ドラゴンボール(アイテム)

登録日:2021/03/12 Fri 22:30:22
更新日:2024/04/03 Wed 16:52:29
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「出よ神龍!!そして願いをかなえたまえ!!」




ドラゴンボールとは、作品名のタイトルにもなっている、物語上欠かせないキーアイテムの一つ。
ここでは、作中に出てくるアイテム名の方について記述する。


概要

7つ揃えることで"神龍"が現れ、どんな願いもかなえてくれるという伝説のボール。
これを探す為、ブルマがその一個を持っていた孫悟空と接触したことで、全銀河を巻き込む戦いとドラマの物語が幕を開けた。
本編では地球産と大元であるナメック星産の二つが登場。後に「」ではさらにその大元である神様産のものが登場した。

形状は、地球のものは野球ボールほどの大きさ。ナメック星はバスケットボールより一回り大きく、どちらも色はオレンジで中に赤い星が入っている。
この星の数でそれぞれ一星球(イーシンチュウ)二星球(リャンシンチュウ)三星球(サンシンチュウ)四星球(スーシンチュウ)五星球(ウーシンチュウ)六星球(リュウシンチュウ)七星球(チーシンチュウ)という風に区別して呼ばれている。

特に四星球は、悟空の育ての親の悟飯が持っていた形見ということもあって強い思い入れがあり、お守り代わりにしていたり息子の悟飯の帽子に着けたりと大事に扱う場面は多い。
逆に一星球ピラフ一味など、その章のラスボスが持っていることが多く、邪悪龍編でも最後の強敵として立ちはだかった。

球は特別な波長を飛ばしており、レーダーによって位置を把握することが可能。作中では探知機をドラゴンレーダーと呼称されている。
レーダーの開発には高い技術力が求められる。則巻千兵衛がレーダーを分解した際には「ほとんどわからない」とお手上げ状態となっていた。
ブルマが開発したドラゴンレーダーは手のひらサイズで位置もあっさり見つけられるほどに捕捉できるが、一方でピラフ一味やレッドリボン軍が開発したレーダーは部屋に設置する巨大なサイズであり、レッドリボン軍のレーダーは大まかな位置を把握するのがやっとと精度も悪い。
(なお星の数までは判別できず、四星球を探していた悟空が他の球を見つけて少し落胆したこともある)
深い海の底に沈んでいても電波は掴めるが、生物に飲み込まれて体内にある状態だと電波が遮られてしまいレーダーでは探知出来なくなる。こうなるとレーダー以外での探知方法が必要となる。

外見は水晶玉と大差ないが意外にも頑丈で、作中では桃白白の「どどん波」が直撃しても無傷で済んでおり、ナメック星のではフリーザの島ごと消し飛ばす衝撃波の後でも問題なく機能していた。
一方でヤジロベーがアクセサリー代わりに穴を開けていたりと、描写自体は結構曖昧。
またギニュー特戦隊に次々とドラゴンボールを奪われて取り返せないと見たベジータの「破壊しろ」という指示にクリリンが殆ど躊躇せずに実行しようとしたり、
ゴテンクスが誰もいないからという理由で地形を破壊する大規模な攻撃を行った際に、ピッコロは「人が居ないとはいえドラゴンボールが散らばっている。一つでも壊せばもう神龍は呼び出せない」と注意しているので破壊も不可能ではないと思われる。

誕生の経緯

元々はナメック星に伝わる秘術の一つ。
そのナメック星が大昔、大自然の災害に見舞われた時に住人の一人であるカタッツが、息子を災害から逃がすために宇宙船へ避難させた。
宇宙船は漂流しながらやがて地球へ着陸。紆余曲折あってその息子は神様となった。
その神様が、人々の希望や幸福を祈って作り出したのが地球産のドラゴンボールとなる。

勿論ナメック星人ならば誰でも、というわけではなく、龍族の天才児のみが扱える技。逆に言えば才能さえあれば年齢はあまり関係ない模様。
作中では神様、ナメック星の最長老、その後を託されたムーリ、後に地球の神となるデンデの4名がドラゴンボールを製作、管理している。

作成する場合、一から作るには約100日かかるが、以前使っていた物を引き継ぐのであれば神龍の模型を触媒に、専用の呪文を唱えるだけで石に力が宿る*1
神龍が殺されたり、管理する者が死んだりした場合も、引き継ぐ者がいればドラゴンボールそのものに影響は及ばない。
しかし引き継げる人材がいない状態で管理者が死んだ場合、ドラゴンボールも永久に効力を失いただの石ころになる。

一方で自然の摂理を捻じ曲げる能力であるためか、老界王神がその昔ナメック星人に厳重注意をしたこともあり、本編でも使う事さえ難色を示していた。
実際「GT」では余りに酷使し続けたために負のエネルギーが暴走、結果7匹の邪悪龍を生み出す事態となってしまった。

そのためナメック星で旅人がドラゴンボールを求めた場合、各地でボールを管理している長老が願いの理由、実力、知性を厳重に判定し、最後は最長老の許可を得て使用できるというものにしている。

叶えられる願いの条件や限界については別項で詳しく説明するが、
ドラゴンボールの創造者である神様や、その神様よりも戦闘力・使える能力・神格が桁違いに上の界王、界王神であっても
死んでしまった場合はドラゴンボールを使わないと復活できない などの上位存在が行えないことができたりもする、まさに奇跡の宝玉である。

願いのかなえ方と制約

ボールを7つ揃え、冒頭のセリフを叫ぶことで球から巨大な龍"神龍"が現れる(呼びかけるだけなら文言は何でもいい)。
この際、天候に関係なく周囲が真っ暗になる。
後は現れた神龍に願い事を言うだけ。かなえてくれる願い事の数は地球産は一つ(セル編以降から複数)。ナメック星産は三つ。

割と大雑把な願いでも大丈夫で、「〇〇に殺された人全員を蘇らせてほしい」といった内容でも、該当する人物全員が復活可能*2
加えてタイムラグもほぼなく、対象が何万光年離れた惑星であろうとも該当すれば即座に適用されるが、これは神龍の限界を超えかねない内容だったため「叶えられるかわからない」と前置きしていた。
なお、ちらりとしか触れられないのであまり顧みられないが実は死亡して1年以内に限るという制限がある事をフリーザ編で神様が明かしている。
つまりサイヤ人編の悟空は結構ギリギリのタイミングだった。*3
ただし、これは神様が界王の叶えたい願いの内容を「宇宙人も含めたサイヤ人に殺されたすべての者を生き返らせたい」に変えたいのかと誤解した際の発言なので、一人に限るならor地球に限るなら制限時間がない可能性もある。

