ヨーヨー

登録日:2009/10/30(金) 00:49:26
更新日:2025/04/18 Fri 11:34:30
所要時間:約 35 分で読めます





ヨーヨーとはプラスチックの車輪状の物にヒモつけてぶん回す遊びである。

最近はプラスチックだけでなく、木、アルミ、マグネシウムと、様々な材質のものが登場しているが、
プラスチックとアルミ以外は殆ど存在しない上に需要も無い、極稀にチタン。
近年の大会シーンではアルミの本体にステンレスのリムをつけることにより、回転力を上げた機種が主流。


歴史

ヨーヨーの歴史は意外に古く、何と紀元前2000年のギリシャの壁画にヨーヨーらしき物で遊んでいる人が描かれている。
某デュエリストの3000年前のエジプトの王様がやけにヨーヨーが上手かったのも納得である。

また紀元前4000年頃の新石器時代の中国沿岸部ではよく似た中国ゴマ(ディアボロ)も生まれている。

正確にヨーヨーの起源とされるものは、フィリピンの原住民が狩猟のために使っていた道具であるとされるが、勿論戻りなどしない。
ましてやループ・ザ・ループなど不可能である。
ごめんよ僕のファイヤーボール。

その後、世界中にヨーヨーは広まり、かのナポレオン・ボナパルトも遠征の際にに乗りながらヨーヨーで遊んでいたという。

日本に最初に伝わったのは江戸時代とされる。
当時のヨーヨーは糸がヨーヨーに固定されていて空転をせず、ただ投げて戻ってくるだけの単調な遊びだったが、これが大ヒットとなる。

その後、アメリカでヨーヨーは画期的な進化を遂げる。
糸をよる事で糸の輪を作り、その中にヨーヨーを入れることでヨーヨーが空転するようになった。

そして今までの単調な遊びから一転、様々な技が瞬く間に開発され、日本でも「コカ・コーラヨーヨー」として一世を風靡した。

それから数十年後、アメリカのヨメガ社が歴史的な発明をする。

遠心力を利用したクラッチをヨーヨー内部に取り入れる事で、回転が弱まると自動的に戻るシステムを作り上げた。

更に空転時間を伸ばすために金属ベアリングを内蔵したヨーヨーなど様々な発明がなされ、それらのヨーヨーは「ハイパーヨーヨー」として日本に上陸。
殆どがアメリカでの倍の値段というとんでもない値段で売られていたが、大ブームを引き起こした。

その後戻りが非常に悪い「Free hand」等を経て、バインド専用のヨーヨーが誕生したのが第3世代のヨーヨーとなる。
単に引いただけで戻る従来のヨーヨーとは異なり、「バインド」と呼ばれるトリックを使わないと手元に戻せないこれらのヨーヨーは、
ループ系のトリックを完全に捨てることにより、弛ませる事を前提としたラセーション・フック・ウィップを始めとした革命的なトリックを生み出した。

第2世代のヨーヨーも第2世代のヨーヨーで、ストリングスプレイから開放されたため、第3世代では行う事が出来ないループ特化のヨーヨーが誕生するに至る。
どれくらいループに特化してるかというと、ロングスリーパーを行うことが難しいレベルまで戻りを重視したセッティングも可能*1

当時放送されたアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』では必殺武器としても登場しており、ヨーヨーを扱う実写カットが入れられたりもした。

またスケバンの武器でもある。

ブームは廃れたが、ヨーヨー、プレイヤー双方の進化は今も日夜進んでおり、
現在も日本では全国五会場での地区大会、そして全日本大会、更には世界大会も毎年開催されている。
全日本大会や世界大会の上位陣はもはやテニヌドラベースの世界の住人なので、是非ともニコニコ動画やようつべなどで、その妙技を見て頂きたい。
時代が違うとはいえ漫画のレベルをリアルが凌駕するというのも凄まじい話である。

何気に日本はヨーヨー最強国家であり、毎年、世界大会には多数の日本人が出場している。
たまに全6部門を全て日本人が制覇することもしばしば。
以下は現代のヨーヨー事情に触れる。

部門


現在、ヨーヨーには多数のプレイスタイルが存在し、大会は曲に合わせて3分間自由演技を行う「フリースタイル」という形が取られる。
基本的にルール違反(卑猥な単語を使う曲を使ったり、ヨーヨーに危険な改造をしたりなど)をしなければ何でもアリなので、
いきなり歌い出す選手までいてかなりカオスである。
それぞれの部門を簡単に説明すると、


