槌・攻城塔が使えるので主軸となることも多い。
一方で剣士以後は戦略資源が必要になるので、必要な資源の入手ができない場合により全く生産できなくなることも…。

対騎兵ユニット

槍兵→長槍兵→銃槍兵→対戦車兵→近代的対戦車兵
騎兵ユニットに対して大きなボーナスを得るユニット。
性能的には近接戦闘とさほど変わりないのだが、騎兵に対してはめっぽう強く、同世代はボコボコにし1世代先でも多少はやりあえる。
近接戦闘ユニットと違って最後まで戦略資源不要で作れるので生産しやすく、破城槌・攻城塔も使えるのでこれを主軸にする戦術もとれる。
ただし近接戦闘ユニットに不利が付くので同時代で戦うと若干不利で、解禁テクノロジーが軍事系のツリーとやや離れたところにあるので解禁させづらいという弱点がある。
また、より上位のユニットが解禁されるまでが長い傾向にあり、ユニットが時代遅れになりがち。

騎兵ユニット

(軽騎兵)騎乗兵→コーサー→騎兵→ヘリコプター
(重騎兵)ヒッタイト・チャリオット→騎士→胸甲騎兵→戦車→近代的機甲部隊
高い移動力と同世代に比べ高い戦闘力を持つユニット。移動力を重視した軽騎兵と戦闘力を重視した重騎兵がある。
移動力のアドバンテージが大きく、ZOCを受けないという特性も相俟ってガンガン進撃できる。
戦闘力の高さも強力で近接戦闘ユニットなら余裕で蹂躙し、火力の高さから初期の防壁なし都市は瞬殺すら可能。
一方で生産は戦略資源必須で、破城槌・攻城塔が使えないため防壁が建つと火力が激減するという弱点を持つ。
一部の文明を除き騎兵オンリーで勝つのは難しいので他のユニットとの連携も重要になる。

長距離戦闘ユニット

投石兵→弓兵→弩兵→野戦砲→[[機関銃]]
反撃を受けない射撃攻撃が可能なユニット。一方的に火力を投射できるのでまとめて運用するのが強く、前衛が壁になってる間に後ろからバシバシ打ち込むのが強力。
非常に扱いやすいので大抵の時代で主力の一角を担うことになる。
弱点は無論近接戦闘の弱さ。近接戦闘力は1世代弱いと言ってよく、張り付かれるとあっという間に落とされかねない。
また区域への戦闘力にマイナス補正があるので防壁が建ちだすと都市攻めもあまり得意ではなくなる。
地味に海上ユニットに対して大幅にダメージが落ちるという特性もあるので沿岸防衛なら攻囲ユニットを使おう。

攻囲ユニット

カタパルト→トレビュシェット→射石砲→大砲→ロケット砲
対区域(対都市)戦闘に特化したユニット。
長距離戦闘ユニット同じように遠距離攻撃が可能で、防壁に対してダメージが落ちないので高いダメージを出せる。一方で対ユニットにはダメージが落ち、(基本的に)移動後に攻撃できない*1という弱点を持つ。
破城槌・攻城塔でなんとかなる時期はともかく、中世・ルネサンス防壁が建ちだして以後の都市攻めにはほぼ必須の存在。
移動力面は大将軍がいると解決できる*2ので大将軍もセットで運用したいところ。

偵察ユニット

斥候→散兵→レンジャー→特殊部隊
移動力と視界が大きいマップの探索に特化したユニット。最序盤はマップの探索が最重要であり、そこで最も輝く。
無論戦闘力は低く、偵察以外はほぼ使い捨ての足止めや移動妨害ぐらいにしか使えない。散兵以後は1マスの遠距離攻撃を取得するも素の性能の低さから主軸にはできない。
一応昇進(レベルアップ)に常時戦闘力+20という驚異的なものがあるのでそこまで育てればかなり強いユニットになる。

支援ユニット

様々な特殊能力持つユニット。他戦闘ユニットとの連携が前提となるユニットがほとんどで、他軍事ユニットと同じタイルに配置できる特性を持つ。
破城槌・攻城塔の都市攻めセットに始まり、要塞や飛行場などの特殊建築物を建てられる工兵、攻囲ユニット射程強化の観測気球・ドローン等種類は豊富。
いずれも戦闘力は無いので単独で攻撃を受けると即死する。

海上ユニット

(海上近接)ガレー船→キャラベル船→装甲艦→駆逐艦
(海上長距離)カドリレーム→フリゲート艦→戦艦→ミサイル巡洋艦
(海上略奪)私掠船→潜水艦→原子力潜水艦
海上のユニットで基本的な特性は地上のそれと同じ。
海上長距離が地上で言う攻囲の枠も担っており、都市戦と遠距離戦両方こなすことが出来る。
解禁タイミング的にフリゲート艦が恐ろしく強く、海上戦がありそうなマップならフリゲート量産しておけば何とかなるレベル。
海上略奪は遠距離攻撃持ち、海上近接以外に発見されない、対海上昇進持ちと何かと便利なユニット。
加えて沿岸襲撃能力を持ち、海沿いにある施設や蛮族拠点を略奪したり、原住民の集落を訪ねることが可能。
最終形の原子力潜水艦は核弾頭の運用が可能なユニットでもある。

航空ユニット

(戦闘機)複葉機→戦闘機→ジェット戦闘機
(爆撃機)爆撃機→ジェット爆撃機
中盤の終わり~終盤に解禁されるユニット。戦闘機は対ユニット、爆撃機は対区域の性能を持つ。
航空基地などに配置し、そこから一定範囲内の任意位置に攻撃が可能で非常に広い範囲をカバーできる。
しかも攻撃先やそこまでの移動経路上に同じ航空ユニットか対空戦闘力を持つ一部ユニットがいない限り一切ダメージを受けない。
解禁までこぎつければ極めて強力で、圧倒的な火力で他文明を蹂躙できる。科学文明が爆撃機ラッシュで突然制覇勝利し出すのはよくある光景。
専用の対策を打たれる以外の弱点はないが、まともに使える爆撃機の解禁が原子力時代とあまりにも遅いため最後の一押しとして使われることが多い。
爆撃機系統は核弾頭の運用が可能なユニットでもある。

GDR

巨大戦闘[[ロボット]]
Giant Death Robot。巨大戦闘ロボット専用クラスである。
一応陸上ユニット分類だが、陸海を無視して移動可能で、最高の近接戦闘力と遠隔戦闘力を持ち、それらをさらにテクノロジー解禁で強化可能という名実ともにCiv6最強のユニット。
しかし生産可能になるのは情報時代の最後、強化用のテクノロジーに至っては未来時代とあまりに解禁が遅いうえ、生産コストは遺産級、維持コストとして希少なウランを大量消費する。
それでいて未強化だとジェット戦闘機相手にやや弱く、都市攻撃性能もジェット爆撃機とあまり変わらないなどあまりに微妙な性能。
そもそも情報時代末期に差し掛かる時点で普通は科学勝利コースのはずなので、フルスペックを拝むどころか生産すること自体がそうなかったりする。

文民ユニット

内政を支えるユニット。都市を建てる開拓者、タイルを改善する労働者などその種類は多種多様。
一度蛮族に捕獲された文民ユニットや交戦国の文民ユニットは、戦闘能力を持たないためこちらの軍事ユニットで接触すると自文明のものにできる。(逆も然り。)
ただし宗教ユニットは撃破されると消滅し、偉人ユニットは消滅こそしないものの近隣の都市へ移動させられる。

宗教ユニット

文民ユニットのうち宗教関係のユニット。主な仕事は自宗教の布教と他宗教の布教阻止。
宗教勝利ならもちろん重要だが、それ以外の文明でも宗教勝利阻止に出すことがままある。
伝道師は布教するだけだが、使徒と審問官は神学戦争という形で他宗教の宗教ユニットに攻撃を仕掛けることが出来る。これで宗教ユニットを倒すと、周囲の都市に対して倒された側の宗教信仰者が減少するというメリットがある。
「論客」という昇進で戦闘力が大幅に上がるので、神学戦争は恐らく論破的なことをしているのだと思われる。(演出上は互いのハゲ頭上に雷光を落とし合う。)
ちなみに神学戦争は通常の戦闘ユニット同士の戦闘と同じ戦闘処理のため、一部の戦闘力ボーナスが乗ったり、側面攻撃ボーナスが乗ったりする。

ロックバンド

文化勝利における重要ユニット。
文化勝利では観光力を稼ぐ必要があるのだが、ロックバンドはその観光力を瞬間的にかつ大量に生み出す能力を持つ。
手っ取り早く他国への観光力を稼げるため終盤になれば大量のロックバンドが他国でライブを連発することも珍しくない。
生産には何故か信仰力が必要なので宗教創始まではいかずとも聖地関連を建てて信仰力を貯めておく必要がある。
またライブ後に50%の確率で無駄にバリエーション豊かな理由で解散してしまい消滅するため数を出すことも重要。

英雄ユニット

特殊モード「英雄と伝説」で登場するユニット。
専用の社を建設することで呼び出すことが出来、(卑弥呼を除き)高い戦闘力と特殊なスキルを持つ。
単純にユニットとして強力な上に特殊スキルもかなり強いものが多く、雑に使ってもだいぶ強い。
ただし「寿命」という概念があり、呼び出してから一定ターンが経つと死亡して消滅する。戦闘などでHPがゼロになった場合も同様に死亡する。
代わりに次の時代に進むと多量の信仰力を消費して再召喚が可能。
困ったらヘラクレスを呼び出しておけば何とかなる。
日本からはかつてCiv2で日本の指導者枠だった卑弥呼が英雄枠で登場。他が伝説・伝承・創作の人物の中、唯一の史実上の人物であり戦闘力なしの代わりに複数の特殊能力を持つなど異彩を放つ英雄となっている。

偉人

対応する区域から得られる偉人ポイントを貯めることで自文明に登場する特殊なユニット。
それぞれ使い切りの固有の特殊能力を持っており、分類と時代に従って呼び出せる偉人が決まっている。概ね先の時代ほど強い効果だが、ユニーク性の高さから必ずしも先の時代ほど有用というわけでもない。
同じ偉人を複数の文明で呼び出すことは出来ないため偉人の取得はレース状態になることが多い。
多量のゴールドか信仰力を消費することで瞬時に偉人を呼び出すことも出来る。どうしても使いたい偉人がいる場合に使われる。

軍事系偉人

大将軍・大提督。また大コロンビア限定で大司令官がいる。
軍事ユニットを強化する偉人で、共通で「周囲の対応するユニットの戦闘力+5」を持つ。
また退役という形で偉人を消費することで固有の効果を発生させる。
日本からは近代の大提督として連合艦隊最高司令官を務めた東郷平八郎が登場している。

内政系偉人

大技術者・大商人・大科学者。
何れも使い切りの固有能力を発動させる偉人。特に遺産建築をブーストさせる大技術者は遺産偉人と呼ばれ重宝される。
日本からは情報時代の大技術者として広島平和記念公園などを手掛けた建築家の丹下健三が、同じく情報時代の大商人としてソニーの創業者の井深大が登場している。
また「モナ・リザ」等の芸術方面で有名なレオナルド・ダ・ヴィンチが工学方面での才能・実績を評価されたのか大技術者枠で登場している。

傑作系偉人

大著述家・大芸術家・大音楽家。
都市の対応する傑作スロットに傑作を生みだす偉人。生み出された傑作は文化力や観光力を生み出す。
日本からは中世の大著述家として紫式部、近代の大芸術家として葛飾北斎、産業時代の大音楽家として八橋検校が登場している。

大預言者

聖地で宗教を創始できる偉人。この偉人のみ最大登場数が決まっており、規定値に達すると入手不可となる。
なので宗教創始したいなら大預言者の取得レースは急ぐ必要がある。
他の偉人と異なり大預言者は全て同じ能力を持つため人物名はフレーバー的なものだが、ヨハネ、孔子、シモン・ペテロにゴータマ・シッダールタ(釈迦)など錚々たる面子が並ぶ。
日本からは流石にいないと思いきや古事記を編纂した太安万侶がまさかの中世大預言者枠での登場を果たした。

スパイ

中盤から解禁され他文明に潜入して様々な工作を行うユニット。
他ユニットと異なりマップ上には存在せず、敵味方問わず任意の都市に配属するという形で配置される。
他文明都市なら区域破壊、扇動、技術・ゴールド・傑作の窃盗といった工作任務、自文明都市なら他文明スパイから都市を守る防諜任務を与えられる。
防諜時は都市内の任意の区域を指定する形で、その区域の周囲1タイル以内にある区域も同時に監視する。区域パズルが成立している都市だと複数の区域を守りやすい。

自国でも敵国でも、滞在中の都市に建っている区域に対して任務を実行する形になるため、区域の少ない都市ではやれることが少ない。
例えば、建設直後の都心しかない都市に駐在していても、情報収集(と視界の確保)しかやることがなく、防諜も無意味といった具合。
スパイを活用するためには、自文明と同程度に発展している、もしくは自文明よりも進んだ文明の、なおかつ多くの区域を持つ都市に送り込む必要がある。
自文明がリードしている展開だとあまり出番需要がない。具体的には、奪える傑作や技術もロクになく、結局情報収集や防諜活動ばかりになってしまうことも。
また、他文明が一切スパイを所有していない状況では、防諜の需要そのものが生じていないことになる。要はスパイを作るにはまだ時代が早過ぎるということ。
(UAで無料で1人もらえるカトリーヌ(黒妃)はともかく、)解禁と同時に無闇に作るのではなく、他文明の動向や発展度合いを見ながら作るかどうかの判断をしたい。

何らかの任務を遂行完了し成果を上げると昇進(レベルアップ)する。昇進の内容は任務別の成功率の上昇がメイン。
防諜だとノーリスクなかわりに敵国のスパイとかち合うかどうかが運任せで、なかなか昇進が得られないことも。
意図して優秀なスパイに育て上げたいなら、リスクを承知で敵国に送り込むほうが手っ取り早い。

なお、スパイが敵国での任務中に見つかり逃走に失敗すると拘束or殺害されることがある。
殺害された場合は別のスパイを新たに訓練し直す必要があるが、拘束の場合は外交取引で返還の交渉ができる。
逆にこちらが敵国のスパイを拘束した場合は、外交取引で身代金を要求したり、そのまま帰さずに放置して他文明のスパイ枠数を圧迫したりできる。

▽内政関連

内政は都市のタイルに建設や改善を行うことで出力を高めたり、特殊な効果を得ることで国力を高めていく。

地形改善

農場や鉱山などの労働者を使ってタイルの地形に対応した改善を行い、タイルの産出を増やすもの。
例えば平地に農地を建設すれば食糧産出が増え、丘陵に鉱山を建設すれば生産力産出が増えるといった具合。
戦略資源と高級資源も改善を行うことで入手できる。
その一方、森(熱帯雨林)の伐採や湿原の除去、資源の収穫や植林など、タイルそのものに干渉する操作も行える。
地形・特徴毎に推奨される改善方法というものは一応存在するものの、なまじ有力な選択肢が複数あるとなるとこれがなかなか悩ましい。

区域

兵営、キャンパス、劇場広場など、既に他の区域・遺産が建設されていないタイルに建てられる特殊なエリア。
殆どの区域内には更に専用の建造物を建てることが出来、更に産出を増やすことが出来る。
かなり強力なものだが1都市で各区域1つまで、都市の人口による最大区域数制限*3、一度建てた区域は除去や移動が一切不可という制限も大きい。

区域を建てる際にタイルの基礎産出やボーナス資源等はすべて失われるが、その代わりに区域に応じた「隣接ボーナス」を得られる。
隣接ボーナスは共通の「区域+0.5」に加え、各区域個別の隣接ボーナス条件を持つ。
隣接ボーナスが少ない区域も多かったがDLCの「Gathering Storm」でだいぶテコ入れが入り、ボーナスを稼いで出力を上げやすくなった。

用水路、近郊部、宇宙船基地、ダム、運河は、区域扱いだが人口の制約を受けずに建設可能。
これらの区域自体は隣接ボーナスによる恩恵を受けないが、他の区域に隣接ボーナスを与えることは可能。
前述のように区域同士を隣接させることでボーナスを得られるが、各区域でボーナス対象が細かく決まっているので高いボーナスを得るために予めどこに何の区域を置くかを決めておくことが大事。
これらは通称「区域パズル」と呼ばれ、区域ボーナスが重要な日本やドイツ辺りでは重要な要素になる。上手い内政プレイヤーともなれば複数都市の区域を絡めた高ボーナス地帯を作ることも珍しくない。
隣接ボーナスの条件によって特徴づけられている文明も多いため、選んだ指導者によって区域パズルのルールは変わってくる。

