忌み鬼、マルギット(ELDEN RING)

登録日:2022/03/04 Fri 06:51:22
更新日:2025/03/11 Tue 01:01:19
所要時間:約 5 分で読めます







Someone must extinguish thy flame.(ならば、その火ごと消してくれよう)

Let it be Margit the Fell!(忌み鬼のマルギットが!)



概要

『忌み鬼、マルギット』とはELDEN RINGに登場する順当に進めていれば最初に戦うことになる中ボスである。(負けても進行する接ぎ木の貴公子や、マイネームイズ!ギョーブマサタカオニワー!ツリーガードは任意ボスなので除外)

祝福の光と謎の少女、メリナの導きによって嵐の丘にあるストームヴィル城に足を踏み入れた褪せ人に対し、侵入を拒む門番のような存在。
その体躯は主人公よりも大きく、鬼というだけあって頭に角が生えているが、一般的な一本角や線対称の二本角ではなくサンゴのように小さな角が幾重にも生えて顔の半分を覆っている異形である。

戦闘能力

その体躯から繰り出される膂力と右手に持った、そして左手にの武器を生成して戦う。の、だが……。

強い。

とんでもなく強い。

本当に最序盤のボスなのかと疑うレベルで非常に強い。
フロムの過去シリーズで序盤の鬼門というとBloodborneのガスコイン神父がよく上げられるが*1、そのガスコイン神父とは違うベクトルの、とんでもない凶悪さを誇る。
あまりに凶悪すぎて、本作で始めてフロムゲーに触れる初心者はもとより、シリーズ経験者の心までをもベッキベキにへし折っている。
シリーズ経験者だからと悠々と挑み、

Put these foolish ambitions to rest(愚かな野心は忘れることだな)

という被撃破台詞を聞かされた褪せ人は数知れず。
以下、主な攻撃。

・杖

マルギットの主武装で、フランベルジェのように波打っている形が特徴的。
たかが杖と侮るなかれ。主人公の身長以上に長い杖から放たれる攻撃のリーチは非常に広く、その一突きは石畳を砕くほどの破壊力を備えている。
そのうえ見ていてもはや不自然さを感じるレベルの強烈なディレイを挟んで、回避やパリィのタイミングをずらしてくるのも嫌らしい。

・光の短剣

左手に形成される武器にしてマルギットの強さの大部分を占める技
素早く振り回して攻撃してくる。単発版と他技からの派生版があり、威力そのものは低いが派生版は発生がとても早く、見てからの対処は困難。
特に派生版は行動の合間に隙を無くすように的確に挟み込んでくるので、相手の攻撃を避けたと思って下手に攻め込むと、これで見事に迎撃される。正面にいると短剣派生してくるため、攻めるときはローリングで回避接近しつつ横に回り込むようにすれば使用頻度をかなり減らせるので覚えておきたい。
更に距離を離しても今度はこれを投げナイフのように投擲してくる。こちらの回復行動を妨害するタイミングでも使ってくることがある。距離を取ったからといって安心してはいけない。

・光の大槌

体力が約6割を切ると使用する。
見た目通りその破壊力は絶大で、生半可な体力では一撃で半分以上消し飛ぶ。

・光の長剣

同じく体力6割以下から使用する、リーチの長い剣。
右手の杖と二刀流で繰り出される乱舞は半端な盾受けを許さず、スタミナを削り切ってガードクラッシュした上でトドメに重い一撃を放ってくる。
横の範囲が広いので回避しても避けきれなかったり、他のプレイヤーを狙った攻撃に巻き込まれることも。

