スター・ウォーズ 出撃!ローグ中隊

登録日:2024/11/15 Fri 02:31:06
更新日:2024/12/14 Sat 08:36:41
所要時間:約 5 分で読めます





遠い昔、遥か彼方の銀河系で…

STAR WARS
スター・ウォーズ [出撃!ローグ中隊]



スター・ウォーズ 出撃!ローグ中隊』とは、1998年12月にNintendo 64とWindows向けに発売されたフライトシューティングゲーム。
原題は『Star Wars: Rogue Squadron』。


概要

映画『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフゲームのひとつであり、『新たなる希望』と『帝国の逆襲』の間の戦いを描く。

開発を行ったのは、シリーズおなじみのルーカスアーツと、今回初のタッグとなるファクター5。日本での販売はN64版を任天堂、Windows版をエレクトロニック・アーツが行った。
ファクター5は横スクロールアクションシューティング『タリカン』を代表作としている会社だが、日本では『スーパータリカン』だけが当時発売されていた関係で馴染みが無い。むしろスーパーファミコンの名作『魂斗羅スピリッツ』をゲームボーイに劣化移植した外注メーカーとしてが当時有名になっていたと思われる。

当時既にスター・ウォーズシリーズにはMS-DOS向けに発売されていた『X-WING』シリーズ、その派生作『TIE Fighter』などのフライトシムが存在していたが、本作はそれらと比較してより家庭用機向けに簡略化したシステムが特徴。
Nintendo 64の性能をフルに使用し、3次元空間を縦横無尽に飛び回りドッグファイトを繰り広げるというこれまでになくアクション性の高いゲーム内容を実現した。

発売から8ヵ月で100万本以上の売り上げを達成するヒットを遂げ、高難易度ながらも優れたゲーム内容から高い評価を獲得した。
現在でも、当時プレイした子供たちや映画ファンを中心に高い人気を誇る、スター・ウォーズ スピンオフゲーム屈指の人気作のひとつとなっている。




「帝国の影」から「出撃!ローグ中隊」へ

本作の前年である1998年にNintendo 64で発売された『スター・ウォーズ 帝国の影』がヒットし、高い評価を獲得したのを受けて、当時のルーカスアーツは更なる新作の開発へと動いた。

開発陣はまず、『帝国の影』のステージ1である世界中の子供たちを絶望させたホスの戦いを再現したシューティングステージに注目。
スピーダーで三次元空間を飛び回り、AT-STやAT-ATを撃つという映画さながらのゲームプレイは大きな話題を呼んでおり、「どうしてこういうゲームを作らないの?」という声が殺到*1
そこで、前作がステージごとに複数のシステムに変化するバラエティ豊かな構成だったのに対し、構成要素を3Dシューティングに絞った新作を制作することが決定される。

当時、スター・ウォーズ新作企画と並行してかつてルーカスアーツの出したフライトシューティング『Rescue On Fractalus!』のシリーズ続編を作る計画も存在し、ファクター5という会社がそのためのゲームエンジンを開発していた。
同じフライトシューティングであることから、ルーカスアーツはこのゲームエンジンを用いて新作を作ることを決定。『Rescue On Fractalus!』続編開発計画は消滅し、『ローグ中隊』へと生まれ変わることとなる。

ファクター5はエンジン開発、ルーカスアーツはストーリー部分とゲーム本編を担当する共同製作体制となり、『ローグ中隊』の開発がスタート。
当初ファクター5は映画本編のゲーム化を提案したが、スピンオフである『帝国の影』がヒットできたことからルーカスアーツはこれを却下。
当時ダークホース・コミックスから発刊されていた同名のアメコミをベースに、映画本編とは異なる時期の戦いを描くオリジナルのストーリーとなった。





ストーリー

惑星ヤヴィン4において、銀河帝国軍の破壊兵器デス・スター反乱同盟軍艦隊が破壊した「ヤヴィンの戦い」から6ヵ月後。
多大な犠牲を出しながらも勝利を収めた反乱同盟軍だったが、迎撃に出撃したゴールド中隊・レッド中隊は共にほぼ壊滅状態となった。

