サツガイ(ニンジャスレイヤー)

登録日:2024/08/29 Thu 10:30:00
更新日:2024/09/21 Sat 09:38:15
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サツガイとは、『ニンジャスレイヤー』の登場人物。

二代目ニンジャスレイヤー*1ことマスラダ・カイの宿敵であり、フジキド・ケンジに対するダークニンジャに相当する存在。


◆概要◆

色も素材も不明瞭なフードを被り、フードの中も漆黒の、不明確極まりない姿。
胸元には「虚空」が存在するらしい。

正体不明、目的不明の謎めいた人物……というかむしろ「人物」と形容していいかも不明であり、
1.虚空から突然現れた黒い鳥居から顕現
2.周辺を荒野に変え、周辺のモータル*2を鏖殺
3.居合わせたニンジャ1人の腕を自分の胸元の「虚空」に突っ込み、ジツ*3を授ける。なお、与えられる側のニンジャの意思は無視する。
4.虚空に消える
という過程を繰り返している。

ぶっちゃけ「謎の人物」通り越して自然現象とか天災とかの方が近い

+ その正体
その正体は原初のニンジャ、すなわちヌンジャであるカツ・ワンソー、その存在の断片、アバター。「カツ・ワンソーの影」とも。


シーズン1終了時にサンズ・オブ・ケオス創設者ブラスハートを取り込むことで、ブラスハートに似た容姿と明確な人格を確立。
偉大なるカツ・ワンソーとも計画的なブラスハートとも似つかない、軽薄な人格を獲得した。

シーズン2終盤では同じカツ・ワンソーの影である少女ゾーイを吸収、ローブが砂色に変化したほか、ジツではなくソウル自体を付与し、他人をニンジャ化、ないしヨクバリ化させる能力を獲得した。


折り紙職人であったマスラダはかつて、マルノウチ・スゴイタカイビルで開かれた自身の個展においてサツガイが顕現。
届け物をするために訪れた幼馴染のアユミを目の前で殺され、自身もサツガイにより瀕死の状態に追い込まれるが、ナラク・ニンジャが憑依することでニンジャスレイヤーとなり、命を繋げた。...はずだった。

復讐鬼となったマスラダは、サツガイの痕跡を追うためにサツガイ接触者を探し、スレイする。



◆能力◆

『ニンジャにジツを与える』という規格外の能力を持つ。
本来ニンジャ1人につき1つあるかないかであり、憑依時に手に入れるだけのジツを、個々人の適性・スキルツリーを一切合切無視して付与する。

与えられるジツは完全にランダムで、サツガイ自身も把握・制御不能な様子。
運にもよるが「ムシアナ・ジツ」のような大ボスクラス、神話級ニンジャの固有能力さえも授けることができる。

メタ的には過去に登場したニンジャと同じ、読者がその脅威を知っている能力を授けることが多い。
前述のダークドメインのムシアナ・ジツ、ワームホールと反物質の操作から、
ランペイジの「アカラの力」、スーサイドの「ソウル・アブソープション・ジツ」、果てはニンジャスレイヤーの「チャドー呼吸」まで。

ゾーイを吸収した後は「ジツ」に留まらず「ニンジャソウル」を付与することができるようになっており、
  • 周辺一帯の非ニンジャ(なんとアンドロイドである「ウキヨ」も含む)をニンジャ化させ大惨事を引き起こす
  • ニンジャにさらなるソウルを付与することでジツとともにカラテの出力そのものさえ底上げする
事が可能に。

さらに「憑依ニンジャをリアルニンジャ化させ、出力を強化させる」という謎めいた技も使用する。

+ そして直接戦闘においては
ニンポ!!

ニンジャスレイヤー世界において、「ニンポは荒唐無稽なフィクションの産物であり、ニンジャが実際に利用するジツとは無関係」というのが作中・読者の共通認識だった。

だが、サツガイがニンポを使用したことで、その前提が破綻した。謎めいた存在サツガイの使うニンポ、その全容、というか正体はいまだに不明。

『分身』『大蛙の召喚』『蜘蛛の糸』『鬼火』『「明らかに危険」な黄金の葉を操る能力』など、ニンジャというより忍者らしい多才な能力は読者をNRS(ニンポ・リアリティ・ショック)に陥れた。