建造物

区域内に建てられ、その都市の産出を増やすもの。概ね区域のジャンルをそのまま伸ばす建物が多い。
例えばキャンパス区域なら「図書館」「大学」「研究所」を建てられ、それぞれで科学力や大科学者ポイントの産出増加を得られる。
建造物を建設することにより市民スロットが追加され、市民を配置することでさらなる産出の増強が図れるが、改善したタイルの産出を上回るほどではなく、人口が増えて市民が余り始めてから機能する。
建造物が建っていない(市民スロットがない)区域には市民配置ができない。また区域の種類によっては市民スロットを持たない。

都心

都市出しと同時に建設される都市の中心部。なにげに時代によってグラフィックが変化する。(以下の各種区域も同様。)
都市出し直後は周囲1タイルのみだが、将来的にはここから3タイル以内がその都市の市域となり、施設の建造や区域の建設が行える。
都心も区域扱いで、他の区域に隣接ボーナスを与えることができるが、都心隣接が条件の遺産がちらほらあるため悩ましい
隣り合う自文明の都市や占領中の都市があれば、タイルを交換(所属を変更)することもできる。
ターン経過により最大で周囲5タイルまで拡張するが、都心から4タイル以上先のタイルには区域を建設できず、市民も配置できない。
一応、労働者等を使って施設を建てることは可能だが、市民を配置できないためそれらによる産出は一切増えない。(資源の獲得or伐採は可能。)
国立公園、要塞、滑走路、修道院*4など産出以外の効果を持つ施設を建てたり、植林で外側からタイルのアピールを強化したりするなど、利用法が全くないわけではない。
利用できないタイルが多くなってきたら、よほど酷い立地でもない限りは近くに都市を建ててタイルを交換して活用するのも悪くはない。
ちなみにAIは都市間でのタイル交換を一切行わないため、首都(や初期に建てた都市)の未開発の不毛な土地がだだ余りになっていることも。

都市は固有の戦闘力を持ち、主に防御力を意味するが、防壁(後述)が建つと長距離戦闘力としても参照される。
戦闘力の基礎値は文明が所有している最強のユニットのものがベースとなり、守備隊の有無や建っている区域数によってもいくらか上下する。
逆に言えば、都市戦闘力から他文明の技術ツリーの進み具合や軍の陣容を大雑把に推測することもできる。
軍事力が低いと見て戦端を開いたはいいが、UGによりいきなり戦闘力が跳ね上がってしまうこともあるため、軍事力だけでなく科学力や所持ゴールドもチェックしておく必要がある。

【宮殿】
生産力+2、ゴールド+5、科学力+2、文化力+1、住宅+1、快適性+2。
傑作の万能スロットが一つある。
首都にのみ存在する建造物で、首都建設と同時に建てられる。都市国家の都心も首都扱い。
首都が他文明に奪われると、宮殿も自動的に新首都へと移動する。
ゲームプレイ上での影響は特にないが、文明によってさまざまなデザインがある。気が向いたら一通り見比べてみるのも一興。

【モニュメント(初期)】
文化力+1。ターン毎の忠誠心+1。忠誠心が最大だとさらに文化力+1。
格安のコストで文化力を追加できる。これを建てておかないとなかなか社会制度研究が進まず、領土も広がらない。

【穀物庫(太古)】
都市の食料+1、住宅+2。
住宅を手軽に増やせる。住宅は農場(他)x2といった主に食料関連の施設を建てることでも増やせるが、
労働者を生産するのにも手間取る初期の時代にこの効果が得られるのは破格といえる。

【水車小屋(太古)】
都市の食料+1、生産力+1。建てた都市の領域内にある農場系ボーナス資源*5の食料+1。都心が川沿いでないと建設不可能。
建てるだけで無条件に都市の産出が強化されるが、元が取れるまでにかかるターン数は長め。
農場系ボーナス資源が多い都市なら、それなりの食料産出増が見込めるので建てるメリットが大きくなる。

【太古の防壁(太古)】【中世の防壁(中世)】【ルネサンス時代の防壁(ルネサンス)】
都市と兵営区域の外郭防御力がそれぞれ+100。太古の防壁を建てると都市と兵営が迎撃能力を持つようになる。
外郭防御力は都市の追加HPのようなもので、近接ダメージを85%カットするという驚異的な防御性能を持ち、防壁が有るかどうかで都市の硬さが全く違ってくる。
都市自体の戦闘力も強化されるため、攻撃側は破城槌*6、攻城塔*7を使ったりダメージカットされない攻囲ユニットを使う必要が出てくる。
中世以降の防壁は耐久力増加のみでダメージカット補正は変わらない。
いずれの防壁も技術「鉄鋼」研究後は陳腐化し、全都市に外郭防御力400の防壁と迎撃能力が自動的に備わるようになる。
陳腐化した防壁は新たに建てられなくなるが、すでに建ててあった防壁は観光力を出すようになるので、文化勝利狙いなら先に建てておくのもアリ。

下水道(産業)】
住宅+2。
住宅を増やす以外の効果はないが、産業時代ともなると余っているタイルが少なくなってくるため、住宅を増やす貴重な手段となる。

【防波堤(原子力)】
低地タイルを水害から保護できる。低地タイル数と海水位によってコスト・維持費が増加する。

キャンパス

科学研究を推進するための区域。科学力を産出し大科学者の偉人ポイントを獲得できる。
隣接ボーナスは地熱孔・礁+2、山+1、熱帯雨林+0.5。
科学力は技術ツリーの進行ペースに直接影響するため、軍事・内政を充実させるためには避けては通れない。
地熱孔・礁は立地に左右されがちだがボーナスが大きいので狙いたい。それ以外だと熱帯雨林は伐採されやすいので基本は山隣接で稼ぐことになる。
追加建造物は主に科学力の増産以外の効果はなくあまりコスパも良くないが、いずれ暇を見て建てることにはなる。大学は地味に住宅も増加する。
AI文明の建設優先度が非常に高く、しばしば良さげな立地の確保を待たずに都市出し直後にいきなり建設を開始することも。
蛮族や隣人の侵攻の対応に追われていたり、都市出しや軍備拡張を急いだりする場合には、
キャンパス区域そのものの建設にすら手が回らないことがごくまれによくあるため、そのあたりは状況や方針に合わせて臨機応変に。

劇場広場

文化力をつかさどる区域。文化力を産出し傑作を生み出すタイプの複数カテゴリの偉人ポイントを獲得できる。
隣接ボーナスは総合娯楽施設・ウォーターパーク・文化遺産+2。
隣接するタイルのアピールを1段階上昇させる。
文化力は社会制度ツリーの進行ペースに直接影響するだけでなく、都市の文化圏(国境)の拡張レートにも作用する。
自然生成地形や地形改善からの隣接ボーナスが無いため何らかの文明特性(UA, UD)がないと隣接ボーナスが稼ぎづらく、文化バニラ文明では出力を上げづらい。
例外は、タイルのアピールの高さが区域出力に反映されるオーストラリアで、主に山沿いや沿岸に劇場広場を建てるだけで、区域パズルに頼らずとも単独でも高い出力になる。
文化(観光)勝利において重要な役割を果たす区域だが、目指す勝利条件によってはあまり建てないことも。
固有改善(UI)で文化力を産出できる(社会制度ツリーを進められる)文明なら、序中盤はそちらで賄うor補う手もなくはない。
追加建造物は文化力の増産のほか、建造物に対応する傑作スロットを増やせる。
円形闘技場は書物、美術館は絵画・彫刻、考古博物館は秘宝、放送センターは音楽といった具合。
なお美術館と考古博物館は択一なので、どちらを優先的に建てるかは場合によりけり。
考古博物館は偉人を必要としないかわりに、考古学者という専用の文民ユニットを別途生産、マップ上の史跡or沈没船へと派遣して秘宝の発掘・回収作業に当たらせる必要がある。
考古学者は生産された都市を拠点とする。つまり考古博物館の空きスロットがある都市で生産する必要があるが、生産コストが重いので、生産力の低い都市では美術館、高い都市では考古博物館と使い分けても良い。
美術館・考古博物館ともに、所蔵する傑作を異なる作者かつ同一カテゴリor時代で揃えると「テーマ化」がなされ、傑作からの産出が倍増する。
逆に言えば、建造物を建てないと傑作スロットが一向に増えず、他文明から盗んでも置き場所に困りかねない。

工業地帯

工業をつかさどる区域。生産力を産出し大技術者の偉人ポイントを獲得できる。
隣接ボーナスは用水路・ダム・運河+2、採石場・戦略資源+1、鉱山・製材所+0.5。
隣接するタイルのアピールを1段階低下させる。
都市の生産力を向上させることができるが、ただ建設しただけではあまり出力が出ず、隣接ボーナスを稼ぐか建造物を建てる必要がある。
工業地帯単独で真価を発揮するのはある程度時代が下ってから。(概ね史実通り産業時代の「工業化」以降。)
工房、工場、発電所といった追加建造物の生産力ボーナスが大きく、これらが解禁されるまでは後回しでもいいかも知れない。
特に工場は周囲6タイル以内の全都市の生産力を増やすため少ない数で多くの都市の出力が上がる。
過去のバージョンでは複数の工場の範囲が重なればその分だけ生産力が得られたため「国土錬成陣」なる区域パズル方式が存在したが流石に強すぎたため下方修正を喰らい、現在は特定の総督を使わない限り重複しても工場1つ分の効果しか得られなくなった。
その代わり用水路ダムから大きめの隣接ボーナスを得られるようになり、工業地帯を用水路とダムで囲う用水路ダムコンボと呼ばれる区域パズルが流行っている。
2都市絡めて隣接させた2つの工業地帯を両側から用水路で挟み込めば+5以上のボーナスも狙えるため早期から大きなボーナスを得やすくなった。

商業ハブ

金融と商業に特化した区域。ゴールドを産出し大商人の偉人ポイントを獲得できる。
隣接ボーナスは川・港+2。
都市のゴールド産出を強化でき、(灯台がなければ)市場建設で交易路の数が増える。ゴールドは汎用的に使えるリソースなのでいくらあっても困らない。
隣接ボーナスは割と簡単に結構大きめのボーナスが入るので狙いたいところ。
追加建造物はいずれもゴールドの産出を増やす。交易商を増やせる市場が特に重要なため、商業ハブを建てたら市場までセットで建てるのがセオリー。
建設をサボっていると、各方面の維持費の高騰にゴールド産出が追いつかない恐れが出てくるため、暇を見てなるべく早めに建てておきたい。

聖地

宗教活動をおこなうための区域。信仰力を産出し大預言者の偉人ポイントを獲得できる。
創始レースが終わった後は大預言者ポイントは特に意味のないポイントと化す。
隣接ボーナスは自然遺産+2、山+1、森+0.5。
隣接するタイルのアピールを1段階上昇させる。
ボーナスは山隣接が比較的稼ぎやすいのだがキャンパスと競合しやすいのが難点。
信仰力の産出を増やし、宗教勝利を目指す際に必要不可欠なものだが、それ以外に得られる恩恵も多岐に渡る。
国立公園を建設できる自然主義者、観光客を呼び集めるロックバンドの購入に必要なため、文化勝利においても重要。
信仰力は聖地以外では一部の高級資源の改善や文明の固有改善(UI)でしか産出せず、それらのタイルからの産出量もさほど多くはない。
建造物の追加建設が各種宗教ユニットの購入条件になっており、社を建てると伝道師が、神殿を建てるとグルと使徒(と審問官)の購入が可能になる。
宗教ユニットを聖地もしくは聖地隣接タイルで待機させると体力が回復する。宗教戦争における拠点としての需要もある。
場合によっては隣接ボーナスを稼ぐことよりも、宗教ユニットの移動の便を優先して都心近くに建てたり、防衛目的なら兵営のように国境寄りに建てたりしても良い。
ボーナス目当てで山の反対側とか湖や海峡の対岸といった僻地に建てたばかりに布教や防衛に支障が出てしまうケースもなくはない。
また、都市の主流宗教の信仰によって、3つ目の追加建造物(礼拝所)の種類が変化する点も特徴。
信仰力以外の産出を増加させたり、住宅や快適性をもたらす効果までさまざま。
勢力図次第では、他文明が創始した宗教の礼拝所を建てることもやろうと思えばできなくはない。
なお、奪った都市の聖地に他宗教の建造物が既に建っていた場合でも効果は発揮されるが、自宗教のものに建て替えはできない。

総合娯楽施設/ウォーターパーク

都市の快適性を高めて幸福度の維持に貢献する区域。市民スロットを持たない。
総合娯楽施設は陸地、ウォーターパークは陸地に隣接する沿岸にしか建設できず、またどちらかの択一となる。
隣接するタイルのアピールを1段階上昇させる。
高級資源で賄えるうちはあまり気にしなくても良い要素だが、都市数および都市人口が増えてくると快適性の維持は頭の痛い問題になってくる。
追加建造物は6タイル(総合娯楽)、9タイル(ウォーターパーク)以内の全都市に効果を及ぼすものがあり、配置を工夫すれば他の都市の区域数を節約できる。
この区域への隣接ボーナスは無いのだが、こちらから劇場広場への大きめの隣接ボーナスがある事や強力遺産コロッセオが「総合娯楽施設に隣接した平地」という建設条件から区域パズルに悩まされることも。

飛行場

航空機の建造と格納ができる区域。平地にしか建設できない。市民スロットを持たない。
隣接するタイルのアピールを1段階低下させる。
航空ユニットを生産できる唯一の区域だが、大規模な空軍を編成するつもりでなければさほど数は必要ない。
複数機の航空機を格納できるが、航空機は1機までなら都心にも駐留可能で、工兵を使って滑走路(航空スロット+3)を建設することも出来るので飛行場が無くとも置き場所は確保できる。
区域産出としては生産力が上がるが、建設コストが高めなわりには隣接ボーナスは無く、工業地帯の建造物ほどの効果も出ないため割高感がある。
そのため、なにかと敬遠後回しにされがちで、結局格納庫すら作らずに勝敗が決まってゲームが終わることも
空港の解禁・建設と「早期展開」が研究済みなら、空港が建設された飛行場区域間で陸上ユニットの空輸が可能になる。
……が、自前で環境を整備するのにはかなりの手間がかかる。
主に他の大陸で占領し併合した都市に飛行場があ(り必要に応じて空港を追加建設す)れば重宝することもなくはない。

兵営

軍事施設を建造するための区域。生産した戦闘ユニットにボーナスを与え、大将軍の偉人ポイントを獲得できる。
隣接するタイルのアピールを1段階低下させる。
防壁が建つと都市同様に兵営も迎撃能力を持つようになる。内地ではなく前線となる都市の国境付近に建設するのが基本。
兵営区域自体がZOCを発生させ、交戦中の他文明の軍事ユニットの移動を阻害する。
都心同様に所有者の文明のユニット以外は侵入不可という性質があり、文民ユニットや宗教ユニットの移動の妨げになることも。(交易商は例外。)
都市の産出においては、生産力とゴールドの増産に寄与するが市民配置が必要な為効率は悪い。
追加建造物を建てることにより、戦略資源の備蓄量が増える。(GS以降)
さらにおまけ程度とはいえ生産力の増加に加え、建てた都市で生産された軍事ユニットの獲得経験値増加の効果を段階的にもたらす。
兵舎、厩舎は択一式で産出については全く同じ性能だが、経験値増加の対象が、兵舎は近接、対騎兵、長距離戦闘ユニット、厩舎は軽・重騎兵、攻囲ユニットと分かれている。建設コストは兵舎のほうが若干安い。
武器庫の建設は工兵の生産・購入条件になっている。
工兵は要塞、ミサイル発射台、滑走路といった労働者とは異なる専用の施設を築くことが可能で、労働力を消費して用水路、ダム、運河区域の建設を加速させることもできる。
士官学校はユニットの生産時に軍団・大軍団の訓練と編成が同時に行えるようになる。
レベルの高いユニットがいるなら、大軍団ではなく軍団を生産してそのユニットに合流させれば昇進を得た大軍団を編成できる。
兵舎or厩舎、士官学校は住宅+1の効果があり、両方建てれば+2と、多少は内政面でも恩恵がある。
また、地味ながら軍事系都市国家への代表団ボーナスによるユニット生産力のプラス補正は、軍事ユニットはもちろん、開拓者、労働者、交易商といった文民ユニットも対象となる。

保護区

自然保護を目的とした区域。市民スロットを持たない。
かなり特殊な区域で、この区域の周囲の未開発タイルをアピール値に応じて強化する能力を持つ。
中の建造物のコストが重く、周辺の開発を避けねばならなくなるため区域パズルは難航するが上手くやれば1区域の建物で複数タイルを大きく強化できる。
改善が行えず素のアピール値の高い自然遺産周辺に建てると有効活用しやすい。
またこの区域を建てると文化爆弾*8が発動する。