・尾

尻尾。
背後を取ったからと言ってそこは安全地帯ではない。太い尾の一薙ぎは樹木すらもへし折る。華奢な褪せ人など枯れ木同然である。
残念ながら部位破壊はない…

・崖

武器ではないが、地形も脅威となる。
戦闘フィールドはおよそ長方形の細長い形をしているのだが、あろうことか両サイドは崖になっている。当然落ちると一撃死。
マルギットは頻繁にバックステップを行うが、それで崖に寄ることもよくある。下手に追いかけて崖際で戦おうものなら、攻撃を避けようとして落下したり、攻撃で吹き飛ばされて崖から落ちる恐れがある。優勢に進んであと一息、なんて場面で足を滑らせて全てパー、なんてことになっては目も当てられない。なるべく内側で戦おう。
なお、当のマルギット本人は落ちない。ずるい。


総じて正面からまともに戦おうとすると、とにかく隙が少なく、ここだと思って攻撃しようとしても反撃されたり、かわされることが多い。
明確なチャンス行動も存在はするが、それ以外では隙消し短剣もあって手を出すのが難しい。
そもそも相手は嫌らしいタイミングずらしを交えた広範囲の攻撃を続けざまに放ってくるため、しのぐのも一苦労。その上長剣・ハンマーを使い出すと明らかに攻撃間隔が短くなる。
おまけに回復狩りも完備と、とにかくしんどい我慢の時間が長い。
そしてこれだけの強さを持ちながらHPもまあまあ高めなため、相当根気よく、集中力を切らさず戦う必要がある。

攻略法

このように一見するとムリゲーのようだが、幸いにして本作はアクションRPGである。なのでレベル上げ装備の強化で押し切ってしまうのも一つの手段。しかしそれ以外にも攻略法は用意されている。

・ダウンを取り、致命の一撃を狙う

杖を使った攻撃の多くはパリィが可能。それ以外にも休みなく攻撃を叩きこむと相手をダウンさせることができ、致命の一撃で大ダメージを与えるチャンスができる。
ただし、上述のディレイのこともあってパリィタイミングはかなり難しく、またパリィを二回成功させなけれはダウンまで持っていくことはできない。それでも一回目のパリィを成功させれば、その直後の行動はパリィのしやすい行動数種で固定されており、付け入る隙はある。
ぶっちゃけこのボスを撃破したいだけなら他の方法を使った方が楽だが、ここでパリィに慣れておけば後の場面で有効活用できることもあるかもしれない。ビルドにもよるが、いっそ死にまくってでもここで習得するというのもあり。
なお、この戦法で挑む場合、中盾でのパリィは難易度が高いため、寄り道して「啜り泣きの半島」やリムグレイブの「海岸洞窟」の近くにいる商人から小盾を購入しておくと格段にやりやすくなる。そして一番パリィしやすい盾であるバックラーはこのボスを倒さなければ手に入らない。いじわる!


・遺灰を召喚する

メリナから霊馬トレントを入手後、始まりの祝福から直進したエレの教会に夜のみ現れるNPCと会話をすることで、遺灰というアイテムによるNPCの召喚ができるようになる。
自分以外の味方がいれば、マルギットの狙いが分散し、単純に攻撃のチャンスが増え、こちらが攻撃されるリスクが減る。そのためどんな遺灰を出してもおとりとして最低限、一定の仕事はしてくれる。そんな中でも、序盤であれば嵐丘のボロ家のNPCから貰える『霊クラゲの遺灰』がお勧め。
このクラゲ、ただ宙をふよふよ漂っているだけに見えるが存外に耐久力が高く、それだけでも優秀なのだが、なんと毒液で敵を毒状態にもしてくれる。
マルギット以外にも有効なボスは多いので、早めに入手して強化しておくと助かるだろう。

・味方を呼ぶ

オンラインであれば他プレイヤーに協力を仰ぐことができる。他人とのプレイは嫌だ、もしくはオフラインで遊んでいるという場合も、ボス部屋の入り口前にNPC『魔術師ロジェール』を呼び出せるサインがある。
ロジェールは魔術師の割に体力がかなり多く、魔法の威力も中々高くて頼りになる。
上記の遺灰も併用すれば、圧倒的数の暴力によって戦闘を非常に有利に運べるだろう。
ただしこの方法で味方を増やした場合、呼び出した人数に応じてボスのHPも増えてしまう。場合によってはかえって苦戦することも考えられるので、状況によっては人数を減らしたり、もしくは一人で挑むことも考えたい。
ちなみに遺灰については、どれだけ呼び出してもボスのHPが増えたりはしないので安心。

