星砕きのラダーン(ELDEN RING)

登録日:2022/04/23 Sat 21:11:44
更新日:2025/07/17 Thu 16:15:37
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勇者たちよ、よくぞきた!
星辰は満ちた、祭りの時間だ!
破砕戦争最大のデミゴッド、将軍ラダーンは、今、おぬしらを待っている
勇者たちよ、戦いたまえ!誉れと共に大敵を葬り、大ルーンをその手にするがよい!

さあ、戦祭りじゃ!ラダーン祭りじゃ!(A celebration of war! The Radahn Festival!!)

ラダーンはELDEN RINGに登場するキャラクター。

■概要

砕かれたエルデンリングの破片である大ルーンを持つデミゴッドの一人。
「星砕きのラダーン」「将軍ラダーン」「星砕きの英雄」等の異名を持つ。
破砕戦争最大の英雄と言われ、現在はケイリッドにいるとされるが……

■人物

カーリアの女王レナラと黄金樹の英雄ラダゴンの子の一人。
ラダゴンがレナラを捨て、女王マリカの王配となった時、外戚としてデミゴッドとなった。
巨人に比類する体躯と父ラダゴンから受け継いだ赤髪が特徴。
母レナラからは魔術の才能を受け継いでおり、重力の魔術を習得している。
戦闘ではラダーンの体格では不釣り合いな程小さな痩せ馬に乗り、二刀一対の大剣と大弓、そして重力魔法を使って戦う。

幼い頃、追放される前の戦王ゴッドフレイその宰相の獣セローシュに会っていたらしく、その姿に心奪われ憧れるようになる。
ラダーンが着ている鎧は、彼らに由来する黄金獅子を象っている。

若い頃、愛馬である痩せ馬に乗り続けるため、ケイリッドの魔術街サリアにて重力魔法を学ぶ。
隕石から生まれた種族である白王から学んだラダーンは重力の技を極めるようになる。
ある時、サリアに向かって降ってきた星に対し単身で挑み、それを破壊、さらに星の動きも封じこめた。
この偉業から「星砕き」の異名を持つようになる。

破砕戦争では配下である赤獅子の戦士らと共に戦った。
戦争の最終盤にケイリッドの中心、エオニアの地にて、同じく最強のデミゴッドと呼ばれるマレニアと一騎打ちとなる。
マレニアの義手を切断し追い詰めたが、マレニアが自らの腐敗の力を解放、相打ちとなる。
ケイリッドの地は、マレニアの腐敗によって何もかも朱く腐り、生き残った生物も異様に巨大化し狂暴化する地獄絵図と化す。
直撃を食らったラダーンは一命を取り留めるものの、正気を失い、敵も味方も区別せずその死体を犬のように喰らい、空に慟哭するだけの怪物となってしまう。

この戦いを最後に勝者無しのまま破砕戦争は終結する。
大いなる意思はデミゴッド達を見限り、褪せ人達を狭間の地に導くようになる。

敗軍となった赤獅子の騎士らは、故郷に帰らず腐敗を抑え続ける決意をする。
ラダーンの客将であり、互いに「名誉の死」を約束した赤獅子城の城主ジェーレンは、ラダーンに武人として誉れある最期を迎えさせるべく、ラダーン祭りを開催する。

■ラダーン祭り

アルター高原に進むか魔女ラニのイベントを進めると、ケイリッドの南東にある赤獅子城でラダーン祭りが開催される。
祭りが開催されると、城内から兵士が去り、赤獅子城の広場に各地から戦士達が集まってくる。
高台で祭りの式辞をしているジェーレンに話しかけた後、奥にある教会の先の昇降機で下の海岸へ向かう。
そこにある転送門から慟哭砂丘にワープし「星砕きのラダーン」戦が始まる。

◇祭り参加者

ラダーン祭りでは遺灰の使用ができない代わりに、味方NPCを複数召喚できる。
NPCが死んでもしばらくすると再びサインが現れるので何度でも召喚できる。
祭り前に該当NPCを敵対していたり殺していたりすると出現しないので注意しよう。
また大ボスとしては珍しく霊馬に騎乗可能なのでうまく活用しよう。