1A シングルハンドストリング

ストリングスプレイ用機種
一つのヨーヨーであやとりのようにごちゃごちゃした動作を行う。
もっともスピーディな部門とされ、異常な速さのコンボを持つトッププレイヤーがいる。
全ての基本であるが故に、最もプレイヤー人口が多い。
他のどの部門をやるにせよ、このシングルハンド部門をある程度マスターする必要がある。

また、最もプレイヤーの個性が出る部門とも言われ、音楽もユーロビートメタルやロック、ポップや電波ソングなど、非常に様々な曲が使用される。


2A ツーハンドルーピング

ルーピングプレイ用機種x2
両手によく戻るヨーヨーを持ち、ぶん回すスタイル。
「ループ・ザ・ループ」や「ダブル・ループ」と言われると覚えがある方も多いはず。現在は後述のルーピング専用ヨーヨー二つを使う事になる。

見た目通り一番体力が必要な部門で、既に技の進化が行き着いてしまったため、
後は完成度を極める他は体の動きによって表現度を上げるしかなく、
新体操ヨーヨー部門と化している程に、高い身体能力が要求されるようになってしまった。
前宙やバク宙までする世界チャンピオンが存在する。

この部門に関しては「技の構造を理解する」より「体で覚える」タイプの部門。
毎年のように日本人が無双する。

また体によくヨーヨーがぶつかるので、一番危険な部門とも言える。
しかし素人ウケは最高に良いので、ある程度2Aのスキルを磨いておけば学校の文化祭や忘年会などでヒーローになれるかも。

曲もハイスピードな曲がよく使用され、ユーロビート、EDMが主に使われる。


3A ツーハンドストリング

ストリングスプレイ用機種x2
1Aヨーヨーを両手に持って行うスタイル。
メタルヨーヨーを2つ購入する必要があるため、始めるのに最も金がかかり、難易度の高いため、他部門に比べると競技人口は少ない。
近年は高性能なヨーヨーの増加により、奥深い、花形部門となりつつある。

ストリングが非常に複雑に絡み合う分、ヨーヨーの動きはゆっくりなので、曲はゆったりとした感じの曲が好まれる。


4A オフストリング

オブストリングスプレイ用機種
糸からヨーヨーを外して行うスタイル。
大道芸の「ディアボロ」に通ずるものがあり、そちらから来たプレイヤーも多い。
幅が広く、落としても壊れにくいヨーヨーが必要なため、オフストリング専用設計のプラスチック製ヨーヨーを使うのが主流。

見た目も派手で2Aほど敷居が高いわけではないので人気は割と高い。
だが1A、2Aのスキルはある程度要求される。
7度の世界チャンピオンとかいう魔王*2が居たのがこの部門。

室内で練習するときはくれぐれも部屋をきちんと片付けて、割れ物が近くに無いことを確認してやろう。
基本がトスアップなので蛍光灯にも要注意。


1Aほどではないが自由度が高いため、アップテンポの激しい曲からジャズまで様々な音楽が用いられる。
こちらも優勝するには同時に2個のヨーヨーを扱う「ソロハム」というスタイルを取り入れる必要が(主に魔王のせいで)出てきており、ジャグリング大会ヨーヨー部門と化している。

5A カウンターウェイト

ストリングスプレイ用機種+カウンターウェイト
今度は糸を指に付けずにおもりに付けて振り回すスタイル。
ダンカンの名作「フリーハンド」と同時期に編み出したプレイスタイルで、名前通り完全に手から離れるエアリアルな要素がある。
4Aほどでは無いがヨーヨーを落としまくるし飛ばしまくるので、壊れても泣かないヨーヨーと部屋の片付けは忘れずに。
あとカウンターウェイトを腕にぶつけても泣かない。

1A同様に曲の自由度は高い。


AP アーティスティックパフォーマンス

ヨーヨーを使うならほぼ何でもあり。基本的に世界大会のみ行われる。この部門のみ演技時間が4分間。
ヨーヨー以外のものを持ち込んでモノボケをしてもよいし、ストーリー性のある演劇をしてもよいし、複数人で出てもよい。
エンターテインメント賞、アーティスティック賞、クリエイティビティ賞の3つの賞と、総合優勝者に贈られるグランプリ賞がある。
毎年のように元気な変態が大暴れしたり、真面目に一つのストーリーを演じたりと、プレイヤー毎の温度差が激しい。