・投げ物を使う

ククリやスローイングダガーを当てると、この時点であれば半端に強化した武器よりもダメージを与えられる(1周目なら)。買い込んで投げまくろう。

・『マルギットの拘束具』を使う

ダンジョン『曇り川の洞窟』にて、初対面のはずなのにどこか既視感のある胡散臭い禿頭の男とのイベントを済ませるとアイテムを販売してくれるようになるのだが、その中にこのアイテムがある。
その名の通りマルギットの動きを僅かに封じてくれる上に何度も使用可能なアイテムなのだが、

  • 要求ルーンが5000(トロル5体分)とそこそこ値が張る。
  • イベントの進行中、パッチを誤って殺してしまう可能性がある。
  • そもそも曇り川の洞窟自体がストームヴィル城から結構離れている上にノーヒント。

と難点も多い。
マルギット撃破後に存在を知った人も多いことだろう。
ついでに曇り川の洞窟に近づくと敵性NPC『血の指、ネリウス』が乱入してくる。暫くすると味方NPCが応援に来てくれるが、一度負けたあと近づくのを躊躇って引き返すこともあるだろう。

・出血武器を使う

……で、もし上に書かれているネリウスを倒せたのであれば、きっと手元には「レドゥビア」という武器があるはず。
この武器は「出血」の状態異常を蓄積する効果を持つ短剣で、1Hitにつき30の出血値を相手に与えてくれる。
マルギットは状態異常耐性があまりなく、振りの速さからすぐに出血を蓄積できるので、あっという間に出血ダメージで削ることができる。
戦技も中々の威力+出血蓄積を持つ斬撃を飛ばす技なので、遠距離にも対応。序盤だと精神力が低いのでほぼ撃ち切りになるが、それを抜きにしてもダメージソースになる。
持つには技量と神秘を13ほど必要とする為、この武器を拾って使おうと思う人はスキル振りに注意しよう。
短剣故にリーチも短く、戦技無しだとかなりの接近戦を要求される事にも注意。
ただぶっちゃけるとこの武器、しっかり強化しておけば終盤でも通用するくらいには強いので、そのまま「ずっと側にいてくれた我が導きの師」になってもらうことすら可能。

また、レドゥビア以外にも序盤の段階でいくつか優秀な出血武器が手に入る。
レドゥビア以上の技量・筋力要求と地味に面倒くさい手順があるものの、ネリウスと同じように物凄く強い友好NPCと共闘可能なボス「猟犬騎士ダリウィル」が確定で落とす「猟犬の長牙」もその一つ。
こいつも序盤から終盤まで使っていける本作屈指の強武器の一つで、優れたリーチと重めの出血蓄積でガンガンとマルギットを削ってくれる。
挙動にクセがあるが回避と重い一撃を兼ね備えた戦技も優秀。

他の例を挙げると⋯
  • 地下墓所のインプからドロップする「二又シリーズ」
  • 洞窟や啜り泣きの半島の大型亜人からドロップする「牙付き棍棒」
  • 墓地の死に生きる者(鎌)からドロップする「墓場の大鎌」
  • 関門付近の宝箱から入手できる「フレイル」
  • 贄送りの大橋付近にある宝箱から入手できる「モーニングスター」
  • 素性・侍の初期武器「打刀」
  • 素性・盗賊の初期武器「大型ナイフ」

これらも序盤から手に入る出血持ちなので武器のステータス以上の大ダメージを狙える上に、そのほとんどがちゃんと強化すればずっと使っていけるポテンシャルを秘めた武器ばかり。
とにかく、これらでドバドバとマルギットに出血させてやろう。