戦いを生き延びたレッド中隊のルーク・スカイウォーカーとウェッジ・アンティリーズは、12人の精鋭パイロットからなる新しいグループ「ローグ中隊」を結成。
失った戦力を再び増大させていく帝国軍に対し、次々と作戦を成功させていく。





登場機体


反乱同盟軍といえばコレ!と言える、最もオーソドックスかつ高性能な機体。
第一ステージから使用することが可能で、作中通じて出番が多い。
Sフォイルを畳んだ状態は火気使用不可の高速巡航モードとして採用され、C→の特殊機能ボタンで自在に切り替え可能。

サブウェポンはプロトン魚雷6発。最終的に追尾弾になる。


旧式だがまだまだ現役、こちらも映画でおなじみな爆撃機。
攻撃性能とシールドはまあまあだが、操作性や最高速度は心許ない。
特に遅すぎる速度はかなり実戦に不利で、攻撃の回避が非常に困難。

ドッグファイトなどには不向きでありデフォルト機体としての出番はXウイングより少ないものの、軍事施設への攻撃などのミッションにおいて出番がある。
C→ボタンは青いエネルギー弾を放つイオン砲。チャージショットも可能。

サブウェポンは爆弾20発。
発射体制中は視点が機体下部に切り替わり、目標地点に狙いを定めることができる。


くさび型の機体構造が特徴の、反乱同盟軍最速を誇る機体。
ドッグファイトに向いた高速起動が特徴だが、その反面シールドが貧弱で撃たれ弱い。
操作の上手さが求められる、本編同様に熟練者向けの機体。

サブウェポンは振動ミサイル8発。こちらもXウイングと同じく最終的に追尾弾に。


前作『帝国の影』から続投、映画『帝国の逆襲』でローグ中隊が搭乗した機体。
「スノー」が付かないがきちんとトゥ・ケーブルを装備しており、AT-ATを転倒させることも可能になっている。
旋回時に左右のエアブレーキがパタパタと稼動する。

アクロバット性能が壊滅的な上にシールド無しという凄まじい弱さを誇っており、なおかつ前作同様にケーブル巻き付け作業がめちゃくちゃシビアということで、こいつの登場ステージは難易度が高め。
こいつに乗るステージでは当然のようにセットでAT-ATが登場する。おまけに本作のAT-ATはケーブル巻き付けでしか倒せない*2ので何としても巻き付けを習得する必要がある。

スターファイターではなくスピーダーなため大気圏外用の装備を持っておらず、そのためか本作では普通の惑星の地表ステージでのみ登場する。…機体選択画面でどう見ても宇宙空間に向かって飛び立っているのは内緒。


サブウェポンはトゥ・ケーブル。回数制限はなく無限に使用可能。
実はAT-ATをケーブルで転倒させる戦法はホスの戦いでルークと戦術家ベリル・シフォナージュが考案したもの(通称ローグ・ドクトリン)であり、本作時点では確立されていないはずだが、ゲーム内ではさも当たり前のように指示される。


  • Vウイング
他の連中は各媒体で人気なのに対し、こいつだけ超絶マイナーな機体。
それもそのはず、本機の導入はヤヴィンの戦いから10年後、銀河内戦が終わった後の話である。
このため本編では特に出番が無く、10年後を舞台とする最終ステージでようやく登場する。
区分はスピーダーで、大気圏内での使用を想定しているため上昇可能高度に制限あり。
C→で一定時間加速のブースト、C↓のブラスター切り替えでは超連射機能と、他の機体に比べて特殊ギミックが目立つ。特に超連射機能は非常に強力で、砲台も敵機も即座に落とせる優れもの。

サブウェポンは発射後に5分裂するクラスター・ミサイル6発。追尾機能が付くと自動で数体の敵を攻撃する。


後に映画『シスの復讐』でも「Vウイング」が登場したため、名称が被ってしまった不遇の機体。





ステージ


  • 出動(モス・アイズリー)
ルークの故郷である惑星タトゥイーンが舞台。山の上にそびえ立つ、特徴的な形状のジャバの宮殿なども見える。
前半は静止状態のプローブドロイド、終盤はTIEボマーが相手だが地上攻撃中心で低速な上に数は少なめと、最初のステージというだけあって難易度は比較的低い。
…とはいえ、操作のおぼつかない初心者にとってはプローブドロイドすら鬼門。