種類

プラスチック

昔も今も変わらない「一般的な」ヨーヨーの代表。
大半は硬質ポリカーボネートの金型成形(要するに一般的な玩具と同じ量産体制)だが、一部削り出し成形という変態機種まである。
内面は大分変わりバタフライ型を更に改良しトラピーズ(旧名ムーンサルト)を成功しやすくした形状に加え、レスポンスパッド+金属ベアリングの組み合わせで今では2,000円程度でも全盛期だった第一期ハイパーヨーヨー時代のものとは比べものにならないくらいの性能を誇る。安いもので1,000円程度で基礎的なトリックが出来るお手軽なものも豊富にあり、どんな高級品でも5,500円止まりで初プレイや初心者は勿論、通な熟練者も愛用してる人が多い……最近では8,000円超えとインフレを起こしたが。難しいトリックで暴発した際の怪我も避ける練習用や気取らず振る普段使いという意味でも一つは所持しておきたい。

金リム/バイマテリアル

プラスチック製に金属製のリングをリム(外周回り)に嵌め込んだヨーヨー。慣性モーメントの関係上、外側を重くする事で重心制御や回転数を上げる為で、まだモノメタル機種が不安定かつ高価という整って無かった時期に大ブームを巻き起こした。……ただし既に成形した本体に後から窪みや隙間を作り金属部分を嵌め込むわけだから、わずかな隙間から本体とリングの摩擦や衝突がプレイするたびに起こる。故に本体のひび割れや少しプレイしただけであっさり大ブレやがたつきを起こす、酷い時は開封時点で既に壊れていたなど欠陥級な代物も多数出た。*3
それでも (壊れさえしなければ) 当時の中では高性能な機種ばかりな為人気はあったが、次第にモノメタル機種が隆盛し壊れにくさや性能は勿論、価格まで落ち着いた事ですっかり下火になってしまった。
近年またモノメタル機種だらけな環境のマンネリ打破と再ブームにより新発売が相次ぎガタ付きや破損などは少なくなってきたが、価格の高騰も相次ぎモノメタルどころかバイメタルまで超える機種もちらほらある。

モノメタル

機種全体がA6061などのアルミ合金(一部A7068の超々ジュラルミン)で出来たヨーヨー。 競技用ヨーヨーの代名詞 。アルミ製本体に防錆・耐摩耗・塗装を兼ねたアルマイト処理を施し、中心に機種名やメーカーロゴの装飾+主に単一色にして金属質を強調したシンプルなデザインが多い。
言わずもがなだが、プラ機種に比べたら回転数・重さによる安定感が段違いで慣れた人は基本こちらへ移行するだろう。
耐久性も基本的に高く、扱い方を心得ていれば長持ちする点も魅力的。
なお殆どがバインドというプレイ前提で、カッコいい!からといきなり購入するようなものでは基本ない。まずプラ機種である程度慣らしてから購入しよう。……というか 基本60〜75gの金属の塊を回転付きでビュンビュン振り回す訳だから、その危険性を把握するのは最低限の心構えである。 *4
値段や性能は…… ぶっちゃけあまりに機種が多すぎて、それ次第 としか言えない。現に1,500〜15,000円と多様過ぎる。あまりに多すぎる故に
  • 価格と量産性に特化した、金型成形の安価機種
  • ヨーヨーをあまり知らないけどとりあえずかっこいいモノメタルが欲しい!人向けに軽い・小さい・端が丸いで、性能と引き換えに使いやすく怪我しにくい引き戻しとバインド両対応した機種
  • 人気と知名度抜群のプラ機種をメタル化した上位版機種
  • 手間と品質を惜しまず超超ジュラルミン系の素材(A7068)にしたりで、バイメタル以上の価格になった変態型高級機種
  • 直径約80mm・重量113.5g の取り扱い要注意な巨大モノメタル*5

……と挙げたらキリが無い。色々調べて各々気に入った機種を買うのが一番だが、分からないなら各メーカーや各販売店が特に取り上げているおススメ機種を買うのが無難だろう。(少なくともハズレはまずない)。
ちなみに第三期ハイパーヨーヨープレミアムバンダイ限定で三機種のみ販売した事がある。引き戻しとバインド両対応の初心者向け・価格と性能のバランスが良い定番向け・とにかく性能に拘ったハイエンド用……と差別化が出来ている。*6

