登録日:2025/02/02 Sun 23:51:16
更新日:2025/02/14 Fri 13:10:52
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「みんなこい、まとめてオレがめんどう見てやる!!」
「豆まきしたやつらを見かえしてやろうじゃないかー!!」
概要
「豆マキ大騒動の巻」(ボンボンKC3巻、電子書籍版13巻収録)にて登場。
元々は
朧党に所属する忍獣だったが、「
ある一件」がきっかけで朧党を出奔し、その先で出会った「
鬼」たちを自身の部下として引き入れ、
鬼出毘流一味を旗揚げした。
得意技は指先から放たれる物質を腐らせる朧忍法「腐乱光線」。
鬼出毘流一味
鬼出毘流率いる鬼の集団。
節分を理由に町人から豆を投げられ、迫害されて路頭に迷っていた鬼たちが、その境遇を哀れんだ鬼出毘流に拾われ、自分たちを虐げる世間を見返すべく立ち上がった。
結成してからは鶴亀の国の海岸線に浮かぶ孤島・鬼ヶ島を拠点に鶴亀の国で様々な悪事を働くが、その悪事の内容というのが
- 米屋や肉屋などの食料品店から食料を盗む
- 将軍家の家宝の黄金のプレイステーションを盗む
「でもいいぞよ。すぐ黄金のプレステ2を買うから…」byウル父
- 町人の寝込みを襲って鼻の穴に大量の豆をしこたま詰め込む
etc.
と、首領の鬼出毘流が元朧党の忍獣ということもあってか、朧党とちっとも変わらない地味な嫌がらせばかり。
ウル忍の面々も
「どうせまた朧党の仕業」と疑っていたが、
ゾフィーお頭の調べによれば
当の朧党も彼らに隠し砦を放火されるという被害を受けており、そういった点から鬼出毘流は朧党に個人的な恨みを抱いていたことも窺える。
また、前述のように世間から味わった苦節を共にしてきた経緯から仲間同士の団結力・チームワークは朧党にも勝るとも劣らず、ウル忍が攻め込んできた際は「オニはオニでも」なぞなぞ攻撃なる戦法で彼らを翻弄(?)した。
活躍
朧党時代
めひらす「肝心のあいつは来ているか?」
笹比羅「だいじょーぶです。二時間前からスタンバイさせてます!!」
2月3日。世間が節分で賑わい、ウル忍をはじめ鶴亀の国中で厄払いの豆まきが行われる日。
朧党も例外ではなく、豆まきの鬼役として鬼出毘流に召集がかかった……。
鬼出毘流の咆哮でやけに力の入ったストレス発散豆まきが始まる。
ひとしきり豆を投げ終えた後、夕食に戻る冥府羅州たちに他の仕事はないかと訊ねるが、冥府羅州の返事は「なんだ、まだいたのか。おわったから帰っていーぞ」……。
そう、実は鬼出毘流、
年に一度の節分の日の鬼役しか仕事がない忍獣なのである!!
