そわそわDrawing

登録日:2024/04/14 (日曜日) 18:54:28
更新日:2024/05/17 Fri 12:55:47
所要時間:約11分で読めます






私…いいヌードモデルになりたいです!



『そわそわDrawing』は、一迅社「まんが4コマぱれっと」で2013年9月号から2018年4月号まで連載されていた4コマ漫画
作者は火曜。単行本は全4巻。


◆概要

絵が下手な落ちこぼれ美大生の高陸洋一と14歳の新米ヌードモデル千暁萌葱の出会いから始まるドタバタな日々を描く、作者曰く「ちょっとおかしな美大ラブコメ」。
女子中学生がヌードモデルをするという刺激的な設定でお色気要素も多いが、主役2人がそれぞれ「女性の裸に耐性がない」「シャイで堂々と裸になれない」という事情を抱えていることもあり過激さは控えめ。2人の初々しいリアクションも相まってどこか微笑ましい雰囲気も漂う。
また、基本的に登場人物たちは美術に対しては(多少の迷走や悪ノリはあれど)真面目に取り組んでおり、様々な壁にぶつかりながら目標に向かって真剣に努力する姿も要所要所で描かれている。
初心な2人が美術との関わりを通して少しずつ成長し、距離を縮めていく様をタイトル通りそわそわしつつ見守るもどかしさも魅力的な作品といえよう。


◆あらすじ

絵がドヘタな美大生・高陸洋一が教室で出会ったのは、14才のかけ出しヌードモデル・千暁萌葱だった!
女子が苦手な洋一は萌葱の裸をまともに見ることすらできず、萌葱も初めての経験ばかりで、お互いにドキドキな毎日。
こんなことで果たして洋一の夢は叶うのか・・・。
シャイなかけ出しJCヌードモデルと、ヘタレでヘタッピ美大生のむき出しコメディ!
(コミックス1巻の公式紹介文より)


◆登場人物

  • 高陸 洋一(たかおか よういち)
本作の主人公。白陽美術大学1年生。
子供の頃にとある展覧会で見た1枚の絵の美しさに感動して絵の道を志し、憧れの美大に(補欠で)入学。
入学後間もないある日のヌードデッサン授業で、急病で入院した男性モデルの代理で来ていた全裸の千暁萌葱と出会う。
元々絵が下手なうえに萌葱の姿を直視できなかったことから最初のデッサンは散々な出来だったが、そんな中でも萌葱のモデルとしての佇まいに魅力を感じたことや彼女の励ましもあり「千暁さんをうまく描く」ことを目標に掲げるようになる。

中高一貫の男子校出身ゆえ女子と接することに慣れておらず、女性の裸を見ることも苦手なのでヌードデッサンは鬼門。
恋愛に関しても不器用で陽夏の想いにも気づいていないが、彼女を含め周囲の人物への気遣いは何かと見せており、ヘタレな面もあるものの基本的には真面目で心優しい人物である。
萌葱とは次第に惹かれ合っていくが、本人たちはあくまで絵描きとモデルの関係だと思っており、それ以上の感情が生まれていることはお互いいまいち自覚していない模様。

絵の下手さは自他ともに認めるところでなぜ美大に入れたのか不思議なほどだが、絵に対する熱意自体は本物。
上述の目標ができたことや、有栖川や宵のどこまで本気なのか分からない指導の甲斐もあって少しずつではあるが成長していく。
また、まひるや萌葱は彼の絵を「やる気がみなぎってて見ると元気が出る」「明るくて暖かくて楽しい気持ちになる」と評しており、単純な画力以外の点では魅力がないわけでもないようだ。


  • 千暁 萌葱(ちあき もえぎ)
白陽美術大学の新人ヌードモデルである14歳の女子中学生。巨乳
幼い頃から美術が大好きだが自身は絵の才能が全くなく、少しでも美術に関わりたいという思いから美大教授である叔父の有栖川に頼んでヌードモデルを始める。後に作中でも突っ込まれているが他に選択肢はなかったのか
モデルとしての初仕事の授業で唯一の出席者だった洋一と出会い、女子しかいないと聞いていた*1大学に男子学生がいることや
美大生らしからぬ絵の下手さに当初は戸惑うも、洋一の熱意や優しさに惹かれていき、モデルとして彼の役に立ちたいと思うようになる。

自分なりにポーズの研究をするなどモデルの仕事には一生懸命取り組んでいるものの、シャイな性格ゆえなかなか堂々と全裸になれず、洋一への配慮もありデッサン時のポーズは布などで大事な所を隠したものが中心
…ではあるのだが、本人のドジや宵の悪戯によるハプニングで洋一に見られてしまったことも何度かある。そして最終盤で…
また箱入り娘として育てられたため非常にピュアで下ネタ方面の知識にも乏しく、無自覚に際どい言動をして洋一をドギマギさせてしまうことも少なくない。