「みんな元に戻して」など大雑把に願えば生命と物体の全てを修復できるのか、と一度検討されたこともあるが、これは神様の知識を持つピッコロでも迷うほど微妙なラインのようだ。
結局この時は可能不可能の前に前提が誤っていることを指摘されたため結論が出ることはなかった。

願いを叶え終えた後は、ボールは各地に散らばり一年間はただの石になる(電波も発しなくなるらしくドラゴンレーダーにも引っかからない)が、ボールの所まで飛び上がれる身体能力があれば飛び散る前に取ることも可能*4なので、舞空術が使えるなら誰でも出来るだろう。
ただ複数願いをかなえられるときは、一つだけ叶えて後は願いを言わないことで石になる期間をある程度短縮も可能。

劇中では実際に起こらなかったが、呼び出してから願いをかなえるまでに制限時間があるらしく、人造人間編で二つ目の願いを考える際には「早くしないと神龍が消えてしまうぞ」という発言がある。
複数の願いを一つ残して待機していると「願いはもうないのか」と神龍またはポルンガが聞いてくるので、それを聞いてもしばらく願いを言わなければ願い事はないと判断して飛び去ると思われる。
一つも願いを言わないまま時間切れの場合はもう1年待つ必要があるのか、それも不明。
ゲームや『超』では制限時間が過ぎてしまい、結局何も言えないままにドラゴンボールが飛び去ってしまった、というオチを見せることもあった。前者は願い事を迷ったせいであり、後者は悟空が願いを叶えようとしたところ仲間達が次々と現れ俺が私がとみんなが自分たちの願いを叶えるよう言い始め悟空がみんなの要求を叶えるため奔走している内に...といった理由である。

基本的に、比喩表現なく何でも願いを聞き届けてくれるが、下記の制約等出来ない願いも割と散見される。


  • 同じ願いは聞き届けられない。
言い換えれば「一度でも願いで死から蘇った生物は、以後神龍で復活できない」ということ。
サイヤ人編から発覚した情報で、メタ的に見てもの重さを軽減させない処置だと思われる。

ただしナメック星のは別で、何度も同じ願いを聞き届けてくれる代わりに「大勢の生物を蘇らせることはできない」。
これは龍族独自の仕様のようであり、デンデが地球産を引き継いだ時も最初は願い事の数は三つだったが、二つに減らすことで複数人の蘇生を可能にした*5

ほか、死亡関連だと蘇生できるのは死後1年以内の者のみ。それ以上経過した場合や、そもそも死因が寿命による場合も蘇生できない。
だが前者についてはそのルールが判明した直後に復活を1年待ってもらうという流れになっていることや、『復活の「F」』ではフリーザが死後数十年経っていたのに復活しており、
このことから「宇宙規模での集団蘇生についてのみ適用されるのでは」「蘇生は出来るが肉体が完全でなければ完全復活は不可」「デンデが作り直した際に死後の制限がなくなるよう改良された」「特別なケースでなければ1年経つと新しい生命体に生まれ変わるので蘇生不能になる」などの説が挙がっている*6
後者は例外的に「ある悪人と遭遇したことでストレスにより寿命が縮まった」というケースでは、その縮まった分はその悪人に殺害されたという判定がなされ、その分だけわずかながら復活することができる。
尤も劇中でこれを叶えた際、神様も「初めてのケース」として蘇生できるかどうかは不確かな様子であった。
また肉体の条件などもあり、序盤~サイヤ人編においては蘇生までに肉体が腐らないよう保存する描写や、肉体を伴ったままあの世に行った悟空が界王星で蘇生している描写があるが、
以降は神龍がサービスとして肉体と衣類がバラバラに吹き飛んでいても自動で再生してくれるシーンが多くなっている。
また蘇生対象が埋葬されている場合は、地面から這い出てくるような形で復活する描写もある。地面から這い出るほどの力が無くて、そのまま生き埋めの形で再度死亡した人はいないのだろうか


  • 管理者の力を超える願いは叶えられない。
簡単に言えばサイヤ人襲来時に「サイヤ人を消して欲しい」など、要は管理する側以上の力を持つ生物を直接操作、害するようなことも不可。「サイヤ人が乗っている宇宙船を破壊してほしい」なら叶ったかもしれない*7
ただし、これは「相手の意思関係なく強制するための制約」であるため、本人が自分で望んだことや、対象の相手からの了承を得た場合はその限りではない*8)。
これも強敵が出てきたときに「ドラゴンボールを使えばいいんじゃね?」といった逃げ道を排するものと思われる*9
また、かつてナメック星に異常気象が襲って壊滅した際にドラゴンボールを使って防げなかったのはこのためではないのかと亀仙人が推測している。


制約とは少し異なるが「死んでいない者を生き返らせる」といった矛盾した願いも拒否される。
この場合願い事の回数を消費せずに「まだ死んでいない」という情報は得られるので使い方によっては便利そうだが、ちゃんとした願いを言わないと時間切れと同様に願いは無いと見なされ消えてしまうのかもしれない。

願い事の中に相手の意思が関わる場合、向こうが拒否したという理由で願いを却下する時もある。
作中では、ナメック星から脱出した悟空が、ヤードラット星で修業したいために地球へ即帰還するのを断った他、漫画版の超でガスとの戦いでピンチに陥ったバーダックを惑星ベジータへ帰還させて救おうとするも本人が戦いの決着を望んだため断ったケースがそれにあたる。
しかし、ナメック星から悟空とフリーザ以外の生物を地球に飛ばした際は本人の意思確認をしている描写はない。一人一人確認するのが面倒だからか?




神龍

  • シェンロン
「さあ願いを言え。どんな願いも一つだけかなえてやろう」
作中最初に登場した地球産ドラゴンボールの神龍。大体神龍といえばこちらを指す。
全身緑色の鱗に覆われた巨大な東洋龍の姿をしており、瞳は赤色。常に全身から黄金のオーラを放っている。
詳しくは項目参照。


本編でかなえた願い事一覧

1.王様にしてほしい
実際には描写されていないが、ドラゴンボールのことについて悟空に語る際、ブルマの説明時に登場。
本編の何年前なのか、どんな人物が願ったのかなどは不明。*10


2.「ギャルのパンティおくれーっ!!!!!」*11
記念すべき本編初の願い事。願ったのはウーロン
単行本あらすじに延々とネタにされ続けている「つまらない願い」である。*12
一応これにも理由があって、当時の悟空一行はピラフ一味の罠にかかりドラゴンボールはすべて奪われた上に拘禁されてしまい、神龍を呼び出され世界征服の野望をかなえられようとする寸前だった。
しかし先に脱出したウーロンが、「あいつらより早く願いを言えばいいんじゃないか?」と閃いたためほぼ脊髄反射でとっさに出た願い事である。
これが功を奏し、ピラフの世界征服という野望はくじかれるという結果に終わった。
今後、ドラゴンボールは様々な脅威から世界を救っていくが、その原初がこれである。