◆サツガイ接触者◆

「サツガイにジツ、ないしソウルを授けられたニンジャ」のこと。「サツガイ接触者」とも。
サツガイ接触者同士は副産物として自分以外の同類を認識できるほか、ナラク・ニンジャのようなソウル看破能力のあるものは、ソウルの歪みの有無でサツガイ接触者を看破することもできる。

サツガイ接触者の多くはサンズ・オブ・ケオスとして徒党を組んでおり、構成員についてはそちらの記事を参照。

  • ストリングベンド
99マイルズ・ベイにアジトを持つ小規模ヤクザクラン「デビルズカインド・キョダイ*4」のオヤブンにしてニンジャ。名前は「弦巻」が由来。
コーストウインドというニンジャを部下に持つ。コーストウインドの名は浜風が由来。なお二人とも男。
2人が登場する「トーメント・イーブン・アフター・デス」は第4部最初のエピソードであり、記念すべき爆発四散第1号&第2号となる。
超自然の光を帯びた掌で熱と光を捻じり込み、敵を焼くコウボウ・ジツをサツガイに与えられたことで増長し、オヤブンであったニンジャ・デビルズカインドを殺害しクランを乗っ取った。
コウボウ・ジツは後に、ヒカリ・ニンジャクランの秘技であることが明かされている。マスラダの描写上最初の相手がヒカリ・ニンジャクランの秘儀を得ていたとなると皮肉なものであるが……

  • ナハトローニン
センタ試験の点数ランキングを競い合う闇のプロ受験生リーグ「ヒョットコム」のエージェント。ドイツ語の「ナハト」を冠している通りドイツ人。
一流のボディガードであり、30代のプロ受験生を敵対組織から護衛するのが任務。
それにしてもその職務に対して名前が縁起でもない。

サツガイから得たジツは解毒空間を展開するブレッシング・ジツであり、青白い光と猛毒ていうかたぶん放射能汚染を振りまく「アクティブ・カタナ」と併用し、相手だけを猛毒に侵す戦術をとる。
実際邪悪なコンボであるが、カラテ自体も一流である。

  • アゾット
元ネオサイタマ市警49課の、堕落したデッカーニンジャ。

サツガイから得たジツはアカラの力。かつてデスドレイン一味の「ランペイジ」が用いた、金属と同化して操る能力。
これにより、全身置換したアダナス・コーポレーション製のサイバネティクスと強く接続し戦う。


+ 第4部の真相に触れる重大なネタバレ注意。第4部シーズン2最終章読了後の閲覧を推奨
  • アユミ
マスラダの幼馴染のアユミもまた、サツガイにジツを授けられたニンジャだったのだ。ニンジャネームはカノープス

そもそも「サツガイがニンジャにジツを与える存在であるということは、サツガイが現れたならばそこには「モータルとして殺されてニンジャになったマスラダ」とは別の「ジツを与えるためのニンジャ」が存在したはずである」ことなどから、アユミがニンジャであることは予想されてはいた。

サツガイに付与されたジツはコウ・リン・ジツ
ニンジャスレイヤー史上でも最大最強と言えるジツの一つであり、強大なるヒカリ・ニンジャのユニーク・ジツ。
全身からレーザーを放ち、当たった相手を即死、さらにエネルギー変換してレーザーを放つ危険極まりないジツであり、ひとたび放たれればネオサイタマ級の都市ですら容易に消滅するという、単一のニンジャが準備もなしに放つワザとしては最大級の大技。

そんな破滅的なジツを突然付与されて制御できるはずもなく、暴発しかけたところを、今まさにニンジャスレイヤーとなったマスラダに頼んで介錯してもらった、というのが事の真相。

つまりマスラダは、「ニンジャを殺すもの」ではなく、ニンジャを殺してしまったものだったのだ。

上述の「マスラダの幼馴染のアユミがサツガイに殺された」というのは、ナラクが改竄したマスラダの偽りの記憶である。
理由は言うまでもなく、この真実をマスラダが知ればマスラダの自我が崩壊してしまうため。
「幼馴染の仇を追っていたが本当は自分自身がその仇だった」なんて知ったら絶望のあまりセプクする可能性すらあったため、さしものナラクも真実を封印していたのだ。
しかし第2部終盤で様々な経験を経たうえで覚悟を持って真実を知ったニンジャスレイヤーは決して真相に屈せず、己の過去を受け入れ、ナラクとの極限の共振を以て対抗。
そして遂にシルバーキーの命がけの抵抗*5でゾーイを引き離されたサツガイは現決断的なラッシュを浴びて身体が半壊。続けざまに放たれたチョップによって胴体を切断され、残骸も破壊された。こうしてサツガイは滅び、爆発四散した。

