破砕戦争(ELDEN RING)

登録日:2024/06/02 Sun 18:10:00
更新日:2025/02/18 Tue 10:46:24
所要時間:約 15 分で読めます





破砕戦争は、暗がりばかりだ

出典:ELDEN RING ストーリートレーラー 【2021 The Game Awards】
ELDEN RING オフィシャルウェブサイト , URL:ttps://www.eldenring.jp 2024/06/04
©Bandai Namco Entertainment Inc. / ©2024 FromSoftware, Inc.



■概要


破砕戦争とは、ELDEN RINGの舞台である狭間の地でかつて繰り広げられた戦いである。
世界の法則を司るエルデンリングが砕けた後に、デミゴッドと呼ばれる神の子達が争った。
本編よりも前の出来事ながら、作中の多くの出来事に影響を与えた戦争である。

なお本項目の内容はDLC発売前時点での情報に基づいており、またあくまでこうだったのではないかという一つの解釈であることには留意していただきたい。


■前史


…古い話だな
ああ、覚えているとも
…冷たい霧の夜だった

死のルーンが盗まれ
黄金のゴッドウィンがデミゴッド最初の死者となったとき
…女王マリカは、狂ったのだろう

陰謀の夜

破砕戦争の直接的な元凶となったのは陰謀の夜と呼ばれる出来事である。
謎の多い事件であり、現在においても盛んに真相の考察が行われている。つまりいつものフロム
不明点が多いため、憶測を避けて事件中に起きたことのみを書き出すと次のとおり。

  1. 黒き剣のマリケス*1が封印していた「死のルーン」が何者かによって盗み出される。
  2. 黄金のゴッドウィン*2が黒き刃により「死のルーン」で殺害される
  3. 月の王女ラニが「死のルーン」で自害する

ゴッドウィンとラニは共に女王マリカの子たるデミゴッドであり、特にラニは神人という女王マリカの跡継ぎとなれる素質を持つ貴重な存在であった。
黄金樹の脅威になるとして封印された「運命の死」が一部とはいえ解放され、更にはデミゴッドの英雄であるゴッドウィンと女王マリカの後継者候補であるラニが相次いで死亡するという黄金樹支配の根幹を揺るがすような大事件であったことは間違いないだろう。

エルデンリングの破砕

陰謀の夜が女王マリカにどのような影響を与えたのかは定かではない*3が、マリカはこの事件の後に黄金律を司っているエルデンリングを黄金樹の中で自ら砕き*4、次のように宣言した。


デミゴッド、我が愛し子たちよ
お前たちはもう、何者にもなれる。王であれ、神であれ
そして、何者にもなれぬ時、お前たちは見棄てられる
…そして贄となるのだ
~永遠の女王マリカ~

エルデンリングの破砕と共に半身が砕けた女王マリカはそのまま黄金樹の中に囚われることとなる。
そして黄金樹は防衛反応の一種なのか黄金樹内部への入口を無数の棘で閉ざし、外界との接触を拒絶するようになった。もはや黄金樹は閉ざされ、神たるマリカは隠れたのである。

後に残されたのは砕けたエルデンリングの破片たる大ルーンを得たデミゴッド達と、統べる者のいない狭間の地だけ。

後に破砕戦争と呼ばれる戦乱の時代の幕開けである。


■戦争の推移


破砕戦争は、暗がりばかりだ。
誰が、何のためにエルデンリングを砕いたのか?
…デミゴッドたちは、何のために戦ったのか?

第一次ローデイル防衛戦

第一次ローデイル防衛戦
君主連合、内から瓦解し敗軍となる
血の陰謀、その痕跡あり

  • 交戦勢力:ローデイル軍 vs 君主連合
  • 交戦場所:アルター高原、王都ローデイル外郭
  • 交戦結果:ローデイル軍の勝利、君主連合の瓦解

作中で確認できる破砕戦争の戦いでは最古のもの。
戦いの図式としては「旧来の黄金樹体制を維持しようとする王都ローデイル」vs「それを認めない反体制派の君主達の連合軍」だと思われる。

君主連合には黄金のゴドリックやその2Pカラー縁者である接ぎ木のゴドフロア、法務官ライカード星砕きのラダーン*5と、錚々たる面子が名を連ねている。
なお、ミケラの刃マレニアには君主連合に参陣していた証拠と言えるほどの情報が見つからないため一旦保留している。