そんな悲しすぎる待遇に鬼出毘流は不満を抱いていた。
「オレの仕事は年に一回節分の鬼役するだけ……」
「朧党に入って四十年間毎年毎年これだけ!!」
「オレだって忍獣だぞ。悪いことしたり、ウル忍と戦ったりしたいのに……」
「うあ───っ、もうイヤだーっ」
「オレの人生はなんなんだ───っ」
長年の不満を爆発させ、自身が抱いていた願望を涙ながらに叫びながら砦を去っていった矢先、節分を理由に町人に豆を投げられ、山中に追いやられ寒さに凍えていた鬼たちを目撃する。
「な…なんで鬼だけがこんな目にあわなきゃいけないんだ…」
「悪魔や妖怪は……悪魔は外、妖怪は外って豆で追い払われたりしないのに、なんで鬼だけ…」
その惨状を見て改めて世間の鬼に対する扱いを痛感し、憤りを覚えた鬼出毘流は彼らを纏め上げ、一味を結成。
そして、自分たち鬼を虐げる者たちに復讐することを誓うのだった。
一味結成後
結成から一週間後、鬼出毘流一味は鬼ヶ島を根城に鶴亀の国で物品の略奪や町人への闇討ちという名の嫌がらせなど様々な悪事(?)を働き、ついでに自身の不遇の元凶たる朧党にも砦を放火するという仕返しを行った。
そんな中、ゾフィーお頭の推薦により出動した
21桃太郎と
犬、
猿、
雉が島に襲来。
迎撃に出た鬼たちはなぞなぞ攻撃で一行を苦戦(笑)させるが、21が持参した豆を見せつけられ反撃の隙を許してしまう。
そこへ、部下の危機に現れた鬼出毘流が腐乱光線で豆を納豆に変えて21の攻撃を封じてみせる。
しかし、21を泣かせてしまったのが運の尽きだった。
納豆まみれになって泣き出した21の超能力の嵐の前に鬼出毘流は手も足も出せず返り討ちに遭ってしまうが、駆けつけた鬼たちの懇願により命は助けられる。
悪事の真相を知ったマンたちは彼らの境遇に同情しつつも、略奪はよくないと窘め、反省した鬼出毘流たちも山奥でひっそりと暮らすことを告げる。
ティガはそれもかわいそうだと彼らを哀れむが、そこに21がある提案を出し……
「いらっしゃいませー♬」
「そーれ、どんどん作れー♬」
ウル忍の計らいにより、鬼出毘流は「オニはオニでも海苔が美味しいオニ」であるおにぎりチェーン店「鬼ヶ島おにぎりチェーン」を開店。
商売は繁盛し、部下と共に幸せな商業生活を満喫するのだった。
めひらす「…って、おい!!わしらは
どーすりゃいーんだよ」←知らねーよ
その後の登場
『ウルトラ忍法帖輝』にて峰曽田村での一件が一段落した後の「ウル忍新メンバーでモー大変!!」(電子書籍版18巻収録)にて再登場。
マンが峰曽田村から連れてきたウシを屋敷に住まわせることをゾフィーお頭に却下されたため、誰かに引き取ってもらおうと考えたマンは最後の一軒として彼の店に立ち寄り、店員として雇ってもらえないか頼む。
「ツノ仲間」ということでそれを承諾し、試しに働かせるが、蹄でうまくおにぎりが握れず、海苔が牛の顔に見えるかわいそうな形に出来上がってしまったため、あっさりとクビにした。
ちょっといい話
- ウル忍らしいギャグ回だが、実はこの話、みどーによると「見かけや出自でその扱いを決めるのはいかがなものか」というのが裏テーマとしてあったらしい。
- さらに遡れば、かの『ノンマルトの使者』がそういった「負けた側・滅ぼされた側」に対する目線の源流になっていたのだという。「この時期から笑いだけじゃないものを読者に伝えていきたいという気持ちも出てきていた」とのことで、この「それぞれの立場・それぞれの思い」というテーマは続く「無宿人エースの里帰りの巻」を経て『輝』闇の邪法編でひとつの頂点に達する。
- オニデビルに決まる前はオニオンとオニバンバも候補として挙がっていたが、最後は顔の迫力が決め手になった。オニバンバはお婆さんだから冒頭の豆まきがますます悲惨な構図になるし、オニデビルで良かったのではなかろうか。
- 一方で宿那鬼は候補にも挙がらなかったらしい。怖すぎるしね……。
「オレの仕事は年に一回コメントするだけ…。アニヲタに入って四十年間毎年毎年これだけ!!」
「オレだってWiki籠りだぞ。項目作成したり追記・修正したいのに……」
- 連載中に2月3日以外が節分の年があったら2月3日に待ちぼうけ食らうオチがありそう -- 名無しさん (2025-02-04 19:10:00)
最終更新:2025年02月14日 13:10