バイメタル

削り出し成形のアルミ合金ボディに、リム部分に重いステンレスリングを取り付ける事で、更に回転数や重心制御を増したヨーヨー。無機質な金属質丸出しのモノメタルとは対照的にレーザー加工を施したお洒落なデザインが多い。(勿論それぞれに良さや味があり優劣とは関係ないという意味)
2Aと4A除く現在のハイエンド(高価格+高品質)機種は大体コレ
競技用ヨーヨーの最大勢力で、大会に目を向けたプレイヤーは更に高みを目指す上での相棒として、各メーカーも大会優勝者御用達という箔をつける為今尚熱心に新機種や改良版作りに励んでいる。
基本的には12,000円を超える価格がズラリ。…但し一部は5,000〜8,000円でかつ性能も(コスパ的な意味で)優秀な機種まである。興味津々な方は探してみよう。
一部チタン用製品の金型を流用し、ブレやガタ付きが激しい危険物もあったが*7

チタン

最低でも20,000円を下らず、下手したら数十万円すら到達する最高級品種。定義的にはモノメタルの一種だが、バイメタルにも匹敵する性能を持っている。振ったときの感触の圧倒的な滑らかさ、ストリングが本体にあたったときに鳴る割とうるさい金属音などが特徴で、チタン特有のラグジュアリー感を味わえる。

アルミと比べると腐食に非常に強いので、表面に塗装などを施していないそのままの機種が多い。レーザー加工でロゴを入れている機種もあるが、酸化被膜によって虹色に光り非常にかっこいい。

ルーピングヨーヨー

2枚の円盤を軸でつないだ、マカロンみたいな形の ルーピング専用 ヨーヨー。いわゆるヨーヨーの形としてイメージする形がこれ。ほとんどの機種がプラスチック製である。
他のヨーヨーは「レスポンスパッド」というシリコンゴムのパッドの摩擦力で巻き戻るが、ルーピングに必要な鋭い戻りを実現するために、本体に刻まれている「スターバースト」という歯で摩擦力を付けて戻している*8このギザギザなければ長く回転するかもとか思って削ると戻ってこなくなる。 スターバーストとの摩擦によってストリングがめちゃくちゃ摩耗する ので、ヨーヨーを吹っ飛ばして窓を割りたくなければ、ストリングを頻繁に交換すること。

ほとんどの機種で幅を調整する手段が用意されており、やりたいトリックに応じて調整するとよい。無段階調節が可能な機種もある。お値段は1500円~3500円くらいで、ストリングトリックヨーヨーと比べるとハイエンド機種でも手が届きやすい。電飾を組み込んだ機種も販売されており、暗い中でぶん回すと非常に映える。

製造に金型が必要で小ロット生産が難しいので、メタルヨーヨーと比べると製造しているメーカーも機種数も少ない。正直どの機種も同じ形で差別化が難しい。

かつては、ルーピング向けではないヨーヨーを 無理やり締めこんで溝幅を狭くした ルーピングヨーヨーとして使っていて、改造の腕前も実力のうちという 魔境 だった。この改造、ある意味ではいくらでも自分好みに調整できるので、改造の腕前されあれば非常に使いやすいルーピングヨーヨーが手に入るらしい…。という訳で未だにその改造ルーピング用のみ愛用するコア層もいりとか。

オフストリングヨーヨー

オフストリング専用ヨーヨー。とにかく でかい。 幅も直径も重量も一回り大きい。ほとんどの機種がプラスチック削りだしで、ハイエンドモデルだと更に金属のウェイトリングがついていることもある。お遊び機種として、落とした瞬間大惨事確定のフルメタル機種もある。ヨーヨーに使うプラスチックはポリカーボネート(PC)が多いが、オフストリングではポリオキシメチレン(POM)が主流。

練習で床に落としたり壁にぶつけたりするので、頑丈なのが特徴。壊れるときは壊れる。

これも幅の調整機能がついていることが多いので、使いたいストリングややりたいトリックに合わせて幅を決めると良い。幅をめちゃくちゃ広げることで、でかいストリングトリックヨーヨーとして扱える機種もある。

