ドラムロ

登録日:2024/10/05 Sat 02:40:03
更新日:2025/05/14 Wed 19:23:04
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ドラムロはアニメ『聖戦士ダンバイン』に登場する量産機




スペック

分類∶オーラバトラー
全高∶7.4メット(m)
重量∶6.9ルフトン(t)
オーラ係数∶0.88
必要オーラ力∶10オーラ
(後に改修されて9オーラ)
限界オーラ力∶なし
(後に改修されて16オーラ)
巡航速度∶180リル=約720km/h
(後に改修されて190リル=約760km/hまで向上)
最高速度∶220リル=約880km/h
(後に改修を受けて230リル=約920m/hまで向上)
装甲素材∶強獣の甲羅
所属∶アの国、クの国
主なパイロット∶バーン・バニングス、トッド・ギネス、ガラリア・ニャムヒー、一般兵ら
メカデザイナー∶宮武一貴


機体概要

アの国の地方領主であるドレイク・ルフトが開発した量産型オーラバトラー。
ドレイクの臣下となった地上人の技術者ショット・ウェポンが最初に完成したオーラバトラー・ゲドを運用した結果、稼働するのに必要なオーラ力が13と判明。*1
そのため、オーラ力の低いコモン(バイストン・ウェルに暮らす普通の人間)には、ほとんど乗りこなすことができず、コモンでも容易に扱えるオーラバトラーが求められて作られたのが本機である。

後に同盟国であるクの国でも制式採用され、数多くが量産された。

総じて昆虫的なフォルムを持つオーラバトラーだが、その中でもひときわ目立つてんとう虫の様な丸みを帯びたずんぐりしたフォルムが特徴。
実際のモチーフはカナブンらしいが。

一般兵の機体色は赤だが、トッド機の様に紺色の機体も一部ある。

装甲には強獣ガッターの素材を使用。
これはガッター自体が頭数が豊富でゲドやダンバインで使用される強獣キマイ・ラグのものよりも硬く、機体の防御力や帰還性を高めた。

また、ゲドの武器がオーラソードのみで、射撃武器であるフレイ・ボム(火焔砲)の搭載を強く望む声が多かった為、肩部を大型化し内部にフレイ・ボムの機構を組み込むことで前腕部への内蔵に成功している。
一方で簡素な「3本の鉤爪」のマニピュレーターは、剣をしっかり握る事が可能で、白兵戦時に取り落とす様な事も無く保持性も十分とコスト削減と整備行程の簡略化には成功した反面、実際に運用すると手先の汎用性に欠ける事から甚だ評判が悪かった(以降の機種にも採用されていない)。

更に第8話から前腕部に3連装機銃を追加。
劇中でトッド機による機銃掃射を受けたショウ・ザマ
「機銃が使えるようになったのか!」
と驚愕している。

生産後期には新型のオーラ・コンバーターやオーラ・マルス(筋繊維)に換装、必要オーラ力を落として扱い易くし、運動性能を向上させたドラムロの改良型が開発されている。


武装

オーラソード

オーラバトラーの標準装備。ダンバインと同じ鋼鉄製の長剣。
鞘はオーラコンバーター右側に装着している。

フレイ・ボム(火焔砲)

粘性の高い石油を利用したナパーム・ランチャー
本機特有のずんぐりした肩に搭載され、両掌から発射する。
火球状の弾は着弾すると飛散して広範囲を焼き尽くす焼夷弾として絶大な効果を発揮する他、装甲に生体部品を用いたオーラ・マシンに対しても有効なダメージを与えることができた。

3連装機銃

前腕部に追加装備された、連射式の射撃兵器。

支援機

長距離移動支援用として、アの国で開発されたウィング・キャリバーのバラウを使用する。

トリオ・コンビネーション

物語終盤にて運用された新戦法。
3機のドラムロが集合し、目標に対してフレイ・ボムを同時発射し一つの巨大な火球として放つもので、通常のフレイ・ボムに比べ射程は2倍に伸び、破壊力もオーラ・シップに搭載されたオーラ・キャノンに匹敵。
第44話では、グラン・ガランから先発したナの国のオーラ・バトラー部隊をこの戦法で全滅させ、最終決戦ではニー・ギブンを討ち取った。


