グランツ・リスク(爆上戦隊ブンブンジャー)

登録日:2025/02/18 Tue 00:08:00
更新日:2025/06/07 Sat 23:11:01
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やるなブンブルー!
だが今の私は、かつてない程に力がみなぎっている…!

命を捧げたスピンドー様を守り、戦うこの事実!
なんと満たされている事か!!


グランツ・リスクは『爆上戦隊ブンブンジャー』の登場人物。
バクアゲ35で声だけの出演を果たし、続く《FINAL Lap》でワルイド・スピンドー共々宇宙から襲来しブンブンジャーの前に立ちふさがった。


データ

全高/198cm
重量/238kg
エンジン/ロイヤリティスーツ
スピード/リスクヘッジ最速
カスタム/ランボー、ガーディアンブレラ
ファーストラウンド(コース:宇宙~I.S.A)
ファイナルラウンド(コース:草原)
CV:磯部勉
スーツアクター:齊藤謙也


概要

宇宙から襲来した大宇宙侵略大走力団ハシリヤン大番頭(おおばんとう)*1
ハシリヤンのNo.2にしてスピンドーの右腕兼ボディガードで、スピンドーが大銀河警察によって投獄されてからは彼が首領代行となって本家からハシリヤンを仕切って統率している。

姿は黒鉄色のスーツ風の装甲を身に纏い、首元にはネクタイのような意匠が見え、左肩に赤い裏地の黒いケープを羽織った屈強な男。
見た目はさながら黒髪をオールバックにした黒スーツの会社員や秘書、或いはボディーガード。
左肩には口と目から炎を噴出している牛の頭蓋骨のような生物「ランボー」がくっついている。

スピンドーに古くから付き従う部下であり組織の中では最古参。
スピンドーに何か言われる前には既にスピンドーの望むものを「御所望の○○はここに」と言って手渡す様はまんま執事そのもの。
スピンドーと未来の政略結婚の儀では自分が神父役を務めるなどとにかくスピンドーを甲斐甲斐しく支えており、ハシリヤン本家をも維持し続けたその辣腕にはスピンドーも「最高の大番頭」と最大の感謝と賛辞を贈る程。

地球襲来後は部隊長としてサンシーター達に指示を出すことはあまりないが、作戦方針はギャーソリン回収よりもブンブンジャー打倒を優先したものが多い。
そして上司としての在り方は反論し難い耳の痛い正論で有無を言わせず簡潔にガン詰めしてくる系の怖い上司。
当初はサンシーターのガッツと根性を「スピンドー様が大変お好きな生き様」と評して激励していたが、後には「お前達! 長いこと作戦に失敗し続け、走ってはいないでないか!!」とガチ目の説教を行っている。
I.S.Aに対しては自分達への腹黒い思惑に感づいて警戒しつつも対応はスピンドーの政治手腕に一任しているため表立って自分が動くことはなかったが、ブンブンジャーに対してはハシリヤンの勝利目前の段階であっても「地球ナワバリ計画最大のリスク」とかなり敵視。
その敵視からサンシーターを内心使い捨てるつもりで煽てて排除に向かわせたりとリスク排除には余念がない。


ランボー


モーモーモーモー!

CV:磯部勉

グランツの左肩にくっ付いているハシリヤン幹部恒例となったペット枠。
見た目は黒いケープと一体化して口と目から炎を噴出している牛の頭蓋骨のような生物*2
グランツとは別個に意志を持ち、「モーモー!」という鳴き声でグランツと会話し相談し合うことができる。
ヤルカー族をコントロールする際はランボーが命令の送信やコントロールを担当しているのか、目窟の赤い炎を模した突起が点滅する。

ガーディアンブレラのように敵の攻撃を防ぐ防具にもなるがランボー自体が戦闘力を有しており、いざという時はグランツの肩から分離して自律兵器の如く空中を浮遊。
高速で宙を舞い、突進や口から吐く紫の火炎放射でグランツの戦いを援護する、歴代のペット枠の中では知性も戦闘力も別格な最強のペット。
先斗曰く「とんだ暴れ牛」