…おぬし、準備はよいか
はじめるぞ、ラダーン祭りを
城主ジェーレン
ラダーンの客将である祭りの主催者。道化師のようなデザインの鎧を纏う、奇矯の騎士。*1
元々はどこにも属さない傭兵のような人間だったが、ラダーンと出会ってからは彼の人柄に惚れ込み滞在を続けた。
そのラダーンが腐敗によって狂ってからは、代わりに彼が主無き城の主を勤めている。
上記のやたらテンションの高い口上で祭りを盛り上げてくれる。
話しかけるとジェスチャー「オーオーオー」を入手。

…貴公も、見ていてくれよ
鉄拳アレキサンダー、決して臆さず、勇ましく戦い抜くと誓おう
戦士の壺、アレキサンダー
主人公と度々出会う生き壺の戦士。
ちょっと抜けたのんびり屋だが、巨体と怪力を活かした戦闘スタイルで生き抜いてきた強者。
リムグレイブで穴に嵌まっている所を助けるとケイリッドで戦祭りがあることを教えてくれる。

役者も揃っているようだ
ラダーン祭り、存分に挑ませてもらうとしよう
半狼のブライヴ
魔女ラニの従者である狼頭の剣士。
ラダーンが星を封じたことで同じく封じられたラニの運命を再び動かすために祭りに参加する。
祭り時には数少ない直接会話できるキャラであり、事前に彼と出会っているか、ラニイベントを進めているかどうかで台詞が変わる。

フーテンのパッチ
ソウルボーンおなじみ、ずる賢いつるっぱげの盗賊。なんと彼も祭に参加している。
……が、召喚して早々に帰ってしまうため、戦力としては期待できない。

豪胆ライオネル
「恐れ知らずの気取り屋」とも言われる、黒い鎧の褪せ人。
とある人物の護衛のような存在で、重厚な鎧の見た目に反し魔法剣士タイプの戦闘スタイル。
その風貌からは予想できない特殊な魔術を使う。

大角のトラゴス
「助勢の騎士」として知られる褪せ人。山羊を模した堅牢な鎧を纏い、巨人砕きという大槌を振るう。
人助け好きの好漢らしく、様々な場所で強敵に困る褪せ人達を無償で助け続けていたとか。
ここ以外でもとある場所にて彼の力を借りる事が可能で、呼べば気さくに「よっ!」と挨拶する。
ラダーン戦で召喚すると、そのジェスチャー「よっ」を入手できる。


モーグウィン王朝の精鋭部隊「血の指」の一人にして、その名の通り翁面を被った武者。
かつては葦の地という極東の国にて「イナバ衆」なる武者集団を率いていたのだが、あるきっかけから血の指の一員となった。
血の指になる前から獰猛な人斬りとして悪名高く、彼の振るう妖刀・屍山血河に斬り捨てられた者は数知れないとの事。
そんな危険人物が祭にやってきたのは、やはりラダーンと真正面から「死合う」ためだろうか?

指巫女サロリナ
褪せ人に力を貸す指巫女の一人。広場で話しかけるとジェスチャー「お辞儀」を入手。
どうも彼女には仕える対象の褪せ人がいないらしい。戦いとは無縁そうな彼女が、なぜ祭に来ているのだろうか……?
+ ネタバレ注意
実は彼女もブライヴと同じラニ陣営の一人。…とはいえ、一人というよりは一体だろうか。
彼女の正体は魔術教授セルブスが遠隔で操る「傀儡」と呼ばれるモノで、目をつけた人間へ秘薬を飲ませて操り人形にした存在。
思惑は不明だが、セルブスもどうやら褪せ人を補助してくれていたようだ。

…なお、彼女は仕えるべき褪せ人を探していたであろう事が彼女の遺灰のフレーバーにて示唆されている。
その末路が運命の褪せ人との出会いではなく、変態野郎の「お人形さん」という胸糞MAXすぎるものなのが救われない。

ラダーンのHPを半分削ると上記のジェーレンが「城主ジェーレン」として参戦するため、金の召喚サインだけでも合計7名という総力戦の様相を呈する。

◇戦闘

戦闘が始まると開幕早々弓矢で狙撃してくる。遮蔽を利用しつつ近くの召喚サインからNPCを呼び出そう。
ある程度接近すると上空から雨のように矢を降らせてくるので、馬の機動力を使って回避しよう。
肉薄するまで接近すると弓から双剣に切り替える。
思いのほか機動力が高く、巨体故にモーションが見づらく攻撃範囲が広い。
HPが減ると剣に岩石を纏わせる岩石剣重力魔法を解禁する。
距離をとってもラダーンの方に引き寄せられるので注意が必要。
HPが半分になると突然跳躍し画面から消え、そして……

