光戦隊マスクマン

登録日:2012/04/02(月) 23:32:31
更新日:2022/06/09 Thu 21:22:38
所要時間:約 7 分で読めます







人の体には、未知の力が秘められている。

鍛えれば鍛えるほど、それは無限の力を発揮する!



MASKMAN



光戦隊!

!!



『光戦隊マスクマン』とはスーパー戦隊シリーズ第11作目。
1987年2月28日から1988年2月20日まで全51話が放送された。

オカルト拳法をモチーフとし、そこに『ロミオとジュリエット』を彷彿とさせる”敵味方に引き裂かれた男女の愛”という要素を加えた作品。
そのため「『鳥人戦隊ジェットマン』の先駆け」と見る向きもある(奇遇にも、主題歌を唄っているのはどちらも影山ヒロノブ)。

各種マシンや装備などのデザインは評価が高く、また、これまで主にメタルヒーローシリーズでしばしば使われていたワイヤーフレームによるSFXが大胆に採り入れられている。
3DCGで描写されるOPのタイトルロゴは、当時度肝を抜かれた人も多かったのではないだろうか。

また、これまで2台や3台のメカによる合体で構成されていた巨大ロボが5台による合体となり、5人の戦士一人一人に専用マシンが与えられた初めてのスーパー戦隊である。
同様に5人の専用武器のなりきり玩具が出たのもシリーズ初である。

他にもこれまでの作品は「第1話の時点でとにかく何でもかんでも見せ場を詰め込む」という描き方が主流であったのに対し、
本作は世界観の説明、変身プロセスの体得、スーパーマシンの確保などの過程が数話に渡って描写されるという描き方がなされた。いずれにせよ第1話が詰め込み過ぎなのは従来と変わんないけど
こういった構成は次回作『超獣戦隊ライブマン』など後年の様々な戦隊作品で採り入れられることとなる。

開始早々いきなり姿を表す謎のマッチョマン、半身が機械で出来た仏像、座禅を組んで空中浮遊など、色んな意味で印象的なOPは今なおネタにされる。

ナレーターには同じテレビ朝日の『タモリ倶楽部』のナレーションでおなじみの武田広が起用された。

主題歌を作曲したのは、元ジャッキー吉川とブルーコメッツのメンバーにして『機動戦士ガンダム』の「哀戦士」などでアニソン界とも縁が深かった井上大輔氏であり、4年連続で歌謡曲・ニューミュージック畑の人間が抜擢された。
歌唱は『電撃戦隊チェンジマン』以来2年ぶりの担当となる影山ヒロノブ(『チェンジマン』の時は「KAGE」名義)。

劇伴音楽は劇場版『超人ロック』やイメージアルバムシリーズ「グイン・サーガ」等で知られる淡海悟郎を起用。
氏が東映特撮に参加したのはこれが唯一であり、シンセサイザーをふんだんに盛り込んだ壮大で神秘的な楽曲群はシリーズの中でも独特の存在感を放っており、
使用BGMが話数によって変わるのが特徴(後に登場するジェットカノン、ギャラクシーロボ等のBGMは固定されている)。

キャラクターデザインは『科学戦隊ダイナマン』から『超新星フラッシュマン』を手掛けた出渕裕に代わり、『ジルオール』シリーズの末弥純に加え、新貝田鉄也郎・森野うさぎ・秋恭摩の3人からなるデザイナーグループ「いちごはうす」が担当した。
余談だが、『太陽戦隊サンバルカン』以来のサブタイトルが2行表示の回が複数ある*1