戦歴

第1話から登場。量産機の宿命上、序盤にはゲド等の他の機体が登場していなかった事も有り主にヤラレ役として描写される事が多かった。
或いは、第13話でアレン・ブレディ、ジェリル・クチビ、フェイ・チェンカなどのドレイク側が新しく召喚した地上人が第16話で搭乗しオーラバトラーに慣れる為の入門機として描写されている。

第24話には改良型と思われるドラムロが登場、ショウのダンバインと交戦、最後は撃墜されたが、同じ戦場にいたマーベルはドラムロの性能向上を見抜いていた。ニーやリムルはドラムロごときとバカにしていたが

その後、ドラムロは何度かの改修・改良を加えつつ、最も多く量産されたドレイク軍の主力機として最終決戦まで運用された。
総合性能は高くはないものの、操縦者の能力に依存し過ぎず安定して扱いやすい本機はコモン兵から評判が良かった。
特にフレイボムを気軽に乱射できる点を評価し、ずっと高性能だが射撃武装の少ないビランビーの支給を受けても本機を望む兵もいたという。
地上に上がってからもトリオ・コンビネーションで主人公陣営に多大な被害を与え、メインキャラであるニーの死に関わるなど、運用次第で量産機でも大戦果を挙げる事を証明した。
印象的な見た目と出番の量・質を併せ持つ名脇役と言えるだろう。


ゲーム作品

スーパーロボット大戦シリーズ

ダンバインの参戦時には基本的に敵方のザコとして登場する。
原作と異なり、トッドなどのネームドパイロットが乗ることはほとんど無い。実はCOMPACTでバーンが乗って登場したのだがあまり知られていない。
そして、スパロボオリキャラが乗ったこともある。

ユニットとしてはサイズSとオーラバリアによってMSだと多少厄介な敵。
特に初登場の第4次*2ではオーラバトラーの装甲がスーパー系クラスなのだが、敵AB最弱のドラムロの時点で何故かボチューンよりも一回り装甲が硬い。(というよりは第4次のボチューンがABとして特別装甲が薄いというのが正しい。)

後半になるとレプラカーンなどにとって代わられるので相対的に数が減ってくるがそれでも最後まで登場するので記憶に残る敵と言える。

なお、ほぼネームドが乗らない事もあってか、ほとんどの作品ではオーラ斬りが使えず、武装がオーラソードとフレイ・ボムのみ。
トリオ・コンビネーションが初登場したのはBXと比較的最近。
ちなみに合体攻撃ではなく通常武器である。つまり使うとドラムロ2機が何処からともなくやってくる。ドラムロを1機見かけたら3機はいると思うべし
ついでにウィル・ウィプスが「オーラマシン出撃」で総勢15機のドラムロによるトリオ・コンビネーション×5をぶち込んでくる。

関連機体


  • ガドラム
1986年から「B-CLUB」誌上にて連載された『オーラファンタズム』において出渕裕氏によってデザインされた、ドラムロの強化型カスタムメイド。
ガッターよりも硬度の高いグラバスの甲羅を装甲に使用。硬すぎて加工ができず無加工のまま使用しており、ドラムロの3倍の強度の無骨な装甲を持つ。
この他にも大きな翼と鋭利で力強い爪を持ち、ドラムロ4機分の性能を誇る。

グラバス製の装甲は本機のアイデンティティであったはずなのだが、後にサンライズ公式のサンライズロボット研究所サイトの指南講座にて、
ドラムロの外殻に地上でいう蟹に似た水棲型の強獣グラバスが用いられたことが、ドラムロのシルエットがゲドやダンバインとは異なる重厚なものとなった理由であると解説されている。


追記、修正は聖戦士の方がお願いします。

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最終更新:2025年05月14日 19:23

*1 後に登場するダンバインが10、ビルバインが14と考えるとかなり高い。

*2 ダンバインの初参戦であるスーパーロボット大戦EXには未登場。