ドラゴンボール 魔神城のねむり姫

登録日:2024/09/08 Sun 23:34:00
更新日:2024/11/23 Sat 16:52:04
所要時間:約6分で読めます





魔神城にむかった
悟空とクリリン、
大冒険の始まりだ!!



魔神城(まじんじょう)のねむり姫』は、1987年7月に公開されたドラゴンボールシリーズの劇場版第2作。


◆概要◆

東映まんがまつりの1本として「光戦隊マスクマン 」、「超人機メタルダー 」、「聖闘士星矢 邪神エリス」と共に上映された。
例によって他の劇場版ドラゴンボールと同様に原作やアニメとは時系列が異なる パラレル編になっている。実は劇場版前作「神龍の伝説」から続く続編という立ち位置の作品だが、特に物語上の繋がりは無いためいきなりこちらを視聴しても問題はない。
また原作ドラゴンボール初期に強く見られる東洋系テイストでは無く、全体的にヨーロッパのホラーファンタジーの雰囲気が強く出ており、劇場版限定の新規オリジナルキャラクターをはじめ不気味な演出が強調された物語になっている。

監督:西尾大介 脚本:照井啓司


◆ストーリー◆

亀仙人に正式に弟子入りして稽古をつけてもらうべく、カメハウスにやってきた悟空。そこへ坊主頭の少年クリリンも手漕ぎ船に乗って登場し、二人揃って弟子入りの為にピチピチギャルを探す事になった。
すると亀仙人は原作と異なり、「魔神城のねむり姫」と呼ばれる女性を連れてくるように指定*1をした。それは「大昔、スケベな悪魔に攫われ魔神城に閉じ込められた世にも美しき姫」の事で、一目その姿を見た物はその場で腰を抜かす程の美貌のまま数千年もの間眠り続けていると言う。魔神城はカメハウスからずっと西の彼方にある「悪魔の手」と呼ばれる5峰の連山のどこかに存在し、城からねむり姫を連れて来た者を弟子入りさせると宣言した。
早速カメハウスを飛び出し魔神城に向かう悟空達。道中紆余曲折ありながら二人とも何とか「悪魔の手」に到着する。夕焼けを受けて妖しい雰囲気を漂わせる「悪魔の手」で、悟空達の「ねむり姫探し」が始まろうとしていた。
その頃、夏休みだからというメタな理由でカメハウスにヤムチャ達が遊びに来ていた。そんな彼女らに亀仙人は「エッチなおつかいを頼んだ事を知られたくない」という情けない理由*2で、悟空は西にある遊園地に向かったとウソをついてしまう。半信半疑ながら飛行機で西に飛ぶヤムチャ達だったが、不気味な雰囲気が漂う「悪魔の手」の付近で謎の化け物の襲撃に遭ってしまう。飛行機を破壊され、連れ去られるブルマ。そして飛行機を失ったヤムチャ達はブルマの救出に向かう事に。

果たして「ねむり姫」は見つかるのか、連れ去られたブルマの運命は、そして彼らとは別にねむり姫を狙う女性は一体何者なのか。
魔神城での冒険が始まる。


◆登場人物◆

ご存知我らが主人公。
鍛えた功夫の腕前に異常に頑丈なサイヤ人の肉体、更に(少年期の中でも初期という事もあって)素直過ぎる程素直な性格と言動で冒険に突き進む。
因みにこの映画は悟空が大猿になる唯一の映画でもある。

亀仙人に弟子入りしようとはるばるやってきた坊主頭の少年。当初は原作での登場当初に見られたような小狡くて嫌味な言動が目立つが、悟空の圧倒的実力とそれ以上の素直さに徐々に行動を改めるようになっていく。
終盤には悟空と組んでのタッグという実は非常に稀な戦闘シーンが見られる。

カメハウスに遊びに来た筈が、結果的に亀仙人のついた適当なウソのせいで魔神城に捕らわれる事になってしまった。
当初整った顔立ちで現れたルシフェルに一瞬見惚れたり、城の執事に消毒という体で縛られたまま弄ばれたり、圧倒的な数の魔物に囲まれた状態でルシフェルの計画を聞かされてビビりまくったり、とらしさを見せた捕らわれのヒロインに。