長らく東映特撮YouTube Officialで配信されなかったが、2019年11月より毎週金曜に待望の配信が開始された*2


◎あらすじ



1987年・初春


とあるレーシングサーキットで、F1レーサー・タケルを擁する「姿レーシングチーム」が今まさにレースに挑んでいた。
ところが、そこに、謎の女性・美緒が突如として乱入。必死になってタケルの車を止めに掛かった。
美緒はタケルの恋人であり、二人はマンホールの中から姿を現したところを偶然鉢合わせになるという奇妙な経緯から出会った間柄であったが、すぐに意気投合し、とても仲睦まじいカップルとしてこれまでを過ごしてきた。
彼女が言うには、「地底帝国チューブ」が攻めてくるのだという。
チューブとは、人類が未だ足を踏み入れた事のない地底世界を統一した覇者であり、その首領である地底王ゼーバが地上世界の征服を宣告したのだ。
美緒の訴えによりレースを離脱したタケルは、二人でバイクで逃避行を始めたが、まるでその動きを予知していたかのように、チューブのアングラモン戦闘機が二人めがけて爆撃を開始。逃げきれなかった二人は地割れへと呑み込まれ、美緒は自分の身に付けていたペンダントをタケルに託すと、蟻地獄のようなトラップに引きずり込まれて姿を消してしまった。

実は、美緒は元々地上侵略の足掛かりとしてゼーバが送り込んだスパイであり、その正体はイアル姫という地底界の王女であった。
しかし、タケルとの交流を経て考えを改め、帝国の方針に背いたため、制裁を受けることとなってしまったのだ。

圧倒的な力で地上を意のままに蹂躙するチューブ。しかし、そこに4体のスーパーマシンが突如として現れ、アングラモン戦闘機を次々と撃ち落とすと、その中から4人の戦士が姿を現した。
そして、後からもう一人の戦士も合流。
その正体は地割れから生還したタケルであり、姿レーシングクラブのメンバーである5人の若者の正体は、実は地底帝国チューブの侵攻を予期して結成されていたスーパー戦士・「光戦隊マスクマン」だったのだ。

見事チューブの地底獣らの撃退に成功してみせるマスクマン。
5人は、自らの指導者である姿長官に大喜びで勝利を報告しに行くが、逆に一喝されてしまう。
姿長官が言うには、あれらはチューブが擁する戦力のほんの一部に過ぎず、そして、マスクマンもその真価をまだ引き出せていないというのだ。

マスクマンの力の源とは「オーラパワー」。
マスクマンの5人が姿長官に召集され、表向きは姿レーシングクラブとして活動しながら、これまで鍛錬を重ねてきたのは、何よりも、その「オーラパワー」の素質を見込まれての事であった。

地底王ゼーバのパワーは凄まじく、その妖気によって早くも暗黒の地底城を地上に発現させ、たちまち世界中を凍える闇の世界へと作り替えてしまった。
早くオーラパワーの極意を会得し、マスクマンの真価を発揮させなければ、チューブの地上制圧は時間の問題となってしまう。
しかし、タケルは美緒を想うあまり心をかき乱され、“雑念”をなかなか捨てきれず、修行はなかなか完成しない。
その間もチューブの猛攻は止むことを知らず、もはやこれまでと思われたその時、5人は絶体絶命の危機に追い込まれた(敢えて自ら危険な状況へと飛び込んだ)ことによって、遂にオーラパワーの発現に成功。
オーラパワーを伴う必殺技を扱えるようになったことで、暗黒の地底城の妖気も打ち破ることが出来た。

過酷な特訓と戦闘の末、見事オーラパワーを目覚めさせたタケル達5人。
果たして、人の体に秘められた未知の力で、チューブの野望を打ち砕き、そして、美緒(イアル姫)ら心ある人々を救いだすことは出来るのだろうか!?