ストーリートレーラーでは君主連合が大地を埋め尽くすほどの大軍で王都を包囲攻撃しており、多数の攻城兵器やトロルも投入されているなど非常に大規模な戦いであった。
しかしそれほどの大攻勢をもってしても君主連合は王都の城壁を突破することは叶わなかったようである。
これはもともと王都ローデイルが難攻不落の要害であり、加えて守護するローデイル騎士達も守りに長けているとテキストで明言されるほどの守備巧者なので、君主連合が戦下手というよりローデイル側の守りが鉄壁過ぎたということだろう。
そもそも王都ローデイルは城壁の内に侵入されたのさえ大古竜グランサクス*6襲来時のただ一度きりというガチガチぶりなのだ。ムリゲー

しかしローデイル側も余裕綽綽だったというわけではなく、この時期に忌み子として幽閉されていたモーゴットとモーグ、その他多数の忌み子を解放して戦線に投入していたようだ。黄金樹体制のもとでは禁忌とされる彼らを表舞台に出すこと自体が、王都ローデイルがどれだけ追い詰められていたのかを物語っているだろう。

その後は剣の石碑に語られるように、攻めあぐねている所を血の君主モーグの陰謀によって君主連合は瓦解、敗北を喫したようである。

結果として接ぎ木のゴドフロアはローデイルの古竜騎士クリストフに敗北し捕らえられ、黄金のゴドリックは女達にまぎれてリムグレイブへと敗走。ラダーン将軍もケイリッドへと撤退する。
ゲルミア火山に接ぎ木の貴公子がいることから考えると君主連合の残党の一部はゲルミア軍に合流した可能性があるものの、一つの勢力として王都ローデイルと対峙し続けるのは法務官ライカードのゲルミア軍のみとなってしまう。

これにより王都ローデイルと君主連合の戦いにはローデイル軍が勝利し、戦いは第二次ローデイル防衛戦へと移行していくのであった。


第二次ローデイル防衛戦

第二次ローデイル防衛戦
忌み鬼、英雄の屍を築く
黄金樹に揺らぎなし

  • 交戦勢力:ローデイル軍 vs ゲルミア軍
  • 交戦場所:アルター高原、王都ローデイル外郭
  • 交戦結果:ローデイル軍の勝利、ゲルミア軍火山館へ敗走

第一次ローデイル防衛戦と地続きの戦い。
図式としては君主連合の瓦解後も残ったゲルミア軍と、王都の解囲を目指すローデイル軍の戦いとなる。

同盟軍が次々と離脱していく中でもゲルミア軍は果敢に王都へ攻撃を仕掛けたようで、第二次ローデイル防衛戦の戦場跡には大量のゲルミアの旗と攻城兵器、激しい戦闘の痕跡が残っており、ゲルミア軍の士気が非常に高かったことが窺える。
この時期はまだライカードが覇王の雄心と讃えられるほどの理想を保っていた頃であり、君主連合が崩壊する中でゲルミア軍が踏みとどまったのもその理想と戦いの意義を信じていたからなのかもしれない。

しかし忌み鬼ことモーゴットが本格的に活躍しはじめたことにより戦局はゲルミア軍不利へと傾いていく。
モーゴットと忌み鬼の手と呼ばれる彼の配下の夜騎兵は英雄の屍の山を築き、ゲルミア軍を散々に打ち破った。その功績は目覚ましいものであり、忌み子であるにもかかわらず戦勝を祝う剣の石碑にその業績を刻まれているほど。

結果として黄金樹に揺らぎなしと言われるほどローデイル側の盤石の勝利となり、ゲルミア軍は本拠地であるゲルミア火山の火山館へと敗走、王都を包囲していた君主連合勢力は一掃された。