・レベルを上げて装備を整える

遠回りにはなるが、結局これが一番確実な方法。
ステータスを上げ、聖杯瓶を強化していけば被弾の許容回数を大きく増やせる。
そもそも本作はオープンワールドのアクションRPGであるため、手こずるようなら一旦後回しにして他の場所を攻めていくのは何も間違いではない。というより本来はそのようなゲームデザインだと思われる。
まあプレイヤーにそうさせるための導線は皆無で、逆にこの時点では「導きに従え」とばかり言われてこのボスにぶつかる導線ばかりがっちりしているんだけども。
特にリムグレイヴの南東にある「啜り泣きの半島」は聖杯の雫をはじめ役に立つアイテムが数多く配置されているため、苦戦するようなら先に覗いてみる事をオススメ。

・無視する

実はマルギットに続くストームヴィル城はエンディングを迎えるにあたってクリアしなければならないエリアではない。
「オープンなフィールド」らしくマルギットを通らずに次のエリアに行く方法も用意されている。
…つまるところ、このボスの撃破は実は必須ではないのである。倒せない? なら無視してしまえ、というワケだ。
そしてずっと後に訪れることになる、とある場所に出現するとあるボスを倒すとマルギットは出現しなくなる。
それもただいなくなるわけではなく、きちんと倒した扱いになり、実績も達成できる。
アイテムもキチンと手に入るので心配御無用。
まあこの方法の最大の問題点は、そのとあるボスがマルギットよりはるかに強いということなのだが。


再登場


…見つけたぞ、褪せ人よ…


その後、ゲーム中盤で訪れることになる「アルター高原」にてまさかの再登場を果たす。
「王都外郭」にて、穴ぼこの多い戦場跡に一人たたずむ市民に近づくと、上のセリフを言いながらマルギットに姿を変え、襲いかかってくる。
モーションの変化はないが、ロケーションが斜面&穴だらけということも手伝い、最初に戦った時よりもやりづらくなっている…かと思いきや、広大なフィールドをフルに使えるため、人によってはかえってやりやすいかもしれない。崖もないし。ただし、ステータスは時期相応に上がっているので、一度倒した相手と油断しているとアッサリやられるため注意。
倒すと、スタミナの最大値を上昇させるタリスマンの「緑琥珀のメダリオン+1」を確定で落とす。スタミナはいくらあっても困らないため、攻略で腐ることはまずない。他に優先するものがないのであれば、空いたスロットにとりあえず装備しておくといいだろう。

余談

マルギットに倒される(もしくは撃破する)ことで本作のプレイヤー拠点である「円卓」が解放される。
そのため、意図的に初見ではかなり苦戦する相手として設定されている。(なお他にも円卓の解放手段はある。後述)

実際、発売3日での突破率が3割を下回っており、あまりの強さに公式で序盤の進め方が公開されるなど異例の対応がされた。
しかし、しっかりとオープンワールドを探索してプレイヤーを強化したり、上記の対策を行えば比較的楽に突破できたという声も多い。
発売一週間後には約6割のプレイヤーが突破しており、中には裸やノ―ダメで攻略を果たしている変態勇者もいる。
なお、公式による推奨レベルは20前後とのことマジかよ…
前述のように非常に強いのでシリーズ未経験なら30以上に上げて挑むのが無難といったところ。

また、ゲーム内の導線に沿って進めていくと出会う最初の明確なボスであり、一見撃破しなければ先に進めないように見えるが、上記の通り実はスルーできる
次のエリアであるリエーニエ方面へは、城を迂回して通り抜けられる道が用意されており、円卓についてもリムグレイブの外の祝福に触れればマルギットと戦わなくても解放される。
そもそも、マルギットの先に待ち構えているレガシーダンジョン「ストームヴィル城」自体、ゲームクリアのためには別に攻略必須でもなかったりする。
ただし他のレガシーダンジョンは突入までに面倒な手順を踏む必要があったり、シンプルに強いボスが待ち受けていたりするので、余程捻くれた褪せ人でない限りはストームヴィル城を先に攻略することが推奨される。