◎登場人物


【光戦隊マスクマン】

鍛錬の末オーラパワーを身に付けた、姿レーシングチームの若者たち。
苗字は設定されていない*3
オーラパワーは精神力によって大きく左右される性質を持っていることもあってか、基本的にメンバー全員が無茶をしがちで、長官もそれを黙認することが多く、長官の方からメンバーに無茶振りする機会も多い。
姿レーシングクラブは“仮の姿”ということになるが、姿長官も含めレーシングチームとしての仕事に誇りや愛着が無いわけではなく、マシン開発や自分たちを応援してくれる子どもとの交流はとても積極的に行なう。
なお、このマスクマン、演じた俳優・女優が比較的早くに全員引退したというありがたくない称号があったりする(おそらく、今後もスーパー戦隊シリーズで唯一の事例となるものと思われる)。

  • レッドマスク/タケル (演:海津亮介)

「負けられない……!美緒を助けるまでは、死ぬものか!!」

美緒……君と別れて1年、君はずっと冷たい氷の中で閉じ込められていた。許してくれ……これまで何もできなかった俺を。だが、今こそ助けてみせる! 俺の、この手で!!

マスクマンのリーダーで23歳。普段から私服が赤のジャケットという、そりゃ戦隊レッドになるのも当然だわと言いたくなるような恰好をしている。
空手を得意とし、5人の中では最も強いオーラパワーの持ち主。
マシンの操縦にも長けているため、姿レーシングチーム時代ではレーサーを務めていた。
本作のストーリーは殆ど彼を基軸として回っていると言っても過言ではないため、シナリオ上でも戦闘シーンにおいても絶対的な存在感を発揮することが多く、単独での魅せ場は歴代戦隊レッドの中でも特に多い部類に入る。
5人の中では最もオーラパワーが強く、地球に迷い込んだM15惑星の少女ロロとシンクロするほどだった。
正義感が強くどんなピンチにも挫けない、まさに熱血漢と呼ぶに相応しい男だが、瞬間湯沸かし器と揶揄するほど頭に血が上りやすいのが玉に瑕。
特に、恋人である美緒の事が絡むと暴走し、名実共にチームの中心人物だというのに他のメンバーの足を特に引っ張りがちという、これまでのレッドにはない個性を持っている(後の天堂竜に近い)。
とあるエピソードで「22歳になるまで敗北というものを知らなかった」と独白していたことから、もともと身体能力や格闘の技術は高かったらしい。
小さい頃はキカイダーごっこが好きで、近所からも「鼻つまみ者」呼ばわりされるほどのワンパク坊主だった*4
戦う際は、おもに「アチョーッ!」「ハイヤーッ!」といった掛け声を発するが、別に裏声(怪鳥音)だったりはしない。
演者は前年の『フラッシュマ]』に始まり、『五星戦隊ダイレンジャー』ではメディア魔術師を演じるなど、80~90年代にかけてのスーパー戦隊で頻繁にゲスト出演していた。
俳優を辞めた後はラーメン屋の店主になった。
使用武器:マスキーブレード
必殺技:レーザーアロー、マスキーブレード・オーラ斬り、マスキークラッシュ、ゴッドハンド


  • ブラックマスク/ケンタ (演:草刈滉一)

「俺はケンタ!ブラックマスク!俺達の夢は地球の平和を守り、F1レースでチャンピオンになることだ!!」

マスクマンのサブリーダーで22歳。子どもの頃から山の中の道場で“先生”と慕う武術の師範・車 翔吾(演:新海丈夫)から厳しい指導を受けながら過ごしてきた(なお、この車先生、久しぶりに訪ねてきただけで問答無用で不意打ちしてくるほどのスパルタ師範であるが、人格・実力共に極めて善い人であり、ケンタも今も変わらず慕っている)。
師範が登場する第16話では地帝獣ガマラドグラーによってオーラパワーを極限まで奪われた4人の分まで戦っている。
カンフーやテコンドーに長けたパワーファイターだが、その一方で変身後はマスキーロッドによる棒術を駆使した戦い方をする。
女の子に弱く惚れっぽいが、あまり結果には結びつかない(厳密にいうと、女性のゲストキャラが登場すると割と良好な関係に発展することが多いのだが、結局はその場限りの交流で終わってしまう)。
本編開始の2年前、サンレーシングチームに所属していたためかメカニックに強く、よくバイクを乗り回してはタケノコ族に紛れてナンパに向かったりしている。なお、第32話ではサンレーシングチームのレーサーだった進也(演:坂井徹)を励ますため、彼の弟の直也(演:市川浩)と共にボロ車を修理するものの、地帝獣レンズドグラーのレンズが偶然後部座席に入り込んだことでオヨブーに追われてしまうことに……。
第37話では催眠術を受け戦意喪失しながらも後楽園ゆうえんちで日本一のコックを目指す良助(演:山内広聡)との交流を経て、夢のために再び戦う勇気を取り戻した。
第7話の次回予告での台詞「可愛くて、優しくて、勇気があって……好みのタイプ!」はある意味伝説*5
因みに俳優を引退した後は会社員になっている。
使用武器:マスキーロッド