その他

  • 固定軸
軸にベアリングではなく金属製の軸をそのまま糸にはめ込みした昔の玩具用ヨーヨーの定番。玩具としては有用だが、ハイパーヨーヨー時代に競技向けではないと早くも時代遅れの風潮になってしまった。今では殆どのヨーヨーが金属ベアリングに代替わりした為、往年の復刻版以外にはまず見ない……まあその知名度は凄まじいから売れ行きは今も健在で玩具としての役割は果たしている。固定軸限定の大会とかいかが?
  • ハブスタック
本体とは独立した回転部分やパーツを取り付ける事で、 ヨーヨー側面を掴み引っ張って勢いをつけてスリープが出来る様にした 機能。スリーパーが出来なくて遊べるようしたり新しい専用技をできるようにするなど、新しい遊び方が出来る。モノメタルが盛んになり始めた時期に対応機が売れた事で流行り出したが、大会用のスコア加算とは噛み合わないせいか次第に主力からは外れてきた。………しかし中国ではハブスタックが根強い為、 ロングスリーブが出来ないプレイヤーまで続出 する事態まで。ハンドスピナーブームからヨーヨーへの移行させる為に独立したパーツを販売したり、更には第四期ハイパーヨーヨーではなんと主流に添えるなどヨーヨーを楽しむ側面としての位置に立っている。
  • トライ(マルチ)マテリアル
バイメタルを基本にして更に一部をチタン製かプラ製に変更した機種。取り回しを徹底した結果らしいが、あまりに機種が少ないのと前衛的な仕様の為なかなか話題にならない。基本的に 高価 な為、ハズレは無い筈だが…大会優勝者が使っての箔付きに期待したい。

ヨーヨー用具

ストリング(紐)

ヨーヨーに取り付ける紐のことを ストリング という。ストリングの端にはヨーヨーを取り付けるための輪が作られており、こよりをほどいてヨーヨーを取り付ける。

かつては綿100%で劣化も早く切れやすかったが、現在ではポリエステル製が主流で非常に切れにくく、カラバリも豊富になった。とはいえ 絶対切れないわけではない し、使い続けていると使用感が悪くなるので数時間遊んだら交換しよう!初めてヨーヨーを買う人も絶対に替え紐を買うべし。

滑りをよくするために微量のオイルを含ませてあるものも存在するので、紙と一緒に保存するとオイル染みが生じることもある。湿気にも弱いので、できれば密閉できる容器に保管すると良い。

レスポンスパッド

ストリングとの摩擦でヨーヨーを巻き戻すためのシリコンゴム製のパッド。厚みや硬さによって戻りの強さを調整できるので、好みのセッティングにするために交換することがある。また、ストリングほどではないが使っていると消耗するので、数週間~数か月くらいで交換する必要がある。

使ってなくても経年劣化はするので、新品のヨーヨーでも劣化していることがある。初めて買う人もできれば買うべし。

ベアリング

現代ではほぼすべてのヨーヨーで 金属製ボールベアリング を搭載している。更にストリングトリック用のヨーヨーでは、ベアリングの中央が凹んでいるヨーヨー専用のベアリングが主流となっている。
通称はコンケイブベアリングだが、メーカーによって凹ませ方や名称にいろいろ違いがあるので興味があったら調べてみよう。

カウンターウェイト

5Aで使うカウンターウェイト。サイコロに穴をあけただけのシンプルなものから、ボールベアリング搭載でストリングのねじれを自動で解消してくれる高級機まである。素材も様々で、やわらかい素材を使って身体にぶつけても痛くないものもある。

他の用具に比べると自作の難易度は低いので、風呂用のゴム栓を加工して作ったり、3Dプリンターで作ったりすることもできる。

・実際にヨーヨーをやりたくなった方へ


残念ながらハイパーヨーヨー 以外 のまともなヨーヨーは現在ほぼ通販でしか入手できない。
SGオリジナル商品とYYFの廉価機種はヨドバシカメラでも一応売ってるけど、そこからのステップアップを考えるならやっぱり通販に頼るのが安牌。
以下の通販サイトが挙げられる。

・ヨーヨーショップ スピンギア
国内ヨーヨー通販最大手。
基本的に何でもあるが若干高い。
秋葉原に店舗があったが、2021年に高円寺に移転した。
老舗DUNCAN・日本メーカーYoyorecreation・中国で高い規模を持つMagicYoYoあとカオス系との繋がりが強い。
故YoYoJAMのオーナーとSGのオーナーが知り合いらしく、結構SG専売のヨーヨーがあった。
あとYoYoEmpireなどのマイナーメーカーにも強い。