その強さで探索と事前準備の重要さを教えてくれる、文字通りの鬼教官的存在であり、同時に今作のボスの強さの傾向を体現する存在でもある。
良くも悪くも、エルデンリングという作品を象徴するボスであると言えるだろう。

また、初回撃破時にマルギットは「怯えるがよい。夜の闇に。忌み鬼の手が、お前を逃しはしない。」という脅迫じみた言葉を残すが、この宣言通り彼は自分の刺客を褪せ人殺害の為に各地へ放っている。
夜間限定ボスキャラの「夜の騎兵」がそれで、彼らの装備のフレーバーテキストにはマルギットの配下であることを示唆する文章が存在している。
その後も上記の通りにアルター高原にて再び襲撃してきたりと、どういうわけかマルギットは王となる道を征こうとする褪せ人を執拗に狙っているようだが……?

『黄金樹への道』でのマルギット

7・8話に登場。
本編通りストームヴィル城に乗り込んできた主人公の褪夫に対峙する。
…が、今まで戦ってきた敵との格の違いに戦う前から気圧され、はぐれ狼たちも召喚直後に戦意喪失し勝手に帰ってしまう
完全に戦意を折られその場に寝転び、俎板の鯉のように運命を受け入れる褪夫。そんな彼に対してマルギットは杖を振り下ろし…褪夫ではなく石畳を砕く。
そして「諦めるんじゃない!」とお説教が始まる
「愚かな野心を抱いて進む褪せ人を迎え撃つのが楽しみなのに、諦められたら意味がない!(意訳)」と本当に初心者狩りみたいなことまで言いだす始末。
あと褪夫が第一話からの登場人物たちの中で、ずっとパンツ一丁なことに漸くツッコミを入れた*2
結局、この場は見逃してあげるから(近隣でルーン稼ぎに丁度いいトロルの場所を教えたり、本来戦利品であるお守り袋を渡したり、マントを破いて褪夫に着させてあげて)鍛え直して再び挑みに来るようにと言いつけてその場を退散。
だが褪夫はマルギットが消えたたのを見計らい、約束を反故にしてそのまま城へと歩を進めた

序盤屈指の難敵だけにこのギャグ漫画でどう攻略するのか注目されていたが、まさかの不戦勝という結果に終わった。
でもこれ再登場時が恐ろしいことになるのでは…。

因みにこの時に貰ったマントの切れ端は褪夫曰く「裏地がすっごくサラサラしていた」らしく、重度の潔癖症の褪夫でも問題なく着れたとのこと。
何気ない一幕だが、この狭間の地でそのような高級な布地の服を着ていることから、後述する正体への伏線になっていると思われる。

ちなみに、後に登場した夜の騎兵も最初こそは無言で襲い掛かってきたものの、褪夫が「夜と炎の剣*3」の力を上手く使いこなせない事を知ると突然殺気が消えて親切に使い方を伝授。
「我が主(マルギット)より、褪夫さんを諦めさせないように助けてやれと命令されましたので」と身の上を語り、専用戦技についてのハウツーを教えてくれた。
そして満足した騎兵はそのまま戦闘を中断してにこやかに帰宅。またしても強敵と戦わずに済んでしまった褪夫であった。

なお、この一幕もよくよく見れば、本編では後の方で判明する「夜の騎兵はマルギットの部下である」という情報をしれっとネタバレしている。


追記修正は、愚かな野心を捨てずに挑み続ける褪せ人にお願いします。









































祝福なき褪せ人よ
王の座に、何の用がある


ああ…


黄金のゴドリック
天賦の双子、ミケラとマレニア
将軍ラダーン
法務官ライカード
月の王女、ラニ


まつろわぬ、裏切り者共
お前たちは、皆、同じ


野心の火に焼かれた、略奪者よ

…愚かな墓標に刻むがよい


最後の王、モーゴットの名を!