「なんだよ、子ども子どもって……小さいからってバカにすんなよ。これでも16歳だぞーっ!!」

ケンタの弟分でメンバー最年少の16歳。元々は山の中で質素に自給自足生活を送っており、周りの子どもたちから兄貴分として慕われていたが、その卓越した身体能力を見込まれてマスクマンにスカウトされた。
身体が小さく子ども扱いされることを気にしているが中国拳法の達人で、双剣の使い手。
が、ケンタ同様、固有装備はトンファーだったりするなど変身前と変身後で戦い方が何故か大きく変わってしまう。
天真爛漫…を通り越して、もはや天然ボケの域に達しているほどの非常に呑気な性格で、好きな食べ物はリンゴ。当時の人気アイドルであった南野陽子に入れ込むミーハーな面も。
偶然地底世界に迷い込んで地上に憧れる幼い兄妹と交流する、アナグマスの妖術で記憶喪失になる、終盤には洗脳され地帝剣士ウナスとなって仲間と敵対する等、まるでヒロインの如き扱いを受けた

“天才少年格闘家”というその属性が実はリアルガチということで、マスクマンのメンバーの中でもファンの間で話題にのぼる機会が特に多い。
というのも、演者の広田は実際の拳法家であり、1990年に北京アジア大会にも出場し、メダルは逃すも4位の好成績を残した実績もある。
当然、素面でのアクションも評価は高かった。
彼の貢献はこれだけに留まらず、本作を介して変身後のアクターさんにも中国拳法のノウハウを教えた事は、
後の『ダイレンジャー』や『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で大いに活かされる事になった。いわば、中華系戦隊の立て役者。
あまりのカッコ良さに当時は追っかけがいたらしい…

後に『海賊戦隊ゴーカイジャー』には大いなる力を与えたレジェンド戦隊の一人として登場。
前述のようにマスクマンのメンバーは『ゴーカイジャー』放送時点で5人全員が俳優業を引退していたため、喜んだファンも多かったのではなかろうか…。因みに彼は俳優を引退後は中国武術の指導者になっている。
使用武器:マスキートンファー
必殺技:炎返し、トンファースピン、ブルースクリュー


  • イエローマスク/ハルカ (演:永田由紀)

「チューブは戦いの神に見放されたわ。お前たちに勝利は来ないわ!」

男勝りで姐御肌の20歳。忍者の家系の出身であり、身体能力は高く、九節鞭と手裏剣を武器に戦う。
また、洞察力に優れ、変装術にも長けている。
幼い頃から修行漬けの毎日を送っており、普通の女の子らしい生活を殆ど送れず、とても可愛がっていたアンティークドールの「マリーちゃん」を「忍者の修行の邪魔になる」と父に捨てられてしまった哀しい過去を持つ*6
その反面、忍びとしての誇りを強く持っており、シノビドグラーを倒しスーパーシノビにならんと大っぴらに技を競い合って多くの市民を巻き込むフーミンとオヨブーに怒りを爆発させた。
第47話では、光戦隊の傍らでモダンダンスコンクールに向けて少女ヒトミ(演:加富木あや)のソロレッスンも行っていたことが判明。
最終決戦前にチューブが戦いの神に捧げる「地底ダンスの儀式」の生け贄として狙われたため、単独でタキシード姿のタップダンサーに変装し儀式を失敗に追い込んだ。
OPや特訓時などでのレオタード姿が印象的だが、別にその格好で踊ったりはしない。
演者は2019年時点で既に引退しているが、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー最終回にて名も無き一般人の役としてゲスト出演した。
使用武器:マスキーローター
必殺技:イエローマスク影分身