この時落ちてきたパンツは白で、真ん中に赤いリボンをあしらったもの。現代の認識からするとかなり可愛らしい。
以後ピラフ城崩壊までウーロンはこれをずっと頭に被っていた。

この願いにより六星龍が誕生。 誕生の経緯を問われた際に赤っ恥をかいた。


3.「お お願いします… ボクの殺された父上を生きかえらせてください…!!」
初の死者蘇生に関する願い事。願ったのはウパ。
この時にボラは埋葬された地面から這い出てくるような形で復活し、胸に開いた傷は塞がっていた。
当時は蘇生するには肉体が必要だったということを裏付けるシーンである。
また今回はボラの蘇生のみを願っているので、他の桃白白レッドリボン軍による犠牲者、並びに桃白白に殺されたブルー将軍や仕立て屋は生き返っていない。

この願いにより二星龍が誕生。


4.「このわたしを若がえらせてくれ!! もっとも(パワー)にあふれていたあの頃にな!!!」
作中では初めて悪人サイドが願いを叶えたシーン。勿論、願ったのはピッコロ大魔王本人。
これにより全盛期以上の力を手にしたピッコロ大魔王は本格的な世界侵略を始めることとなった。
不老不死の方がよかったんじゃね?とは言ってはいけない。「現状の老体から不老不死を付与」にされたら目も当てられないし。


ちなみに、近くに隠れていた餃子がウーロンよろしく「ピッコロ大魔王をこの世から消してくれ」と先に言おうとしたが、こちらは阻止されてしまっている。
仮に叶った場合、ピッコロ大魔王=神様なので神様も消滅。ドラゴンボールも使えなくなり死んだクリリンたち武道家も永遠に生き返らない最悪の事態になる所であった。
また、この一件でまた同じことをしでかす輩が出てくることを警戒し、他の人間に願い事をさせないように神龍も殺害。以後神様が復活させるまでドラゴンボールは効力を失いただの石となった。
今回と前回の願いの間隔はほぼ3年なのだが、ヤジロベーが「一星球を3年前に拾った」と明言しているため読者が知らないこの期間にドラゴンボールが使われていないことが明確となっている。
ドラゴンボールが石になっている1年間のことは考えない方がいいだろう

この願いにより四星龍が誕生。


5.ピッコロ大魔王に殺された者たちを生き返らせてほしい。
ピッコロ大魔王を撃退した悟空の功績を認めた神様が、次の天下一武道会まで神殿で修行することを条件として特別にボールを復活させたことで叶った願い。
これにより、クリリンや亀仙人ほか、描写される限りではナムやギランほか多くの武道家たちも蘇ることとなった。
ピッコロ大魔王本人に殺された人だけでなく、彼に産み出された魔族に殺された人たちやピッコロ大魔王を封印しようとして失敗し力尽きた亀仙人まで生き返っているが、「間接的にピッコロ大魔王の仕業」と判定されたのだろうか。今回は誰かが願いを言うのではなく、現れた神龍が「願いはわかっている」と勝手に復活を実行したので、厳密な文章通りではない可能性もある*13。本来は1年間使えないはずだが、こちらも神様のサービスですぐ使えるようにしてくれた。


6.「では孫悟空のやつを生き返らせてくだされ」
ラディッツ戦にて道連れになった悟空を蘇らせるために使用。願ったのは亀仙人。
ただし、カリン様経由である程度の事情を聞かされたヤジロベーからの連絡により、悟空が死んでからすぐには使わず北の界王さまのところで修業を受け終わりサイヤ人たちが急襲したタイミングで使用した*14。この時のウーロンの代案から前述の「管理者の力を超える願いは叶えられない」ことが判明する。
この時肉体はあの世にあったので、ただ頭の輪っかが消えるだけに留まった。このせいで蛇の道(約1,000,000km*15)をまた逆戻りする羽目に。初走破にはおよそ半年もの時間を要したものの、悟空の成長により復路は界王様の推算で2日、実際には1日と3時間弱で完了した。

この願いにより五星龍が誕生。


7(ポルンガ-1).「ひとつめの願いでこのオレを生きかえらせるんだ!!」
ナメック星のポルンガでの最初の願い事。提案したのはピッコロ
これにより神様も復活したことで地球産のドラゴンボールも再び使用することが可能となった。


8(ポルンガ-2).「生きかえったオレをそのナッメクナメック星にとばしてくれ!!!」*16
同じくポルンガでの二つ目の願い。こちらもピッコロの提案、もとい嘆願。理由は、故郷で同胞を殺して回るフリーザへの敵討ち。
しかしこの時詳細な場所を指定しなかったために相対するのがかなり遅れてしまった。尤も、その分ネイルと同化しパワーアップという棚ぼたもあったが。これを最後に、最長老の寿命が来たためポルンガも消滅。
不老不死の野望が潰えたベジータが激昂するには...


9.「フリーザ一味に殺された者たちを生きかえらせてくれ!」
こちらは地球産のドラゴンボール。特に何も言われていないが悟空を蘇らせてからまだ2か月ほどしか経っていないはずなので、これは恐らくは蘇った神様が再びサービスで使えるようにしたものと思われる。
願ったのはミスターポポだが、発案者は界王様。地味にポポはドラゴンレーダーもないはずなのに神様復活から殆ど時間をかけず*17にドラゴンボールを集めている。
そもそもは「サイヤ人に殺された者たちを生き返らせてほしい」だったが、激化するフリーザとの戦闘を見かねた界王さまが、殺されたナメック星人たちの蘇生と悟空一行の避難も兼ねて案じた一計。
これにより「本来は自然死だが、フリーザ軍侵略のストレスで縮んだ寿命分」最長老も生き返ったため、ポルンガも復活。
そしてポルンガに残っていた三つめの願いでフルパワーになったフリーザと爆発するナメック星からの脱出を提案した。

ちなみに「悪人は除く」という条件は付けなかったため、これに該当するベジータも復活した。漫画版『超』ではさらにザーボンに蹴り殺されたフリーザ軍兵士・クランベリも復活していた事が判明している。
その一方で、ツーノ長老及び彼の村の住民は次の願いで地球に姿が見えなかったが、これは既にフリーザ一味を脱退していたベジータ*18によって殺されたために復活していないものと劇中で推察されている*19
ナッパ栽培マンに殺害されたヤムチャや天津飯も生き返らなかったため、サイヤ人達は初めからフリーザ一味に含まれていなかった可能性もあるが。その場合、ナッパが一瞬で壊滅させた東の都の住人も死んだままである。
また、クリリンは上記の通り地球のドラゴンボールで一度蘇生していたことから今回の願いでは復活できなかった。