海洋活動に特化した区域。ゴールドを産出し大提督の偉人ポイントを獲得できる。
隣接ボーナスは都心+2、海洋資源+1。
都市のゴールド産出を強化でき、(市場がなければ)灯台建設で交易路の数が増える。
隣接ボーナス対象は少ないが都心の真横に建てるだけで大きいボーナスが得られる。
リソース産出以外にも様々な効果があるのが特徴で、港タイルを経由すれば乗船/下船時の移動コストのペナルティを受けなくなり、沿岸に出した都市以外でも海洋軍事ユニットの生産が可能になる。
追加建造物の灯台、造船所、港湾は、兵営の建造物同様に建てた都市で生産された海洋軍事ユニットの獲得経験値増加の効果を段階的にもたらす。
そのほか、ゴールド以外の産出や住宅、交易商の増加にも寄与し、沿岸や島嶼部の都市では港区域の存在が生命線になる。
また港湾が完成すれば、兵営の士官学校同様に、生産と同時に艦隊・大艦隊の編成が可能。
港湾は海メインのマップ以外では恩恵を得づらく、ラッシュが強力なフリゲート艦や戦艦の時代よりも解禁が後の時代なのは若干逆風と言える。
海洋版スキタイになれる遺産アルセナーレ・ディ・ヴェネツィアを作ることができれば、艦隊の編成はそちらのほうがお手軽かつ強烈。
当たり前だが水タイルを持たない内陸の都市には建設できない。陸メインのマップでは需要が少なくなる。湖に建てることもできなくはないが……。

政府複合施設

政府の選択を記念する区域。自文明に1つだけ設置できる。市民スロットを持たない。
これだけでは特に大きな効果はないが、その後に建てられる建造物によってさまざまな文明バフを与える。
またあらゆる区域に隣接ボーナス+1をもたらすため、この特性をフル活用しようとすると近隣の都市の区域パズルとの兼ね合いも考慮する必要があり結構悩ましい。

外交街

政府の外交に関連する機能を持つ区域。自文明に1つだけ設置できる。市民スロットを持たない。
建造物を建てていくことで外交的支持や都市国家への影響力増加などが獲得できる。
目に見えてわかる影響が少なく、プレイスタイルによって使うか使わないかがはっきりしている区域。
建てるかどうかは人それぞれ。
対スパイ能力もあるが空気。

遺産

Civシリーズおなじみの要素。世界で1つしか建てられない代わりに様々な固有の効果を発揮する建造物。
遺産はすべて歴史上の建造物となっており、古代から近代まで様々なものが登場する。
ユニークな能力を持つが、その遺産の能力が有用かどうかは使用する文明や戦略によって変わるため一概に遺産を建てまくればいいというわけではない。
遺産を建設したタイルからの産出は失われるため、別に欲しくもないくせに必要以上に建ててしまうとかえって都市の出力が落ちてしまうことも。
シンプルに強いのはアルテミス神殿、ピラミッド、紫禁城、タージマハル辺りだが他の内政が忙しい時期でもある事も多いので取捨選択は大事。
例によってAI文明との建設競争になり、AI人気の高い遺産は建設しづらい一方で人気のない遺産は後の時代でもあっさり建てられることも多い。
ちなみに日本からは鎌倉大仏こと「高徳院」が登場している。性能は下から数えた方が早い弱遺産である

交易商

都市間で交易することで様々なリソースを生み出すもの。都市国家クエストでもわりと定番の課題。
一定の範囲内であれば自文明、他文明、都市国家問わず送ることが出来るが、国内と国外で得られるリソースが異なる。
ゲーム内の表示だとかなり分かり辛いが「交易商のスタート地点の都市がリソースを得られる」「得られるリソースは送り先に依存する」ため「弱い都市から強い都市に送る」のが鉄則。
なお、交易路の産出の基礎値は目的地となる都市に建っている区域によって決まり、それに加えて通過する都市にある交易施設や政策によるブーストを加算したものがトータルでの産出になる。

交易商が通った場所は道路が自動で引かれるためユニットの移動経路確保としても重要。
他文明との交易では一時的に外交的視野が上がる*9。この効果は交易路が維持されている間持続する。
相手国に非難声明を出されて(or出して)いて、使節の往来or大使館がない相手国の動向を知るにはこの方法かスパイに頼ることになる。
将来の進軍経路を見越して、情報収集がてら侵攻の下準備として事前に交易路(道路)を引いておくのは常套手段。

これの本数が内政をかなり左右するため、交易商(路)を増やせる「商業ハブ区域&市場」or「港区域&灯台」は本作における重要区域・建造物となっている。

政府

社会制度研究を進めると新たな政府が解放される。
政府には軍事・経済・外交・ワイルドカードの4タイプの政策スロットがありここに対応する政策カードをセットすることでパッシブ効果という形で文明を強化できる。
軍事~外交は対応するカード、ワイルドカードは文字通りすべてのカードをセット可能で、それぞれのスロット数は政府の形態によって異なる。挿せるカードは社会制度研究によって解放されていき、一部はワイルドカードスロット専用となっている。
スロット数を増やす手段は次の時代の政府にする以外ではほとんどないため、紫禁城などのスロットを増やす遺産は強力と言われている。
既に使用した政府に戻すこともできなくはないが、一定ターンの間無政府状態*10となるデメリットが生じるため、基本的には1プレイ1回限り。
政府を変更する際には熟考を重ねたうえで慎重に行いたい。

▽宗教

宗教を創始することで信仰力と共に様々ボーナスを得られる要素で、宗教勝利を狙うのならば最重要となる。
宗教は「信仰」という特性を選択することでその宗教を創始した文明や信仰している都市に対して様々なボーナスを与える。
信仰は主に内政面に寄与するが、直接・間接的に軍事力を強化する要素もありビザンティンやスペインなど神学戦争(物理)な宗教・軍事ハイブリッド文明も存在する。

パンテオン

宗教の前段階となる原始的な信仰。これのみ宗教創始と関係なく一定の信仰力を貯めると全文明が利用できるが、信仰内容は早い者勝ち。
この時点から「宗教的植民地」等の強力なものもあるのだが、普通の文明だとパンテオン採用タイミングは初動の探索運とAIの機嫌に強烈に左右されるのでパンテオンレースははっきり言って運ゲーである。

宗教創始

占星術の研究を終えて聖地を建設し、一定の大預言者ポイントを貯めて大預言者を呼び出し、聖地で創始させることで宗教を創始できる。
例外的に遺産ストーンヘンジを建設すれば無条件で大預言者が獲得でき、創始もそこで行える。そっちもそっちで競争が激しいが。
創始するときに「カトリック」「仏教」など宗教名&アイコンを選ぶことが出来るが完全にフレーバー要素であり、どの宗教名を選んでも性能に差は無い。オリジナル名称の宗教を作ることも可能。
これらは使用する文明や創始する大預言者と紐づいてもいないので、イギリスの孔子がゾロアスター教を創始するといったことも可能。
一応AIがどの宗教を好むかという設定自体は存在する。

上記大預言者の項にもあるが、1ゲーム中に宗教は創始できる最大数が決まっており全文明が創始できるわけではない。
パンテオンと同じく宗教の信仰内容も早い者勝ちであり、創始レースに出遅れると弱い信仰しか残っていないということもままある。
AIの補正が強力な高難易度になるとあっという間に創始レースが終わってしまうこともあり、創始が得意な文明以外で創始を狙うのは初動が遅れることもあってそれなりにリスキーな選択となる。

信仰

宗教の内容で早い話がバフ内容。
汎用性の高いものからプレイ方針によっては強烈に強いもの、逆に上手く使わないとまるで役に立たないものなど様々。
都市に影響を与えるタイプのものは自文明が創始していない宗教でも利用できるものもある。
前述のように早い者勝ちなので創始レースで先着しやすい文明はそれだけ強い信仰を使いやすい。
インドやコンゴのムベンバのよう他宗教の信仰を利用する文明・指導者もいる。

布教

宗教ユニットで都市に対して自宗教を布教することでその都市における信仰者の数が増える。
人口の一定以上が特定に宗教を信仰するとその宗教が主流宗教となり、信仰の恩恵を得られたり周囲の都市に宗教圧力を発生させたりするようになる。
更に文明の半数以上の都市が特定の宗教を信仰すると文明の主流宗教となる。全文明の主流宗教を自宗教にすれば宗教勝利になる。
既に宗教を創始している文明に対してこちらの宗教を布教していくことは敵対とまではいかずとも非難対象であり関係が悪化しやすい。

神学戦争

信仰力で生産できる「使徒」のみが他宗教ユニットに仕掛けられる宗教ユニット同士で行われる戦闘行為。
これで他宗教ユニットを倒すと、周囲の都市に対して倒された側の宗教信仰者が減少するためこちらの宗教で塗り替えやすくなる。
宗教勝利を目指すなら使徒同士の神学戦争に勝てるかは重要になる。
政府「神権政治」や政策「修道会」を採用することにより、宗教ユニット全般の基礎宗教戦闘力の上乗せができる。

▽文明・指導者

文明毎に固有特性(UA)、固有区域(UD)or固有建造物(UB)or固有改善(UI)、固有戦闘ユニット(UU)をそれぞれ最低1つずつ持ち、ここに更に指導者のUAが合わさる。一部指導者はUUも持つ。
文明UAも指導者UAも全て固有のものとなっており、同じ文明でも指導者が変われば全く違う戦略となることも多い。
またシリーズ初の試みとして複数文明を担当する指導者や同一人物の別デザインの指導者が登場した。
バニラではアメリカ、アラビア、イギリス、インド、エジプト、ギリシャ、コンゴ、シュメール、スキタイ、スペイン、ドイツ、ノルウェー、ブラジル、フランス、ローマ、ロシア、中国、日本の18文明が使用可能。
発売後もDLCで文明・指導者がどんどん追加されており、Ver1.0.12.54時点で文明は50、指導者は77人とかなり豊富。

2023年現在もバランス調整は続けられており、概ね「弱すぎる」文明・指導者は居ないと言える。ブッ壊れの強文明・指導者はいっぱいいる

開始時のゲーム設定で登場文明数などを決めることが可能で、シングルプレイであれば自文明以外はAIが担当する。

AI指導者

AI指導者は複数の「アジェンダ」を持ち、これに従って文明運営を行う。
アジェンダはAI指導者ごとに固定かつ初期から公開されている固有アジェンダと、プレイごとにランダムで決定され初期状態では隠されている隠しアジェンダ(汎用アジェンダ)の2種類がある。
隠しアジェンダは完全ランダムというわけではなく指導者ごとにある程度方向性が決められているため平和的な指導者なのに隠しアジェンダが好戦的ものになる、のようなことはあまりない。核ガンジーとかの例外はいるしジョン・カーティンとかのアジェンダ関係なく頭おかしい奴もいる

固有・隠し問わずアジェンダには「○○な文明を好み××な文明を嫌う」という設定があり、相手文明(プレイヤー・AI問わず)がアジェンダの条件を満たしているかどうかでその文明への態度が変わるようになっている。
概ね固有アジェンダを満たしやすい指導者は仲良くしやすくその逆は仲良くしにくい。AI指導者のアジェンダを知っておくとそれを満たして味方に引き込むといったことも出来るため高難易度に挑むなら把握して損はない。
またアジェンダとは別に好戦性や好む宗教名等の設定も存在する。

都市国家

1都市しか領域を持たず、どの文明にも属さない小規模国家。
軍事・産業・宗教などのカテゴリがあり、特定の研究などで得られる代表団を送ることで送った数に応じたバフを得られる。
共通のバフは代表団1で首都の産出強化、代表団3、代表団6でそれぞれ全都市の対応する区域および建造物の産出が強化される。
最序盤では首都の強化だけでも相当な恩恵があり、ロクに区域が建っていない状態でも、科学力、文化力、信仰力等を補える。
例えば、宗教重視の都市国家がたまたま近隣にあり代表団を送っておけば、パンテオンの創始がかなり加速する。

特定の都市国家に3つ以上の代表団を送り、かつどの文明よりも代表団数が多いと宗主国となり、都市国家周辺および保有ユニットの視界が確保(共有)され、国境も解放される。
労働者を送り込めば都市計画に干渉することもでき、自文明の都市同様に未改善のタイルに施設を建設したり、あるいは施設を削除し別の改善に変更したりできる。
それから、開発(改善)済みの資源の保有権を得る、都市国家固有のバフを受けられるなど様々なメリットがある。
宗主権を得ることで固有改善(UI)を利用できるようになる都市国家もあり、無理のない範囲で利用できるならうまく内政に活用したいところ。
強いて言えば、UIが無いor使いづらい文明or指導者を使っているときのほうが競合が起こりにくく、そちらのほうが建てる機会は多いかも知れない。
宗主権を持つ都市国家の軍事ユニット(文民ユニットは不可)はゴールドを支払うことで、30ターンの間雇用し自分のターンで自由に操作できる。

+ 都市国家UIの一覧(※基礎産出と主な効果以外の詳細は割愛)
アーマー【修道院】:信仰力+2、住宅+1。隣接ボーナスあり。待機中の宗教ユニットのHP15回復。
カグアナ【バテイ】:文化力+1。隣接ボーナスあり。
カホキア【カホキア墳丘】:ゴールド+3、住宅+1、快適性+1(重複なし)。隣接ボーナスあり。
グラナダ【アルカサル宮殿】:文化力+2、科学力+アピール値/2。「要塞」と同等の機能を持つ。
サマルカンド【交易ドーム】:ゴールド+2。この都市を起点とする国外交易路のゴールド+1(重複可)。隣接ボーナスあり。
ナーランダ【マハーヴィハーラ】:科学力+2、住宅+1。隣接ボーナスあり。初めて建設すると無償でランダムな技術を1つ得る。
ナスカ【ナスカの地上絵】:隣接タイルに信仰力+1、アピール+1。市民配置不可。砂漠平地のみ建設可能。
ラ・ヴェンタ【巨石人頭像】:信仰力+2。隣接ボーナスあり。
ラパ・ヌイ【モアイ】:文化力+1。隣接ボーナスあり。同種隣接可能でモアイ同士の隣接ボーナスがある点が特徴。

文化力や信仰力を産出する施設が多く、独自の隣接ボーナスを持つor与えるものも。
修道院、カホキア墳丘、マハーヴィハーラなど住宅を増やせる施設は貴重。
技術および社会制度の研究によって、産出or隣接ボーナスが強化されたり、産出と同等の観光力が得られたりする。
施設の特徴によって建設条件の制約が多少あるほか、大半の施設は同種の施設を複数並べて建てることはできない。

宗主国となっている国が宣戦を布告するorされると、都市国家も同時に参戦する。それゆえ中盤以降は通知欄の宣戦布告or和平の項目が軽くカオスになる。
戦争中に他文明が代表団を送るなどして宗主国の立場を喪失すると、その都市国家は中立となり自動的に全ての交戦国と和平を結び陣営から離脱する。交戦国が新たな宗主国となった場合は寝返る。
またこれとは別に戦争で都市国家自体を攻めることも可能。

都市国家のユニットが他文明の都市を占領した場合は(1都市しか持たない制約ゆえに)、その都市はもれなく破壊される。
自文明のユニットで占領した都市を破壊すると、交戦国はもちろん既に出会っている他文明からも大きなヘイトを買ってしまうが、都市国家のユニットにトドメを刺させれば、不平を増やさず合法的に都市を破壊できる。
とはいえ、遠方の都市国家の宗主権を持っている場合は、ユニットの派遣が間に合わず、戦争・戦闘に干渉できない(しづらい)ケースもそれなりにある。

都市国家は基本的にそれぞれが重視する専門区域と区域(と都心)建造物および近郊部のみを建設するが、海系マップではしばしば専門区域よりも先に港区域を建てることがある。
交易重視の都市国家だと、都心、商業ハブ(+川)、港の区域パズルが成立していることもなくはない。
市場or灯台の効果によって交易路の本数もなにげに増えている。
近郊部は解禁の遅さに加え、市域の広さや人口の伸びにもよるため、相当ターン数が進んでいないとお目にかかれない。
都市国家の領土は各文明(プレイヤー)から送られた代表団の数に応じて拡大していく。
宗主権争いの激しい都市国家と国境を接しているor国境が近い場合には多少注意が必要。
なお、固有改善を持つ都市国家自身が固有の施設を建てることはないが、宗主国なら自前で労働者を送り込んで建てることは一応可能。通常の改善も可能なので戦略・高級資源の獲得も可能だったりする。

なお、アップデートおよびDLCの有無など、プレイ環境によって都市国家の顔ぶれおよび宗主国ボーナスの内容は多少変化する。
各種パックにて追加された文明の都市(名候補)になっている都市は、導入後は都市国家としては登場しなくなる。
それらの都市国家の宗主国ボーナスは、概ね新たに追加された別の都市国家に引き継がれているが、中には効果そのものが廃止・変更されているものもある。