  • 補給作戦(バーケッシュ)
熱帯の惑星バーケッシュが舞台。補給品を運ぶ反乱軍の車列を守るべく、帝国軍のAT-STなどを破壊していく。
当然ながら輸送船団を破壊すればミッション失敗。初期仕様ではかなり硬いAT-STや火力の高いTIEボマーが低速輸送部隊を襲うなど、ステージ2からいきなり難しくなっている。


  • 探索(ノナ号)
惑星コラックスに不時着したノナ号の船員を救出するまでの間、帝国軍の攻撃を阻止する。
Aウイングが初登場。しかも濃霧で視界不良なので、慣れない機体と慣れない気象条件がプレイヤーを苦しめる。

ノナ号は湖のとある場所に半ば沈没しており、反乱軍は鹵獲したインペリアル・シャトルが救出を行う。
このシャトル、外見上はモロ帝国軍機体だが、当然攻撃を加えるとミッション失敗となる。


  • 亡命作戦(惑星コレリア)
惑星コレリアにてクリックス・メイディンの亡命を手助けする…のだが、彼の亡命ミッションは過去作『スター・ウォーズ ダークフォース』にも存在している。
そのため少し混乱が起きたが、「一度亡命に成功したがコレリアで再度捕まった」というややマヌケな形の後付け設定で結論付けられた。

前作で多くの子供たちを絶望させたAT-ATが再登場。そのためスピーダーでの出撃になる。


  • 解放(惑星ジェラード5)
高層ビルが立ち並ぶ都市の隙間を潜り抜けていくステージ。Yウイングが撃墜されないよう、各地の砲台を破壊していく。
クリア後、帝国軍のTIEインターセプターパイロットであるケイサン・モアが無力化され、反乱軍に投降する。


  • 急襲(ジェイドムーン)
投降しローグ中隊へ加わったケイサン・モアの情報により発見された、帝国軍の兵器工場の強襲に赴く。
施設を防護するシールドが登場。ジェネレーターを探し出して破壊することになる。


  • 撃破(帝国軍兵器工場)
工業惑星バルモラに存在する工場を破壊するステージ。建造中のAT-ATなども拝める。
再び性能の厳しいスピーダーを操作することになり、レーダーを破壊しながら渓谷を進まなければいけないという制約もあってかなり難しめ。
その代わり破壊できる目標も多く、爽快感のあるステージとなっている。


  • 総攻撃(惑星カイルII)
惑星カイルIIに存在する通信施設を破壊するステージ。地上施設への爆撃ということで、Yウイングが初登場。
各所に配置されたミサイル砲台が慣れない機体に乗るプレイヤーを苦しめる。
ステージをクリアすると、戦友ウェッジが撃墜され墜落。帝国に捕まってしまう。


  • 救出劇(惑星ケセル)
ケッセル・ランでおなじみ、スパイス鉱山のある惑星。ウェッジが連れていかれた先。
帝国軍の捕虜収容所が存在し、捕虜を運ぶための輸送列車が運行している。
電車を破壊せず無力化する必要があり、このステージ専用に装備されたイオンキャノンを走る列車に命中させなければならない。


  • 捕虜収容所(惑星ケセル)
救出されたウェッジの情報を基に、捕まっている兵士の解放を目指す。
コレリアで亡命したクリックス・メイディンがシャトルで救出を行い、その間シャトルを護衛することになる。
各地の収容所を巡ることになるため、かなり長めのステージ。


  • 空戦(タロロアン上空)
タロロアンに浮かぶガス採取用のプラットフォームを巡り、ドッグファイトを繰り広げるステージ。
帝国軍マークの付いたガスタンクを破壊するのが任務だが、民間のガスタンクを破壊してしまうと失敗となるため難しめ。