これ以降、ドラゴンボールは「どう集めるのか」ではなく「どのタイミングで何を願うか」という戦略面での方向にシフトしていった節がある。

この願いにより一星龍が誕生。


10(ポルンガ-3).「フリーザと孫悟空というサイヤ人を除いた すべての者を地球に移動させてほしい」
上記の願いの地続き。最長老がテレパシーで伝達し、願ったのはデンデ。
本当は「フリーザを除く」だったが、どうしても決着をつけたかった悟空の頼みという事情もあってこの二人以外が地球へと送られた。
なお「ナメック星人」や「フリーザ一味以外」といった条件を付けなかったため、ギニュー(カエルと肉体の両方)も地球に転移している。カエルが移動できたという事はそれ以外の生物も地球に移動していたのだろうか?地味に地球の生態系にエラい影響を与えていそうである。


ちなみにこの時、フリーザが割り込んで「不老不死にしろ!!」と叫んだが、ナメック語ではなかったため結局聞き届けられることはなかった。*20最後の最後まで願いを言える場面に遭遇しながらも、結局叶えられなかったのは悪党らしい末路といえる。

その後、最長老はすべてを言い残し、改めて寿命を迎えた。

11(ポルンガ-4).「では まずナメック星で死んだ孫悟空とクリリンの魂をここへ呼んでちょうだい!!」
フリーザ戦ですべてが終わった後、地球でのポルンガへの願い一つ目。願ったのはブルマ。
「悟空とクリリンはナメック星で生きかえる… だがそのナメック星はもうないのだ……」
「宇宙空間だ…生きかえった瞬間にまた死がまっている……」と、二人の復活を絶望視していた界王様だったが、ベジータの「こっちのほうに魂だかなんだか知らんが移動させてから生きかえらせりゃいいだろ」という何とない助言を受けて出た願い事。

これにより、クリリンの蘇生は可能となったが、同時に悟空はまだ生きていたことを一同は知る。


12(ポルンガ-5).「クリリンくんを生きかえらせてちょーだいー!!」
クリリン、2度目の復活。
肉体どころか戦闘服もちゃんと復元してつけてくれるサービス精神である。まあ肉体だけ復活させたら素っ裸になるし。


13(ポルンガ-6).ヤムチャを蘇らせてほしい。

14(ポルンガ-7).餃子を蘇らせてほしい。
15(ポルンガ-8).天津飯を蘇らせてほしい。
16(ポルンガ-9).ナメック星人たちを別の惑星に移動させてほしい。
本当は「悟空を地球へ呼び戻して欲しい」だったが、ヤードラットでの修業を優先した悟空がその願いを却下。
自力で地球に戻ると神龍に言っていたため、ピッコロの提案で結局三つめの願いはヤムチャの蘇生となった*21

その後4か月してまたポルンガを使用。二人を蘇らせた後、最後の願いでナメック星人たちはポルンガとともに別の移住できる惑星へと移動していった。


17.「セルに殺された人たちを生きかえらせてあげてください!」
セル戦後、管理者が神様からデンデに代わって初の願い事一つ目。ここから地球のドラゴンボールで叶えられる願いも3つに増加。願ったのはヤムチャ。
第一形態からセルは多くの人間を殺しまくっていたため、かなりの人数が復活したと思われるが、その中に「過去同じ願いで蘇った」悟空は含まれていなかった。二つ目の願いで何とか悟空復活を模索する仲間たちだったが、当の本人から待ったをかけられたのでこの話は流れることに。その間神龍はずっと放置プレイを食らってた。

なお、セル以外の人造人間に殺された人々(ベジータが18号との戦いで巻き添えで殺したおっさん等)については復活させたのか描写されていない。仮に復活していなければ、人造人間編開始時点で19号とゲロ(20号)に殺害された人は死にっぱなしとなってしまうが、一方で17号に殺されたゲロも復活していないことになる。「悪人を除く」という注釈が無かったことや、『GT』でゲロが地獄にいることを考えると、少なくとも『GT』においては復活していないのだろう。
また、無から生み出されたロボットである16号も復活した描写はないが、後に別の願い(下記21)では同じくロボットの人造人間8号ことハッチャン(あとその後の時系列で無事が確認されたアラレちゃんやオボッチャマン達)も蘇っているので16号も人知れず復活していた可能性はある。
一方、17号はセルに吸収されたままセルが倒されたことで死亡しているが、ピッコロは次の願いを考える際に「17号も生き返っていておかしくはない(セルに殺されたと判定されうる)」としており、実際に生き返って物語の最終盤に姿を見せた。
また、界王様もこの時に復活できたのだが、悟空につきあうため復活を拒否しており、以降はずっと死にっぱなしとなっている。バブルスも生き返らなかったのは「人」じゃないからか


18.「せめて あのふたりのカラダの中にとりつけられている爆破装置を 取りのぞいてやってくれないか!?」
二つ目の願い。願ったのはクリリン。
元々は「人造人間の17号と18号をもとの人間にもどしてやってくれないか!!」だったが、二人の力が神の力を大きく超えている以上はそういう者の肉体の変化には干渉できないとして拒否された。地味にゲロの技術のトンデモっぷり
そこでクリリンが代替案として出したのがこれ。こちらは「本人の力とは無関係」ということで叶えられた。先に16号の爆弾除去にブリーフ博士とブルマが成功していたのが大きかったのだろう。
17号まで取り除いたのは、クリリン自身はあくまで二人の仲を案じての親切心だったのだが、これが思わぬフラグになるとは想像していなかったであろう…。

まあヤムチャの「彼女が欲しがっている多少高価なアクセサリーがほしい」よりかはマシであろうが(当人も冗談だと笑ってはいたが)。

ちなみにアニメ『Z』では上記の通り悟空復活のための願いを考える流れで、二つ目の願いの候補に「時間を死亡直前に巻き戻す」「自分たちを新ナメック星に行かせる(ポルンガを使うため)」が挙がっていた。
前者は自爆する前のセルも復活するから却下、後者は確実な方法だったと思われるのだがそこで原作通り悟空が割り込んできて復活を拒否している。