+ 都市国家の置換先一覧
アムステルダム(オランダ) → アンティオキア(ビザンティン) → ヴェネツィア
カルタゴ(フェニキア) → ンガザルガム
ジャカルタ(インドネシア) → バンダルブルネイ
ストックホルム(スウェーデン) → ボローニャ
ソウル(韓国) → バビロン(バビロン) → アンシャン
トロント(カナダ) → メキシコシティ*11
パレンケ(マヤ) → ミトラ
リスボン(ポルトガル) → モガディシュ

蛮族

Civお馴染みのどの文明や都市国家にも属さず周囲にあるものを無差別に襲うお邪魔ユニットたち。
蛮族斥候が都市を見つけると野営地から戦闘ユニットが沸き、その都市を襲い略奪や文民ユニットの襲撃を行う。
今作の蛮族はテクノロジーが最も進んでいる文明に合わせて出てくるユニットが強くなるという仕様があり、早々に剣士が出現するわ中盤からはメンアットアームズやマスケット銃兵が沸くこともザラと相当厄介。
ゲームに参加していない文明の固有軍事ユニット(UU)が沸くこともある。特に太古~古典あたりの序盤で早々に出くわすと、探索の障害となるばかりか下手したら存亡の危機にも陥りかねない。
逆に言えば、蛮族のUUを見かけたら、全ての文明と出会っていなくても、その文明はプレイヤーとして選択されていないことが間接的にわかる。
終盤になれば歩兵クラスも出現し、もはや蛮族ではなくテロリストかなんかかと言わんばかりの装備の充実さを誇る。
Civ6最強の敵は蛮族と冗談めかして言われることも多いが、実際かなりのプレイヤーが蛮族に頭を悩ませており、設定で蛮族出現なしにするプレイヤーも多い。

使徒の昇進(レベルアップ)で「異教徒の改宗」能力を得ると、布教力を消費して使徒の周囲1タイルの蛮族を改宗させ自文明のユニットにできる。
蛮族の位置取り次第では複数のユニットをまとめて獲得できることも。
改宗させた蛮族は行動済み扱いとなりそのターンでは操作できない。
うまくいけば、改宗させたユニットで次のターンに前哨地の粉砕を行うといった、ペンで剣を制するような芸当すらこなせる。
都市で生産するよりも手っ取り早くユニットの数を揃えやすいが、即戦力になるかどうかはかなり運に左右される。とはいえ、古い時代のユニットでもUG元にはなる。
幸運に恵まれれば最新ユニットや非参戦文明のUUを得られるチャンスがある一方、既にHPが削られていることも多く、他の蛮族による攻撃でターンを跨げずあえなくやられてしまうケースも。

使徒が蛮族に接触される*12と即死してしまうため、使徒単独で実行させるのはハイリスクで、なるべく軍事ユニットに随伴させる形で狙いたい。
あるいは、タイプの違うユニット、陸上から沿岸にいるユニットを狙ったり、逆に沿岸から陸上のユニットを狙ったりすればわりと単独でも仕掛けやすい。
ただその場合でも、視界は斥候等別のユニットで確保しておいたほうが事故るリスクは減る。

「蛮族の部族」モードを有効にすると蛮族との交渉が可能になる。
提示額のゴールドを支払うことにより、買収(自文明の都市への攻撃中止)、身代金の支払い(文民ユニットがいる場合)、雇用(徴兵)、近隣の文明・都市国家への攻撃の扇動といったことができる。
また、蛮族の前哨地に都市国家移行ゲージなるものが表示されるようになり、蛮族の行動や交渉の結果によってゲージが増減するようになる。
ゲージが満タンになると前哨地が都心に変化し、ゲーム中に登場していない中からランダムに選ばれた都市国家名を名乗り、以後蛮族ではなく都市国家として振る舞うようになる。
なお、都市国家の数が上限に達している場合は、時間経過および蛮族との交渉結果によって移行ゲージが一切増加しなくなる。

部族の軍事ユニットを雇用すると、その部族が運用可能な最強のユニットが前哨地に最も近い自文明の都市周辺に出現する。
雇える軍事ユニットの種別はその蛮族が陸系(近接、対騎兵、遠隔、軽/重騎兵)か海系(近接、遠隔、略奪)の部族かで変化する。
都市で購入するよりも割安なうえ、UU持ちの蛮族の場合はUUを雇用できる可能性がある。

余談だが、都市国家は開拓者の生産と都市の建設ができないという制約があるが、蛮族から変化した場合にはかつてどこかの文明から拉致られたと思しき開拓者を保有していることがある。
UU持ちの蛮族だった場合はそれらのユニットも残る(UGで共通ユニットになることはある)。

▽文明・指導者紹介

用語
  • UA:Unique Attribute。固有能力。文明や指導者が持つ固有能力。
  • UB:Unique Building。固有建造物。区域内の特殊な建物。
  • UD:Unique District、固有区域。タイルに建てられる特殊な区域
  • UI:Unique Improvement。固有改善。タイルに建てられる特殊な建物。
  • UU:Unique Unit。固有(軍事)ユニット。既存のユニットの代替となっているものと代替元が存在しないものの2種類がある。

※RaF・GS・NFP導入下前提

アステカ/モンテスマ

みんなのアイドルモンちゃんことモンテスマの文明。今回はDLC組。
指導者としては相変わらずの軍事系UAを持ち、入手済みの高級資源の数(種類数)に応じてユニットの戦闘力が強化される。ただし攻撃時のみで防御時には適用されない。
順調に拡張できていればわりかし緩い条件で強化が得られる一方、立地に左右されやすい面も。
さらに高級資源1種類につき快適性を供給できる都市数が通常よりも2都市多い6都市となる。
文明UAは労働者を生贄消費して区域を建てるというもので、これによる内政が相当強く軍事寄り万能文明といった感じ。
終盤にかなり重い宇宙船基地をサクッと建てられるので意外にも科学勝利と相性が良い。
労働力で生産力を賄えるのは区域建設時のみで、追加建造物は都市自身の地力で建てることになる。
都市の区域の立ち上げにおいてはリードしやすいものの、最終的な出力はバニラ文明と大差ない。
初期の時代の拡張において有利な文明特性だが、高級資源による戦闘力ボーナスや労働力による区域建設能力は時代を問わず一定の有用性がある。
戦士代替のUU「鷲の戦士」は蛮族以外に勝つとそのユニットを奴隷労働者として捕らえる能力を持つ。労働力の欲しい序盤に労働者を確保できるのでなかなか強い効果。
軍事ユニットとしては最初から無償で1体ついてくるのはありがたいものの、生産コストは戦士よりも重く、後のUGを当てにしたラッシュにはやや不向き。太古ユニットゆえに大将軍の効果対象外というのも地味に痛い。
アリーナ代替UB「トラクトリ」は元より建設コストが安く、快適性の追加のほか文化力、信仰力、大将軍ポイントを追加で産出する。
AIモンテスマは自分が持たない高級資源を相手が持つかどうかで機嫌が変わり、いつも通り好戦的。
しかし高級資源さえ献上すれば機嫌は取れるので、近所にいても土下座外交で比較的御しやすい戦争狂タイプの指導者となっている。
もし機嫌を取らない場合はどうなるかって?太古最強格の鷲の戦士ラッシュがあなたの文明を待っている。

アメリカ/テディ・ルーズベルト(旧、ブルムース、ラフライダー)、エイブラハム・リンカーン

おなじみ超大国アメリカ。
指導者が名目4人いるが追加がやや特殊でバニラだと普通のルーズベルト(通称旧テディ)のみでリンカーンはDLC追加。
同じくDLCの「セオドア・テディ・ルーズベルト パーソナリティパック」を適用すると旧テディの代わりに特性を受け継いだブルムースとラフライダーが使えるようになる。つまるところ全DLC導入環境だとルーズベルト(ブルムース)、ルーズベルト(ラフライダー)、リンカーンの3人から選択となる。
UA・UB・指導者UAの効果がばらけており、文明は内政寄りだが指導者はブルムース以外が軍事系でよく言えば万能、悪く言えば取っ散らかった要素を持つ文明。宗教以外なら大体何でもできるが何をするか目的意識をもって運用することが重要になるだろう。
文明UAの政府外交スロットのワイルドスロット化は便利で状況に応じて軍事・外交・経済を切り替えられる。
戦闘機代替UUのP-51マスタングは全文明唯一の航空機系UU。とはいえ解禁が非常に遅く、AI相手だと航空機同士の殴り合いはまず起きず、地上のユニットをいじめるなら通常の戦闘機と劇的には変わらないので強さを実感することは少ない。
旧テディは軍事ユニットの戦闘力強化と専用UUとアピール関連を持つ。前述のようにDLCで分裂し、ブルムースはアピール、ラフライダーは戦闘関連と専用UUになる。
旧とラフライダーの持つ自大陸戦闘力強化が序盤においてかなり強い。ブルムースは文明特性と方向性が近いため内政特化で回しやすい。
旧とラフライダー限定の指導者UUラフライダーは胸甲騎兵代替で戦闘力+3、移動力+1、丘陵で更に戦闘力+10、敵を倒すと文化力ゲット、生産コストは高いが資源不要と意味不明な強さを持ち、指導者UAも合わさると同世代最強クラスのユニットと化す。
リンカーンは「内政していると自動生産される強化補正付き戦闘ユニットで殴る」というプレイ内容は内政なのにやることは戦争という変わった指導者。ブルムースに比べると初動は少々弱いが中世付近からエンジンが掛かりだすと精強な軍隊を振り回せるため強い。

アラビア/サラディン(宰相、スルタン)

創始が最後になる代わりに必ず宗教を創始できるというUAを持つ文明。
創始にリソースを割かなくていいため初動を安定させつつ宗教を利用できるが、宗教の信仰が早い者勝ちな性質上、まともな信仰を取れるかはAIの機嫌と文明数に強烈に影響を受けるためプレイ環境の差が非常に出やすい。
とはいえ「労働倫理」や「イエズス会による教育」等の優秀な信仰がAI優先度の都合で残っていることも多い。
最適解を取られるマルチ環境ではまともな信仰が残ってないのでマルチ勢からの文明UA評価はゴミである。
いずれにせよパッと見の印象の割に信仰を有効活用しようとするとかなりギャンブル性が高い。逆に宗教を確実に扱え、宰相サラディンUAがまず腐らないという点に着目する安定性が高いとも言える。
指導者面では宰相サラディンは礼拝所のコスト-90%という凄まじい割引と都市出力ボーナスを持ちわかりやすく強い。アラビアの強さの多くは宰相サラディンUAにあるといっていいぐらい。
一方スルタンは側面攻撃ボーナスアップという微妙能力で最弱指導者の名を恣にしてしまっている。一応神学戦争に有利ではあるのだが…。

イギリス/ヴィクトリア(帝国の時代、蒸気の時代)、アキテーヌ女公アリエノール、エリザベス1世

海と生産関係に強い文明、大英帝国。
序盤~中盤のボーナスが薄いが、電力を使い出すころから強力な産出ブーストがかかる文明UAを持つ大器晩成型。
産出ブーストが発動しても大逆転ができるほどではないので、基本的にはブーストなしの状態でも相応にまともな文明を作れる人でないと真価を発揮しない。
とはいえ、シンプルに強い港代替のUD王立海軍造船所と割といっぱい出る鉄のおかげで序盤~中盤でも極端に弱いようなことはない。
UUシードッグが海洋ユニットでMAPによっては活かしづらいのはネックだが。
指導者の選択肢も豊富で、他大陸に入植して指導者UUレッドコートでブン殴るヴィクトリア(帝国の時代)、工業力の暴力ヴィクトリア(蒸気の時代)、他都市を寝返らせるアリエノール、交易と略奪のエリザベス1世が選べる。
特にヴィクトリア(蒸気の時代)は序盤から生産力ボーナスを稼ぎやすく、前半の隙を潰して後半のボーナスをさらに加速させると文明UAと大変かみ合っていてとても強い。
一方でヴィクトリア(蒸気の時代)以外は文明UAの弱点がそのまま残りやすく、プレイヤーの地力が問われやすいものの、状況がそろえば大暴れできるポテンシャルはあるので、ハマるととても楽しい。

インド/ガンジー、チャンドラグプタ

ゾウと宗教と非暴力とでお馴染みガンジーのインド。今回はガンジーに加え新たにチャンドラグプタが指導者として登場した。
宗教文明だが非主流の宗教も利用できるという一風変わったUAを持つ。上手く使えるかはかなり運が絡むので安定性はあまりない。
UUのゾウさんことヴァルは移動力を捨てた代わりに戦闘力が高く敵の弱体化も持つ重騎兵ユニットであり、こと戦闘においては無類の強さを誇る強力なUU。ヒトはゾウに勝てないのだ。
指導者ガンジーはAIだと相変わらずの非暴力&平和主義のスタンス。Civではお馴染みの核ガンジーも「隠しアジェンダが高確率で核関連になる」という形で実装されている。
しかしそれくらいしかネタがなく、指導者UAが交戦国の戦争疲労*13倍加と微妙すぎるので、シングルプレイで使うとUAがないも同然で最弱候補に挙がる。マルチプレイだと若干マシ。
新指導者チャンドラグプタはガンジーとは真逆の攻撃的な指導者で、自分で使っても敵で出てきてもガンガン戦争するアグレッシブなインドになる。
指導者UAで移動力補正が付くので足の遅いヴァルとの相性は抜群。
なおAIチャンドラグプタは遠交近攻思考のため隣人にいると好戦的なのも相俟ってかなり危険な指導者になる。
近所でも干渉せず放っておけばいいと思いきや向こうからいきなり都市寄せしてきた挙句、勝手にキレて評価低下、そのままヴァルが襲ってくるという理不尽も多い。

インドネシア/ギターチャ

UA・UU・UI全てが海・湖タイルに関係している、とにかく海に特化した軍事・信仰文明。
淡水が無くても海水と海洋資源だけで最低限やっていけるほどのシーパワーを持つ一方、陸はほぼバニラ同然という極端な能力を持つ。
指導者UA『三界の貴き女神』で沿岸・湖に隣接した都心が信仰力を出すためパンテオンレースが異常に強く、さらに信仰力で海軍を買える。そのうえUUジョングはただでさえ強力なフリゲート艦の代替ユニットであり、1時代早く解禁されるため海戦力は群を抜いて高い。
内政面はと言うと文明UA『大ヌサンタラ』は沿岸・湖タイルから区域が隣接ボーナスを得られるという効果で、他の文明が毛嫌いする突き出した陸地や沿岸に浮いた1タイルの島などはインドネシアにとってはボーナス立地と化す。
UIカンプンは沿岸資源に隣接した沿岸タイルに建てられるという変わった改善で、食料と住居、生産力も提供。沿岸都市の悩みを一手に引き受けてくれ、技術が進めばさらにギアが上がる。
…とまあ海に関しては非常に強いのだが、陸地に関しては上記の通りからっきしダメであり、大きめで魚がいたり真珠とか琥珀とか沈んでる湖があればまあ多少はできる程度という極端さ。いかに早く海を開発しスタートダッシュをきめ、陸でもやっていける体制を立てられるかが勝負の決め手となる。もちろん、海洋メインのマップでは弱点が消えるのでがんこ強い。
AIギターチャは小さな島に都市を出したがり、そこにちょっかいを出す文明を嫌うという思考。
インドネシアミラーでもやらなければそんな立地に都市を出すこともそうないのでとっつきやすいかと思いきや、結構好戦的で軍に力を入れてくるため、海戦は言わずもがな、油断していると陸でもバニラ上等と言わんばかりに攻めてくることも。

オーストラリア/ジョン・カーティン

様々な要素から内政を大きく強化できる万能文明。文明アイコンがカンガルー
その実態は沿岸都心の住宅増加、アピール比例の区域隣接ボーナスで区域出力爆増、牧草地文化爆弾、時代が進むとアホみたいな生産力を出すUIアウトバックステーション、
歩兵代替で条件が揃うと戦闘力が合計+15されるクソ強UUディガーとなんかもうあらゆるところに強いことしか書かれておらず、何をやらせても強いという強文明。
一応アピール値や牧草地中心の区域パズル等全体的に通常プレイではあまり意識しない要素を活かすことが求められるためシステム理解度が必要な文明だが、理解さえすれば驚異的な内政力を発揮しどんな勝利でも狙えるポテンシャルを持つ。
指導者UAは被宣戦時か都市解放*14時に一定ターン全都市生産力+100%するもの。条件が相当に厳しい代わりに狂った補正値を持ち、多少無理してでも狙っていく価値がある。
嘗ては自演解放と呼ばれるシステムの隙を突いた方法で常時生産力+100%だったが流石に調整を食らって弱体化した。
AIジョン・カーティンは侵略者を嫌い、都市解放をした国を好むCiv6きっての戦争狂どうしてこうなった
指導者UAとは真逆の異様な好戦性を持っており、UU以外に戦争に向いた特性が無いにも関わらずとにかく序盤から戦争を行いたがる。
出会うと侵略者に対抗したいから手を結びたいなどと言うが十中八九こいつ自身が侵略者である。初動で隣人にいるとほぼ100%といいレベルで攻めてくるため対策は必須。
宣戦時には「熟考の結果、戦争することにした」のようなことを宣うが、戦争に対するあまりの腰の軽さからお前本当に熟考したのか?と言われることも多い。
なおAIはアピール周りの立地に恵まれないと文明特性をロクに活かせないのでオーストラリアの強みである内政は微妙なことも多い。ホントどうしてこうなった