師よ、感謝する。今こそ、我星に挑まん
~魔術「星砕き」より~
かつての伝承を再現するが如く、自らが星となって突撃してくる。
かなりの威力があるため、軌道を見極め回避しないと即死の恐れがある。
この段階になる頃にはNPCは全滅しているので、再び召喚するかそのままタイマンするかの2択を迫られる。
技のバリエーションも増え、岩石弾や全身に重力を纏い回転しながら突撃する攻撃などをしてくる。
状態異常が有効であるため、NPCを囮に状態異常付与の矢などを打ち込めば比較的安全に戦える。
特に朱い腐敗には弱いので、ケイリッドの商人から購入できる製法書から作れる骨の腐れ矢や骨の腐れボルトがおすすめ。

◇祭りの終わり

激闘の末ラダーンを倒すとムービーが入る。
ラダーンの力で封じられていた星が再び動き出し、無数の流星となって降り注ぐ。
そのうちの一つが地上に落下し、その衝撃と共に祭りが終了する。

ラダーンを倒すことで「ラダーンの大ルーン」と「星砕きの追憶」を入手する。
大ルーンはケイリッドの神授塔で力を取り戻せる。
追憶からは「星砕きの大剣」か「獅子の大弓」と交換できる。

■関連アイテム

ラダーンの大ルーン

破片の君主、ラダーンの大ルーン
恩恵により、HP、FP、スタミナの
最大値を上昇させる

ラダーンは、レナラとラダゴンの子の一人である
彼らは、ラダゴンが女王マリカの王配となった時
外戚としてデミゴッドとなった

その大ルーンは、赤く燃えている
赤い腐敗、その浸食に抗するために

効果が発動すると、HP、FP、スタミナの最大値が上昇する。
ゴドリックの大ルーンと比べると、攻撃力が上がらない分HP、FP、スタミナの上昇に特化している。
しかし、乗算で上昇するためステータスが低いうちは伸びが悪い。
逆に言えばステータスが高ければその分伸びもよくなるので、中盤から終盤にかけて有用になってくる。

星砕きの大剣

将軍ラダーンが振るった黒鉄の大剣
獅子の鬣があしらわれた、二刀一対の得物

若きラダーンの星砕きの伝承で名高く
重力の紋章は、その時に刻んだものだという

両手持ちにすると二刀流になる特殊な特大剣。
一本当たり重量10.0の重さで特大剣二刀流を使うことができる。
専用戦技「星呼び」は雄たけびを上げると同時に重力波で周囲の敵を引き寄せる効果。
追加入力で剣を地面に叩きつけ大ダメージを与える。
範囲も広く、壁越しや高低差のある敵にも当たるため、攻略から稼ぎまで使える便利な戦技。
「ELDEN RING NIGHTREIGN」ではレジェンダリーで実装。
両手持ちの二刀流化状態での通常攻撃1段目に星呼びに似た重力波を出す攻撃が追加された。レジェンダリー特大剣二刀相応の火力があるところに重力波が相俟ってガーキャンで通常1段目を連発するだけで驚異的なダメージが出る。
殴り性能に関しては近接トップクラスの性能であり、近接キャラなら積極的にピックする価値があると言えるだろう。

獅子の大弓

将軍ラダーンが使った黒鉄の大弓
獅子の鬣があしらわれた得物

星砕きの重力の力を宿しており
「ラダーンの槍」と共に使った時
これは正に英雄の武器となる

最軽量の大弓。エンヤから購入できる「ラダーンの槍」と共に使うと威力が上昇する。
専用戦技「ラダーンの驟雨」は上空に向かって矢を放ち、相手の頭上に無数に降らせる戦技。
似た戦技のアローレインと比べると、一発当たりの威力が落ちる代わりに持続が長い。
大型の敵ほど当てやすく、頭上から降らせるのでヘッドショットしやすい。

ラダーンの槍

将軍ラダーンが、戦祭で放った大矢
それは、彼の身体に無数に刺さっていた
貴腐の騎士たちの槍である

ラダーンの力たる、重力を帯びている
槍という名前だが槍ではなく大矢。エンヤから購入できる。
単純なスペックでは通常の大矢と同威力だが、こちらの方がスタミナ消費が多いため下位互換。
代わりに前述の獅子の大弓と使うと威力が上がる性質を持つので、獅子の大弓とのセット運用が前提となる。
なおフレーバーテキストを見る限りラダーン自身が元々持っていたものではなく、敵対していた貴腐騎士の槍を矢として利用しているようだ。