19.「きょう死んだ人達を生きかえらせてくれ! おっと!悪人は除いて!」
魔導師バビディの洗脳術により悪人に戻ったベジータが、悟空を挑発するために武道会にいた人間を殺して回ったため、彼らを復活させるために使用。願ったのはヤムチャだが、今回の騒動の事情を把握していなかったのと面倒だからという理由で「今日」という日付で指定された。
バビディによるとベジータの一撃で200人は死んだとされ、その後も数百人ほどの死者が出たと思われるが2つ分の願いは消費せずに済んだ。
恐らくは今回の騒動に関係ないところでたまたま今日病気以外で死んだ人たち(悪人除く)も生き返っていると思われる…が、その後の悪のブウによってサタン以外の全人類が死滅するので、一般人でありながら2度も死ぬ憂き目に遭っている…
ベジータは過去に神龍によって生き返ったため今回は復活できなかった。

これにより、ダーブラに殺されたキビトも復活したため、界王神や悟飯の復活に大きな助けとなった。
結果オーライとはいえ、ヤムチャの隠れたファインプレーである。
残りの願いは、ブウ戦にそなえて一旦なしとなり、神龍も解散させた。

この願いにより七星龍が誕生。


20(ポルンガ-10).「遠い星 地球が破壊され 消されてしまいました もとにもどしてください!!」
21(ポルンガ-11).「魔導師バビディが地球にやってきた日から死んでしまった人達を生きかえらせてください!うんと悪いヤツを除いて…!」
ナメック星のポルンガでの願い。願ったのはデンデだが、両方とも発案はベジータ。
(二つつ目は正確には「第25回天下一武道会の日」からだったが、説明が難しいため「魔導師バビディが地球にやって来た日」にされた。天下一武道会よりバビディが地球に来た日の方が先のため、ベジータの提案もきちんと満たしているが。)
悟空は悟飯たちの助太刀をと考えていたが、ベジータの答えはそれと全く異なるものであった。

ちなみに「ブウに殺された人々~」にしなかったのは、該当者にバビディやダーブラも含まれていることと、自身が殺した武道会の面々を慮ってのこと*22。ベジータは自分を「極悪人」と認識していたので生き返るつもりはなかったが、ポルンガからは極悪人認定されずに生き返ったため驚いていた。
また、アニメ版ではダーブラは天国に行った後に改心したが、生前が極悪人だったため生き返る事はなく、そのまま天国に残ることとなった。
また、クリリンの3度目の復活である。

22(ポルンガ-12).「い いま 界王神界で魔人ブウと戦っている孫悟空って人の体力をもとにもどしてあげることって できる!?」
これまでの消耗により元気玉を扱う体力が無かった悟空に対し、デンデが機転を利かせた願い事。*23
最後の最後でドラゴンボールが直接的に悟空を助けることとなり、ついに長きにわたるブウとの戦いに終止符が打たれることとなった。

「サンキュー!!ドラゴンボール!!!」


23.関係者以外の人々からブウに関する記憶を全て消してほしい。
正真正銘、本編での最後の願い。作中では直接描写はされず、モノローグ的に使用。アニメ版では地球のドラゴンボールによる悟空が言った願いとして描かれた。ブウと直接関わりの無かった人々に限定したが、それでもサタンが巨悪と戦った」という意識自体は朧気ながらも残り続けた。
以後生き残った善ブウは、ミスター・ブウとしてサタンとともに活躍することに。

なお、『オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』では魔人ブウという存在自体は人々に認知されている状態となっている。

この願いにより三星龍が誕生。



アニメオリジナル関連

順は劇場版シリーズ→『超』→『GT』。

1.リッチストンを消して国を元通りにしてほしい。
『神龍の伝説』にて。ゲストのパンジが宝石「リッチストン」で荒廃した国を救う為に叫んだ。
神龍は了承し、リッチストンを全て消し去って緑豊かな国へと戻した。
そしてボスのグルメス大王も…


2.ウパの父ボラを生き返らせてほしい。
摩訶不思議大冒険』にて。
原作同様、桃白白に殺されたために願った。
原作と異なる点は、ドラゴンボールが飛び散る際に、悟空が四星球を確保しなかった点だろうか。


3.ガーリックJr.を不老不死にしてほしい。
『Z』劇場版にて。願ったのはガーリックJr.
悪役がまさかの不老不死化してしまった稀有な例。
しかし強さはそのままだった為、本気を出した悟空とピッコロにボコボコにされてしまった。


4.Dr.ウィローを研究所ごと復活させてほしい。
『この世で一番強いヤツ』にて。願ったのはDr.ウィローの右腕Dr.コーチン。


5.山火事で焼失した森を元に戻してほしい。
『地球まるごと超決戦』にて。願ったのは悟飯。
序盤で起きた大規模な山火事で住処を失った動物達を思っての事だったが、これにより出火元だったクラッシャーターレス軍団の無人偵察機が起動。惑星全ての栄養を吸い尽くす「神精樹」を植え付けられるもドラゴンボールが使えない状況に陥ってしまった。


6.スラッグを永遠に若返らせてほしい。
超サイヤ人だ孫悟空』にて。願ったのはスラッグ
皺だらけの老人が筋骨隆々な偉丈夫に。


7.「神龍…お願い!たすけて!!」
『危険なふたり!超戦士はねむれない』にて。願ったのは悟天。
復活したブロリーに追い詰められ、集めていた*24ドラゴンボールへ思わず願ったその時…
誤解の無いように言うと、神龍は出てきておらずドラゴンボールへである。

神龍に願ったわけでもないのに願いがかなったという特異な例。あまりに特異過ぎて本当にかなっていたのか幻だったのかすらさだかではない。
そもそもアイツは前作でドラゴンボールの助けなんて関係なく助けにきているし
一応ドラゴンボールは光っているし、その後世界中に飛び散っているので何かが起きたのは間違いなさそうなのだが……。

この前にも「神龍に倒してもらう」とドラゴンボールをあてにしていたが、悟天は「出よ神龍」という文言を知らなかったのでボールを前に拝む謎行動を見せている。どの道、神や神龍の力を遥かに超えるブロリーは倒せまいが…

ちなみにドラゴンボールでブロリーを何とかしようとしたのはゲーム『超武闘伝2』が初出だったりする(後述)。


8.オルゴールの封印を解いてほしい。
『龍拳爆発!! 悟空がやらねば誰がやる』にて。願ったのは悟飯。
謎の老人ホイから依頼され、封印されていた勇者タピオンが復活した。
しかしホイの真の狙いはタピオンに封印されていた幻魔神ヒルデガーンを蘇らせる事だった。


9.ハッチャン(人造人間8号)を体内の爆弾を取り除いたうえで生き返らせて欲しい。
『最強への道』にて。願ったのは悟空。
ブラック補佐の乗る巨大ロボとの戦いで大破したハッチャンを復活させた。
何気にロボットであるキャラの明確な復活描写である。