カナダ/ウィルフリッド・ローリエ

奇襲戦争を布告させない文明UAのおかげで、AIが奇襲ばかり選択してくるシングルプレイではとてつもない安定感がある。
どの文明にも味方せず中立を貫きながら軍事力0の完全平和主義とかいう脳内お花畑文明だって容易に維持できる。マルチプレイだったら即襲われるだろうけど。
安置を作れても初期立地がツンドラ*15帯なので文明を拡大しづらそうに見えるが、指導者UAでツンドラに農場を作れるのでそこは全く問題にならない。
というか指導者UAでツンドラに出した農場のほうが平地にある普通の農場よりも食糧供給が多くなるので、むしろツンドラ帯のほうが良く人口が伸びる。
UIホッケーリンクは快適性を上げつつツンドラ・雪原隣接で文化を出す改善。終盤にはなるがプロスポーツ研究後は食料・生産力の追加産出とスタジアム隣接ボーナスも追加される。1都市1つのみの制限こそあれツンドラ地帯ならかなりの文化力を出せる。
内政に関しては好き勝手しやすいものの、自分からも奇襲できず、さらに軍事系の利点が皆無なのが弱点。
UU騎馬警察さえも戦闘系ではなく内政系の特殊能力を持っており、戦争する気を考えてない。
脱法的な奇襲方法もあるのだが、いずれも前提条件があり、それらの揃わない序盤から先にがっつり都市寄せされたりすると巻き返しがなかなか大変。

ガリア/アンビオリクス

鉱山を重視しすぎて何かがおかしくなった文明。
文明UAは鉱山に関する強烈なメリットと、専門区域に対する激しい制約を併せ持つ。UDも工業地帯代替でありながら兵営同等の戦闘機能まで持つ変態仕様である。
とにかく内政の癖が強く、他文明のセオリーが全く通用しないものの、使いこなせれば生産力の鬼と化す。
指導者UAが戦闘ユニットが群れるほど戦闘力アップとかいう狂った代物なので、恵まれた生産力を背景に、頭数をそろえて殴るだけでなんとかできる。戦いは数なのである。
しかも古典に中世ユニットのメンアットアームズが解禁できるので、太古に戦士代替のUUを大量生産して殴りつつ、古典に入ったらメンアットアームズにして殴ってると1~2文明くらい簡単に滅ぼせる。
内政の癖が評価しづらいものの、やってること自体はシンプルなので意外と誰でも扱いやすい。

韓国/ソンドク、世宗大王

前作は朝鮮だったが今作は韓国名義で登場。
文明特性は相変わらず科学全振り。Civ5で科学文明の両雄だったバビロニアが6で妙な方向にワープ進化し、6で同じく科学文明のマヤは相当に上級者向けのため相対的に扱いやすい科学特化文明となっている。
UD書院があらゆる特性の中心になっていると言っても過言ではなく、UD依存度が極端に高い。逆に言えばUDさえ活かせればいいため他の科学文明に比べると考えることは少ない。
書院は何も隣接させないと科学力+4、他区域と隣接すると科学力-1という効果を持つが、これは何も隣接してなくても隣接ボーナス扱いであり、隣接ボーナス倍増の政策カードを使うことで大幅な産出増が見込める。
UU火車は野戦砲代替でありながら野戦砲より1世代早く解禁されるユニット。ステータス自体は野戦砲とほぼ同等なので早期解禁分だけ強力なのだが、攻囲ユニットと同じ「大将軍が居ないと移動後攻撃不可」のデメリットがありかなり扱いにくい。
そもそも韓国が進むことの多い科学上ツリーと火車解放位置が真逆なため、まともに解禁すらされないことも多い。
指導者のソンドクは総督の称号数に応じて科学力と文化力にバフを得るUA、世宗大王は特定の研究完了時に多量の文化力を得るUAを持つ。
ソンドクは強い都市に強い総督を置けばより強くなるという分かりやすさもあって初心者の科学勝利お勧め文明とされることもある。
またAIソンドクは自身より科学力が高い文明を好み、そうでない文明を嫌うが、韓国自体が科学特化文明なので十中八九周りの文明にケチをつけてくる困った奴。
幸い好戦的ではないので理不尽ラッシュはあまり無いが研究先行からユニットの質が高いので攻めるのも面倒な相手。
一方世宗大王は逆に自身より科学・文化力が低い相手を好むので仲良くしやすい。

ギリシャ/ペリクレス、ゴルゴー

DLCなしの時点で指導者が2名いる珍しい文明。
文明UAのワイルドカード政策スロット+1がとにかく強力。政府スロットはいつの時代も枠が足りないので無条件の自由枠1枠増加は政府スロット系特性では最強格。
余りにも優秀なのだがこれに慣れすぎる他の文明が使えなくなるかもしれない。
指導者も内政オンリーで行きたいならペリクレス、戦争もしたいならゴルゴーといった感じで比較的わかりやすく文化勝利初心者にもおすすめ。
劇場広場代替UDアクロポリスは丘陵限定とはいえ、建設コスト半額かつ区域隣接ボーナスが+1とバニラ文明の倍になっていて出力を上げやすい。
建設条件の制約と劇場広場のみの強化という点で、一見日本の文明UA「明治維新」(&時宗UAの3区域建設半額)に劣るように思えるが、建設完了とともに代表団を獲得できるという他にはない強みがある。
槍兵代替のUU重装歩兵は重装歩兵同士が隣接すると戦闘力+10のボーナスを得る特性を持つ。戦闘力30もあれば強い方の太古において戦闘力38を叩き出す化物でラッシュ適性も高い。重装歩兵同士の隣接という条件はファランクスの再現だろう。
全体的な方向性は文化重視の文明だが、重装歩兵が太古ユニットでありながら古典半ばぐらいまで通用する息の長いユニットでワイルドカード+1もあり、更にゴルゴーはセットした軍事政策の数に応じた戦闘力補正もあるため戦争もかなり行ける。
ペリクレスは宗主国になっている都市国家の数に応じて文化力に強烈なブーストがかかる。ギリシャはUDスパムで文化力を出しつつ大量の代表団を得られるためUDとのシナジーは強い。登場する都市国家の数が多くなる「蛮族の部族」モードではさらに有利に立ち回れる。
ゴルゴーは軍事政策カードの数に応じた戦闘力補正に加え、倒した敵ユニットの戦闘力に応じた文化力をその場で獲得できる。特に序盤に光る能力で、政策や政府(政体)を早期に解放しやすい。こちらは政策スロット数を増やせる文明UAとのシナジーがある。
序盤の社会制度ツリーの進みではゴルゴーに分があるが、最終的な出力ではペリクレスが有利。
AIペリクレスのアジェンダ「デロス同盟」は、汎用アジェンダ「同盟都市国家」と同等で、都市国家を巡って宗主権争いにならない文明を好む。
互いに遠い立地ならあまり気にならないが、隣人or同じ大陸にいるようだとなにかとイチャモンをつけられやすい。
AIゴルゴーのアジェンダ「尚武の気質」は少し特殊なAIで、戦争時に白紙和平かゴルゴー有利以外の和平に一切応じないという性格を持つ。
つまりどれだけ不利になっても賠償和平を申し込んでくることも受けることも無くギリシャが滅びるまで戦い続けるというスパルタらしいものになっている。
プレイヤーを含む他文明に対しても同様の見方をし、対等以上の条件での和平を通した文明を好み、不利な和平を行うと印象が悪くなる。
また、一度も戦争を経験していない文明に対してもあまり好意的な反応を示さない。

クメール/ジャヤーヴァルマン7世

人口はパワーと言わんばかりの人口関連が強力な宗教文明。
UAで食糧産出を増やしUA/UBで人口比例のバフやボーナスを得るというあらゆる特性に人口が関与している。
人口はそのまま都市の産出に直結するため単純に都市出力も高いのも魅力の一つ。
一癖も二癖もある他の宗教文明と比較すると、クメールは川沿いに都市出しすれば大体OKという緩さから癖が少なく初心者でも扱いやすい。
宗教文明だがUBで文化力と観光力を爆上げする特性もあるので文化勝利適性も高め。
UUはトレビュシェット代替でゾウさん2号のダムレイ。戦闘力が高い上に移動後攻撃可能という攻囲ユニットとして優秀な特性を持ち、かなり扱いやすい良UU。問題はクメールが軍事面にそこまで向いた文明ではないので使わないことも多い点だろうか。

クリー/パウンドメーカー

交易を中心に文明の基礎強化に特化したような文明。
文明UAで交易路が(実質)+1され、都心の周囲に交易商が移動すると自文明のタイルとして取り込む効果、指導者UAで牧草地・キャンプの数に応じて交易を強化する効果を持つ。
タイル取込は運要素が大きいが、とりあえず牧草地・キャンプを建てつつ国内交易を回せば各種UAの恩恵に与れるので考えることは少なく扱いやすい。
UIメクワップは生産力、住宅、食料、ゴールドとどんなプレイでも役立つリソースを産出できる優秀な改善。ゲーム開始から研究1つ終えれば解禁され、更に後の時代の研究で産出が強化されていくおまけつき。
ボーナス資源か高級資源隣接タイルのみ建設可という制約に加えメクワップ同士も隣接不可なので少々配置パズルは必要だが、区域とは干渉せず建設数制限も無いので区域の建設位置を決めた後に建てられるところに雑にメクワップを建てていくというスタンスでもかなり強い。
斥候代替のUUオキチタウは戦士と斥候を足して更に足回りを強化した驚異の偵察ユニット。オキチタウによる序盤の探索は非常に快適で優位な都市出しや外交関係を築きやすい。
戦士相当の戦闘力もあるため殴り合いも可能で偵察兵系昇進の戦闘力+20を現実的に狙える数少ないユニットでもある。
総じて欠点らしい欠点の無い文明で強力な内政を軸に何でもできるポテンシャルを持つ。あえて欠点を上げるなら何でも出来るので逆にプレイ方針を定めにくい点か。
使いやすい・強い文明として名前が上がることは多いが「○○勝利に向いた文明」というカテゴリになるとサッパリ名前が上がらない、そんな文明である。
ちなみに指導者UAは前述の交易強化とは別に同盟した相手と視界を共有する効果も持つ。しかし視界共有はAI相手だと大したメリットがない微妙能力でほぼ空気である。視界共有した瞬間にマップが広がって世界一周の時代スコアボーナスが発動したりする
それどころか1ターンのユニット処理量が増えてゲームがちょっと重くなるという能力とは別の方面で若干問題が合ったりする。
AIパウンドメーカーは同盟を好むというアジェンダを持つ。どちらかと言えば穏健AIで、同盟が解禁されればアジェンダも満たしやすいのでかなり仲良くしやすい部類に入る。

コンゴ/ムベンバ・ア・ンジンガ、ンジンガ・ムバンデ

前作に引き続き文化系の文明。
文明UAは首都の傑作スロットが多く、特定の傑作からボーナスを得るというもの。彫刻や遺物から信仰力やゴールドはともかく食料や生産力まで沸いてくるのは驚異である。
また傑作系偉人のポイント+50%もあるためとにかく傑作が集めやすく、文化勝利適性はかなり高い。
UUンガオ・ムベバも優秀でやUDンバンザもそこそこ使えると非の打ちどころのない文明。
…に見えるがムベンバは指導者UAで宗教創始が出来ないという甚大なデメリット特性を持つ。
代わりに自文明に布教された宗教をそっくりそのまま利用できるがうまく使えるかはとにかく運が絡む。
場合によっては宗教勝利阻止も困難になるので最悪神学戦争(物理)もしていく必要があるだろう。
一方でAIのムベンバはAI指導者の中では最強クラスの性能である。詳しくは後述。
ンジンガは首都大陸かどうかで都市産出が変わるUAを持ち、これが結構強いがそんなことはどうでもよく、コンゴで宗教が普通に使えるというのが最大のメリット。
文明は強い代わりに指導者UAのデメリットでバランス取ってたコンゴでそのデメリットを消して有能UAを持たせればそりゃ強いというわけで、めでたく強指導者の一角を占めている。


シュメール/ギルガメシュ

太古が非常に強い文明。UU戦闘車の強さがこの文明の特性の多くを占めている。
戦闘車はシヴィロペディアに「最初期のユニット中で最強。」と書かれている序盤最強クラスのユニット。
これはフレイバーテキストではなくユニット能力説明欄にこう書いてある辺り公式で最強という扱いである。
能力としては単純に戦闘力と移動力が高い重騎兵ユニット。防壁が建つまでは本当に最強と言って良いレベルで強いので序盤にどこまで暴れられるかが勝負を決める。
ただ戦闘車を活かそうとすると一般的な文明の序盤のセオリーとかなり違った動きを要求されるので結構難しいところはある。
UIジッグラトは科学・文化力産出の改善で、これを初手から建てられるのも強みの一つ。
AIギルガメシュは友好宣言や同盟を好むという性格で、高難易度でも出会って即こんにちは死ね友好宣言が確実に通るため極めて危険度が低く、その後も平和に行けばまず敵対することはない。
このためCiv6で最もチョロいAI指導者と言われている。
おかげでAIシュメールの戦闘車に襲われることは皆無なのだが、高難易度で序盤にAI補正付き戦闘車が突っ込んで来て耐えられる文明は殆ど無いためこれはこれで非常にありがたいAIとなっている。

スキタイ/トミュリス

軽騎兵によるラッシュが持ち味の騎馬軍事文明。
文明UU「サカ族弓騎兵」は、射程1の遠距離ユニットで移動力は4。代替元のないUUだが、UG先は弩兵になる。
一応遠距離扱いで反撃を受けずに攻撃できるものの、近接防御時は近接戦闘力が参照されるため耐久力は低く、攻撃にはリスクを伴う。
戦術に組み込むなら集中砲火で確実に無力化し、空いたスペースを近接ユニットで埋める感じの運用になるだろうか。
文明UA「草原の民」により、軽騎兵およびサカ族弓騎兵が1回の生産で2体同時に完成する特性を持つ。軽騎兵を中心とした軍拡が早く、これを活かしたラッシュが強烈。ヘリコプター以外はいずれも馬を必要とするためなんとしても確保したい。
軽騎兵カテゴリなら何でもいいため終盤ならヘリコプターも2体出せる。
しかし騎兵中心の軍隊ゆえに、都市の防壁の前にはほとんど歯が立たなくなるのが最大の欠点。
ちなみに初期バージョンではユニット削除でゴールドを得られたため、スキタイで軽騎兵を量産し片っ端から削除してゴールドを荒稼ぎする「馬肉経済」というテクニックが存在した。
指導者UA「キュロスの殺し屋」は、負傷しているユニットに対する戦闘力+5、撃破時にHP3割回復というかなりズルい強力な特性。
自己回復による継戦能力が非常に高く、敵を倒し続けている限り強行軍で休みなくハイペースで進軍できる。蛮族退治もお手の物。
この特性がスキタイを有力な軍事文明たらしめている。そのためUUのある古典期以外でも雑に強い。
戦闘力ボーナスや撃破時回復効果は、宗教ユニットに対しても適用されるため、神学戦争においても極めて有用。
他文明への本格的な布教はもちろん、最低限の使徒・審問官での都市防衛においても役立つ。
文明UI「クルガン」は、墳丘墓の一種でいわば古墳のようなものらしい。余談だが、ロシアの都市名(州名)もこれに因む。
施設の産出としては、ゴールド+3、信仰力+1をもたらす。牧草地隣接で追加の信仰力を得る。平地にしか建設できない。
「あぶみ」研究後は牧草地隣接強化、「航空技術」研究後は信仰力増加に加え信仰力と同等の観光力を生む。
解禁が「畜産」と早く、いくつか建てておけばパンテオンの創始がしやすくなる。
周辺に信仰力を産出する香料や真珠などの高級資源が湧いていなくても、自前で信仰力を稼ぐことができる。
また、商業ハブが建てられない最序盤からゴールドを増やせるので、維持費が嵩みやすい文明UAの欠点を自然に補える。
ただし食料・生産力の産出は未改善の状態から一切増えないため、人口が少ない段階で市民を配置するか悩ましい面も。