  • 脱出(惑星フェスト)
極寒の惑星フェストにて、モフ・コール・シールドンの兵器研究所から鹵獲したAT-PTで脱走を図る反乱軍兵士を援護するステージ。
クリアのためにはAT-AT3機の連続撃破が必須なステージであり、何としてでもケーブル巻き付けの習得が必要。幸いAT-AT出現地周辺は広く障害物は少なめ。
AT-ATを破壊できたとしてもドロイド・タンクの集団やTIEボマーの爆撃などによって護衛対象が破壊される危険があり、脱出地点到達まで気が抜けない。

フェストの大地には雪が降り積もっており、気候も相まってホスの戦いに似た光景が繰り広げられる。
当然ながら難易度は高い。


  • 封鎖(惑星シャンドリラ)
反乱軍中心人物であるモン・モスマの故郷、惑星シャンドリラを舞台とするステージ。
タロロアンとフェストの作戦に対する報復として、帝国のモフ・コール・シールドンが町全体を人質に取っている。
まず物資を輸送するホバートレインを護衛し、到着後は脱出しようとするシャトルを守り、街を破壊する帝国軍勢力を破壊するのが目標。
モフ・シールドン本人も登場するが、この時点では戦うことはない。


  • 奇襲(惑星サラスト)
有毒ガスの渦巻く、凄まじく視認性の悪い過酷なステージ。搭乗機体は久々のYウイング。
各地に点在する小さなシールドジェネレータを破壊し、火山を制御していた巨大装置セントラル・コンデンサーを攻撃することが目標。破壊することにより帝国軍基地が壊滅する。


  • 復讐(モフ・シールドン)
一連の物語の決着が付くステージ。医療品バクタの原料が採取できる惑星タイフェラが舞台。
帝国軍施設を蹂躙していくと、シャトルに搭乗したモフ・シールドンが「インペリアル・マーチ」と共に出現、彼の乗るシャトルを撃墜するのが目標となる。
彼の乗るシャトルは武装面が強化されており、意外と旋回性能も高い侮れない相手。


  • 決戦(惑星カラマリ)
一応メインステージの最後だが、ストーリー上の扱いはおまけ。
ヤヴィンの戦いから10年後に発生した、復活した皇帝率いる「ダーク・エンパイア」と新共和国の戦いが描かれる。

アクバー提督の故郷として知られる、水の惑星モン・カラが舞台。
最新機種Vウイングが初登場し、トラクタービームで引っ張って大地を破壊する巨大兵器「ワールド・デバステーター」の破壊に挑む。
ワールド・デバステーターを破壊することでクリアとなり、エンディングを観ることが出来る。


敵メカ

  • プローブドロイド
ステージ1から登場する、最序盤のザコ。
役割は前作と同じで、空中にただ留まっているだけ。装甲も大したことはなく、破壊は容易。


  • TIEボマー
帝国軍の主力爆撃機。
艦隊戦においては脅威だが、本作では鈍重なので比較的撃ち落としやすい部類。
役割通りに施設への爆撃を行うので、防衛が目的のステージにおいては優先的に落とす必要がある。


帝国軍の主力戦闘機。
ボマーより機敏かつ小型だが、撃たれ弱いので機体性能自体はそこまで脅威ではない。
問題となるのはその数で、帝国は物量に任せて大量のTIEファイターを送り込んでくる。

ハード性能が上がったとはいえ、Nintendo64のスペックで大量のTIEファイターの飛行経路を計算して個別に動かすのは一見無謀な試みにも思えるが、実は予め用意された飛行経路を飛んでいるだけ
思い切ったアイデアとそれを巧妙に騙すマップ構成のおかげで、映画さながらの大混戦を違和感なく実現している。


  • TIEインターセプター
高速飛行が可能なTIEファイターの改良型。
ブラスターが2門から4門に強化されており、手ごわい相手。

本作のヒロイン枠であるケイサン・モアの乗機でもあり、上述の通り隠し機体として彼女と一緒に鹵獲されたと思しきTIEインターセプターが使用できる。


一部ステージで登場。帝国の歩兵。
小さいのでストーリー進行上の攻撃対象になることはないが、一応攻撃で粉微塵に吹き飛ばすこともできる。
ステージによってはスピーダーバイクに搭乗したバイカー・スカウトが登場することも。