10.自分たちをうんと若くして欲しい。
一応、『神と神』にて該当。直接描写はされていないが、ピラフ一味が叶えた願い。
しかし、若返りすぎて赤ん坊にまで戻ってしまったため、映画内では一味全員が子供としての登場となっている。
何気に『GT』1話で悟空を子供に戻した願いのセルフオマージュでもある。
漫画版『超』での未来トランクス編では人造人間17号・18号の来襲直後に叶えたとされている。


11.超サイヤ人ゴッドの事を教えてほしい。
『神と神』にて。願ったのは悟空。
破壊神ビルスに対抗する為、唯一闘えるとされる超サイヤ人ゴッドの情報として、ナメック星に伝わる伝説の書に記載されている超サイヤ人ゴッドの作り方を教えてもらった。


12.フリーザを蘇らせて欲しい。
『復活のF』にて。願ったのはソルベ。
弱体化が進むフリーザ軍を立て直す目的でフリーザを復活。
死後、既に10年以上もの月日が流れている事もあり、バラバラの肉片状態での復活だったが、その類稀な生命力でバラバラ状態でも生存。
その後、メディカルマシーンに入れられた事で肉体が元通りになり、完全復活を果たした。
ちなみに死んだ時はサイボーグ状態だったのだが、メディカルマシーンから出た後はメカ部分は消失している。

13.100万ゼニーおくれ!
『復活のF』にて。願ったのはシュウ。
地球のドラゴンボールで二つの願いを叶えられる事で、ソルベは「やっぱりパパフリーザ様(コルド大王)も蘇らせた方がいいかな…」と考えるも、
シュウがこの願いを咄嗟に叶えた事でお流れになった。
最も、当のフリーザからは「生きていたら色々とうるさいですからそのままにしておきましょう」と放置された。ひでぇ。

ちなみに100万と微妙に半端な金額なのは「これくらいあればしばらくはごちそうにありつけそう」だからと妙に庶民じみたものである。
また、かつて自分たちがやられた「先に願いを叶えられた」行為を自分たちがやっているのもポイントである。
「超」ではマイが追加で「世界一のアイスが欲しい」と願った(保冷剤はサービス)。

14.ブロリーを元いた星に帰してほしい。
『ドラゴンボール超 ブロリー』にて。願ったのはチライ。
ゴジータに押され始めたブロリーを見かねて叶えてもらった。
トドメの一撃の寸前でかろうじて、ブロリーが長く過ごしてきた小惑星バンパに転送され事なきを得た。

15.ピッコロの潜在能力を引き出す。
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』にて。願ったのはピッコロ。
悟空とベジータがウイスのもとで修行を行っており、地球に不在の中
レッドリボン軍が活動を再開、新しい戦力であるガンマの戦闘力を鑑みて願った。
結果としてピッコロは桁外れのパワーアップを果たす(神龍曰く「少しおまけした」との事)。

16.お尻をもうちょっとキュッと上げてもらう。
17.まつ毛を2ミリくらい伸ばしてもらう。
『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』にて。どっちもブルマが願っている。
ピッコロは潜在能力の開放だけができればよかったため
2つほどの願いは好きにすればいいとブルマに言ったためにこんな願いになった。
ちなみに叶えた後になって「悟空とベジータを地球に呼び戻すように願えばよかった」と両者は気づいたのであった。

18.悟空を子供の姿にする。
『ドラゴンボールGT』にて。
究極神龍での最初の願い。願ったのはピラフ。
正確にはピラフが「悟空が小さかったら負けなかったのに!」と愚痴をこぼしたのを神龍が願いと勘違いしたことによる。
当の悟空は子供の姿の自分を全く気にしなかったが。
ここから、ドラゴンボールGTの物語は幕を開ける。

19.地球のそばにツフル星を蘇らせる。
『ドラゴンボールGT』にて。
究極神龍での2回目の願い。願ったのはベビー
究極ドラゴンボールを用いたため、再び宇宙中に散らばってしまい、悟空たちの苦労は水泡に帰すこととなった。
不幸中の幸いというべきか、地球人からはサタンの助力もありツフル星へ避難させる事でひとりの犠牲も出さずには済んだ。だが…

20.究極ドラゴンボールの副作用で爆発した地球を蘇らせる。
『ドラゴンボールGT』にて。
ナメック星のポルンガでの願い。願ったのはムーリ。

21.邪悪龍の事件に巻き込まれ、死んでしまった人々を生き返らせる。
『ドラゴンボールGT』にて。願ったのは悟空。
願いを叶えたあと、神龍は悟空と共に何処かへと去っていった。
地球は荒廃したままであり、トランクスは「神龍はドラゴンボールに頼らずに地球を復興できるか試している」と推測している。
クリリンの4度目の復活。
描写はないが、17号も生き返っている。
時系列上におけるドラゴンボールの最後の願いである。*25


因みに『復活のフュージョン! 悟空とベジータ』でも神龍は呼び出されたが、死者が蘇る異変は閻魔大王の管轄なため手出し出来ず、そのままずっと願い事を待っていたというオチを飾った。


本編以外で登場した別のドラゴンボール

  • 究極のドラゴンボール
「GT」にて登場。球が真っ赤で星が黒に染まったドラゴンボール。神殿の奥底で封印されていた。
神様が悪の心と分離する前に作ったもので、出てくる神龍も真紅かつ一回り巨大。要は超強力なプロトタイプにあたる。
叶えられる願いは1つ。

地球産のより願える力の範囲が広がった代わり、1年以内に集めきらないとその惑星が爆発するというとんでもない代物。
しかも散らばる距離も宇宙規模という欠陥品であった。
作中一話にて、ピラフ一味が偶然このボールを使ったことでGTの物語が幕を開けた。

このボールの存在が、『GT』の世界におけるその後のピッコロの生き方に大きな影響を及ぼす。

なお、願いを叶えた後は宇宙各地に散らばるのみで石化はせず、ドラゴンレーダーによる探知が可能であり、集めさえすれば期間を置かずに何度でも使用が可能である。


同じく「GT」での要素。
ドラゴンボールには願い事をかなえる毎に「マイナスエネルギー」をため込むという特性があった。
本来なら何百年かけて浄化させるエネルギーが、短時間で酷使しまくったため暴走し、邪悪龍を生み出すこととなった。
劇中でも老界王神が懸念していた内容の正体であり、前に発生したときは銀河中が蝕まれる事態に陥ったとのこと。
詳細は該当項目も参照。


  • (スーパー)ドラゴンボール
こちらは「超」で登場。
龍神ザラマが作成したもので、ナメック星産の始祖に当たる存在。
これに至ってなんとボールの時点で惑星一個分*26の大きさで、現に最後の一個は第6・第7両宇宙間にある「名前のない星」そのものだった。当然呼び出す(スーパー)神龍も大きく、なんと複数の銀河を巻きこむレベル。
姿自体は東洋龍をベースに、巨大な翼が生えて体全体が煌いている。