AIトミュリスのアジェンダ「背信を憎む者」は、奇襲戦争を嫌うというキュロスの真逆をいくもの。
ギルガメシュ同様に友好宣言を好むため、対立する気がないなら早々に宣言しておくといい。
好戦的な性格で都市国家を併合しようとすることがあるため、利用(保護)したい都市国家がある場合は安易に仲良くしないほうが良いことも。

大コロンビア/シモン・ボリバル

たった12年しか存続しなかった国。
その歴史からCiv6開発が感じ取るものがあったのか、文明UAがユニット全体の移動速度+1とかいう狂った能力になっている。
さらに指導者UAも非常に強力で、範囲内の陸上ユニットに戦闘力アップのバフを与える専用偉人「大司令官」を周期的に生成する。
文明UAの移動力バフとこの「大司令官」の戦闘力バフが通常偉人「大将軍」のバフと被るせいで、戦争遂行能力はCiv6トップクラス。
特に古典に行えるラッシュは狂った攻撃力を誇り、ほとんどの文明が理想値通り進めてても耐えられない。
だって剣士がメンアットアームズと遜色ない戦闘力になって、破城槌と一緒に騎兵ユニットみたいな速度で突っ込んでくるんだもの。
海マップだと「大司令官」のバフが使いづらいものの、攻撃力が若干減る程度で普通に強い。
どのUAにもデメリットが全くないので弱点といえるものがなく、文明UAやUIのおかげで内政性能も高いと非の打ち所がない正統派の強文明。

ドイツ/赤髭王フリードリヒ1世、ルートヴィヒ2世

商工業に重点を置く文明。
あらゆる文明の活動の基礎体力となる生産力とゴールドを稼ぎやすいため、汎用性の高い文明といえる。
どの勝利条件でも目指しやすいが、軍事ユニットの数がモノを言う制覇勝利や、最終的に高い生産力が求められる科学勝利への適性が高め。
文明UA「帝国自由都市」は、通常の人口制限よりも区域を1つ多く建設できるようになるというもの。
ツンドラ都市や砂漠都市といった人口が伸びにくい都市でも区域(パズル)が作りやすい。
そうでなくてもゲームシステム上、住宅を増加させる手段には限りがあるため、どの都市においても有用な効果。
住宅を一気に増やせる近郊部の解禁前、どちらかというとルネサンス以前の時代で優位性のある効果といえる。
文明UD「ハンザ」は工業地帯代替UDで、建設コストが半額になり隣接ボーナスの条件が変化したドイツの目玉。
具体的なボーナスは商業ハブ+2、資源+1を得て、代わりに鉱山、採石場、製材所からのボーナスが0になっている。
地形改善からのボーナスを失ったとはいえ、用水路、ダム等からのボーナスはそのまま。
そこに商業ハブがボーナス対象として追加されたようなもので、区域パズルさえ意識しておけば安定して高出力になる。テンプレ的なダム用水路に商業ハブを添えるだけでかなりの高出力が出る。
資源隣接は区域パズルを優先させたほうがなにかと都合が良く、無理なく乗せられるなら狙う程度で十分。
コスト半額のおかげで生産力の低い都市でも建設しやすいのが非常にありがたい。
文明UU「Uボート」は、石油不要の潜水艦代替の海洋略奪ユニット。資源がなくとも量産しやすいのが強み。
外洋(沿岸ではない海タイル)での戦闘力が+10と大きめの補正が入り、1世代ほど高い戦闘力を持つ。
そのため、通常の潜水艦が戦略的撤退逃走を余儀なくされる駆逐艦とも十分に戦える。
海洋系の蛮族対策における使い勝手も良好で、戦闘はもちろん沿岸や小島にある前哨地の粉砕も海上から直接行える。
視界が広いので、斥候代わりに適当な間隔で待機させておくだけでもそれなりに役立つ。
惜しむらくはただでさえマップを選ぶ海洋ユニットで一番登場が遅い点か。

赤髭王フリードリヒ1世の指導者UA「神聖ローマ皇帝」は、軍事政策スロット+1と、都市国家の区域orユニットに対する戦闘力補正がつく。
政策スロット増加は言うまでもなく優秀で、どのようなプレイにおいても腐らない。
都市国家への攻撃ボーナスは内政メインだと一見腐りやすいようで、他国の傘下にある都市国家と戦う際にも適用されるため、防衛戦にて思わぬ誤算恩恵になることも。
AIフリードリヒ1世は都市国家を攻めたがる傾向があり、こちらが都市国家とよろしくやっているだけで非難を飛ばしてくる。
彼が指導者の場合は、ドイツ領に近い都市国家にはあまり代表団を送らないほうがいいかも知れない。
内政面では区域数が1つ多い文明UAが悪い方向に作用し、選択と集中がおろそかになりがちで伸び悩んでいることが多い。
このあたりの挙動の違いは、宗教創始ができない結果かえって内政が強くなるコンゴ(ムベンバ)とは対照的。
戦争にて都市を奪った際にも大概区域数制限に引っかかっているため、そのまま停滞を引き継ぐことになりかねない点もわりと厄介。
ハンザは工業地帯に自動的に置換されるが、隣接ボーナスのルールの違いによって出力が下がりやすい。

狂王ルートヴィヒ2世の指導者UA「白鳥王」は、世界遺産が区域隣接で文化力のボーナスを得る。ベトナムのUB「タイン」と似た効果。
通常、世界遺産が建設されたタイルは、その遺産固有の産出がなければ何の産出も生み出さないため、そこに付加価値をつけられるのはありがたい。
「城」技術研究後にはボーナス分の観光力も同時に産出するようになる。中世の段階での観光力追加はわりと早め。
特筆すべきは建設中でもボーナスが発動する点で、建設中は身動きが取れないという遺産建設の泣き所を自然にフォロー可能。
仮に建てるつもりがなくても、区域に面した適当な空き地を建設予定地()にしておくだけで、一時的に文化力のかさ増しが行える。
AIルートヴィヒ2世のアジェンダ「永遠の謎」は、建設可能な区域数に余裕があれば好感を持たれ、最大数まで建てていると嫌われる。
状況次第な部分もあるが比較的狙って満たしやすいアジェンダのため友好関係は築きやすい。
なお本人も律儀にそのアジェンダを守る(≒区域を最大まで建てたがらない)ため、文明UAを活かしきれておらず、ライバルとしては微妙な立ち位置にいる。
文明UAを活かそうとする皇帝も活かさない白鳥王も微妙AIになるあたりゲームの調整は難しい。

ちなみに、フリードリヒ1世はドイツというか東フランクの流れを汲む神聖ローマ帝国の君主なので、ベルリンではなくアーヘンを首都とする。
同様に、バイエルン王国の王であるルートヴィヒ2世を選ぶと首都はミュンヘンとなる。
どちらもドイツ圏の出身ではあるが「ドイツという文明の指導者」と言われるとちょっと不思議な人選となっている。

日本/北条時宗、徳川家康

我らが日本。時宗はバニラ、家康はDLC。
文明としては区域隣接ボーナスが上がるという文明UAを持つため区域パズルに慣れた人向けの文明。
メンアットアームズ代替UU「侍」は社会制度の「封建制度」で解禁され、戦闘力が高くダメージを受けても戦闘力が落ちないという能力を持ち、かなりしぶとい強さを持つ。
「封建制度」はUU抜きでも優先して解禁したい技術なのでUU解禁のために無理な寄り道をしなくて良いのも強い点の一つ。
UBは工場代替のエレクトロニクス工場で文化力産出追加に加え、電力投入時の生産力が上がっている。
かつては国家錬成陣に最高適性と言っても過言ではなかったが工場弱体化に伴い結構な弱体化を喰らってしまうことに。
工場自体がスパムとの相性最悪のため、大量に建てられるほど強い代替系UD,UB,UIとの相性が悪く、全体で見ても弱い方のUBと化してしまっている。それでも文明自体はかなり強い方と言われているのは流石といったところ。
時宗のUAは異様に効果が詰め込まれており、大抵のUAは能力1~3つぐらいのところ「沿岸隣接タイルで陸上軍事ユニット強化」「沿岸タイルで海上軍事ユニット強化」「聖地建設半額」「兵営建設半額」「劇場広場建設半額」「ハリケーンダメージ無効化」「敵文明ハリケーンダメージ増加」とものすごく効果が多い。
特に半額建設3種がべらぼうに強く、区域ボーナスも相俟って万能型文明の名を恣にしている。ハリケーン関係は空気だけど
ちなみに過去作指導者が徳川家康、卑弥呼、織田信長と来てまさかの北条時宗であり、発表時は結構話題となった。
なお比較的史実寄りのデザインが多いCivには珍しく見た目が完全に和泉元彌そのもの*16でありこちらも話題になっていた。あと家紋(三つ鱗)をトライフォースと勘違いされてゼルダファンボーイなんてネタも話題になった
家康は国内交易に大きなボーナスが乗る効果でこちらも強力。区域半額建設こそないがより内政に特化しているので内政好きにはおすすめの文明。
一方で指導者UAは都市を出すほど効果が高くなるのに、都市を増やす性能自体は別に高くないというジレンマも抱える。
しかしながら歴代civにおいてもまさに最強の日本文明と言っても過言ではない。

ノルウェー/苛烈王ハーラル3世(王、ヴァリャーギ)

早期に外洋へと進出し、探検と略奪を生業とする海洋軍事文明もとい海賊or蛮族
海軍と陸軍を絡めた初期の時代での制覇勝利(領土拡大)向けの文明だが、信仰力もわりと高くなりやすく宗教勝利の適性もそこそこある。
文明UA「クナール」は、海洋関連の軍事面および移動面での優遇措置・特殊仕様が盛りだくさんの内容。
古典時代の技術「造船」の研究が完了した時点で、あらゆるユニットが外洋タイルを航行可能になる。
他文明に先んじて海洋の探索が捗るのはもちろん、他大陸への入植および侵攻も容易。
おやつ原住民の集落巡りをしたり、自然遺産を発見したり、シド星が球形ではなく帯状だと確認世界一周を達成したりできる。
海洋近接ユニットが自国領でない中立地帯の水タイルでも陸戦ユニットと同様にHPが回復する特性がある。
乗船/下船時の移動コストのペナルティが軽くなっていて、陸上と水上をスムーズに行き来できる。
対戦相手にノルウェーがいる場合、特に宗教ユニットの布教活動が妨害しづらく、論理的にも物理的にも追い詰めにくく手を焼かされる。
神殿代替UB「スターヴ教会」は、聖地区域に手順にこれを建てるだけで森からの隣接ボーナス+1が追加で得られ、建設後は森1つ当たり+1.5となる。
また、おまけとしてその都市の沿岸資源の生産力に+1のボーナスが入る。
周辺にツンドラ地形が多いようなら、信仰「労働倫理」「オーロラのダンス」とのコンボで、おそロシアばりの暴力的な生産力を味わってみるのも面白い。
メンアットアームズ代替UU「ベルセルク」は、技術「徒弟制度」ではなく「戦術」によって解禁される。
基礎戦闘力+3に加え、攻撃時にはさらに戦闘力が+10される代わりに、(近接)防御時は戦闘力-5(代替元との比較では-2)と弱体化する。
鉄消費が代替元よりも少なく、交戦国の領土内では移動力が4に増えるという特徴もある。
見るからに侵略戦争向けの超攻撃的なユニットではあるが、防衛戦においても十二分に強力なUU。
複数部隊でタコ殴りにして各個撃破を心掛ければさほど欠点は気にならない。
敵に回すとラッシュが非常に怖い。よほどの軍事的優位がない限り、中世では喧嘩を売らないほうが無難。

ハーラル3世(王)の指導者UA「北方の稲妻」は、海洋近接ユニットによる沿岸襲撃(略奪)が可能になる特性。
あくまで可能なのは略奪のみで、陸上や区域に対する長距離攻撃に関しては、海洋遠隔or海洋略奪ユニットを別途用意する必要がある。
鉱山の略奪時には科学力とゴールドを、採石場、牧草地、プランテーション、キャンプの略奪時には文化力と信仰力を追加で獲得できる。
ガレー船代替の指導者UU「ロングシップ」は戦闘力+5、沿岸待機後の移動力が4と、最初期の海洋ユニットとしては申し分ない性能。
海洋近接ユニットの生産力に常時+50%ものブーストがかかる特性により、異名通りの苛烈なラッシュが可能。
海洋UUはロングシップのみと、それ以降の時代での海戦における優位性は特にないが、数を揃えることに関してはUGや生産力ブーストでどうとでもなる。
AI3世王は、こちらの海軍力で機嫌が変わる。仲良くできるかはマップと両者の立地次第か。
陸マップでは互いに海軍力が0であっても一方的に非難されかねない一方、ガレー船1隻しかなくても「まこと精強な海軍だ」とベタ褒めでデレることもまれによくある
海洋文明ゆえに沿岸都市の割合が多くなりやすく、内政面や人口の伸びといった部分ではいまいちパッとしないケースが多い。
イギリスやオランダなど他の海洋文明にも言えることだが、遺産「ファロス灯台」をはじめとした港関連の遺産の建設優先度が高く、
最短最速で取りに行くぐらいのつもりで技術ツリーおよび都市開発を進めないと大概先を越されがち。

ハーラル3世(ヴァリャーギ)の指導者UA「ヴァリャーギ親衛隊」は、常時ユニットの維持費-2というこれまた軍事寄りの特性。
都市国家の徴兵費用が-75%、なおかつ徴兵したユニットで敵を撃破すると、相手の戦闘力に応じた科学力、文化力、信仰力をその場で獲得できる。
多くの都市国家を従え、徴兵によって内政を充実させるという一風変わったプレイ感覚を楽しめる。
「蛮族の部族」モードを有効にしておけば、ゲームに参加していない文明のUUを扱う機会にも恵まれるかも知れない。
他には、スターヴ教会に代表団獲得の影響力ポイント+1の効果が追加されている。
宗主権の喪失による損失の比重が他文明よりも大きく、生命線ともいえる宗主権を維持するため、代表団のやりくりにはかなり心を砕くことになる。
あえて人気のない競争の激しくない都市国家に代表団を重点的に派遣しておくのも手。
ある程度の数を温存しておき、他文明の宣戦布告によって代表団が破壊されたタイミングで投入し、そのまま保護戦争を開始するのも一計。
AIヴァリャーギのアジェンダ「ハーラルの英雄譚」は、都市国家の保護を重視するというもの。
保護戦争を行う文明を好み、都市国家を襲う文明を嫌う。都市国家に対して中立を貫いている場合は好感度の変動はない。
ただし、都市国家を攻めようとしないだけで、好戦的な性格なのは相変わらず。

余談だが、「ヴァリャーギ」とは東ローマ(ビザンティン)帝国の北欧人親衛隊(傭兵団)の名である。
彼は王となる前の青年時代を大陸で過ごし、傭兵としてキエフ大公国(ノヴゴロド)やポーランド等を転戦していた。
そしてさらなる富と名声を求めて帝都コンスタンティノープルまで赴き、当時の皇帝ミカエル4世の臣下(指揮官)として活躍するまでに出世する。
主に地中海沿岸での防衛や海賊討伐で名を上げ、功績に対する褒賞と略奪した戦利品によって一財を築いた。
このときの豊富な実戦経験と蓄財が後の故郷ノルウェーでの王位争いの元手となる。
ゲーム中で維持費や徴兵費用が安いのは、親衛隊のほか各地の異民族の部下を率いて戦っていたことの再現と思われる。

バビロン/ハンムラビ

Civ5は新バビロニアだったが今作はバビロン第一王朝の方。
前作では科学特化文明だったが今作は逆に常時科学力-50%という凄まじいマイナス補正を持って登場、しかしそれを補って余りある「ひらめきをした瞬間即時技術取得」という文明UAが極めて強力であり、技術研究速度は他の追随を許さない。
極まったバビロンプレイヤーともなれば紀元前に複葉機を飛ばすのは当然というレベル。
しかも「蛮族は最も技術の進んでいるプレイヤーと同等の技術水準になる」という仕様があるおかげでバビロンが圧倒的技術先行すると蛮族もターンに見合わない超強化が発生し他文明は蛮族対策が地獄と化すおまけつき。
とにかく技術研究速度が異常なためCiv6の最強文明はどこか?という話題があるとほぼ確実に名が上がる文明であり、Civ6きってのバランスブレイカー
ただ、ひらめきのシステムや条件を理解している必要があるため初心者向けとは程遠い。
文明UAがあまりにもブッ壊れている為そちらばかり注目されがちだが区域を建てると無料の建造物が付いてくる指導者UAもかなり強かったりする。
AIは文明UAをフル活用は出来ないものの初動は普通にひらめき条件を満たしてくるため敵で出てくると序盤はかなり厄介。しかし上手くひらめき出来ない時期になってくるとデメリットだけが重くのしかかり急激に衰退していく。