・ヨーヨーストアリワインド
ビギナー向けを自負し、一通り揃ったセット販売メニューを多数用意しているので分かりやすい。
世界チャンピオンが3人ほど在籍していて、Youtubeでいろいろと漫才トリックをキメたり定期放送をやっている。
実店舗は愛知県岩倉市だが、基本通販窓口で週2しか開店しない。
2016年に渋谷店がオープンし、こちらは定休日はあるが営業日は多め。
C3YoYoDesignとYoYoFactoryと太いパイプがあるようで、Rw先行や国内ではRwのみの入荷も多い。


・初心者にお勧めのヨーヨー

とりあえずリワインドで ワンスター とLoop720×2のセットを買っておけば1Aと2Aが一通りできる。
ワンスターはスターターセットを注文すれば、予備ストリング・ホルダー・バインド拡張セット・初心者向けDVD(スマホ用QRコード付き)等が一通り手に入る。
慣れてきたらワンスターのパッドとベアリングを付属のに入れ替えると、引いても戻ってこなくなる(バインドという技で戻せる)代わりに空転時間が超伸びる。
バインドができる(か、最初に覚えるつもり)なら、より高性能な クラウン とLoop720×2のセットの方ができる技が多い。

スピンギアでも、「 スピンガジェット 」「 ルーピングスター 」など、1000円程度と安価な初心者向けヨーヨーを製作している。
物足りない場合は引き戻し・バインド両用に出来る入門用モノメタル「 メタルスピンガジェット(MSG) 」が3,500円で買える。*9

DNAをやりたい場合は、必ずフィンガースピン対応のヨーヨーを選ぶこと*10。とりあえずDNAをやるだけなら、ハイパーヨーヨーアクセルの機種を使うのが一番簡単にできる。

お店に聞けばその時代の初心者向けヨーヨーを選んでくれる。
5Aはカウンターウェイトを買い足すことで出来るようになる。
3Aは1Aで使っているのと同じのを買い足しても良いが、練習してるとヨーヨー同士をぶつけて傷だらけにするので別途購入する方がおすすめ。
4Aは必ず専用のものを買うこと。金銭的に余裕があれば、射出成形のよりは約5000円以上を出して削り出し成形のを買う方が初心者でも実感できるくらい精度が良い。

ストリングは数時間~数日プレイしたら交換するので、必ず替え紐も一緒に買うこと。セットなら付いてくる。

また、各地で練習会も毎月のように行われている。
よほど変な言動をしないかぎりハブられないが、練習会によっては身内意識が強い場合があるので注意。


関連項目



【武器としてのヨーヨー】

少し前述したが、元が狩猟用であったためか、創作作品では武器として使う者も結構いる。
ブリジット、コン・バトラーV、HUNTER×HUNTERキルア=ゾルディック闇遊戯など、もっぱら技巧派キャラの武器として登場することが多いようである。
加速がつけやすいので鈍器としては軽量の割に威力が出やすい。
巨大なものだったり、刃が飛び出したりと実在し得ない物も多い。刃で紐が切れるんじゃないだろうか。
あぶないので真似しないように。

アニメ

コン・バトラーV(超電磁ロボ コン・バトラーV)
機体パーツのバトルリターンを超電磁エネルギーで操る 超電磁ヨーヨー を使う。
きらめきマン2号(タイムボカン2000 怪盗きらめきマン)
巻き尺とヨーヨーをミックスした武器 オートメジャー を使う。
フルアーマー電童(GEAR戦士電童)
データウェポン不在の状態で螺旋城に乗り込んだときの追加装備。その中に 超電童ヨーヨー がある。
ガボール (ゾイドジェネシス)
恋人の形見のヨーヨーを使う。
キャプテンブルージュニア (VIEWTIFUL JOE)
Vヨーヨー を使う。
カルメン99(ガン×ソード GUN SWORD)
ヨーヨーに飛び出しの刃がついた武器を使う。
オクタンティス(ALDNOAH.ZERO)
超電磁ボビン とそれを機体に接続する 超々高張力ワイヤー を使う……というかこれしか搭載してない。
ヨーヨー使いとしては珍しい敵側のメカ。
カバカーリー(ガンダム Gのレコンギスタ)
掌からのレーザー誘導で操作するビーム・リングを使う。
月読調(戦姫絶唱シンフォギアシリーズ)
武装組織フィーネの紅刃・シュルシャガナの黒髪ツインテール奏者も何の因果か国連のS.O.N.G.の手先。
第三期『GX』にてヨーヨーに開眼、フォニック・ゲインを高めることで光の糸と共にヨーヨーが展開。ヨーヨーは丸鋸状なので立ち塞がる敵はあっという間に切り刻まれる。
シュルシャガナ装着バンクでもヨーヨートリックを見せており、ツーハンドストリングやフリースタイルなど、作画の本気が感じられる。
キュアマカロン/琴爪ゆかり(キラキラ☆プリキュアアラモード)
クリームエネルギーをマカロン状に錬成する マカロン・ジュリエンヌ 必殺技。共通武器のキャンディロッドと組み合わせることでヨーヨーとしても使用可能。
ゆかり自身が気まぐれなキャラクターなため、時折 「にゃ~おっ♪」 と鳴き声を上げることでヨーヨーから複数の爪が出現、攻撃力が上がる。
小明(ファンタジスタドール)
赤堤ももこ/ハイパー・ブロッサム(/出ましたっ!パワパフガールズZ)

