片岡飛鳥

登録日:2025/01/09 Thu 20:21:00
更新日:2025/01/11 Sat 00:25:29
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片岡飛鳥とは、日本の男性テレビ演出家・プロデューサー。東京都新宿区出身。
現在は制作会社「とぶとりっぷ」合同会社の代表。

1988年から2022年3月までフジテレビに所属。
同局のお笑いバラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』の総監督(総合演出兼チーフプロデューサー)として知られる。
ニックネームは「業界の帝王」。これはエスパー伊東が片岡を「業界人の王様」と表現したことが由来。

来歴

子供の頃からテレビが好きで、小学生時代は『8時だョ!全員集合』で笑い転げ、中学生時代には『3年B組金八先生』に感動。
高校時代には『THE MANZAI』『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』などの番組に触れ、テレビ業界を志すようになる。
17歳の秋、親に「テレビのディレクターになる」と宣言。当時高価だったビデオデッキを購入してもらい、録画した番組を何度も見返したとか。

フジテレビ時代

1988年、フジテレビ入社。『オレたちひょうきん族』最後のADとして片岡のテレビマンキャリアがスタートする。
『笑っていいとも!』『夢で逢えたら』のADを経て、1990年10月、『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』で晴れてディレクターデビュー。
1992年、若手お笑い芸人発掘番組『新しい波』に参加。そこでナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼらと出会い、翌1993年4月にこのメンバーを中心としたコント番組『とぶくすり』がスタート。そこから『殿様のフェロモン』→『とぶくすりZ』→『めちゃ×2モテたいッ!』と断続的な変遷を経て、ついに1996年10月に『めちゃ×2イケてるッ!』として土曜8時台に昇格。視聴率15%越えを連発するお化け番組へと成長させた。

『めちゃイケ』が軌道に乗った後、片岡は後進の育成も任されるようになる。2001年に『はねるのトびら』、2009年に『ふくらむスクラム!!』、2010年に『ピカルの定理』を企画・監修した。

2013年、制作局からコンテンツ事業局に異動。そこでも挑戦を止めることはなく、自称インターネット放送局『ゼロテレビ』を開局。『めちゃイケ』のスピンオフ番組『めちゃ×2ユルんでるッ!』を立ち上げる。

フジテレビ退社後

2022年3月、長年勤めたフジテレビを退社。
同年6月、エンターテイメント制作会社「とぶとりっぷ」を設立。テレビだけでなくイベントや舞台などの領域にも積極的に挑戦していくという。

人物

初期『めちゃイケ』での肩書「監督」は、演出にとどまらず編集やナレーション原稿作成、テロップデザインなど多岐にわたる業務を担っていたことに由来する。小西康弘プロデューサー異動後はプロデューサー業も兼務する総監督に就任。通常の「総合演出兼チーフプロデューサー」とは異なり、「総監督」という肩書きを用いる点に片岡のこだわりが表れている。また、他番組でも「企画」「監修」など独自の肩書きを用いるのが特徴である。
演出家としての師匠は三宅恵介(直属の上司)と星野淳一郎(隣の班のフリーディレクター)。また、吉田正樹を「演出バカにならないためのプロデューサー目線を与えてくれた人」として挙げている。
前述の三宅の影響を受け、出演者やスタッフからの質問に対して、「なぜこれを使うのか」「なぜこれをやる必要があるのか」といった合理的な説明がすべてできるよう心掛けて番組作りを行っている。また、それができないとテレビ番組を作るべきではない、という強い信念を持っている。
番組の編集作業にはとても厳格で、テロップを出すタイミングなどに納得がいかないと、寝る間も食事を取ることも忘れて何度も修正を重ねる。数日間徹夜で作業を続け、放送直前ギリギリまで編集していたこともあったほど。
親指の匂いを嗅ぐ癖があり、『めちゃイケ』のコントでもネタにされた。
その一方フジテレビのスタッフでは珍しく、番組に顔出し出演することがほとんどなかった。

エピソード

  • テレビ朝日の面接で「うちの局で好きな番組は?」と聞かれ、「ないです」と答えた(結果一次で落とされる)。
  • 『笑っていいとも』で恒例になっていた、タモリと客との掛け合いで使う「そーですねー!」のコールアンドレスポンスや、拍手を応援団のように制止する「チャ、チャッチャッチャ」と合わせる約束事は、実は片岡がAD時代にやっていた「前説」が発祥である。
  • 『殿様のフェロモン』では主にドッキリ企画を担当。今田耕司が自室のマンガや洗濯物をいたずらされたり、中山秀征がよゐこと山田雅人に愛車のドアを壊されたりした。第9回ではドッキリの報復としてナイナイと八木亜希子アナが片岡の自宅を訪問。八木アナに愛車を口紅で落書きされ、岡村に自室のドアをバズーカで壊されるなど、部屋を荒らされた。最終回には片岡の実母も出演した。

人物評

「海のものとも山のものともわからなかった僕らと、心中する覚悟でやってきてくれた人」(岡村隆史

「これだけ芸人に命をかけてくれるスタッフさんはおらへん」(矢部浩之)

「テレビのことをイチから教えてくれた人」(加藤浩次)

「在りし日の黒澤監督」(西川きよし)





























「ちょっと変な人」伊集院光

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最終更新:2025年01月11日 00:25