◇星砕きの英雄


発売前PVではヒロイックな出で立ちのマレニアの前に立ちはだかる、いかにも野蛮で強大な悪役のように登場したラダーンだったが、蓋を開けてみるとそのキャラクター性に多くの褪せ人が惹かれていった。

  • 幼き頃に見たゴッドフレイの姿に憧れ、その宰相の獣・セローシュを模した鎧を作って身に着ける

  • 巨人の呪いとして父・ラダゴンが忌み嫌っていた赤髪を、ラダーンはそれを呪わず、父から譲り受けた物として誇りとした

  • 単に勇猛なだけではなく魔術の才にも優れる文武両道。サリアの地で重力の魔法を修めたが、その主な理由は「みすぼらしい痩せ馬と、ずっと共にあるために
恐らく、巨人にも並ぶ巨躯の自分が跨がっても負担をかけないよう、自らの体を重力で浮かべていると思われる。
狂気に堕ち、敵味方の区別がつかなくなった後もこの痩せ馬に手をかけることは決してしなかった。

  • ラダーンを撃破した後に無数の星が飛来してきた事を推察するに、腐敗に蝕まれて両足を失うほど肉体がボロボロの状態になっても、狭間の地に降り注ごうとする星を単独で抑え続けていた。

このように腐敗に塗れ狂気に堕ちる以前は、偉大な先人や父への敬意、愛馬への慈悲や愛情に溢れた、実力、人格共に掛け値無しの英雄であったことがアイテムのテキストなどからうかがえる。
そんなラダーンに、配下である赤獅子の戦士達は強い忠誠を誓っており、ケイリッドが腐敗に飲み込まれた後も誰1人として逃げ出す事無く、炎によって腐敗に抗い、霊体となった後も英雄墓でマレニア配下の貴腐騎士と戦い続けている。

マレニアの朱い腐敗に敗れ、敗軍となった時
騎士たちは決意と共に左胸の紋章を焼いた。
遥かなる故郷よ、もはや戻ることはない。
我々は、この地で腐敗を抑え続ける。

赤獅子騎士の鎧のフレーバーテキストより

また、かつてのラダーンには3名の「相弟子」がいた。
一人は死してなお遺灰となり、その力を褪せ人の為に振るってくれる「赤獅子騎士、オウガ」。
一人はとある重篤なハンデを抱えながらもそれを感じさせない実力を誇る、勇猛果敢な猪乗りの騎士「宿将ガイウス」。
一人は詳細不明の「ガイア」なる人物。

ガイウスとガイアはラダーンと共に白王より重力魔術を学んでいた事が名言されており、実際にガイウスはラダーンと似た技をいくつか使用する。
オウガはガイウス・ガイアと同じ時期に学んでいたのかは不明だが、彼もラダーンと一緒に魔術訓練をしていたとの事。こちらも重力を纏う大弓等を使える。
三名の詳細な人となりは不明だが、様々なフレーバーテキストを見るに、彼らもまたラダーンに並ぶ誇り高い者だったのだろう。

■余談

ラダーン祭り終了後、赤獅子城にいるジェーレンに話しかけると城内に兵士が戻る。
広場に進むとボス「混種の戦士&坩堝の騎士」と戦える。
倒すと伝説の武器の一つ「遺跡の大剣」が手に入る。

アップデート1.03において一部の攻撃の威力が意図せず下がっていた不具合が発生。
1.03.3で修正されたが遠距離技の追尾が低下したため回避が容易となった。

戦闘中のラダーンの姿をよく見ると、足首から先が腐り落ちたためか消滅している。
また、乱舞攻撃をする際は、馬を地面に隠し巻き込まれないようにしている。

赤獅子の将軍は、重力の使い手でもあった
若き日、ラダーンはそれをサリアで修めた
みすぼらしい痩せ馬と、ずっと共にあるために

さあ、追記祭りじゃ!修正祭りじゃ!

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最終更新:2025年07月17日 16:15

*1 このピエロめいた派手な鎧は中世ルネサンス期に各地で活躍していた、ドイツ人傭兵部隊「ランツクネヒト」の装備が元ネタではないかと言われている。