忌み王、モーゴット

概要

王都ローデイルのボスにして、マルギットの正体、そして破片の君主たるデミゴッドの一人。
倒すとマルギットも倒したことになるとあるボスというのは、こいつのことである。

モーゴットは最初の王ゴッドフレイと女王マリカの間に生まれた三人のデミゴッドのうちの一人。
後二人は黄金のゴッドウィンと血の盟主モーグであり、モーグとは双子の関係にある。
黄金のゴッドウィンは父と母から壮健さと金の髪を受け継いだ美男子であったが、モーゴットとモーグは全身に角が生え醜い容姿となる「忌み呪い」という呪いを受け生まれた。
双子は地下に幽閉され存在を秘匿されたが、モーゴットはそれでも自らが王の一族という誇りを忘れておらず、破砕戦争時には黄金樹を守る番人として戦う道を選んだ。
その戦いぶりたるや「忌み鬼、英雄の屍を築く」と記録される程。

モーゴットが褪せ人狩りとしてマルギットの名を名乗っていたのは忌み呪いや自身の知名度あたりの事情が絡んでいるのだろう。
今まで主人公の前に現れていたマルギットは遠隔操作された防衛システムのようなものだと思われる。


ストーリーでは王都ローデイルの玉座まで到達した褪せ人の前に現れ、上記の台詞を放ちつつ杖に隠された呪剣を解放し戦闘となる。
マルギットの時とは異なり、倒さなければストーリーが進行しない必須ボスであるため避けて通ることはできない…のだが。

戦闘能力


強い。


強すぎる。


それはもう本当に強い。マルギットなんてもはや比較にならないくらい強い。容赦がなさすぎる。
「どうせマルギットとそこまで変わらないだろう」などと慢心しているとあっという間に叩き斬られてしまう。
そのため発売当初はラダーン同様、ここで難民化した褪せ人が続出した。

マルギットをベースとしている攻撃もあるにはあるが、それ以外はほぼ別物と言っていいほどの出来になっている。
全体的にゆったりしていたあちらとは違い、モーゴットはやたらと機敏かつアクロバティックな動きとなるため
マルギットの動きに慣れている褪せ人ほど楽になるどころかむしろ苦戦しやすいという素敵仕様。
凄まじい動きから繰り出される苛烈なわからん殺しで執拗に攻め立ててくるのである。
ここからが本当のエルデンリングだ

第一形態

・呪剣

大きな変更点その一。モーゴットの主武装であるビスマスのような光沢を放つ大曲剣。
マルギットの時よりも振りが格段に速くなっており、回避がより難しくなった。
加えて呪剣での攻撃に微弱ながらも出血効果がついており、一層被弾が許されなくなっている。

・光の短剣

最初の時と同じように牽制や隙潰しに使ってくる。
マルギット時と違って投げる際に三つに分裂して飛んでくるため回避がより難しくなった。

・光の長剣

マルギットの時よりも使用頻度が増加した。普通に切り払うだけでなく、呪剣と合わせた連撃や上空から大量に降らせるなどの攻撃をしてくるようになる。
特に連撃は厄介で、密着していると全段ヒットしかねないため常に少し距離を離すことを意識するといい。
最後の段の叩きつけは直前までひきつけて横に抜けるようにローリングすると避けやすい。
剣降らしは落ちてこない場所に位置取りをすると簡単に避けられる。
この攻撃そのものよりも剣降らしによる視界妨害のほうが厄介なのは内緒。

・光の大槌

長剣と同じく使用頻度が増加。ただし飛び上がってから叩きつける行動はしなくなり、呪剣と共に振り回してくるようになる。
呪剣と大槌それぞれ一発ずつの場合と、ぐるぐる振り回す場合の二パターンある。
いずれも距離を離せば避けられるが、離し過ぎると急速に詰めてきてから使用してくるため離しすぎないように。

・光の大槍

大きな変更点その二。上の三つに加えて大槍での攻撃が追加された。
遠距離への槍投げや突進、足元への突き刺しなどがある。
いずれも回避タイミングが難しい上に当たるとかなり体力を持っていかれる。回避のタイミングや方向を間違えないように。