漫画

麻宮サキ(スケバン刑事)
母親仕込みの腕で、桜の大紋やら金属やらを仕込んだヨーヨーを操って戦う。
マミヤ(北斗の拳)
数々の暗器のうちの一つに刃を仕込んだヨーヨーがある。たぶん上記の麻宮サキが元ネタ。
童虎(聖闘士星矢)
天秤座の聖衣に内蔵された六種類二つずつ、計十二個の武器のひとつ、天秤座の円盾(ライブラのシールド)を使う。
その名の通り主目的はだが、チェーンが内蔵されておりヨーヨーのように攻撃にも使用可能。
独眼鉄(魁!!男塾)
刃物が飛び出る 釽舞大円盤 を使う。
キルア=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)
50kgの合金製ヨーヨー2個を使う。
闇遊戯(遊戯王)
蛭谷(遊戯王)の手下
陽神明(地獄先生ぬ~べ~)
霊殺石の玉 を使ったことがある。本来はヨーヨーではないが、伸ばした陽神の指を紐として使用。
鈴駒(幽☆遊☆白書)
閻幻太子(えんげんたいし)(曉!!男塾)
憑依した自由の女神の冠を 自由の女神殺人ヨーヨー として使用。
柿本千種(家庭教師ヒットマンREBORN!)
無数の毒針を放つ「ヘッジホッグ」というヨーヨーを操る。
ビクトリームベルギム・E・Oゼオン
術の属性に対応したヨーヨー系の 「マグル・ヨーヨー」「リュウズ・ヨーヨー」「レード・ディラス・ザケルガ」 を使える。
雫芽さりな(魔法少女サイト)
ハンゾー(おきらく忍伝ハンゾー)
絶対防御の海魔の盾を手に入れ攻撃の効かない 転輪鬼 が回転しながら迫ってくるのに対し、流行りの超陽陽(スーパーヨーヨー)を応用して 相手自身をロープで巻いて振り回して目を回す 超絶陽陽(ウルトラスーパーヨーヨー)を使用したことがある。

ゲーム

カービィ、ギム(星のカービィシリーズ)
コピー能力ヨーヨーを操り、自分の周囲を巧みに打ち払う。壁越しに攻撃したり、スピンして攻撃するのにも役に立つ。
ブリジット(GG)
登場時の複数ヨーヨー回しは、このトリックを世界初公開したSpingearオーナー監修だったりする。Spingearからブリジットのヨーヨーを再現したヨーヨーが販売されている。
ゴエモン(がんばれゴエモン)
がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~でキセルの上位武器として使用したが、次作以降はチェーンキセルへ変更。
まりん(KOF)
める=らんしぇる(超ヒロイン戦記)
主人公(MOTHER2)
スマブラでも同様。ほぼ日ストアで、グッズとして「ネスのヨーヨー」「ともだちのヨーヨー」が販売されている。
ソフィア/ソフィー(ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ)
テンポよく攻撃ボタンを押して「ジャストキャッチ」を成功させ、そこから強化された攻撃へと発展させられる。
マイキー(グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦)
このゲームが発売された際にはオリジナルヨーヨーのプレゼントキャンペーンが行われた。
アースウォーカー(妖怪学園Y)
テラリア
近接武器カテゴリの一つにヨーヨーがある。
米国に実在するヨーヨーメーカー「onedrop」とコラボしており、onedrop社の製品をゲーム内で入手できたり、
逆にゲーム内に登場するヨーヨーを模した製品が発売された事もある。
ヨーヨット系ウィルス(ロックマンエグゼシリーズ)
ロックマンと同列に移動してヨーヨーを飛ばして攻撃してくる。同様の攻撃をする「ヨーヨー」というバトルチップを落とす。
一部モンスターの友情コンボ(モンスターストライク)
壁で反射しながら画面内の敵を攻撃し、最終的にそのモンスターの元に戻る「ヨーヨー弾」という友情コンボが存在する。
典韋 / 流流(るる)(恋姫†無双シリーズ)
大型のヨーヨー「伝磁葉々(でんじよーよー)」が武器。
元ネタは『コン・バトラーV』と思われ、GREE版では強化すると名前が「[超]伝磁葉々」に変わるようになっていた。