呼び出す呪文は「出でよ神の龍 そして願いを叶えてちょんまげ」と神の言葉で唱えること。
神の言葉は漫画版、アニメ版で微妙に違う*27がどちらも最後に「チョンマゲ」がつく。
言葉も神様が使う言語を使う必要があるため、少なくとも地球産よりかは気軽に使える類ではない。
願える数は1つで、使うと1年間機能しないのは共通。

その分願いのパワーは上記のもの全てを上回っており、遥か昔に滅びた惑星とその文明、さらには全王に消された宇宙7つすら蘇らせる上、界王神クラスにも容易に影響を与えられる力を持つ。

  • シリアル星のドラゴンボール
漫画版「超」の「生残者グラノラ編」で登場。シリアル星に住むナメック人のモナイトが作ったドラゴンボール。
サイズはピンポン玉くらいと小さく、一星球と二星球の2つのみから成る。
ドラゴンレーダーが無い事や小さいため見つけ出す事は困難であり、一星球はモナイトが保管していたが、二星球は40年間発見されていなかった。
グラノラはモナイトの家に厄介になっていた事と、偶然テレビに映った二星珠を見た事で集める事が出来た。
出てくる龍はウーパールーパーに似ている。

呼び出す呪文はナメック星のドラゴンボールとほぼ同じだが、「ポッポルンガ」の部分が「トットロンボ」となっている。
呪文はナメック語であるが、願いは通常の言葉で良い。
叶えられる願いは1つ。言われた願いを叶えられない場合、代案をデメリット含めて教えてくれる。
そのため、地球のより融通が利く分優秀だと言われることも。
また、究極のドラゴンボール同様石化せずに散らばるのみでデメリットも存在しない。

最終的にこのボールの強力さを危惧したモナイトの手で封印されることとなった。

  • 暗黒ドラゴンボール
ゲーム「スーパードラゴンボールヒーローズ」で登場。
暗黒魔界の魔導師であるメチカブラを全盛期の姿に戻すことを目的とするトワが、デンデを洗脳して作らせたドラゴンボール。球の色は深紅で星は真っ黒。

ドラゴンボール自体に他者への寄生能力があり、これを身体に埋められた者は魔の力による強大なパワーアップと引き換えに暴走状態に突入する。
このドラゴンボールで出てくる暗黒神龍は真っ黒な身体が特徴の凶悪な容姿で口調が荒く、それなりの戦闘力も保有している模様。
叶えられる願いの範囲は広いが、強大な魔力を持つ存在には自身の力が届かないので叶えられないと言い出すなど、干渉の限界はある模様。


ゲーム版での扱い

当然ながら、ゲームシステムの一つとして古くから登場している。

流石にプレイヤーが自由な願いを……とはいかないが、「提示されたメニューから解禁したい要素を選択する」というシステムが取られる。
この時、原作通りの「どんな願いも〜」の台詞が神龍にあると選択式なので言ってることが矛盾してしまうというのは割と突っ込み所。

神龍の謎』では「ギャルのパンティーを拝む」「タイトル画面の神龍を動かす」「ぱふぱふがしたい」等、
変にふざけた願いが多く、実用性があるのはHPが増加する「パワーアップしたい」ぐらい。
よりによってクリアした後の願いには一つも実用性がない。

Sparking!』シリーズでは、マップのある画面なら隠しアイテムとして登場し、7つ集めると隠しキャラや隠しステージなどが1つ解禁されるといった仕様。

『ファイターズ』では、バトル中に条件を経て集めることで戦闘を有利にできる願いを叶えることができる。

非対称型対戦ゲーム『ブレイカーズ』では、7つ全て集めた上で祭壇に捧げ呼び出す必要があり、呼び出した陣営側を有利にできる願いを叶えられる。(パワーアップ、回復等)
基本的にパワーアップが選ばれるが、フリーザが願いを叶える場合にのみ選択肢に原作よろしく「不老不死にして欲しい」が出現し 無敵 になることができる。
またパワーアップの際もレイダー側ベジータの場合は「満月を出して欲しい」という専用テキストになる。地球の月は亀仙人が消滅させており、ナメック星は太陽が3つあってそもそも夜が来ないせいだろう。
サバイバー側にとってはレイダー討伐に必須であり、レイダー側もパワーアップされると窮地に追いやられるため、ナメック星さながらのボール争奪戦が繰り広げられる。

上記のパターン以外では大抵の場合「死んだ仲間を生き返らせる」という強力なスキルとしてドラゴンボールが登場することも。
クロスオーバーゲームである『ファミコンジャンプ 英雄列伝』では死んだ仲間を蘇らせる事が出来る。要は「ファイナルファンタジー」で言うフェニックスの尾のポジション。
後に時代が進み、「IF」が登場するとストーリー上でも熱い展開を生み出したりオチ要因になったりと物語上でも出番が見受けられた。

そんな中でも特異な扱いだったのが初RPGである『大魔王復活』。
この作品ではピッコロ大魔王編をベースにしているにもかかわらず、ドラゴンボールはゲームオリジナルのダンジョンである秘境コンペイの殿堂の扉を開けるための鍵となっており、願い事を叶えるのに使わない*28
このため、クリリンはドラゴンボールを使わずに生き返っている

また『超武闘伝2』ではルート次第で銀河戦士がブロリーを手下にするためにドラゴンボールを集めていた。
ドラゴンボールを集めている事を察知した悟飯達がボール集めを邪魔した上で銀河戦士を打倒したため、ドラゴンボールは銀河戦士により荒廃した地球を元に戻すのに使われた。そしてその後に現れて都市一つ壊滅させるブロリー

PSPの『真武道会』のアーケードモードは操作キャラクターがEDでドラゴンボールをそろえ、それぞれの願いをかなえてもらうものになっている。
…が、このゲームのEDの神龍は
  • 不老不死の願いが叶うので「部下にもボーナスを上げたい気分」と言ったらそれを願い事と解釈(死者にも特別サービス)
  • まともに喋れないどうやって呼んだんだので閻魔大王に取り計らってもらうからと説明して勝手に去る
  • ひたすら「カカロット」と叫んでいるので「カカロットが欲しい」と解釈して悟空召喚
  • 時間切れ
など、全体的にはっちゃけている。一応、まともに願いをかなえたり、「お前はその願いを自力で達成できる力を持っているはずだ」と励ますなど、真面目なものもあるのだが。

アーケードゲーム『ドラゴンボールZ2 SUPER BATTLE』には悟空が両手を広げて頭上に七つの青い光のボールを浮かべた後かめはめ波の構えに集めて青い光の龍を発射する超必殺技シェンロンが登場。
明らかに異質な技だがゲームの性格上詳細な説明はなく、特殊ボイスも用意できなかったのか通常エネルギー弾と同じ「波っ!」だけ。