  • ピンクマスク/モモコ (演:前田賀奈子)

「みんなだってできるわよ。人間に不可能はないわ、努力すれば誰だってできるの。己を信じ、決してへこたれず、最後までやり抜けばね」
「すっごい格好いい人でさぁー」
子供好きで茶目っ気たっぷり。お転婆な性格の19歳。芯は強い。類い稀なる美貌を誇るが、時代が時代ゆえか、太い眉毛が特徴(当時の流行ファッション)。下記の光に只惚れて、2つ目の台詞を言う。
太極拳を得意とし、“剛の拳より柔の拳”的なファイティングスタイルを取る。
第15話では5歳の頃、祖母の住む田舎で洞窟に迷い込んだ際に5年に一度花を咲くと言われるキャロルラブの花に助けられた思い出を大切にする少女らしい面も持つと判明。はぐれると泣いており、その頃は普通の少女。拳法の道を志した動機は不明。美貌が台無しになる厳しい訓練の度にそれを思い出しながら努力を積み重ねているが、地帝獣ゲルゲドグラーの咲かせた毒花・地獄花に対抗しうることを知った際誰よりも悲しんでいた*7
また、普段は子供に太極拳を指南しており、「己を信じ、決して最後まで諦めない」ことを伝えている。それ故か、子供が絡んだときの責任感は特に強い。第42話はモモコの主役回であってほしかった。
第20話ではモモコの武術を「子供騙しの間違った拳法」と見下す骨妃(こつひ)(演:高沢順子)=地帝獣ドクロドグラーと死闘を繰り広げる。女優は年増だし、モモコの美貌に嫉妬する展開がよかったかもしれない。
子供達との約束を守り、弟子のユウスケとミチオを救う為に「見せてあげる……! 約束の教えを!!」とあえて変身せずに戦い、ドクロドグラーの腹を素手でぶち破ったが、そのダメージも尋常ではなく、撃破後はショットボンバーの衝撃に耐えきれず戦闘不能に陥ってしまった。
その体を張った演者のアクションの凄まじさから、一部では「歴代最強ピンク」との呼び声が高い。前述のキャラも演じきっており、才色兼備という言葉は演者のためにある。
第34話では地帝獣グロンドグラー(声:中田譲治)/(ひかる)(演:石渡康浩)が300年前に傷を手当してくれた女性の面影を重ね合わせたことも。彼と相思相愛となった*8
ハルカとは仲が良く、第41話でチューブの作戦を阻止すべく2人でキロスの魔手にかかったふりをして強盗に扮した事もある。
使用武器:マスキーリボン


  • 姿三十郎 (演:谷隼人)

「人間はその体を鍛えれば鍛えるほど強くなる。そして、人知を超えた力……想像を絶した力を引き出すことができる」
「タケル、ケンタ、アキラ、ハルカ、モモコ、何のために今までその体を鍛えてきたんだ!己を信じて、さらに鍛えるんだ!」

「愛の力は偉大なんだ。東博士、君も人を愛したことあるだろう?」
「愛が若者を勇気づけ、愛する者のためならば、人知を超えた力を発揮する。それはちょうど、オーラパワーに似た力と言っていい。信じよう……タケルの愛の深さを!」