…王の座を、呪いで穢すなど…
…耐えがたい恥よ…


…許さんぞ、お前だけは…


第二形態

HPが60%を切ると、第二形態へ突入する。
基本的な動きは変わらないが、呪剣での攻撃や光の大槍や大槌での攻撃が地面に当たると時間差で爆発するようになる。
当たると当然大ダメージを食らうのでこれらの攻撃の着弾位置から離れるように回避する必要がある。

・呪血の斬撃

第二形態で使ってくる大技。
呪血エンチャントを施した呪剣を大きく振りかぶり、こちらに突撃しながら切りかかってくる。
即死級の威力を誇るが、モーションはマルギットの溜め攻撃と同じなので回避は比較的簡単。

・乱舞

短剣、長剣と大槌を左手の得物を次々切り替えながら呪剣と組み合わせてブンブンしてくる攻撃。
接近しているとまず死ぬが、途中で後ろにローリングすることで抜けられる。
自信がなければ「猟犬のステップ」を仕込んでおくと安心。

攻略法

…とまあ、このようにただでさえ強かったマルギットから凄まじい強化を施されているが、戦いをある程度楽にする方法はある。
かつての戦いから凄まじく強化されているのはマルギットだけではなく褪せ人も同じなのだ。

・仲間を召喚する

ボス部屋前に「メリナ」のサインがある。遠距離からの戦技や祈祷でのサポートをしてくれる。火力面では少し心もとないものの、ヘイトを買ってくれる囮としていい働きをしてくれるので中々に心強い。聖属性設置するくらいなら蠅飛ばせ
また、忌み捨ての地下で「糞喰い」を檻から出しているとそちらも召喚可能。
遺灰も使えるのでフルで召喚すればかなりの人数有利になるため戦いを相当有利に進められるだろう。

・パリィ

こちらも変わらずパリィは有効。パリィを取るとある程度パターンが固定されるため、パリィが得意ならば普通に戦うよりも実は安全だったりする。
ただしダウンに必要な回数が2回から3回に増えており、加えてマルギットと違って密着していると危ない攻撃が多いため、「王都外郭」で手に入る戦灰「黄金パリィ」を小盾につけて、少し離れてパリィを狙うようにしよう。

・『マルギットの拘束具』を使う

マルギットに有効だった拘束具だが、実はモーゴットにも効く。
第一形態のみだが2回まで有効なので持ちこんで使っていこう。

・強靭削り値の高い攻撃を使う

体勢値がマルギット時代の800から変わっておらず、中後半の大ボスとしては低い値にある。
大槌・特大剣・特大武器あたりの二刀流、輝剣の円陣(戦技の方)、構え(強攻撃派生)などを上手く連続で当てると意外とあっさり膝を付く。
ソロだと難易度は高いが仲間を呼んでいれば隙も増えるので狙いやすくなる。

・状態異常で攻める

こちらもこの時期の大ボスに見合わない耐性の低さで、全体的に状態異常が良く効く。ダメージの出る出血や朱い腐敗を狙いたいところ。
かつてのマルギット戦におけるレドゥビア戦法と同じだが、ストーリーも進みレドゥビアだけでなく多様な選択肢があるので自分に合ったものを選ぶとよいだろう。

撃破後

撃破すると、「モーゴットの大ルーン」と「忌み王の追憶」が手に入る。大ルーンは東アルターの神授塔にて力を取り戻すことができるほか、追憶は「モーゴットの呪剣」や「忌み水子」と交換できる。


また倒れたモーゴットに話しかけると、このようなことを言い遺す。


…褪せ人よ、お前は愚かだ…

…黄金樹は、全てを拒んでいる

我らは、見捨てられたのだ

…もう誰も、エルデの王にはなれぬのだ…

…私と、同じようにな…



だがその萎びた身体も、王都への帰還を果たした父にして最初の王・ゴッドフレイに抱えられると光の粒子となって宙を舞い、今度こそ完全に消滅する。
こうして黄金樹の番人は去り、エルデの王の座を賭けて褪せ人とゴッドフレイの決戦が幕を開ける。
それはエルデンリングの物語もいよいよ終わりが近いことを意味するのであった……