+ 第4部シーズン3以降について
ブラスハートの肉体は現世から消滅したものの、サツガイの本質は未だ滅びていない。
シーズン3以降、ニンジャスレイヤーはティアマトを筆頭とする彼の復活を目論む勢力ともイクサを交えることとなる。

◆ワンソーの影/アヴァター◆

第四部エイジ・オブ・マッポーカリプス開始から少し前、『ガイオン・エクリプス事件』を境に世界に顕現した存在達。
リアルニンジャともニンジャソウル憑依者とも全く性質が異なる超常存在だが、少なくともニンジャの定義には含まれるようだ。
原初のニンジャ、半神達にとっての創造主であるカツ・ワンソーの存在格の断片が投影された者であり、それぞれが通常のニンジャの枠にとどまらぬ力を持つ。
ワンソーの影はそれぞれ融合することでさらなる力を発揮する。実際にサツガイと他のアヴァターが融合したことは複数あったが、いずれも破滅的な結果を招きかねない事態となった。
彼らに共通して、八という数字が関連しているようだが……?

  • ゾーイ
アラスカ半島のシトカに住まう少女。電波塔に突如として現れ、孤児院に引き取られた。
オヒガンから物体を取り出す能力を持ち、生命以外なら何でも生成することができる。生命を生成した場合は、すぐに死亡してしまう。
カツ・ワンソーの影でありながらもニンジャのカラテは持たず、人格面でも外見年齢相応の幼い面が見受けられる。基本的には善良。
第二部初登場時点では、シルバーキーに引き取られてコトダマ空間のはざまにある庵に住んでいる。

  • アヴァリス
ワンソー派リアルニンジャ組織であるダークカラテエンパイアに所属する邪悪なるリアルニンジャ、ヴァインの配下。
ヴァインの命を受けて狩りの儀式(カリュドーン)の獣たるニンジャスレイヤーを狩り殺すためにネオサイタマに降り立った。
+ はずだったのだが……?
実は、ヴァインはアヴァリスをワンソーの影であると見抜き、彼に下っている。
また、カリュドーンの主催たるセト・ニンジャとティアマトはサツガイとアヴァリスの融合によるサツガイ復活を画策していた。
他のニンジャからジツを奪い取り、自らのジツとして使用する能力を持つ。
八芒星の頂点からジツを選び取るため、同時に八つまでしかジツをストックできず、また一度使ったジツは暫く使うことはできなかった。
後に八つの八芒星を用いることができるようになったため8×8=64、最終的にはそれをはるかに上回る無尽蔵のジツを用いることができるようになった。

  • ブギーマン
レリックを収集しては濫用する、謎めいたニンジャ。
シーズン5序盤に登場早々爆発四散したかのように思われたが完全には滅びておらず、爆発四散に伴い散逸したレリックに影響を及ぼし続けている。
ワンソーの影の影響を受けたものを見分けることができるマスラダには、レリックに邪悪な影が付着しているように感じるようだが……?
彼について伝わる言葉が一つある。「ブギーマンに気を付けろ。」

追記・修正はサツガイからジツを授かってからお願いします。

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最終更新:2024年09月21日 09:38

*1 なお、歴史上「ニンジャスレイヤー」となった人物は太古の昔から多数存在するが、ここでは「ニンジャスレイヤーという作品の二代目主人公となる、作中時間軸で2人目のニンジャスレイヤー」を指す。

*2 ニンジャではない一般人のこと

*3 ニンジャの持つ固有の特殊能力。荒唐無稽な「ニンポ」とは区別される。

*4 小規模なのに巨大とはこれいかに、と思うかもしれないが、「兄弟」の意。

*5 シルバーキーも周囲に自分の命の比喩である49本のロウソクのうち最後の1本が灯っており、これが全て消えた時に彼の命も尽きるというギリギリの状況でこの抵抗で最後の1本も消えてしまう。が、全て消えたはずのロウソクにはなんと赤黒の火が灯っており無事に生還した。