名前の由来は恐らく、映画版『グランツーリスモ』でライバルが駆る車「ランボルギーニ・ウラカンGT3」から。
牛というモチーフも、同作で上記のランボルギーニ・ウラカンも走っている実在のサーキット「レッドブル・リンク」からと思われる。
とりあえず某FirstBloodとは無関係。多分。



人物

一人称は「私」「グランツ」
ハシリヤンのキャラクターの中では珍しく冷徹で紳士的な言動が特徴で、リスクヘッジを何より重んじ入念なリスクヘッジに走り続けていた真面目で厳格な性格。
スピンドーに出逢う前、「隷属と屈辱の日々」「終生スクラップも同然」と自虐する程過酷な環境にいた時期があった様子。
そんな、自分のハンドルすら握る事すら許されない環境にいたグランツの“悲鳴”を聞き、そこから救い上げてくれたスピンドーへに対しては鋼の忠誠心を持つ*3
鋼の忠誠心からくるモチベーションで主の為に滅私奉公で働くことを生き甲斐とする、昔の任侠作品に出てきそうなタイプの忠臣
スピンドーの邪悪な思想を全力で全肯定する悪人という見方もできるが、スピンドーがリスキーな行動を取った時は「よろしいので……?」と戸惑いつつも意図を問うシーンもあり、単純なイエスマンというわけでもない。

スピンドーへの忠誠心は情感たっぷりで重たいものの、スピンドー以外の存在に対しては真逆。
部下への対応も嘘で取り繕っておだてつつ、内心冷笑して容赦なく道具として使い捨てる人でなしな外道ムーブを平気で行う冷血漢のブラック上司。
スピンドーの不快になりうると判断すれば、たとえ作戦遂行中の苦魔獣であろうと容赦なく抹殺し、部下には本心を明かすことはない。
サンシーターもウェイウェイ・ヤルカーを筆頭としたエリートのヤルカー達も、彼の中では等しく敵の排除やスピンドーに捧げるためのギャーソリン回収を行うための道具でしかなく、その本性が完全に露わになったことが、サンシーターのハシリヤンからの離反を招くこととなった。

なお当初サンシーターに対して励ましの言葉を贈っていたが、スピンドーと共に底辺から這い上がってきた過去を踏まえると、嘘やお世辞抜きを抜きにした心からの激励の言葉だった可能性もある。
……だがそれはそれとして、サンシーターが失敗続きでまともに成果もスピンドーへの貢献もなかった点が露呈してしまった点が、捨て駒として切り捨てられる原因になったのかもしれない。
また裏切り者であるブンドリオに対してはかなり冷淡な反応で、ブンドリオがブンブンキラーロボに圧倒される場面を見てブンドリオを露骨に嘲笑する仕草を行っていた。


能力

「スピンドー様の矛にして盾」を自負するだけあり、黒い波動を放って苦魔獣2体を簡単に塵に変えて消滅させ、元の器物に戻すことができる実力の持ち主。
前線に立つことはほぼなかったが、戦闘スタイルはスピンドーとは対称的に、防御主体かつ重厚でどっしりとしたパワーファイト。
有事には左肩のランボーを分離させてランボーとの連携で敵を圧倒し、そしてランボーを装備して繰り出すランボーの角を叩きつける強烈なショルダータックルで敵を吹き飛ばす。

加えて全宇宙で活動するエリートヤルカー全員を自在にコントロールする権限を擁しており、ヤルカー族は彼の手駒も同然となっている。


装備

  • ガーディアンブレラ
レイピアに似た形状の黒傘型の護身装備
傘の布地部分には金色のハシリヤンのエンブレムが刺繍され、柄にもハシリヤンのエンブレムが無数に刻印されている。
傘のハンドル部分がライフルのグリップのような形状になっており、構造としては銃が仕込まれた仕込み傘。

開けばあらゆる危険から身を守る盾となり、先端部の銃口からは無数のビーム弾やレーザーを連射する攻防一体の武器。
加えてアンテナのように地球全土からギャーソリンを集めるなど、ギャーソリンの収集機能もあった様子。
ただし見た目がサーベルっぽいだけであくまで分類は「傘」なので、打撃武器としてはともかく斬撃武器としては使用できない。

  • グランツ専用イグニッションキー
イターシャが持つものとは別種のイグニッションキー。
再建パワー苦魔獣を超える戦闘力や特殊能力を持った「パワーアップ苦魔獣」を生み出すことができる。


末路(コース:草原)


グランツ! お前はスピンドーにハンドルを渡し、自分で握る事を放棄した!
お前の意志は! どこにある!?