関連アイテム


モーゴットの大ルーン

破片の君主、モーゴットの大ルーン
恩恵により、HPの最大値を大きく上昇させる

その大ルーンは、幹を持つ要の輪であり
それは二つの事実を示している

忌み王が、黄金の一族として産まれたこと
そして、確かにローデイルの王であったことを

効果を発動させると、HPの最大値が大きく上昇する。
大ルーンの中では最も効果値が高いものの、HPしか上がらないため他の能力値も上げたい場合はゴドリックの大ルーンやラダーンの大ルーンを使うといいだろう。
乗算で強化される都合上、ステータスの低いうちは恩恵を感じづらい。そのため、ラダーン同様中盤~終盤にかけて有用になってくる。

モーゴットの呪剣


異様に変色した歪み刃の剣
忌み王、モーゴットの得物

その刃は、彼が忌避し封じ込めた
呪われた血の変容した様である

必要能力値は筋14技35神17、カテゴリは大曲剣。
最も軽い大曲剣であり、出血蓄積値が多く出血時のダメージに補正が入るという出血に特化した大曲剣である。
固有戦技は「呪血の斬撃」。モーゴットのやってきたモーションをそのまま使える。
性能は攻略・対人共に使い勝手のいい武器だが、必要能力値が高めなので技量系ビルド以外では扱いづらいのが難点。
特に筋18技17で装備でき、性能が優秀で序盤入手の出血持ち技量型大曲剣「猟犬の長牙」は大きなライバルになる。
一応出血性能はこちらが高く、殴り性能は概ねあちらが上回るという関係であり差別化は可能。何ならこの二本で二刀流しても普通に強かったりする。

王家の忌み水子


黄金樹の王家に
呪われて生まれた赤子の像

FPを消費して、追いすがる多くの呪霊を放つ

王家の忌み水子は、角を切られることはない
その替り、誰にも知られず、地下に捨てられ
永遠に幽閉される

そしてひっそりと、供養の像が作られる

武器でも戦灰でも魔術でも祈祷でもなく、まさかのアイテム光の短剣のやつ祈祷でよこせ
FPを消費して使用し、14の呪霊を敵に向かって放つ。速度は遅いものの射程が長く、補正も知力B信仰Bとそこそこあるため、ビルドによってはなかなかの火力が出る。
ちなみに見た目*4からは想像しがたいが、なんと聖属性の攻撃である。マリケスといいこれといい「聖」属性とは一体…

余談

  • 一番まともに働いてる王?
モーゴットを倒すことによって、ローデイル内の封印が解除され、先へと勧めるようになる。封印は二つあるのだが、一つは昇降機前、もう一つは忌み捨ての地下最深部にある。
昇降機前の封印の先を進むと「巨人たちの山嶺」に、忌み捨ての地下の封印を進むと「狂い火の封印」に通じている。
前者は黄金樹を焼く事の出来る巨人の釜の火が存在し、後者は狂える三本指が封じられている。
現状維持派のモーゴットは黄金樹を焼かせないため、誰にも近づけさせないよう封印を施していたのであろう。その上でマルギットを使って黄金樹に迫る褪せ人を狩り続けているのである。
他のデミゴッドが引きこもっていたり、正気を失っていたり、自分のために行動していたりする中こうして王の責務を律儀に果たしているため、モーゴットはデミゴッドの中で最もまともに働いている王なのではと言われている。


追記・修正は見捨てられてからお願いします。


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最終更新:2025年03月11日 01:01

*1 2022年現在、トロフィー取得率は5割以下

*2 今まで倒した敵兵から装備をドロップしていたのだが、潔癖症で他人の着ていた服が着られないという贅沢な悩みがあるとこの時に判明した。

*3 カーリア王家の宝剣。本編でもラニに縁の深いとあるダンジョンで実際に拾える。

*4 呪霊呼びの鈴と同じエフェクト