この後は攻守が切り替わり、今度はローデイル軍が火山館の攻略へと動き出すこととなる。


火山館攻略戦

火山館攻略戦
穢れた者たち、疫病、冒涜
名誉なく、終わりもない惨戦

  • 交戦勢力:ローデイル軍 vs ゲルミア軍
  • 交戦場所:アルター高原、ゲルミア火山
  • 交戦結果:勝者なし、ゲルミア軍は事実上消滅

第一次、第二次ローデイル防衛戦に勝利したローデイル軍が攻勢に出て、ゲルミア軍の本拠地である火山館の攻略を目指した戦い。

ローデイルがなぜ君主連合の中でもゲルミア軍を真っ先に攻撃したのかは語られていない。
しかし地図を見てみるとデクタスの昇降機で物理的に切り離されているリムグレイブやケイリッドとは異なり、火山館は王都ローデイルのすぐ西に位置していることが分かる。
仮にローデイルがゲルミア軍を放置してゴドリックやラダーンの征伐に動いた場合、ゲルミア軍はがら空きの王都や遠征軍の側背を脅かした可能性が高く、ローデイルにとって非常に目障りな存在だったであろうことは想像に難くない。
またゲルミア軍の指導者ライカードはおそらく君主連合の結成にあたって中心的な役割を果たしていたと思われ、そういった意味でもローデイル側にとって最優先で排除すべき脅威だったのかもしれない。

ともかくも火山館の攻略に取り掛かったローデイル軍だが、そんな彼らを待ち受けていたのはゲルミア火山の過酷な自然環境とゲルミア軍の激しい抵抗だった。
ゲルミア火山は険しい山道と切り立った崖に分断された複雑な地形をしており、更には地面から吹き出る熱気や溶岩地帯などとても人間の活動に適しているとは言えない土地である。加えてゲルミア軍の激しい抵抗によりローデイル軍の侵攻は遅々として進まず、必然的に戦いは終わりのない消耗戦へと移行していった。

戦局の打開を計ったのかこの段階でライカードは冒涜の儀式を行うことを決意したようで、自らを古代からゲルミア火山に巣くう老蛇に食らわせるという暴挙に出る。
冒涜の儀式の結果、ライカードの心は老蛇に蝕まれてしまい、覇王の雄心とまで讃えられた気高い理想は下卑きった貪欲に堕してしまう

冒涜の君主へと変貌したライカードは貪欲に力を求め、なんと味方のゲルミア軍を食らい始める。
また冒涜の儀式の影響か戦場には穢れた者と呼ばれる怪物や狂い火の病が蔓延るようになり、名誉なく、終わりもない惨戦と形容される地獄のような有様となってしまった。
ただでさえローデイル防衛戦から火山館攻略戦と激しい戦闘を続け大きな損害を被っていたゲルミア軍だが、この惨状に生き残っていた者達もライカードから離反することを決意。
一部のゲルミア騎士達は堕落したライカードを止めるべく「大蛇狩り」を探し出して彼に挑んだものの、返り討ちにあってしまう。
一連の出来事で勢力としてのゲルミア軍は消滅し、ゲルミアの旗を掲げるものは誰もいなくなってしまった。

ゲルミア軍が自滅したことで阻む者のいなくなったローデイル軍が火山館を攻略し勝利した…と言いたいところだが、生き残ったローデイル軍も狂い火の病に冒され、味方の死体を食らっているような有様であり、とても火山館の攻略を行えるような状況ではなくなっていた。

結果として勝者なし。

数多の英雄が生まれ、死んでいった戦の華とも言えるローデイル防衛戦と比較すると、この火山館攻略戦は名誉なき凄惨な泥沼の戦いだったと言えるだろう。


マレニアの南進

マレニア南進の碑
ミケラの刃、貴腐の騎士
その翼を阻むものなし

  • 交戦勢力:マレニア軍 vs カッコウの騎士団?
  • 交戦場所:リエーニエ、リエーニエ街道沿い
  • 交戦結果:マレニア軍の勝利、南進を続ける

時期ははっきりしないものの、おそらく第二次ローデイル防衛戦~火山館攻略戦と前後してマレニア軍が南進を開始する。
なぜマレニアが南進を始めたのか、どこを目指していたのかは謎であり、現在でも多くの考察がなされている。そんなのばっかだなフロム

第二次ローデイル防衛戦もしくは火山館攻略戦で手一杯なローデイル軍は対応する余裕がなかったのか、マレニア軍はアルター高原では妨害を受けることなくデクタスの昇降機からリエーニエへと降り立ったようである。
当時のリエーニエは

  • カーリア王家
現当主の女王レナラがラダゴンとの離縁で心を病み、魔術学院に幽閉されている。
更には後継者の王女ラニも表向きには陰謀の夜で死亡し、霊体も行方をくらませている。
指導者不在のこの隙に乗じた魔術学院とカッコウの騎士団に本拠のカーリアの城館を攻撃され、カーリア騎士の活躍もあり撃退には成功したもののその後は家臣も離散し既に力を失っている。