ブルマと共にカメハウスに遊びに来たところ、亀仙人に適当なウソに巻き込まれて魔神城を探索する羽目に。
まだ戦闘要員が少ない時期の映画という事もあってか、大猿になった悟空を抑えにかかったり終盤でブルマの救出に突入したりと身体を張った出番はそこそこある。

  • プーアル
ブルマと共にカメハウスに遊びに来たところ(ry
変化を使ってヤムチャたちと共に魔神城への侵入を試みる。

ブルマと共に(ry
こちらも変化を使ってヤムチャたちと共に魔神城への侵入を試みるも、時間切れで変化が解けてしまい捕まってしまう等あんまりいい所はなかった。
終盤、大猿になった後元に戻って全裸になってしまった悟空に自分のズボンを譲る。

魔神城の城主で今作のメイン悪役。
このキャラ及び魔神城の悪役達の詳細はルシフェル(ドラゴンボール)を参照。

  • 執事
魔神城の執事。非常に小柄ですっとぼけた言動が特徴。

  • ガステル
二本の角を生やした巨大な赤い怪物で、今作の中ボスポジション。

  • 双頭獣
頭が二つある城の雑魚戦闘員ポジション。
因みにメイン武器は怪物の肉体を使った体術でも不思議な能力でもなく、銃火器がほとんど。

  • 小怪獣
丸くて小さく、かわいい容姿をしたモンスター。目の前の物に噛みつく習性があるようだ。

  • 地底湖の怪物
魔神城周辺の湖に住む巨大な怪物。育ち過ぎた褐色のハエトリグサのような見た目で、湖上を飛ぶ物を無差別に捕食しようとする。

魔神城の財宝を狙う女盗賊「いただきランチ」として登場。
財宝をかっ攫い逃走を図るが途中でクシャミをして青髪状態になってしまい、その場に居合わせた悟空達共々捕まってしまう。
捕まって壁に埋められたり、大猿になった悟空に食べられそうになったりと割と散々な目に遭うが、騒動終結後は原作通りカメハウスに身を寄せる事になった。

ある意味今回の騒動の元凶*3完全にギャグ要員であり、大オチも担当している。

  • ウミガメ
ウリゴメ。最終盤にチラッと登場。大オチ担当の一人。


◆悪魔の手◆

魔神城があると言われる5峰の連山。
1峰1峰が非常に縦に細長く険しい形をしており、それぞれが悪魔の指のように見える、非常におどろおどろしい山。
夕陽が当たり麓に暗い影を落とすその様はまさにRPGのラストダンジョンさながらの不気味さである。
最終的に映画内の騒動により5峰の内の3峰が吹っ飛んでしまったため、それを見た悟空達は最後にある行動をとっており、いい視聴後感に繋がるものになっている。


◆余談◆

  • 冒頭で、今では歴史上の物となったプルトップ式のビール缶が登場する。今ではすっかりお馴染みのステイオンタブのプルタブは1989年に日本に渡った物であり、時代を感じる描写になっていると言える。

  • 初期の映画でありながら、重要アイテムであるドラゴンボールが一切登場しない。

  • ドラゴンボール全期間を通じて人物に関わる唯一の要素が実は非常にたくさんある映画である。
具体例としては、「悟空が大猿になる」、「悟空とクリリンが完全に対等な関係*4でのタッグバトルが見られる」、「服を失ってしまったため、ウーロンの衣装で映画のボス級とガチバトルをする悟空」、「青髪ランチのまともな活躍?が見られる」等。
「映画ではこれだけ」の要素もあれば、原作アニメ映画ゲーム通じてこの映画にしか無い要素もチラホラ。



わたし…また何かいけない追記・修正しました…?
…いえ、別に…。

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最終更新:2024年11月23日 16:52

*1 悟空たちに任せたらどんなのを連れてくるか分からないため

*2 しかもブルマにはほぼバレていたというオマケ付き

*3 厳密には、彼が悟空達を魔神城へけしかけてなかったら別の被害が出ていたのだが

*4 悟空は基本エースか若しくは切り札扱いされる事がほとんど