地上を闊歩する二足歩行マシン。別称「チキン・ウォーカー」。
歩兵にとっては脅威だが、スターファイター相手には少々分が悪い。
破壊すると頭部が爆散し、足だけが残る。


  • AT-PT
足2本を縦に並べた長い胴体が特徴の、AT-STより小柄な二足歩行マシン。
地上兵器ということで、出番はだいたいAT-STと同じ。
終盤では護衛対象としても登場する。


  • AT-AT
前作で猛威を振るった4足歩行のビックリドッキリメカ。
装甲が分厚く、殆どの攻撃を無効化するため、倒すには頑張ってスピーダーでケーブルを撒く必要がある。
機敏ではないが攻撃力は強いので、迂闊に目の目に飛び出て撃墜されてしまうことも。


  • インペリアル・シャトル
別名ラムダ級T-4aシャトル。
敵としての登場は一部イベントシーンのみで直接戦う事はなく、知名度に反して影は薄い。
ステージ道中では反乱同盟軍が鹵獲した機体が護衛対象として登場する。


  • インペリアル・ランディング船
別名センチネル級着陸船。
インペリアル・シャトルのでかいバージョンといった感じの歩兵輸送船。
帝国には珍しく防御シールドが堅牢で、かなり硬い。

終盤ではシナリオ的にはラスボスにあたるモフ・シールドンが搭乗するため、頑張って撃墜することになる。


  • タンク・ドロイド
正式名称はXR-85 タンク・ドロイド。
戦車の上部に砲塔が付いたような形状の、地上用の殺戮兵器。

クローン戦争中のドロイド・タンクなどとは無関係で、当然こちらの方が登場が早い。
一見ゲームオリジナルメカのように見えるが、1991年のアメコミ『ダーク・エンパイア』が初出だったりする。


  • 装甲列車
機銃と砲台を多数装備した装甲列車。
ホバー・トレインであり、浮遊しながら所定の経路を進む。
ケッセルで登場する列車は囚人輸送を行っており、破壊せずに無力化しなければならない。


  • ウェイブ・スキマー
水上を高速で航行する攻撃艇。なんとフレームの構造がAT-ATと同じらしい。
水場のあるステージ限定なため、出番はあまり多くはない。


  • シールド・ジェネレーター
施設全体を防護するシールド発生設備。
このシールドは破壊不可能だが、幸いな事にジェネレーター自体にはシールドが張られていない。
大抵はステージの攻撃目標を防護しているので、見つけ次第破壊すべし。


  • レーダー
パラボラアンテナが特徴的な設備。
侵入者を探知するものと通信を行うものの二種類があり、前者が登場するステージでは接近前に破壊する必要がある。


  • ターボ・レーザー
オーソドックスな固定砲台。デス・スターに配備されているものと同型。
ありとあらゆる帝国軍施設に配備されており、出番はかなり多い。


  • ミサイル砲台
誘導ミサイルを発射する砲台。ターボ・レーザーよりも脅威。
ただし飛来するミサイルはレーザー砲などで破壊可能なので、正面から突撃すると意外に破壊出来たりもする。


  • ワールド・デバステーター
最終ステージにのみ登場。ゲーム的なラスボスを務める。
コミック『ダーク・エンパイア』に登場する、復活したパルパティーン皇帝率いる「ダーク・エンパイア」の秘密兵器。

トラクタービームを地上に照射し、大地にある構造物などをひっぺがして破壊する…という、一見するとデス・スターよりだいぶ回りくどい形で運用される兵器。
内部は巨大な兵器工場となっており、資源を吸い上げてはドロイド兵器を生産して戦線に投入できるという効率の良さがウリとなる。
人間も乗船するが、直接の制御はドロイドが行っている。

素材と時間をかければ自己複製すらも可能なほどの修復・製造能力と、強力なシールドにより新共和国軍を苦しめた実質的に無敵の相手であり、コミック版では終ぞ破壊することはできず、ルークによる命令権限の奪取と制御コードを託されたR2-D2によるシャットダウン、およびR2-D2の製作したコンピューターウイルスによる「暴走したデバステーター同士の共食い」によって無力化されている。