ビザンティン/バシレイオス2世、テオドラ

宗教戦争(物理)で侵略と布教を同時に遂行可能な宗教軍事文明。
文明UA「位階」によって、自文明の主流宗教を信仰する聖都*171つにつき戦闘力+3、聖地の大預言者ポイントが1ポイント追加される。
そして他文明or都市国家のユニットを撃破した際、近隣の都市に自文明の主流宗教を布教する。なお蛮族は対象外。
戦争によって効率良く布教が可能で、制覇勝利と宗教勝利をダイレクトに両立・並行して目指すことができる。軍事政策「宗教戦争」*18や信仰「十字軍」*19とのシナジーは抜群。
宗教の創始に失敗してしまうと持て余しやすく、他文明の宗教勝利をアシストしかねないリスクがある。特に創始が難しい高難度でネックになってくる特性。
カドリレーム代替UU「デュロモイ」は、射程2かつ対ユニット戦闘力+10と射程が長く火力も高い。対ユニット限定なのはおそらく史実の「ギリシャの火」の再現と思われる。
総合娯楽施設代替UD「ヒッポドローム」は、建設コスト半額、快適性+3のほか、区域および追加建造物の建設完了と同時に重騎兵ユニット1体を無償で獲得する。
このときに与えられた重騎兵ユニットは資源の消費がない特殊仕様で、たとえ内政に集中していたとしてもそれなりの数が勝手に揃う。
区域自体の優先度がやや低い点と、アリーナ以外の追加建造物の解禁が遅い反面、動物園やスタジアムを建てられる頃には資源消費なしの戦車が手に入るため一長一短か。

バシレイオス2世の指導者UA「ポルフュロゲネトス」は、自文明の宗教を布教済みの都市を攻撃する際に騎兵がペナルティを受けなくなるというもの。
文明UAによって戦闘をこなしている間に布教が完了しやすく、そのままの流れで都市攻囲に移行することができる。
指導者UU「タグマ」は、騎士代替で技術「あぶみ」ではなく社会制度「王権神授説」によって解禁される。
戦闘力は据え置きながら、維持に必要な資源量が半額、そして隣接する自軍ユニットの戦闘力+4*20と、主力としてだけでなく味方の援護も可能。
直接生産せずにヒッポドローム建設時に手に入れたユニットをUGさせてもいいし、進め方によっては解禁後に区域を建て始めてもいい。
AIバシレイオス2世のアジェンダ「聖なる守護者」は自らの宗教を受け入れているか否かで機嫌が変わる。
スペインのフェリペ2世の「対抗宗教改革者」と同様に、宗教的対立が軍事衝突の引き金になることも少なくない。

テオドラの指導者UA「メタノイア」は、聖地が隣接ボーナスと同等の文化力を産出し、聖地とヒッポドロームが農場隣接で追加の信仰力+1を得る。
高ボーナスの聖地があれば劇場広場がなくても文化力を補うことができる。
文化力産出だけで見れば、劇場広場の建設を省略or後回しにでき区域数の節約にもなる。特に序中盤の内政面でのメリットが大きい。
宗教創始および信仰力増強のために、聖地を優先的にスパムしたいときには非常にありがたい特性。
農場隣接は必ずしも山沿いに建てずともボーナスを稼ぎやすく立地の制約が緩いのが長所。山はキャンパスに譲ったほうがいいかも。
AIテオドラのアジェンダ「ノウァ・ローマ」は、文化力を重視し文化力の低い文明を嫌う。
内政があまり得意ではないAIの場合、よほどの好立地に恵まれでもしない限り、文化力でリードされることは少ないため概ねよろしくやっていける。

ちなみに、「ビザンティン(ビザンツ)」といった呼称は後世の(主に西欧の)歴史家および人々によるもの。
「東ローマ」という呼称も意味合いとしては、ローマ帝国の東側という意味合いで別に国名というわけではなかった。
正式な国号は1453年の首都陥落・滅亡まで一貫して「ローマ帝国」のままであった。
Civにおいては、ローマやギリシャとも異なる独自の文明としての歴史観およびゲーム内での立ち位置を反映してこの呼称を用いていると思われる。

ブラジル/ペドロ2世

多くの偉人を招き、熱帯雨林(ジャングル)から恩恵を受ける文明。
文明UA「アマゾン」により、熱帯雨林からキャンパス、商業ハブ、聖地、劇場広場が隣接ボーナス+1を得る。
そして熱帯雨林隣接タイルのアピールが通常の-1ではなく+1になる。それゆえブラジルの都市を奪うと都市の出力が下がってしまうことも。
科学、文化、宗教を司る区域に隣接ボーナスを乗せやすいので、内政系の勝利条件への適性が高め。
総合娯楽施設/ウォーターパーク代替UDストリートカーニバル/コパカバーナは建設コストが半額で、なおかつ専用プロジェクト「カーニバル」が実行可能。
カーニバル実行中は都市の快適性が上がり、終了時に複数カテゴリの偉人ポイント*21を獲得できる。
指導者UA「寛大」は、偉人採用時のポイントの20%が返還される特性で、偉人採用のサイクルが早い。
UU「ミナス・ジェライス」はイギリス製の戦艦代替で、解禁条件も技術「精製技術」ではなく社会制度「ナショナリズム」に変化する。
特殊な効果こそ持たないものの戦闘力+10(対空は+5)とシンプルに強く、次のミサイル巡洋艦にUGするのがためらわれる程度には強力。
しかも解禁が1世代早いため、生産直後なら2世代近いアドバンテージがある。
海系マップならこれだけで覇権国家になれるほどに強力。
ユニット性能自体に穴は無いが、海洋ユニット共通の悩みとして陸マップだと宝の持ち腐れになりやすいのが難点。
また軍事面で有力なのはミナス・ジェライスのみなので、総合的にはやはり内政寄りの文明。
軍事面ではマップ全体の水域の広さ、内政面では熱帯雨林の分布によって出力が左右されがちで、どの勝利を目指すにしても立地の影響を比較的強く受ける。
一応初期スタート地点が熱帯雨林地帯になりやすいという救済措置はあるが全幅の信頼を置けるほどのものではない。
AIペドロ2世のアジェンダ「パトロン気質」は、汎用アジェンダ「偉人の代弁者」と同等のもの。
こちらの偉人の採用状況で機嫌が変わり、ブラジルよりも多くの偉人を採用していると対立しやすい。

フランス/カトリーヌ・ド・メディシス(黒妃、麗妃)、アキテーヌ女公アリエノール

遺産の建設と観光力にブーストがかかる文化文明。
達成までに時間を要する文化(観光)勝利が戦略の軸になり、各種特性が軒並み中盤以降からしか効果を発揮しないため、指導者を問わず序中盤をどう凌ぐかが課題となる。
UA「グランドツアー」により、遺産による観光力が通常の倍になるほか、
中世、ルネサンス、産業時代の世界遺産に対する生産力にボーナスがつくという遺産厨向けの能力
これらの時代の遺産は強力なものが多いため、観光要素以外で得られる恩恵も多大なものがある。
UU「皇帝近衛隊」は戦列歩兵代替で、基礎戦闘力が+5され、首都のある大陸ではさらに戦闘力が+10される。
首都のない大陸で強化されるイギリスのレッドコートとは対になる性能。レッドコートは帝国ヴィクトリアの指導者UUだがこちらは文明UUなのでフランス全指導者で使えるのは強み。あまりにも強いので歩兵へのUGを渋りがちな点は似ている。
領土防衛においては腐らない能力だが、侵略戦争に活用できるかはマップと他文明の動向次第か。
同時代の大将軍枠で登場したナポレオンと合わせて第一帝政時代におけるフランスの軍事的優位を反映してのUUと思われる。
UI「シャトー」はゴールドと文化力を産出でき周囲のアピールも1段階上昇する地形改善。それに加え遺産隣接で文化力、川隣接でゴールドの増産が可能。
「航空技術」研究後は文化力のさらなる増産に加えて、文化力と同量の観光力をも産出するようになる。
しかし解禁がルネサンスの「ヒューマニズム」とやや遅く、建設条件もボーナス資源or高級資源の隣限定と若干使いづらい。
とにかく配置に苦心することになるが、うまく置けさえすれば、シーサイドリゾートや国立公園を強化でき、遺産等も含めたそれらの相乗効果による観光力産出のポテンシャルは高い。

黒妃カトリーヌは諜報に長けた能力を持ち、最初から外交的視野が1段階高い状態でゲームを始められる。
外交的視野で優位に立てば、AI文明の隠しアジェンダが早期に把握できるほか、ユニットの戦闘力にもボーナスが入る。
「城」技術の研究完了と同時に無償でスパイを獲得でき、スパイ数の上限が他文明よりも1人多い。
訓練されたスパイはもれなく無料のレベルアップを有し、新人スパイ(レベル0)ではなく諜報員(レベル1)としてスタートする。
スパイをうまく使えば、外交関係を悪化させることなくさまざまな妨害工作が可能になるため、
武力行使のリスクが増し直接的な妨害行動が取りづらくなる後の時代になるほどありがたみが増してくる。
AI黒妃も外交的視野の広さで機嫌が変わる。他文明と出会った際に使節を送り忘れていなければ大概中立以上にはなる。

麗妃カトリーヌはスパイ関連の利便性を失うかわりに高級資源絡みの能力が追加され、より文化力・観光力に特化している。
劇場広場orシャトー隣接の高級資源タイルに追加の文化力産出が付与される。
また、文化力と観光力を生む専用の区域プロジェクト「宮廷の祭典」が行えるようになる。
AI麗妃はモンちゃん同様に高級資源を欲しがるが、獲得した瞬間非難声明を出されるようなことはあまりない。

イギリスとの選択制になっているアリエノールは、文明UAがフランスのものに置き換わるだけで、指導者UAは共通。
傑作や遺物によって他都市の忠誠心を下げるデバフをバラ撒いていくスタイル。文明UA「グランドツアー」との相性は良好。

なお前作で指導者枠だったナポレオンは前述のように今作では偉人枠。
産業時代の大将軍で退役効果は「対象ユニットを大軍団化する」という能力を持つ。大軍団化は1時代先のシステムなので先行して使える上に本来なら通常→軍団→大軍団と3ユニット必要なところをすっ飛ばして大軍団化するので2ユニット分の生産力も浮く。
産業時代に強いユニットが居ればより効果が活きるため、産業時代の強UU皇帝近衛隊を擁するフランスの相性は完璧と言っていい。

ベトナム/趙氏貞

森に生きる、というか森が無いと生きられない文明。
区域が森・熱帯雨林・湿原にしか建てられないという強烈な制限を持ち、他文明とは全く異なった都市計画を求められる。
都市出し時点で森を確保しておく必要があり、無計画な伐採もNG。一応植林が早期解放されるという救済措置はある。
UDタインも兵営代替でありながら区域制限を受けずに建設でき、コストが安く森以外にも建設可能、他区域隣接で文化力ボーナスありだが大将軍ポイントは無しとこちらも結構特殊。とりあえず他区域の隣に雑にスパムしていい性能ではある。
文明の癖が強い分指導者UAはかなり強力で、森にいると戦闘力と移動力が上がり、自領域の森なら戦闘力+10という凄まじいボーナスが付くため防衛に関しては最強クラス。
UUは弩兵代替でゾウさん3号のヴォイ・チェン。攻撃後に移動可能というヒットアンドアウェイ系の特性を持ち、指導者UUの移動力上昇も相俟って1マスでも空きがあれば複数のヴォイ・チェンによる入れ替わり射撃が可能という驚異の高機動型ゾウ。
弩兵自体が優秀でその強化版ということからかなり強力なUUで、ベトナムの強みの多くはこのゾウさんにあると言っても過言ではないほどの性能を持つ。
AI趙氏貞はベトナムに宣戦布告してこない相手を好み、一度でもベトナムに宣戦してきた相手を嫌うという人間として極めて真っ当な思考を持つ。
前述のように防衛が硬い相手で攻めるのは面倒なため放置安定だが、UDで文化力がゴリゴリ伸びるため文化勝利狙いだとライバルになりやすい。

ペルシア/キュロス2世、ナーディル・シャー

国内交易を軸に奇襲戦争からの強力な不死隊ラッシュが持ち味の文明。
文明は内政系なのだが指導者2名がどちらもゴリゴリの戦争系指導者なのでプレイ方針は軍事寄りになる。
文明UAは国内交易&道路上の移動力強化*22の比較的シンプルな効果でとりあえず国内交易回していればメリットを享受できるため扱いやすい。
UIパイリダエーザはゴールドと文化力を出す改善。素の産出は微妙な代わりにほぼどこにでも建てられる。砂漠には建てられるがツンドラor雪原には建てられない。
区域や遺産の建設候補地と競合しやすいものの、様々な条件で産出が増えるので上手くパズルできるとそこそこ強い。
ペルシア最大の特徴とも言えるUU不死隊は剣士代替の近接ユニットながら弓兵と同等の遠距離攻撃が可能なユニット。
近接が弱いということも無いため隙が無く、雑に不死隊を並べて突撃させても遊兵が出づらい。この性能で剣士に比べ鉄消費半分、生産コスト微増で出せるため数も揃えられる。
更に後述のキュロス指導者UAと合わせると意味不明な速度でこの不死隊を突っ込ませられるのでラッシュ性能が極めて高い。
仮に前衛不死隊がやられても後衛不死隊を前に出せばOKという史実さながらの動きも。
指導者のキュロスは奇襲戦争時に移動力+2のボーナスを得る能力が非常に強力。不死隊が不死騎兵隊でも言うべき速度になるためとにかく早い。時代が下っても前衛は勿論、攻城兵器でも役に立つたつためかなり腐り辛い。
奇襲戦争に依存しているため奇襲戦争不可のカナダ相手にバニラ指導者と化すのはご愛敬。と言っても初動の軍事力が弱いカナダなら不死隊ラッシュで容易に飲み込めるので立地によるがあまり問題にならなかったりする。
ナーディール・シャーは負傷していないユニットへの攻撃力ボーナスと占領した他国の都市から出した交易が強化されるUAを持つ。
少々癖は強いがキュロスとは別ベクトルで戦争の初動に強く、戦後も産出を高めやすい。
AIキュロスは他文明へ奇襲戦争したことがあると機嫌が良くなり、したことが無いと機嫌が悪くなる。制覇寄りならアジェンダを満たしやすいが非戦寄りや初動隣人だと満たしづらく、不死隊ラッシュを覚悟しなければならない場合もある。
AIナーディール・シャーはユニット数が多い程機嫌が良くなる。やはり軍事寄りなら仲良くしやすく、逆だと仲良くしづらい。

ポーランド/ヤドヴィガ

宗教寄りの通商文明。
UA「黄金の自由」による文化爆弾がウリ。また軍事政策スロット1つがワイルドカードスロット扱いになる。
文化爆弾は兵営または要塞を建設するだけで、周囲のタイルが問答無用で自国領になるという強力な特性。隣人としては最悪の部類。
多少なら文化爆弾を発動させる前提で強気に都市を寄せていくこともできる。
さらに、文化爆弾によって他文明の都市のタイルが奪われると、その都市はポーランドの主流宗教に自動的に改宗する効果も。
うまいこと噛み合うかどうかは他文明の動向にかなり左右されるが、人口の多い都市や聖都など、通常の布教方法では面倒な都市を改宗させるにはまあまあ使える。
しかしながら、文化爆弾のためだけに兵営区域を建てるかどうかは考えもので、なにかと融通が利く要塞のほうをメインに使っていくことになるだろう。
他文明の都市のタイルを文化爆弾で奪うとヘイトを買ってしまうが、都市国家のタイルを奪うぶんには特に何も言われない。
敵国の領土なら挑発も兼ねて好き勝手してもいいが、友好関係を結んでいる相手の都市が隣にある場合には、多少は気を遣ったほうがいいかも知れない。
ワイルドカードスロットは追加スロットではないものの地味に便利で、特に創始レースの際に偉人政策を早い段階からセットしておけば競り負けにくくなる。
UA「リトアニア連合」により、聖地区域の隣接ボーナスが得やすい点も特徴で信仰力を高めやすい。
遺物からの産出(文化力、信仰力、ゴールド)も強化されるため、遺産モン・サン=ミシェルによる遺物捏造量産プレイとの相性は抜群。
市場代替UB「織物会館」は、国外交易路に生産力、国内交易路にゴールドのボーナスがつく。
派手さはないが堅実な効果で、手順に商業ハブ(+織物会館)をスパムし交易路を増やしていくだけで快適に内政が行える。
胸甲騎兵代替UU「ウイングフッサー」は、ルネサンス時代の社会制度「重商主義」によって解禁され、一足早い段階で解禁されるのがアドバンテージ。
固有能力として、与ダメで上回ると相手ユニットをノックバックさせる特性があるが、注意して運用しないと突出or孤立しやすいきらいがあり、やっつけ負けを起こしかねずやや扱いづらい。
AIヤドヴィガはこちらの信仰力次第で機嫌が変わり、創始に成功し聖地建設をサボっていなければ概ね嫌われることは少ないが、隠しアジェンダが曲者