光戦隊の長官。オーラパワーを極めた武道の達人であり、優秀な科学者でもある。
地底帝国チューブの脅威を知った彼は、オーラパワーの素質がある若者を見つけるべく全国を回り、タケル達をマスクマンに任命した。
常にタケルに限界に挑むような過酷な特訓を強いらせるが、すべては地上を守るためでもある。
その一方で姿レーシングクラブのボスとしての顔を持ち、4話で「姿スーパーF1モデル」を改造する5人のためにおにぎりを振る舞う面も見せている。
本人曰く「俺は不器用でね。カッコ悪いけれどもおかか・梅干し・シャケ・たらこ、いろいろあるぞ!」とのことだが、味はかなり好評。
第40話では地底から脱出したメルメ族の女性から一人娘であるマユを託され、足ながおじさんのように彼女を見守り世界的ピアニスト・香月眉(演:岡谷章子)として育ててきた過去が描かれている。

第27話ではショットボンバーを破壊したキロスとベームドグラーに対し、一生に一度しか使えない「命のオーラ」を発動。
マスクマンのオーラパワーと合わせることでベームドグラーを撃破するが、反動は凄まじく、モモコも「二度と使えない」と呟くまでに深刻なダメージを受けてしまった。

OPや第2話冒頭のように、座禅を組んだままでの空中浮遊が印象的

ちなみに演じた谷氏は同時期に他局で放送されていた『風雲!たけし城』にて毎週のように人海戦術で城攻めをしながら極稀にしか城を落とせない隊長役で出演していたが、
その中で「たけし城も落とせない奴にチューブを倒せるわけがない」とその城の殿にツッコまれたのは有名な話。


  • 東博士(演:七田玲子)
姿長官の秘書を務める女性科学者。
マスクマンのオーラパワーのチェックを担当する他、オペレーターとして司令室からの索敵や通信も行っている。
光戦隊には他にも多くの科学者やスタッフが所属しているが、全編に渡って登場したのはこの東博士のみである。


  • X1マスク/飛鳥リョオ (演:柴谷英樹(現・東真司))

「タケル、お前はマスクマンのリーダーに相応しい男。死んではならん男だ!」

第39話ゲストで、タケル達以前に光戦隊の有力候補だった人物。
チューブにピアニスト志望だった恋人のユウコを殺され、「ひとりの女を守れなかった俺が地球の平和を守れるはずがない」という無念から長官の元を去った。
しかし、戦士としての想いは完全に捨て切れておらず、一度だけ戻ってきてマスクマンと共に戦った。
2回目のマグマドグラーとの戦いにおいて強化されたヘルバーストを受け止めた体当たりした際に全エネルギーを放出し、変身能力を失った後は子供に武道を教える為バイクで旅立った。専用の武器はなく、ベルトのバックルから白いガスを噴出したり、右手にオーラパワーを集中させ発射して攻撃する。
「6人目」と姿長官、チューブからも呼称、5人とは距離を取るなど、ドラゴンレンジャー以降の追加戦士の先駆けとなり、
スーツアクターも後年キングレンジャー黒騎士ガオシルバー、キョウリュウゴールドなど6人目の戦士を担当してきた大藤直樹氏の為、その意味でも原点である(特にタケルとのやり取りは『ジェットマン』の第3話そのものである)。
このように追加戦士の原点として紹介される事もあるが、変身能力を喪失したためか、残念ながらその後の戦隊シリーズには未登場。

演者の東真司はその後俳優業を引退し、現在は映画監督として活動している。
また2019年に公開したある短編映画には、ファイブレッド・ファイブブルー・ティラノレンジャーリュウレンジャー・ニンジャホワイトといった錚々たる面々が出演していた。


【変身プロセス】

変身の決め台詞は「オーラマスク!」。変身に使うブレスレットは「マスキングブレス」。
修行によって培ったオーラパワーで空を飛び、各自の九字護身法の印を結ぶと、オーラで出来た壁のようなものが空中に現れ、それを突きぬけてマスクマンに変身する(その際、「○○マスク!」と自らの担当カラーを叫ぶ)。