このため、本作においてVウイングで破壊できてしまうのはおかしいのでは?という主張も存在する。
ゲーム用に小型の3Dモデルが用意されたのを指して「実はVウイングでも倒せる小型版ワールド・デバステーターだったのだ」とする意見もあるのだが、この違いが公式で説明されることはなかった。


  • TIE/Dオートメイテッド・スターファイター
「ワールド・デバステーター」が体内の兵器工場で生産する、ドロイド版TIEファイター。
正史におけるTIE/Dは「ディフェンダー」のDだが、こっちは「ドロイド」のD。

設定上はワールド・デバステーターが稼働し続けるかぎり無限に生産され出撃されるという非常に厄介な相手。
一般的なTIEファイターよりも挙動が複雑で、ぐねぐねと上下動を繰り返すため偏差射撃が難しい。



登場人物

ゲーム主人公。映画本編でも主役を務める、シリーズの最重要人物。
「ヤヴィンの戦い」では反乱同盟軍艦隊レッド中隊の「レッド5」として出撃し、デス・スターを破壊して生還した。

本作では壊滅したゴールド中隊・レッド中隊の後継として、新たに「ローグ中隊」を設立。
戦友のウェッジらと共に帝国軍の戦力増強を阻止していく。


ルークの相棒であるアストロメク・ドロイド。
アストロメクが搭載可能なXウイング・Yウイング両機において、機体の修理を担当する。

機体が攻撃を受けると特徴的な叫び声をあげ、受けすぎると破壊されてしまう。


  • ウェッジ・アンティルス
現在は「ウェッジ・アンティリーズ」表記が主流。ルークの戦友。
レッド中隊のもう一人の生き残りで、ヴェイダーに撃たれて離脱したほうのパイロット。
ホスの戦いでAT-ATにケーブルを撒いて撃破したのも彼の操縦するスピーダーだったりと、映画での見せ場の多い人物。

本作時点ではルークに次ぐエースとしてローグ中隊を牽引するが、中盤で撃墜されてしまう。
帝国に捕まり惑星ケッセルのスパイス鉱山送りにされかけるが、ローグ中隊の活躍によって救出された。

後に「エンドアの戦い」では離脱したルークから役割を引き継ぎ隊長となる。
その後の出来事を描く最終ステージ「カラマリの戦い」では主人公となり、Vウイングに搭乗してワールド・デバステーターの破壊に挑んだ。


  • ダック・ラルター
ホスの戦いで開幕早々被弾して戦死していた、ルークのスピーダーの砲術手。
本作時点ではまだ生きており、ローグ中隊パイロットの一員として活躍している。

…とはいえ、ルークとウェッジを除く、彼を始めとする映画でのローグ中隊メンバーは本作ではほとんどストーリー的な出番はない。


  • ウェス・ジェンソン
「ウェス・ジャンセン」とも。
ホスの戦いでウェッジの乗るスピーダーの砲術手を務め、ケーブル作戦を成功させた人物。
本作時点では1パイロットとして戦っている。
本作の説明書では「地上戦においても優秀な兵士」とされるが、実は映画版で彼を演じたイアン・リストン氏は攻撃対象であるAT-ATパイロットの役も兼任していた。


  • ゼヴ・セネスカ
ホスの戦いでAT-ATの砲撃で被弾し、撃墜され死亡したパイロット。
映画冒頭で遭難中のルークとハン・ソロを探索していたのも彼。
本作時点ではまだ生きており、ローグ中隊パイロットの一員として活躍している。


  • デレク"ホビー"クリヴィアン
ホスの戦いで被弾し、AT-ATに特攻して自らの命と引き換えに破壊したパイロット。
本作時点ではまだ生きており、ローグ中隊パイロットの一員として活躍している。


  • ライカン将軍
本名カーリスト・ライカン。反乱軍創設メンバーの一人でもある。
ホスの戦いではエコー基地の指揮官だった人物。
本作では無線でローグ中隊に指示を出す上官として登場。