実写

ヨーヨー仮面(秘密戦隊ゴレンジャー)
ヨーヨーの頭をした仮面怪人。
巨大ヨーヨーに変身して体当たりしたり、ゴレンジャーを追いかけるヨーヨー型の誘導爆弾を使う。
ゼロフォー(太陽戦隊サンバルカン)
イエローマスク (光戦隊マスクマン)
ヨーヨーにもコマにもなる武器 マスキーローター を使う。
ファイブブルー/星川健(地球戦隊ファイブマン)
専用武器であるツインアレイは、Vパワーグリップから分離することで ツインヨーヨー としても使われるが、本編では未使用。
トライアシックバトライザー(パワーレンジャー・ダイノサンダー)
アメリカ版アバレッドことレッドレンジャー/コナー・マクナイトが強化変身した姿。最強技として ドラゴンヨーヨー を使う。
パトカイザーバイカー(快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー)
警察戦隊パトレンジャーの巨大ロボ・パトカイザーがバイク型のトリガーマシンバイカーの右腕に換装合体した姿。
バイカーの前輪部はヨーヨーのごとく使われ、攻撃だけでなくギャングラー怪人の捕縛も可能。
つかさ先輩「どうやら、警察とヨーヨーは相性がいいらしい!」
必殺技は右腕のヨーヨーで捕縛した敵を上空に投げ飛ばし、左腕のトリガーキャノンで撃ち抜く パトカイザーロックアップストライク
麻宮サキ(スケバン刑事シリーズ)
サキが使用するヨーヨーは重合金製で、紐は鎖になっている。なお、実写版におけるサキは第一作最終話で生死不明となったため、以降「麻宮サキ」は学生刑事のコードネームとして引き継がれていった。
高見沢逸郎/仮面ライダーベルデ(仮面ライダー龍騎)
カメレオンミラーモンスター・バイオグリーザの瞳部が分離した バイオワインダー を使用。



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  • キュアマカロン
  • 警察とヨーヨーは相性がいいらしい
  • ヨーヨーマッは関係ない
  • 所要時間30分以上の項目
最終更新:2025年04月18日 11:34

*1 アラウンド・ザ・ワールド系は遠心力が戻る力に勝つためにギリギリ可能。

*2 2023年のWYYC2位をラストに引退

*3 当時の大会優勝者も使い捨て前提で、複数用意したことが多数あった程

*4 きつく言ったが、バインドはしっかり身につけ確実にこなす・バインド直後は軽く引き戻しする・難しいor自信のないトリックは無理せずプラ機種と並行する・糸の交換や機種の手入れは定期的に行う…を行えばかなり危険度は下がる。

*5 詳しくはターニングポイントの『ザ・カメレオン』で検索。

*6 ヨーヨーファクトリーと共同開発した『アクロナイザー』は価格8,000円と、まごう事なきハイパーヨーヨーのハイエンド機種。既に競技用機種での実力あるメーカーだけに性能も段違いで、「一定以上の実力があればコレで一生遊べる」とまで言われた。

*7 チタンとアルミでは耐久性や剛性が全然違う為、同じ形状だとがたつきにより変形や破損が出やすい事も。現にそれで評判悪い機種も実際にある。

*8 一部スターバーストを採用していない機種もあったが、現在ではほぼ無くなった。

*9 引き戻し+モノメタル機種が危険なのは全メーカーと殆どのプレイヤーが認識しているが、それでも未経験者と初心者の需要が強過ぎてコンフュージョンとDV888(ヨーヨーファクトリー)・マーヴェリック(ヨメガ)・メタルシリーズ三機種(ダンカン)・メタルコカコーラヨーヨー(フレッシュシングス)など海外でベストセラーになった機種もある。MSG含めて全て比較的小さい+軽い+リム先端がかなり平坦or丸型になっている。勿論全てバインド対応に変更可能。

*10 非対応のヨーヨーでも不可能ではないが、圧倒的に難しくなる