中学校では美化委員をしているが、これは絵が描けないので美術部に入れないことのせめてもの代わり(「美」の字がついているため)。
美術への憧れは人一倍強く、何らかのきっかけがあると普段の大人しさとは打って変わってハイテンションに語りだし止まらなくなることも。

なお「中学生がヌードモデルをする」というのは作中人物視点でも割と危うい行為ではあるようなのだが*2、萌葱の絵を描いたり展示したりすることが特に問題になっている様子はない。
後述の宵に対する洋一のツッコミから逆算して考えると、(発育的な意味で)中学生には見えないのでセーフ…ということなのだろうか。


  • 浅海 陽夏(あさみ はるか)
洋一のいとこで同じ学科の同級生。
明るく元気だがややズボラな面があり、朝が弱いため授業には遅刻しがち。そんなだらしなさとは裏腹に画力はかなり高く、洋一を悔しがらせている。
洋一とは幼馴染でもあり、子供の頃はかなりやんちゃでよく彼を振り回していた。彼の母とも仲が良く、よく洋一を差し置いて電話でやりとりしているらしい。
洋一にとって数少ない気安く話せる女子だが、彼からは「男みたいな奴」と言われており、あまり異性としては意識されていないようである。

密かに洋一に想いを寄せており、絵を描き始めたのも元々は自分を放って絵ばかり描いている洋一の気を引くため。
子供の頃に洋一から貰い、絵を頑張るきっかけになったクレパスを今でもお守りのように常に持ち歩いている。
萌葱のことは可愛がっているが、洋一と萌葱が良い雰囲気になっているのを見て複雑な表情を浮かべる場面も。

飼っている犬に「シャルロット」と名付けていたり将来の夢が「お嫁さん」だったりと、ボーイッシュな見かけによらず(?)少女趣味な一面もある。
また大の練乳好きで「練乳のためにイチゴが存在する」と語るほど。どうやら結構な味音痴らしく、洋一のために弁当を作ることになった際には彩りと栄養は豊富だが食材の組み合わせが滅茶苦茶な料理を作っていた。ついでに歌の方も音痴。


  • 霜月 宵(しもつき よい)
洋一たちの同級生で、教授陣からも期待を寄せられる天才的な才能の持ち主。
小柄かつ幼児体型で外見は子供にしか見えないが、浪人生だったため洋一たちより年上。過去には数年間海外を放浪していたこともあるなど経歴には謎が多く、もう若くないことを仄めかす発言も度々しているが正確な年齢は不詳。
入学当初はあまり授業に来ていなかったが、洋一や萌葱と知り合ってからは2人のことを面白がって授業にも積極的に出席するようになる。
制作ジャンルは多岐にわたるが特にエロティックな裸婦画を好んで描いているようで、着衣のモデルを見て全裸の絵を(本人には無断で)描くという芸当も見せる。
焼き海苔が大好物。また雷が苦手という意外な弱点があり、洋一と萌葱の前で決壊したことも。

洋一と萌葱のことは美術と恋愛の両面で面白がりつつも応援しているが、進展の遅さに呆れた様子を見せることもしばしば。
2人の後押しをするという体でセクハラじみた提案や悪戯をすることも多く、本作のお色気要素の発生源の一つとなっている。

幼い外見については小学生のコスプレをするなど自らネタにすることもある一方、成人に見られないことを内心気にしてもおり、
自分のヌードを描くよう洋一に提案し「見た目がアレだから描いたら社会的にアレされる」とガチ反論された際は涙目になって凹んでいた。


  • 有栖川 薫(ありすがわ*3
萌葱の叔父で白陽美術大学の油絵科の教授。常に女装しており見た目は美女そのもの。
海外出張中の萌葱の両親に代わって彼女が幼い頃から同居しており、自分の娘のように大切に育てている。
萌葱の頼みを聞いて大学でヌードモデルができるよう取り計らったのもこの人。

洋一と萌葱が関わり合って共に成長することを期待しているらしく、独自に絵の上達法をアドバイスしたり衣装やモチーフを提供したりしているが、
それらが原因でハプニングが起こることも多い…というかそれを見越して洋一たちの反応を楽しんでいる節もある。
ただそれらも最終的に洋一の画力向上に繋がってはいるので、なんだかんだで指導者としての能力はあるようだ。
授業によく出ている洋一・陽夏・宵の3人には何かと目をかけており、(自分が行きたいという理由込みではあるが)ご褒美として海の見える温泉旅館での合宿に連れて行ったことも。
かなりの自由人だが、自身の姉である萌葱の母には子供の頃から傍若無人な振る舞いをされており今でも頭が上がらない様子。