これだけでも歴代シリーズの中でもかなり特殊な部類に入る変身プロセスであるが、そのうえ変身シーンの間は、メンバー全員、男性だろうと女性だろうと下着姿になる*9というブッ飛んだ描写がなされている(明確に描写されたのは3話と4話のみ。以降は、全身が光に包まれるような形へと変更された)。
5人一斉に変身する時はレッドのみが1画面で描かれ、その他メンバーは4分割で表示される*10。また、名乗りもレッドのみである。一斉変身時でも全員が1画面ずつで描かれたこともあった。
一応、オーラパワーがなくてもマスキングブレスがあれば変身自体は任意で可能のようであり、1話では変身シーンは明確に描かれておらず、タケル達は2話以降でオーラパワーの会得のための修行を開始。明確な変身シーンが描かれたのは4話からとなった。
心身が疲労しバイオリズムが減少しオーラパワーが限界に近づくと強制的にマスキースーツが解除されてしまう。

ちなみに、プロトタイプマスクマンであるリョオのみマスキングブレスを使わず、「チェンジパワー!」の変身コードと共に自力でマスキースーツを装着する。


地底帝国チューブ

今作の敵組織。
光射さぬ地底の奥深くに存在する、地帝城を根城に地帝王ゼーバ(演:新海丈夫/声:加藤清三)の名のもとに地上制覇に乗り出した。
幹部の一人であるイガム王子(演:浅見美那)は美緒ことイアル姫(演:浅見美那(二役))の双子の兄であり、タケルを「妹を誑かした不届き者」として憎しみの刃を向けていく。

ゼーバが支配する前は争いを好まぬ民族で、その支配を拒む心ある地底人も存在。
本編でもたびたびゲストとして登場している。

詳細は該当項目にて。


◎必殺武器

  • ショットボンバー
前々作、前作から続くお約束の必殺のバズーカー砲(ただし、各自の装備を連結させる合体バズーカではなく、単体で成立している巨大な武器)。
5人のオーラパワーを集中して打ち出し、地底獣を粉砕する。その威力はレーザーマグナムの35倍。
この手の武器にしては珍しく、どうやって取り出しているのか等の描写が全くない。また、発射する際には、センターを務めるレッドマスクがエネルギーサーバーである巨大なバックパックを背負っているという珍しい特徴がある。
第27話にて、キロスのクレッセントスクリューにより半壊状態となり、ベームドグラーとの合体攻撃によって完全に破壊されてしまった。
その残骸を手にしたキロスはゼーバの前に謁見、イアル姫を手にする条件でチューブに取り入ることになる。
第28話&29話冒頭ではショットボンバーに五つのシリンダーが付属したものが出るが、五人のオーラパワーに耐えきれず破壊されてしまった。

尚、当時発売されたDX玩具は、当時として珍しい銃撃音とライトギミック付きの水鉄砲だった。
そのため販促期間は夏までと定められており、後述のジェットカノンとの交代となった。
放送当時のCMの売り文句「手応えあり!」」は一部で有名で、お笑いコンビのメイプル超合金もこのフレーズを使った事も(カズレーザーが本作の大ファンであるため)。

  • ジェットカノン
第29話、タケルたちが赤池主任(演:長谷川恒之)ら光戦隊の若い技師たちと共に開発した新型必殺武器。
20年前、地帝獣デスガドグラーのデスガガスを受け虚弱な体にされてしまった赤池がその体に鞭打ってまで開発、タケルのオーラパワーを注ぐことで起動した。
その名の通り飛行ジェット形態から巨大なトリガーを展開しバズーカー形態に変形、
トリガー部に立つレッドマスクを中心に5人がメディテイションしオーラパワーを集めることで、レーザーマグナムの45倍もの威力を持つエネルギー波を発射する。
サーフボードの要領でレッドマスクを機体上部に乗せ、最高時速800kmで飛行することも可能。その際に地帝獣に体当たりすることもある。