スピンドー様の意志が私の意志! 忠誠を誓ったあの日から…!


ギャーソリンタンクであるサルカーの破壊という緊急事態とリスクに対処するためネジレッタを率いてブンブンジャーと交戦。
ガーディアンブレラとランボーの連携で最初はブンブンジャーを圧倒するが、チャンピオンブンブルーとなった射士郎とのタイマンにもつれ込み、No.2同士の信念のぶつかり合いの果てに最後はチャンピオンブンブルーのバクアゲチャンピオンドライブを防ぎきれず、無念のフィニッシュとなった。


スピンドー様ァァァ!

《もうお前はスクラップじゃねえ……。お前は、俺だ》

《……御意。グランツはいつでも》

あなた様の…おそばに!
ウオオオオォーーーッ!!

ヤイヤーイ!やったカー?
ヤルちゃんそれ言っちゃダメ!
フラグだろぉそれ…

それでも膝は一切屈することはなく、「スピンドーを最後まで守れなかった」という悲鳴から発生したギャーソリンと、自身の悲鳴を触媒として地球全土に満ちる悲鳴をスピンドーに与えることに成功し、スピンドーの復活に大きく寄与。
最後はグランツの無念のギャーソリンもスピンドーに取り込まれグランツは完全に消滅した。


グラァンツ…最期に、いい仕事したもんさね
お前の悲鳴が、この星の悲鳴を集めてくれる…!

美味いギャーソリンが、あたしを呼び戻したよ!!

悲鳴が上がり続ける限り! あたしは、不死身なのさ!!


余談

名前の元ネタは恐らく『グランツーリスモ』。ゲームのイメージが非常に強いが実は2023年に映画化されている。*4
公式サイトによると傘を使ったアクションは『キングスマン』オマージュとのこと。

本編で自らのハンドルを握ることを捨て喜んでスピンドーにハンドルを捧げたことから「お前には自分のハンドルが無いんだな」と射士郎に辛辣に評されたグランツだが、それに対するグランツ側の反応は一切なし。
自分のハンドルを握らないことに一切後悔も恥も感じておらず、一部の視聴者からは「ブンブンジャーには共感・理解できない形で自分のハンドルをしっかり握っていた」「“スピンドーのためにハンドルを手放す”という行為そのものがグランツにとっての“ハンドルを握る”だった」という意見も存在する。

一応HPのバクアゲタイムズでの解説ではグランツと射士郎の違いとして「忠誠を誓っていたか否か。妄信していたか否か」が提示されており、
  • 射士郎:「大也を信頼して彼の夢に共鳴し、自身のハンドルを握った上で大也の夢に相乗りしただけ(要約)」
  • グランツ:「忠誠と妄信のせいでスピンドーが同乗するに値する男か見る目を失った(要約)」
といった解説がなされている。
とはいえ解説内でもグランツの思想が全否定されているわけでもなく、そういったグランツの生き方や価値観もあると踏まえた上で「でもきっと、正義ってそういうもんなのかも」というコメントで〆られている。



お前達! 歴代荒らしがアク禁されてもなお編集するその姿勢、スピンドー様が大変お好きな生き様だ

今日より私の下にて、粉骨砕身追記・修正してもらいたい



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最終更新:2025年06月07日 23:11

*1 現代でいう総支配人ポジション

*2 ただし最初から一緒にいたわけではなく、スピンドーに拾われる前は保有していなかった。

*3 ちなみにこのシーン、スピンドーの側も一人称が日頃の「アタシ」ではなく「俺」となっており、スピンドーの方も何かしら思うところはあった模様。

*4 ゲームの成績優秀者が参加できるレーシングドライバー育成プログラム「GTアカデミー」と、そこから実際にドライバーとしてデビューしたヤン・マーデンボローにまつわる実話をもとにした作品。