マオリ/クペ

自然大好きな海洋文明。
主に森や熱帯雨林、海洋資源や自然遺産といった自然豊かなタイルへのボーナスが多く得られる反面、それらを傷つけることにつながる行動に制約が多い。
雰囲気的には自然保護を要求されているようだが、ボーナスの効果を考えると序盤は深く考えず森林破壊して、後半に植林して自然保護を叫ぶ偽善者スタイルのほうが効率的。
指導者UAはまさかの海上ど真ん中からのスタートで、当面は首都として都合のいい土地が見つかることを願いながら航海するというギャンブルを要求される。
首都建設が遅くなることで出遅れそうだが、首都建設までのボーナスや首都建設のボーナスが強力なので、極端に出遅れることはそうない。
むしろボーナスのおかげで初動にアドバンテージを得ていることも多いので、それらと自然保護ボーナスを活かしてロケットスタートを狙うという、中上級者向けの癖の強い指導者である。
UUも強力で、剣士代替ながら戦士とあんまり変わらない格好のおかげか鉄不要&敵ユニットへの戦闘力デバフを持つため、ある程度他文明が近い場合であっても侵略してどうにかしやすい。
しかしながらやはり危険な面も多く、よさそうなところに上陸したら小島だったとか、他文明の真横すぎてUUを出せるまで成長する余地すらなかったとか、残念なこともある。
最悪の場合、開拓者を上陸させた瞬間、蛮族に開拓者を取られてゲームオーバーといったことも…。
ちなみにAIクペは、人にもよるだろうが凡そCiv6でも最悪と考えられる挙動をする。
めちゃくちゃな位置に首都を作って詰み、それにより1文明分の土地を無血供給して他文明にあり得ない伸び方をさせ、ゲームの流れを破綻させることがよくある。

マケドニア/アレクサンドロス3世

侵略戦争に全てを捧げた軍事文明。文明の形をした蛮族。
他文明の都市を占領すると、占領した都市にある区域に応じて技術と文化やブーストがかかるという、侵略戦争大正義な文明UAを持つ。
しかも兵営代替UBバシリコイ・パイデスは戦闘ユニットを生産すると科学力を生み出すので、軍備&侵略するほど技術が進み、ユニットの質が上がりやすくなる。
指導者UAも戦争による産出力デバフを無効化したり、占領した都市に遺産があると全ユニットがHP全快するなど、とにかく侵略戦争を推す。
文明UUが剣士代替、指導者UUが騎乗兵代替なので軍事的には古典期が最盛期だが、文明UAも指導者UAも時期を問わないので、侵略戦争自体はいつ行ってもよい。
一方で、侵略戦争に成功しないと始まらないので、何らかの理由で初回の侵略戦争に失敗するとつらくなる。掛け値なしに初戦が将来を分ける。
AIも戦争狂で、好戦的なだけでなく、マケドニア以外と現在進行形で戦争をしていないとキレる。キチ〇イスマイルがまぶしい。
例によって自分の名前にちなんだ都市をよく建てる。都市名候補中半数ほどが「アレキサンドリア」の名を持つor含む。(「アレキサンドルーポリ」「アレキサンドレッタ」など。)

マヤ/レディ・シックス・スカイ

科学文明の一角だがそれ以上に非常に特殊な内政を求められる文明。
通常得られる住宅が得られない代わりにUDを中心とした農場から住宅を得られるという文明UAを持ち、これが全文明でもトップクラスに癖が強い。また用水路を作ると住宅が一気に増えるため作るメリットがかなり大きい。
また指導者UAが首都から一定範囲の都市にはバフ、それより外の都市にはデバフというもののため都市出しの位置も考える必要がある。
とはいえ典型的な「使いこなすのは難しいが使いこなせば超強い」タイプの文明であり、ゲーム(とマヤ)の理解が進んだプレイヤーが使うと相当な強さを発揮する。
AIはインドのチャンドラグプタに似ており都市が遠い相手を好み近い相手を嫌う。勝手に近づいてきてキレるのも同じ。
文明UAがかなり特殊なのでAIは特性を活かせず伸びない、と思いきやCiv6のAIの基本思考と妙に相性が良いため伸びる時はとにかく伸びる。キレやすい上に科学文明だけにユニットの質も高いため近所にいるとかなり困った相手になる。

マリ/マンサ・ムーサ、スンジャタ・ケイタ

金で世界を買う文明。
ユニットや建築物を建てるのが遅く、鉱山も生産力が低い代わり、やたらとゴールドが稼げる上にUDに購入コストカットの効果がある。
それゆえ、文明が機能しだすと結構な生産活動をゴールドによる購入で代替できるようになり、色々な勝利を目指せるようになる。やはり金…!金はすべてを解決する…!
さらにUAで最序盤から信仰力が稼ぎやすいため、パンテオンによる聖地への隣接ボーナス+労働倫理の組み合わせを成立させやすく、成立できれば低い生産力も相当補えるようになる。
一方でパンテオンによる聖地への隣接ボーナス+労働倫理が成立しない限りはユニット生産すらままならないので、初動の防衛力は最低。
太古時代に隣人と出会ってしまうたび、黄金色のお菓子を持っての土下座回りが欠かせないというなかなかハイリスクな文明である。
マンサ・ムーサは国外との交易により自国の富を増すやり手の商人気質。
スンジャタ・ケイタは偉人を買いやすく、書物系傑作にいろいろなボーナスを持つ安定型。
なお金満文明ということでゴールドをため込みやすく、スパイのゴールド盗みでかなりの金額を奪えるため悪いプレイヤーから貯金箱扱いされることがある。

ローマ/トラヤヌス、ユリウス・カエサル

トラヤヌスローマは元祖初心者向け文明・指導者。
UAで都市を建てるだけでモニュメント建設+道路建設があまりにも便利で初動が非常に楽。
用水路代替UD「浴場」は建設コスト半額のほか、追加の住宅+2(最低+4)が必ず得られ、快適性も+1される。
そのためルネサンス以前の時代(近郊部や下水道の解禁前)でも住宅数を確保しやすく、人口が条件のひらめきや天啓を獲得しやすい。
剣士代替UU「レギオン」は戦闘力の高さもさることながら労働力1を持ち、要塞代替UI「カストラ」の建設や森林伐採、略奪タイルの修復が行える便利ユニット。
剣士の半分の鉄消費で生産できる上、伐採による生産ブーストでレギオンがレギオンを生むためラッシュ適性が非常に高い。
これらの特性を活かして都市を建て人口を伸ばしつつ鉄を集めて古典でUUレギオンで殴って他文明を滅ぼすというのが鉄板ムーブ。
能力のほぼ全てがパッシブ系能力なので意識することが少ないため初心者向けと言えばローマと言われる。「補助輪が強すぎてローマ以外使えなくなるので逆に初心者向けじゃない」という意見が出るぐらい。
初動の優秀さから上級者が使っても割と強い文明で、極めがいもあると言えばあるだろう。
トラヤヌスからかなり遅れて追加されたカエサルは蛮族をガンガン滅ぼしていくことが重要なのでプレイ感はかなり変わる。
AIトラヤヌスは相手の領土が自身より領土が広い相手を好み、そうでない相手を嫌う。高難易度の序盤だとAIボーナスのせいで確実に領土負けするため、序盤出会った時点で即アジェンダ未達成扱いにされて喧嘩を売ってくることも珍しくない。
Aiカエサルは蛮族を潰していると機嫌が良くなる。Ⅵの蛮族は強いため序盤は可能なら放置したいときもあるが、放っておくと蛮族ではなくレギオンに攻められかねないという地味に困る相手。

ロシア/ピョートル

ゲームを崩壊させるレベルのバビロンを除けば、明らかに頭一つ抜けた性能を持つツンドラ文明。最強文明と推す人も多い。
UA「母なるロシア」によりツンドラタイルの生産力と信仰力がそれぞれ+1される。
ツンドラ鉱山の産出が他文明の平原鉱山と同等になり、ツンドラ製材所も強化される。なお雪原には適用されない。
それに加えて、都市建設時に追加で5タイルを得られる。潤沢な資金でタイルを買えない序盤ほど有用。都市占領時にも同様に追加タイルを得られる。
ルールをスコア勝利(1ターン)にして、最初の都市出しだけであらゆる難易度で確実に勝利できる一発ネタがわりかし有名。
聖地代替UD「ラヴラ」は建設半額に加え、追加建造物が劇場広場と同等の文化系偉人ポイント*23を産出する。
ラヴラのある都市で偉人を使うと領土が1タイル増えるおまけつき。
宗教勝利・文化勝利において非常に有利な固有区域だが、偉人獲得ペースの早さに傑作スロットの供給が追いつかない贅沢な悩みも。
劇場広場の建設を怠っていると偉人を持て余しやすく斥候代わりになりかねない。

騎兵代替UU「コサック」は戦闘力+5に加え、自国領および国境沿いのタイルでの戦闘力が+5される。
いわゆる再移動の特性も備えていて、ヒット&アウェイの戦術を取ることも可能。機動防御の概念で運用するのが吉。生産コストが重いのが玉に瑕。
ピョートルの指導者UA「大使節団」は、国外交易路に科学力と文化力が乗る特性。
交易商をロシアよりも技術・社会制度で先行している文明に送るほど交易路の産出が増加する。低難易度では腐りやすいが、高難易度では真価を発揮する。

基本的には宗教文明なのだが、UAによる最速パンテオン解放からのUDによる最速宗教創始がすさまじく強く、序盤から爆発的な生産力+信仰力を得られるので結果的に全勝利パターンに適性がある。
やってることはパンテオンによる聖地への隣接ボーナス+労働倫理なのでどの文明でも狙えるのだが、ロシアの場合それが圧倒的な速さかつ高隣接ボーナスが安定して成立するので隙がない。
さらに成立後は他文明が同じ戦略をとれなくなるのでマルチプレイだと余計に強い。
ちなみに指導者は正直弱い部類で空気なのだが、文明が強すぎるので何も文句は言えない。おそロシア。
一応初期立地がツンドラ帯になりやすい割に固有の食料稼ぎ手段を持たないのが弱点だが、生産力と信仰力の暴力でなんとでもできる。沿岸に魚資源が複数ある立地なら多少マシになる。
なお、ロシアが強すぎるのでCiv6開発は共産主義者だと(ネタで)主張する人もいるが、Civ6のロシアとはロシア帝国のことなので共産主義とは無縁である。悪しからず。

AIピョートルのアジェンダ「欧化主義者」はロシアよりも科学力・文化力の高い先進的な文明を好む。
低難易度では仲良くしやすいものの、仲良くするメリットが乏しく、高難易度では条件を満たすことが厳しいという癖のあるアジェンダ。
内政面では宗教重視で文明の強みをあまり活かせていないが、文明特性によって創始レースだけは異様に強く、広大な領土にラヴラを建てまくっている。
宗教にばかりかまけていて軍備をおそろかにしているようなら絶好のカモとなる。

▽DLC

公式拡張パックにはシステム追加・変更を伴う大規模DLC『Rise and Fall(RaF/文明の興亡)』『Gathering Storm(GS/嵐の訪れ)』と文明・指導者とそれに関連する建造物等が追加される小規模DLCが存在する。
2023年現在、殆どのプレイレポ・動画、解説などでは全DLC入り状態のものが多い。じっくり遊んでいくなら最低でもRaFとGSは入れておくのがお勧め。
その後は好みで指導者パックを追加していくのがお勧め。
文明・指導者追加系は関連する遺産や建造物も追加されるものがある。

Rise and Fall

略称はRaF。日本語名は「文明の興亡」。
黄金時代・暗黒時代、忠誠心、総督といったシステムが追加される。
序盤から内政に影響する部分が多く、要素が増えることで若干複雑化するもののより強力な文明を築いていくことが出来るようになる。
文明はオランダ、クリー、グルジア、スコットランド、ズールー、マプチェ、モンゴル、韓国が追加。

Gathering Storm

略称はGS。日本語名は「嵐の訪れ」。
電力システム、戦略資源の変更、災害といったシステムが追加される。
戦略資源のシステム変更は軍事面においてかなり影響度が大きい。戦略資源が重要なUU持ち文明の評価に影響を及ぼしたほど。
内政面では中~後半にかけての追加が多い。
文明はインカ、オスマン、カナダ、スウェーデン、ハンガリー、フェニキア、マオリ、マリが追加。

New Frontier Pass

略称はNFP。
公式では大規模DLCのように書かれているがシステム変更はオンオフ可能な特殊ゲームモードのみで、事実上の文明・指導者追加パック×6。
追加要素にRaF、GSが前提のものがザラにあるため、まずはRaF・GSを導入してからこちらの導入を検討しよう。
文明はマヤ、大コロンビア、エチオピア、ビザンティン、ガリア、バビロン、ベトナム、ポルトガルが追加。

指導者パス

既存文明への指導者追加のみのDLC。
単独導入も可能だがコンプリートエディション購入か他のDLCをすべて導入すると無償で導入できる。
一部の指導者はDLC文明を導入していることが前提となっているものもあるので注意。
ちなみに日本の徳川家康はこのDLCで追加される。

その他小規模DLC

個別の文明・指導者追加系DLC。「○○パック」という名称で販売されている。

ペルシア&マケドニアパックは強力遺産「マウソロス霊廟」が追加されるため文明に興味が無くても入れる価値がある。
文明はアステカ、インドネシア、オーストラリア、クメール、ヌビア、ペルシア、ポーランド、マケドニアが追加。

▽マルチプレイ

 魔 境 

難易度「神」程度では飽き足りない猛者たちが鎬を削る魔窟。
プレイヤーの平均レベルの高さもさることながら、マルチプレイ専用の戦略を取るのが基本であり通常の攻略手法はほぼ通用しない。
また日本コミュニティではバランス調整MODを入れるのが通例であるため文明特性なども改めて覚え直す必要がある。

恐ろしくハードルの高いコンテンツではあるが、魅力的なのも確かであり今日も多くのプレイヤーがシド星で覇権を争っている。

▽余談

Ⅵのメインテーマ「Sogno di Volare」はCiv4のOP「Baba Yetu」でグラミー賞を受賞したChristopher Tin氏が再び作曲手掛けた。
歌詞はレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿が元になっており、彼の空を飛ぶという想いが込められている。
こちらも「Baba Yetu」に負けず劣らずの名曲であり人気が高い。



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最終更新:2025年01月26日 02:42

*1 移動力2を残していないと攻撃できないが、最大移動力が2しかないので移動と攻撃を両立できない

*2 大将軍共通の移動力強化に加え、攻囲ユニットに攻撃時の移動コスト削減が付く

*3 人口+3毎に1区域ずつ制限が緩和される。

*4 都市国家アーマーの固有施設。宗教ユニットを待機させるとHPが回復。

*5 小麦、米、トウモロコシ

*6 ダメージ85%カットを無効化。ただし中世以降の防壁には無効

*7 外郭を無視して都市に直接ダメージ。ただしルネサンス以降の防壁には無効

*8 発動地点から周囲のタイルを自文明に取り込む効果

*9 通知では「交易商が噂を聞いた」という体で情報が入ってくる。

*10 政策カードが無効になり、食料・生産力以外の産出が0になる。

*11 テノチティトラン(アステカ)とは別都市扱い。

*12 厳密には同一タイル上で重なった状態になるだけでは消滅せず、自ターンではそのまま改宗させることも可能だが、蛮族のターンで蛮族側から糾弾行動を実行されると消滅する。

*13 戦争でユニットが戦闘するたびに生じる、産出力デバフ発生条件。これが一定の値になるたびデバフが段階的に強くなっていく。侵略側ほど加算値が大きくなり、デバフが早くにかかりやすくなる。

*14 他文明が占領した都市を落として元の文明・都市国家の都市に戻す

*15 通常は農場作成不可。食料産出能力も平地より低く、大抵は食料供給力のないタイル扱いされる

*16 大河ドラマ『北条時宗』で時宗を演じていた

*17 何らかの宗教を創始した都市。

*18 異教徒との戦闘力+4

*19 布教済みの敵対文明領土内で戦闘力+10

*20 重複なし。宗教ユニットも対象。

*21 大商人、大技術者、大著述家、大芸術家、大音楽家

*22 道路は世代が進むと消費移動力が下がる。ペルシアの道路は1世代先の性能になるので結果的に移動しやすくなる。ただし領土外の道路はバニラ文明と同性能。

*23 社が大著述家+1、神殿が大芸術家+1、信仰で追加される建造物が大音楽家+1。