  • 魔術学院レアルカリア
破砕戦争への不干渉を宣言してその門を閉ざす。

  • カッコウの騎士団
信用されていなかったのか魔術学院へは入れてもらえなかったらしく、学院の周辺を警備しながら独自の裁量で活動している。

という状況である。
こうした状況から考えるとマレニア軍はほぼ素通りに近い状態だったと考えられ、抵抗があったとしてもカッコウの騎士団による散発的なものだったと思われる。
どちらにせよマレニア軍にとって障害足りえる出来事はなかったらしく、剣の石碑にもその翼を阻むものなしと刻まれている。

余談だが、リエーニエの溜水の洞窟に貴腐騎士がいるのはこの南進の名残なのかもしれない。


リムグレイブの戦い

黄金のゴドリック、屈辱の戦
ミケラの刃に、散々と敗れ
ひれ伏し、許しを請う

  • 交戦勢力:マレニア軍 vs ゴドリック軍
  • 交戦場所:リムグレイブ、アギール湖周辺
  • 交戦結果:マレニア軍の圧勝、ゴドリックの降伏

リエーニエを抜けリムグレイブへと侵入したマレニア軍。
そこでよせばいいのに待ち受けていたのはあの黄金のゴドリック*7の軍勢だった。
第一次ローデイル防衛戦で敗走したゴドリック軍は一足先にリムグレイブに落ち延びており、そこにマレニア軍が通りかかったのである。

ゴドリックは理由は不明ながらマレニアを侮っており、彼女のことを酷く侮辱して挑発したという。
彼がローデイルでボロ負けして女に紛れて敗走した直後だということを考えるととてつもなく強靭なメンタルの持ち主である。

その結果マレニア軍とゴドリック軍の間で戦いが勃発し、案の定ゴドリック軍は散々に打ち破られる。

ケネス・ハイトの話によるとこの敗北の際ゴドリックは即堕ち2コマの如くマレニアにひれ伏してその足を舐めて許しを請うた*8という。

マレニアも呆れたのかゴドリックの命を奪うことはせず、彼を放置してリムグレイブから東へと向かい、ケイリッドへと進軍を続けている。

その後のゴドリックはラダーンを恐れてストームヴィル城に閉じこもるようになり、度重なる敗北に思うところがあったのか力を求めて接ぎ木の儀式を行うようになった。
彼が接ぎ木のゴドリックと呼ばれるようになるのはここからである。

全体としてギャグめいた展開の戦いではあるのだが、マレニアがゴドリックの大ルーンを奪わなかったことなど、彼女の南進の目的を考察する上では重要な示唆に富んだ戦いであったりするのがこのリムグレイブの戦いである。
考察勢以外には関係ない?そうだね…


エオニアの戦い

出典:ELDEN RING ストーリートレーラー 【2021 The Game Awards】
ELDEN RING オフィシャルウェブサイト , URL:ttps://www.eldenring.jp 2024/06/04
©Bandai Namco Entertainment Inc. / ©2024 FromSoftware, Inc.

エオニアの戦い
ラダーン、マレニアと相討ち
朱い腐敗の花が咲き誇る

  • 交戦勢力:マレニア軍 vs 赤獅子の軍団
  • 交戦場所:ケイリッド、エオニア
  • 交戦結果:勝者なし

マレニア軍とラダーンの赤獅子の軍団が衝突した戦いであり、事実上の破砕戦争の最終決戦
マレニアとラダーン、共にデミゴッド最強と言われる二人の決闘が行われ、破砕戦争の結末を決定づけた。

そんな重要な戦いであるこのエオニアの戦いだが、そもそもなぜマレニアとラダーンが戦ったのかははっきりとしていない。またかよフロム

リムグレイブの戦いでゴドリックを生かしその大ルーンを奪わなかったことから推察すると、マレニアには新たなエルデの王やマリカに代わる神になる野心はなかったようである。そんな彼女がなぜケイリッドまで軍を進めたのか?