外部作品での扱い

ご存知鳥山先生の代表作、『Dr.スランプ』の平成版アニメ。
ドラゴンボールとのクロスオーバー回にて、子供時代の悟空本人と共にドラゴンボールが登場した。
悟空とアラレちゃん、自分勝手な願いを叶えたいペンギン村の人々、敵役のマシリトにゲストのブルー将軍まで交える大混戦でドラゴンボールの争奪戦を行う。
この時、ブルー将軍のもとにドラゴンボールが揃ってしまうが、ブルー将軍と配下のムラサキ曹長別々の願いを同時に唱えたために神龍が願いを承諾できないという事態が発生した。
ちなみに、最終的にそのドラゴンボールで叶えられた願いは……

ONE PIECE』とのコラボ漫画。
「奇跡の球」名義で登場。ある男の「王様になりたい」という願いを叶えるために使われた。
また、この漫画では神龍の「願い」についても描かれている。

ほぼそのまんまのアイテム「ズルズルボール」が登場する。
どんな願いも叶えるところも同じだが、物品や死者蘇生の場合、粘液まみれにしてしまうという妙なデメリットが存在する。

余談

元ネタとなったのは仏教の伝説の竜王が持つという願いを叶える真珠「如意宝珠」に、
「七つ集める」のは滝沢馬琴による江戸時代の小説『八犬伝』と黒澤映画『七人の侍』から。

悟空が持っていたのが四星球だった理由は、鳥山先生曰く「一や七だと都合が良すぎるから」らしい。

PDAの「Palm」シリーズに採用されているCPUは「Dragonball」という名称がつけられている。
これはCPUが内蔵する補助回路が7つある様を七星球に見立ててつけられたとのこと。





「さあ願いを言え。どんな願いも一つかなえてやろう」
「追記・修正しておくれーっ!!」

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最終更新:2024年04月03日 16:52

*1 神様はドラゴンボールを復活させる際、ミスター・ポポが直した模型に指から放った光だけで元通りにしていた

*2 注意を入れない場合、悪人も蘇る

*3 それでもサイヤ人の襲来は亀仙人達の予測より1ヵ月以上早いとされているのでそれくらいの余裕はあったと思われる。

*4 少年時の悟空はこれで祖父の形見である四星球を確保したこともある

*5 同じ願いを聞くことは引き続き不可能

*6 1年ルールが判明した際に神様は「過去に他の星でサイヤ人が殺害した人々も含めての復活を希望なのか」と尋ねていることや、蘇生したフリーザは肉体がバラバラだったので生きた細かい肉片として復活したことによる。

*7 公式ギャグ漫画『ドラゴンボールSD』では実際にウーロンが提案しているが「それは可能だが、話が続かなくなってもいいのか」と返された上でブルマからも「私の運命の相手が乗ってたらどうするの」と、本作らしいメタなギャグで却下されている。

*8 前者は映画のスラッグの若返りが該当する。もしかしたら本編のフリーザ様は逆に願いで殺されていたかもしれない(ポルンガはナメック語で言わないと願いが叶わないため、騙されて逆に死んでいた可能性がある

*9 作中でも実際ウーロンが提案したが、神龍が却下した

*10 亀仙人が三星球を見つけて首飾りにしたのは本編開始の100年前なので少なくともそれ以前。

*11 初出である1980年代における「ギャル」とは単に「若くてかわいい女の子」くらいの意味だった点に注意。

*12 子供向け雑誌では“おかしをください”に変更されている。しかしウーロンが頭にパンティーかぶってる姿はそのまま。

*13 アニメ版では視聴者に誰が生き返ったのかが分かり易い様に、ブルマが「ピッコロに殺された私たちの仲間たちを生き返らせてほしい」と願いを言った後、ウーロンが「クリリンや亀仙人、それに餃子」と生き返らせる者を明確に言い、神龍が願いを叶える直前にヤムチャが「それにピッコロに殺された大勢の罪のない人たちも一緒だ」と付け足している。

*14 悟空は界王星に辿り着くのに半年かかっていたため、仮にすぐ使用していた場合は辿り着けずに餓死していた可能性がある。

*15 現実の地球約25周分に相当

*16 初版の誤植。以後の展開を大きく変えるシーンなのにこれだと妙に間抜けである…

*17 作中の時間経過具合から、数時間も経っていない可能性が高い。

*18 その為ベジータによって処刑されたナッパも生き返らなかった

*19 一説にはポルンガが複数人蘇生が可能なように強化されたのはこの村人達を生き返らせるためだったという説もあるが、推測の域を出ない。

*20 ちなみにPS2ゲーム版『Z』のIFストーリーでは本当に不老不死を叶えてしまうというフリーザ大勝利エンドが用意されている。

*21 ヤムチャを最初にしたのは天津飯と餃子は一緒に生き返らせた方がいいだろうという配慮による。

*22 上述したようにその面々はヤムチャが蘇らせているため、杞憂といえば杞憂ではあったが。一方で、この願いのおかげでライフル銃の男と召使いに殺された人々が生き返ることができた他、たまたまバビディ一味の潜伏先の近くに住んでいたせいで殺されてしまっていた一家やバビディに殺された天下一武道会の係員も復活できたと思われる。余談だが上記のツーノ村の面々が生き返り損ねた理由を推測していたのはベジータ本人。当時は反省の色はなかったが、後の『超』では「ナメック星人には昔迷惑をかけた」と言っていたくらいなのでこの時点では何かしら思うところがあった模様。

*23 アニメ版「Z」では元気玉がブウに押し返されそうになったところでベジータがやむを得なかったとはいえ「既に限界まで元気を送っている地球の人々にもう一度元気を送るように呼びかける」ことをサタンに命令。しかしサタンも地球の人々の生命に危険が及ぶことからこれを拒否。焦っていたベジータは「また死んでしまった連中もまだ願いが一つ残っているからそれでもう一度生き返らせる(意訳)」と声を荒げたところでこの願いに思い至り、デンデに呼びかけるという流れになっている。

*24 トランクスはおもちゃがほしい、悟天は食べきれない程食べたい、ビーデルは神龍が見たい

*25 ちなみに後日談である『悟空外伝!勇気の証しは四星球』では100年ぶりにドラゴンボールが出現しており、明言はされていないものの管理者であるデンデはその時代でも生存している(か後継者を見つけた)事が窺えられる。

*26 直径にして37,196.2204km

*27 漫画版では文字を一文字ずらして言う。アニメ版では文字を逆さに言う。

*28 ピッコロ大魔王を若返らせる事もない。