登録日:2024/12/06 Fri 10:01:07
更新日:2025/03/15 Sat 19:14:16
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榎戸 洋司とは、日本の脚本家、小説家。
略歴
京都芸術短期大学(現・京都造形芸術大学)卒業後、日本テレネット株式会社に入社し、ネットワークゲームの企画案を出すなど、中心的な立場を担っていた。
そんな中、ある転機が訪れる。
当時、東映動画に所属していたアニメーターにして彼の高校・大学時代からの友人だった
幾原邦彦の誘いだった。
それは、彼が当時監督していた人気アニメ『美少女戦士セーラームーン』のカセットドラマの脚本を書かないかというもの。
このカセットドラマは、放送当時病休していた三石琴乃氏の声により『セーラームーン』最終決戦のリメイクをするという大規模な企画でもあり、榎戸氏はそれを快諾。
この功績を認められ、後のTVアニメ第3期『S』にてアニメの脚本家としてデビューする。
その後は『S』の重要な回のみならず、第4期『SuperS』にてシリーズ構成に抜擢され、幾原氏と抜群の相性で界隈を賑わせた。
そして、オリジナルアニメの製作のため、中枢チームである「ビーパパス」に加入し、初のオリジナルアニメのシリーズ構成を務めた『少女革命ウテナ』が完成した。
思春期特有の気高さ、青臭さ、そして大人の姑息さを余すところなく描いた『ウテナ』は劇場版と共に高い評価を得る。
その後は幾原氏とは離れ、鶴巻和哉や五十嵐卓哉といった実力派監督の下で脚本活動を行う。
特色
作品の特色としては、「青春」「思春期」「運命」「覚悟」をテーマとした作品であることが多い。
「子供と大人の対立」をテーマとした『少女革命ウテナ』や『STAR DRIVER 輝きのタクト』はその代表例と言える。
また、「子供ゆえの傲慢な全能感」を表に出したキャラクター(『トップをねらえ2!』のトップレス、『キャプテン・アース』の遊星歯車装置等)も多いのも特徴。
そうしたテーマゆえに、時折難解で重い作風になることも多く、『セーラームーンS』の天王はるかと月野うさぎの、「犠牲」を巡る対立や『龍の歯医者』のベルの選択などで視聴者の心に深い爪痕を残すものもある。
悪役に作品のテーマを否定させる台詞を言わせる傾向もあり(「何が
綺羅星だよ、馬鹿馬鹿しい」はその代表だろう)、『ウテナ』における桐生冬芽の台詞には友人から「あれが本音なのか」と詰め寄られた経緯もあるとか。
その作風はオリジナル作のみならず原作付きのアニメでも強く表れている。
殊に、『桜蘭高校ホスト部』や『文豪ストレイドッグス』では原作とは大きく異なる表現方法を使いながらも、原作の持つテーマ(ハルヒの環への憧憬や環の思春期ゆえの万能感、敦の生への執着や太宰の希死念慮)を存分に発揮し高い評価を得た稀有な作品と言えよう。
著作
太字はシリーズ構成を担当。全話脚本を担当した作品も少なくない。
TVアニメ
OVA
劇場用アニメ
小説
爬虫類戦記: REPTILANT ARMY
少年王
眉毛とボイン
フリクリ
「ふ、まさか。本当に追記・修正が出来ると思ってる奴は、馬鹿ですよ」
- 今までなかったのが不思議 -- ななし (2024-12-06 13:22:39)
- 還暦を超えていると知ってびっくり。自分が小学生の頃からの脚本を書いておられるから、キャリア的におかしくないんだけど。 -- 名無しさん (2024-12-06 13:42:01)
- え、あのセーラームーン無印ラストのエピソードに関わっていたの!? -- 名無しさん (2024-12-06 18:06:42)
- セーラームーンsで最初に脚本を担当したエピソードは、まことがメインの回だった。(まことの声を演じた篠原恵美さんが項目作成の年に逝去するとはなんという皮肉な運命だ...。) -- 名無しさん (2024-12-06 18:12:21)
- 項目が作られたのは新ガンダムに関わっているからかな。 -- 名無しさん (2024-12-06 20:38:08)
- ジークアクスのメインライターになったわけだけど、サブライターが社長の庵野監督ってプレッシャー半端じゃないやろうなぁ…頑張って欲しい -- 名無しさん (2024-12-06 20:47:36)
- 暁生やヘッド、トップ2の双子とかある種開き直った大人の醜悪さを描くのがホント上手いと思う。一方で残酷な子供を描けるし、ホントこの人の作品の子供と大人は対照的で濃い -- 名無しさん (2024-12-06 22:41:27)
最終更新:2025年03月15日 19:14