有力視されているのは彼女が兄ミケラを探していたという説である。破砕戦争のどこかの段階、おそらくマレニアの南進が開始される直前に血の君主モーグによりミケラが聖樹エブレフェールから攫われてしまう。
そしてモーグは地底に築いたモーグウィン王朝の祭壇にミケラを祀り、ニーヒル怪しげな儀式を行っていたのだ。奇しくもこの祭壇はエオニアの真下に位置しており、マレニアは兄ミケラを追っていたのではという説を補強している。

しかしその場合も浮上する疑問はやはりラダーンがマレニアと戦った理由となり、単に交渉が決裂したのか、それともラダーン側にも何かミケラやモーグに絡んだ思惑があったのか、ということになってしまう。新たな考察が待たれる謎である。

話を戻し、リムグレイブを抜けてケイリッドに侵入したマレニア軍だが、そんな彼らを赤獅子軍はエオニアで迎え撃った。
本編の時代では朱い腐敗に沈み沼のようになっているエオニアであるが、この時点では普通の平野だったようである。
マレニア軍の貴腐騎士は不敗を謳われた精鋭であり、赤獅子の軍団も「その全てが手練れである」と言われるほど精強な軍団だった。この両軍の戦闘は熾烈を極め、おびただしい戦死者を出すこととなる。
ケイリッドの端にある英霊たちの地下墓では、本編の時代になっても両軍の戦死者達が幽鬼となって戦い続けているほどである。

最終的に戦いはマレニアとラダーンの一騎打ちへともつれこむ。
一騎打ちはラダーンの優勢に進み、ラダーンの攻撃でマレニアは義手を破壊されてしまう。
それでもマレニアは捨て身でラダーンの懐へと飛び込み、一撃を加えることに成功したものの、それは致命傷には届かなかった。万策尽きたかに思われたマレニアだが、彼女はそこで自らを蝕む宿痾である腐敗の力を解放する。
結果、腐敗の朱い花がエオニアの戦場に咲き誇り、マレニアとラダーンを飲み込んだ。

マレニアは昏睡状態となるも、貴腐騎士のフィンレイが彼女を守りながら聖樹へと帰還。サラッと言っているがとんでもない難行である
ラダーンは死にはしなかったものの腐敗に体を蝕まれたことで正気を失ってしまい、敵味方の区別なく襲いその死体を貪り食う怪物へと成り果ててしまった。
また、これによりケイリッドはその全土が朱い腐敗に汚染され、異形化した動植物がひしめく地獄のような土地に変貌した。なんということをしてくれたのでしょう

こうして破砕戦争最後の戦いであるエオニアの戦いはマレニアとラダーンの相打ちとなり、破砕戦争は勝者を得ることなく終結したのである。


■戦後


破砕戦争の戦禍は狭間の地を酷く荒廃させた。
多くの村や都市が滅び、疫病や狂い火が蔓延り、世界はどうしようもなく壊れてしまった。
大いなる意思すらも破砕戦争の顛末を見てデミゴッド達を見捨てたとされる。もはやデミゴッド達では黄金律の修復は叶わないと判断したのだろう。

入れ替わるように、狭間の地には褪せ人が訪れるようになる。彼らはかつて祝福を失い狭間の地から追放された者や、その末裔であった。

彼らは大ルーンを求め、デミゴッド達に挑み、敗れ、勝利した。
そうして新たなエルデの王に至るための挑戦が幾度も繰り返され、破砕戦争すら遠い過去の物語になりつつあった頃、狭間の地に一人の褪せ人が訪れることとなる…




最も強かった二人が
最後に戦い
…遂に誰も勝たなかった

ああ、だから今も世界は壊れたまま
エルデの王を待っている
…あるいは、お前がそうなのかな?







追記・修正は大いなる意思に見放されてからお願いします。
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最終更新:2025年02月18日 10:46

*1 獣人の戦士であり、影従と呼ばれる女王マリカ直属の僕

*2 女王マリカと最初の王ゴッドフレイの息子。古竜戦役で活躍し、倒した古竜をも友とするなど魅力溢れる人物だったらしい

*3 ラニによるとゴッドウィンの死によって狂ったとも。しかし色々な状況証拠を考えると違和感のある証言でもある

*4 物理法則を破壊するようなもの

*5 OPにモーゴットとラダーンが戦っている場面が存在する。またラダーンの赤獅子軍は君主軍の装備をドロップする

*6 超巨大な古竜。全長数百メートルはある怪物で死骸はいまだに王都に放置されている。…すごく邪魔な気がするが古竜信仰の関係で撤去できないのだろうか?

*7 ケネス・ハイトの話から考えるとこの頃はまだ接ぎ木に手を出していなかったらしい

*8 ゴドリック嫌いのケネス・ハイトの談なので多少誇張されている可能性はある