  • 霜月 まひる(しもつき まひる)
コミックス3巻から登場。宵の妹でアイドル志望の高校生。
自分の夢が両親に理解されないことに憤慨して家出し、大学にいる宵のもとに押しかけたことで洋一たちと対面。その後は宵の家に居候を始め、大学にもよく遊びに来るようになる。
大学の面々のことは以前から宵に話を聞いて知っており、特に洋一に対しては彼の絵ともども強い興味を持っていた。
実際に会ったことでますます彼を「おもしろそうな人」として気に入り、初対面でいきなり告白する、自分もヌードモデルを務めようとするなど猛烈にアピールする…が洋一からは冗談だと思われている。

非常にノリが軽く宵とは性格が噛み合わない部分もあるが、自分の好きな事に打ち込んでいる点や萌葱のおっぱいに興味津々な点では似た者同士でもあり、なんだかんだで姉妹仲は良好。
ただ浪費癖があり、まひるが転がり込んでから家計が圧迫されていることが宵の悩みの種にもなっている。

一応は萌葱(及び陽夏)の恋のライバル的な立ち位置のキャラなのだが、陽夏はともかく萌葱からはあまりそのように意識されている様子はない。
萌葱に対してはむしろ、試しに(着衣で)モデルをやってみた際のアイドル志望らしいイキイキとしたポーズがモデルのライバルとして刺激を与えた模様。


  • 千暁 桜
萌葱の母親。夫ともども海外出張が多く自宅には不在がち。若々しい容貌で、娘に輪をかけて巨乳。
おっとりした雰囲気だがやたら押しの強いところがあり、弟である有栖川曰く「一族で最強」らしい。
萌葱がモデルをすることについては、娘が自ら希望したこととしてその意思を尊重している*4
洋一に対しても有栖川や萌葱からの近況報告を通して好感を持っており、一時帰国中に彼と対面した際には娘との仲を後押しするような素振りも見せた。


  • 洋一の父
作中では回想シーンと電話越しで登場。
代々教師の多い家系で自身も教師をしており、洋一に対しても教師になることを望んでいたため彼が画家を目指すことには猛反対していた*5
教員免許も取得することを条件に美大進学はなんとか認められたものの、ある日の電話で「成績によっては退学」と宣告。洋一は退学回避のためにも学内コンクールで好成績を目指すことになる。
本作の数少ないシリアス要因。


白陽(はくよう)美術大学

本作の舞台である美術大学。略称は「白美」。
学生の99%が女子と極端に男女比が偏っておりほぼ女子大に近い。
前期と年度末にそれぞれ学内コンクールがあり、特に後者は学生の親族や近隣住民も観覧に来る大規模なものである。
晩秋*6に開催される芸祭(文化祭)でも屋台や各種の出し物に加えて大学内のほぼすべての教室を使った膨大な作品展示が行われ、その規模は宵が「芸祭のために白美に入学したようなもの」と語るほど。

有栖川が女装のまま教授として勤務できる、その教授の紹介とはいえ中学生の萌葱をヌードモデルとして雇い報酬も支払うなど、校風は良くも悪くもフリーダム。
授業の出席率はあまり高くないようで、特に午前の授業については遅刻癖のある陽夏ですら「比較的真面目に出ている」部類に入るらしい。色々と大丈夫かこの大学


◆余談

連載当時の作者コメントによると2016年7月号掲載分から液タブでの作画に移行しており、その影響もあってか3巻半ばあたりから若干画風が変化している。
また、作者の火曜氏は同じ2016年に他誌でギャグ要素の強い4コマ漫画『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』の連載を終了、ハートフルなストーリー漫画『ちょっといっぱい!』の連載を開始しており、
本作は氏の作風の面でも過渡期にある作品といえるかもしれない。


追記・修正は真面目にデッサンの授業に出てからお願いします。


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最終更新:2024年05月17日 12:55

*1 正確には女子が99%。なお単行本1巻で描き下ろされた初モデル前夜の会話では有栖川は「女子ばっかり」としか言っておらず、それを萌葱が「女子しかいない」と勘違いしたらしい。

*2 洋一は初デッサン後に萌葱の年齢を聞いて「逮捕されるのでは」と危惧している。

*3 下の名前の読みは明かされていない。

*4 なお夫は「ごにょごにょ言っていた」らしいが桜に押し切られた模様。

*5 一応父なりに洋一の将来を案じての行動ではあったようだが、一般大学のパンフレットを大量に押し付ける、受験勉強中にハローワークに連れていこうとするなどかなり強引なこともしていた。

*6 便宜上こう記載したが、作中では比較的寒い時期の月末であることは語られているものの具体的な月は不明(ストーリー進行等から考えるとおそらく10月か11月)。