なお、光戦隊の技師の一人である黒川を演じた西村和彦は、後番組『超獣戦隊ライブマン』でイエローライオン/大原丈を演じることになる。




◎巨大ロボ・メカ


シリーズ初の5体合体ロボ。また、初めて銃を装備したロボットでもある。
光電子ライザーから放つオーラの剣技「ファイナルオーラバースト」。
5体合体でありながら華奢でスマートな垢抜けたデザインだったが、その分スーツの耐久力に難があったらしく、番組途中で修復不可能な程に破損してしまった事もあって終盤は殆ど出番が無く、最後の出番となった48話にて合体シーンを省いて唐突に登場した事もある。


第21話で登場した、巨大トレーラーが変形する2号ロボ。
人間同様に心を持ち、オーラパワーを生む事が出来る。
中盤グレートファイブがアナグマスの策略で一時使用不能になった際に初登場した。
必殺技「鉄拳オーラギャラクシー」は宙返りをしながら手刀で(鉄「拳」なのに…)相手を切り裂くという初の武器を用いない必殺技であり、迸る後光やハイテク曼荼羅等が背後に浮かぶ極めて特異な演出が印象に残る。
また、座禅を組んだり、敵を倒した後は合掌したりとロボ自体も極めて個性的。


  • スピンクルーザー
4話で地帝獣カビラドグラーの作り出したメビウストンネルに突入するため、
五人の手で「姿スーパーF1モデル」を改良したレッドマスク専用の自動車
時速470kmを誇り、メビウストンネルを打ち破る高い馬力を誇る。
ボンネット部に搭載された二門のクルーザーバルカンはアングラー兵を吹き飛ばすほどの威力を持つ。


  • マスクローダー
レッド以外の4人が運転するバイク。5話から登場。
パトロールには普通車が用いられるので出番はあまりないが、敵の追跡や戦闘で性能を発揮する。



◎『海賊戦隊ゴーカイジャー』において

初全員チェンジの28話ではバイオマンと共にキアイドーに敗れ(マーベラスの精神が不安定だったのが原因?)、後には「大いなる力」がバスコに奪われていた事が判明。
80年代戦隊ファンは失意のどん底に叩き落された。
しかし49話にて、遂にブルーマスク/アキラがゲストとして登場。
他の「大いなる力」を奪われた4戦隊との合同レジェンド回ではあったが、マスクマン変身メンバーを演じた俳優は全員引退しており、出演を絶望視されていた中での登場はファンを歓喜させた。
更に「マスクマンの大いなる力」として鉄拳オーラギャラクシーが25年ぶりに再現された。


燃えるオーラで追記・修正!


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2022年06月09日 21:22

*1 第30話・第31話・第36話・第39~42話・第44話・第48話が該当。

*2 ちなみに配信開始時点で前年の『フラッシュマン』も配信されており、終了後この枠は2010年代の仮面ライダー枠となった

*3 これは前作『フラッシュマン』のメンバーも同じであるが、彼らの場合は宇宙育ちで自らの親を知らないという事情があった。

*4 少年時代のタケルが登場した第38話では、過去にタイムスリップしてきたハルカとモモコのスカートをめくる場面もあった。

*5 この作品の次回予告でナレーターの武田氏以外の人物のセリフが入るのはこの回だけである。

*6 なお、このマリーちゃん、どういう経緯を辿ったのかは不明だが、都内某所のアンティークショップに中古品として流れ着いており、とあるエピソードで重要なアイテムとなった。

*7 断腸の思いでキャロルラブを駆除剤にした後、ゲルゲドグラーに怒りをぶつけている。

*8 光はさしたる美男でなく、モモコは「私の美しさと釣り合わない男は嫌」と高飛車になってもおかしくない絶世の美女ながらそうならないのがまた良し。

*9 男性陣はパンツ一丁、女性陣はキャミソール。

*10 上段がブラック・イエロー、下段がピンク・ブルー