  • クリックス・メイディン
元帝国軍士官であり、亡命後は反乱同盟軍の将軍となった人物。
他は『帝国の逆襲』の登場人物だが、彼だけは『ジェダイの帰還』に登場している。

本作ではコレリアにて亡命を試みるステージがあり、彼を援護するべく爆撃機やAT-ATの破壊に挑むことになる。
その後、ゴールド中隊のYウイングパイロットとして作戦に参加しケイサン・モアのTIEインターセプターを無力化。
さらに、惑星ケッセルでは収容所の囚人を救出する作戦でインペリアル・ランディング船を操縦して再登場する。


  • ケイサン・モア
本作オリジナル人物。第128TIEインターセプター中隊隊長を務めるエースパイロット。
出身地である惑星オルデランが帝国に破壊されたことで忠誠心が揺らいでおり、惑星ジェラード5の任務中に反乱軍に投降。
その後、故郷を滅ぼした帝国軍を止めるべくローグ中隊の新メンバーに加わり、帝国の兵器工場の破壊などの任務で活躍した。
かつての上官モフ・シールドンに引導を渡した後はローグ中隊を離れ、反乱同盟軍指導者モン・モスマの補佐の職に就くが、10年後の危機には再びローグ中隊に集結しカラマリの戦いに挑んだ。


  • モフ・コール・シールドン
ローグ中隊を敵視する、嫌味な喋り方が特徴の帝国軍総督。
卑劣な戦法を行うことが多く、部下のケイサン・モアに非道な任務を押し付けていたことで彼女に嫌われている。

ローグ中隊を追い詰めるべく都市全体を人質に取る、囮作戦でおびき寄せるなどの行動を取るが、悉く失敗に終わる。
最終的に惑星タイフェラで医療品であるバクタ・タンクの反乱軍への供給を止めようと画策するが、ローグ中隊の反撃により阻止される。
その後、改造したインペリアル・ランディング船で自ら戦いに挑むが、ルークにプロトン魚雷を叩き込まれて撃墜。情けない叫び声を上げながら爆散した。


ソロの故郷である惑星コレリアと、ボーナスステージ2「破壊(デススター)」で援軍として登場。
映画本編の『ヤヴィンの戦い』を再現した「破壊」では、窮地に陥ったルークを助けるべくミレニアム・ファルコンで突撃した。

本編の隠し機体であるファルコン号はルークが「貸してもらった」機体らしく、ダメージを受けるとそのことについてルークが嘆く専用ボイスが用意されている。


余談

  • バリエーション
Nintendo 64北米版の『Rogue Squadron』、および日本語版『出撃!ローグ中隊』のほか、Windows版では『Rogue Squadron 3D』、その日本語版は『ローグ スクワドロン3D』というタイトルで販売された。
このうち、本作のWindows版である『Rogue Squadron 3D』はSteamにて販売中であり、現在でもローグ中隊の活躍を気軽に楽しむことが出来る。
なお、日本語にローカライズされたのは64版のみで、PC版は日本語版もローカライズされていないマニュアルだけ翻訳した手抜き仕様。

ステージ構成や隠し要素などの基本的な内容はPC版・N64版で差異はないが、PC版では高解像度が選択出来たり3Dモデルの挙動(Aウイングの尾翼可動など)がより細かかったりと少しだけ質が高い。


  • 続編
本作の大ヒットを受けて『ローグ スコードロン』としてシリーズ化。
ゲームキューブにて『ローグ スコードロン II』『ローグ スコードロン III』が発売された。

その後、ディズニー移行後の2020年には同じくフライトシューティングである『Star Wars: スコードロン』が発売されたが、こちらはタイトルが似ているのみで旧シリーズとは無関係。
システム的にも本作よりはそれより前の『X-Wing』シリーズに近い、よりリアルな操作感を特徴としている。







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最終更新:2024年12月14日 08:36

*1 マネージャーのブレット・トスティ談

*2 「帝国の影」のホスの戦いでは、ボーナスアイテムが取れなくなるが時間をかけてブラスターや自爆突撃でダメージを与えて撃破もできた。