ヒメカブト

登録日:2024/04/01 Mon 20:34:43
更新日:2025/01/19 Sun 10:25:04
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ヒメカブトとは、昆虫綱コウチュウ目コガネムシ科ヒメカブト属(キシロトルペス属)に分類されるカブトムシの一種である。

概要

学名は「キシロトルペス・ギデオン」。
他のキシロトルペス属の甲虫と区別するために「ギデオンヒメカブト」と呼ばれることもある。

日本のカブトムシ(トリュポクシルス属)に近い仲間とされており、日本のカブトムシの胸角(上側の角)を引き伸ばしたような姿をしている。性質も日本のカブトムシと似ているところが多い。

大きさも日本のカブトムシと同じくらいで、オスの体長は6〜8cm程度である。

主に東南アジアに生息しているが、複数の亜種が台湾やインド、オーストラリアにも分布しており、生息範囲が非常に広い。
これは本種が環境への適応力が高いことや、繁殖力が強いことが理由とされている。

サトウキビの茎の中の汁が大好物であるため、残念ながら日本国内では害虫とされており、現在は輸入は禁止されている。
ただし既に輸入されている個体の販売・飼育は禁止されていない。

特にタイ王国では人気の高い昆虫の一つであり、メンクワンに使用されることが多い。
メンクワンとはオスのヒメカブトを戦わせる昆虫相撲の大会のことであり、メスやサトウキビを用意してオスの闘争心を煽る。
そして優勝者には賞金などのプレゼントがあり、そのカブトムシが高額取引されることもある。
また、食用カブトムシとして販売されていることもあり、日本国などに輸出されることも。

ただしメンクワンに出場させるために大量のオスのヒメカブトが乱獲されてしまうという問題点も指摘されている。

メンクワンの影響で闘争心が強いイメージを持たれているが、実際にはそれほど気性が荒いわけではなく、温厚な性格の個体が多いとも言われている。
ただし警戒心は強く、身の危険を感じると大きな音を立てて威嚇してくる。


その他のヒメカブト

キシロトルペス属にはヒメカブト以外にもいくつか種類が存在する。
ここでは主なキシロトルペス属の甲虫を紹介する。

ケブカヒメカブト

フィリピンに生息する、体毛が生えたヒメカブト。
ギデオンヒメカブトと同様に輸入禁止となっている種である。

ニセヒメカブト

学名から「フローレンシスヒメカブト」とも呼ばれている。
ヒメカブトよりも胸角の湾曲が強いのが特徴。
キシロトルペス属では数少ない、日本国内への輸入が認められている昆虫である。


甲虫王者ムシキングでのヒメカブト

2004ファーストから参戦。
階級は最低ランクの強さ100。性格はアタックタイプ。必殺技はグー。肩書きは「熱血甲虫」。
究極必殺技「スーパーハヤテ」は初登場したバージョンには登場せず*1、ヒメカブトとこれを共有するマキシムスマルバネクワガタが登場した2004ファースト拡張パック(ファーストプラス)で解禁された。
ムシキングオールスターズの一員「ハニー」が愛用するムシでもある。

タッグマッチではケブカヒメカブトとペアを組むことで固有のタッグネーム「熱血コンビ」が発動し、特別な合体技が使えるようになる。

マシンから排出される通常のカードとは別に、コロコロイチバンの付録としてスーパーアタックタイプの赤い体のヒメカブトも存在する。
こちらはタッグマッチでは通常版のヒメカブトとは併用できないが、ケブカヒメカブトとのペアによる固有タッグネームはちゃんと発動する。

漫画『ザックの冒険編』ではヒロイン(出番少ないけど)のカエデの相棒・コダチとして登場する。ただしカブト丸などと異なりカード化はされていない。

  • 超必殺わざ「ハヤテ」
バックステップして間合いを取ったあと、一瞬で相手の急所を突き抜く。

  • 究極必殺わざ「スーパーハヤテ」
相手と間合いを取ったあと、一瞬で急所を突き抜いて痺れさせる。
その隙に連続で斬りつけてから再度ハヤテを食らわせてとどめを刺す。

  • 合体わざ「ラリアット・トゥ・ラリアット」
ダゲキを食らわせて弾き飛ばした相手を相方がキャッチして一回転してこちらに投げつけてきたところを再度ダゲキを食らわせる。
技を決めたあと、ハイタッチするかの如く、互いの角をぶつける。

  • 合体超必殺わざ「リバース・ハヤテ」
ヒメカブトが相手を掴んで後方に投げ上げ、空中で待機していたケブカヒメカブトがそれをキャッチして地面に何度も投げつける。
とどめにヒメカブトに向けて投げ飛ばすと同時にヒメカブトが一瞬で急所を突き抜く。


新甲虫王者ムシキングにも登場するが、性格がディフェンスタイプに、必殺わざのすくみがパーに変更された。新しい必殺わざは「ブーメランスロー」。

激闘2弾ではレアリティNのムシの中では初の覚醒甲虫に選ばれた。実は本格実装よりも前に旧セガ本社にて開催された激闘ツアーにて設置された試遊台より発覚しており、界隈を驚かせた。

超神化2弾ではSGRへと抜擢。必殺わざは「クレセントブーメラン」、肩書きは「聖弓のアルテミス」。
超神化4弾ではマジンフォーム仕様のSGRも登場。こちらはお助け相性がパーのSGR初のパー+チョキ+チョキとなり、高い体力も相まってテイオウゼミとの相性が抜群に良く、店舗運営の各地ローカル大会にて高い使用率を誇った。

ケブカヒメカブト

2005ファーストから参戦。
階級はヒメカブトと同じ強さ100。性格はアタックタイプ。必殺技はパー。肩書きは「熱血ファイター」。

  • 超必殺わざ「リバーススラム
相手を正面から掴んで上空に飛び上がり、地面に向けて投げつけて跳ね返ってきたところを掴んでまた地面に投げつけるを何度も繰り返す。

  • 究極必殺わざ「スーパーリバーススラム」
突進しながら相手を掴んで上空に飛び上がったあと、ヨーヨーの如く高速で何度も地面に向けて投げつける。
とどめに逆回転をかけて遠方に投げ飛ばして返ってきたところを掴んで地面に投げつける。

新甲虫王者ムシキングにも登場しているが、上記の通り破格の高待遇を受けたヒメカブトとは異なり、こちらは最後までありふれたレアリティNの一角でしかなかった。


追記、修正は「熱血コンビ」を発動させてからお願いします。

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最終更新:2025年01月19日 10:25

*1 同様の例としては「スーパーローリングクラッチホールド」がある。これはアダー完結編より前のバージョンでは、没データがないとスペシャルステージで登場する「セアカフタマタクワガタ」しか使えない。