ワルイド・スピンドー(爆上戦隊ブンブンジャー)

登録日:2025/01/26 Sun 00:07:00
更新日:2025/06/04 Wed 00:13:55
所要時間約 10 分で読める…たまんねえわ!


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※推奨BGM:「爆上戦隊ブンブンジャー(インストゥルメンタル)」



次回!

爆上戦隊ブンブンジャー!


なーに見てんの?

ちょっとおかしいのよね、上層部…


スッポーンジ!

これはお困りが過ぎる…!

ようこそ地球へ!!


たまんねえわ!

俺達の夢を笑うな!!


バクアゲ39 悲鳴の星

次回もバクアゲるぜ!











ブンの字に伝えな

『あんたの大事なものは全部壊してやる。最高のギャーソリンを聞かせろや!』
…ってね


お前らの夢、何もかも、あたしが買ったよ!



ワルイド・スピンドーは『爆上戦隊ブンブンジャー』の登場人物。
バクアゲ8やバクアゲ25にて名前だけ登場していたが、物語終盤に近付きつつあるバクアゲ34にてようやく視聴者の前に登場。
FINAL Lapにてグランツ・リスクと共にブンブンジャーの前に立ち塞がった。




データ

全高/196cm
重量/216kg
エンジン/宇宙中の悲鳴
スピード/侵略最速
カスタム/シャイシャイ・サルカー、メガマックスティック
ファーストラウンド(コース/宇宙~ISA)
セカンドラウンド(コース/結婚式場)
ファイナルラウンド(コース/草原)
CV:遊佐浩二
スーツアクター:清家利一


概要

大宇宙侵略大走力団ハシリヤン走大将(そうだいしょう)。通称「ボス」「ミスター・スピンドー」
ハシリヤンの創設者にして「宇宙より遥かにデカい器を持つ御方」と彼を讃えるマッドレックスのようにならず者揃いの部下達を纏め上げるカリスマを持ち、その強烈なカリスマ性は姿を間近で見たサンシーター感動のあまり気絶するほど。

容貌は
  • 薄紫の病的に白い肌
  • バイクのマフラーを思わせる金属質の金髪
  • 薄い紫色或いはピンク色のサングラスのような、車のヘッドライトを彷彿とさせる目
と部下達よりも人間に近いスマートなシルエットの機械生命体で、背丈もブンドリオよりやや低め。
その出で立ちも一見マフィアのボスには思えないほど派手で、スタイリッシュな赤と黒のフェルトハット風の帽子とジャケット「スリルスタイル」で着飾り、左腕には赤い猿「シャイシャイ・サルカー」がくっついている。
そして普通に地球の美食に舌鼓を打つ辺りはブンドリオやビュンディーと同様の生態を持つ。

大銀河警察の監獄惑星に収監されている程の極悪犯……のハズなのだが、殺風景なブタ箱どころか超高級ホテルのスイートルームを思わせる豪華絢爛な独房で悠々と贅沢に過ごし、部下に指示を出しているその姿は完全にVIPのそれ。
改めて言うが、スピンドーがいるのはアジト等の自室ではなく監獄の独房である。


「悲鳴だらけの掃き溜め」と毒づく故郷の星で生まれ育ち、グランツ・リスクと共に腕っぷしと知略で這い上がり、独房の中から大銀河警察を掌握するほどの権力と財を一代で獲得した正に叩き上げの男。
現在は名目上逮捕されて監獄惑星に収監されているので、ハシリヤン本家の組織運営を大番頭のグランツに一任。
独房で優雅に暮らしながら全宇宙から上納させたギャーソリンを貪り、時には独房内から部下に指示を下している。
おまけに宇宙では犯罪者かつ服役囚ながら未だ影で絶大な権力を握っており、ハシリヤンのみならずビッグバングランプリの興行を取り仕切る他、ビッグバンサッカー連盟会長も兼任。
ハシリヤンの息が掛かったサッカークラブ「ハシリヤンユナイテッド」のオーナーもしている。


シャイシャイ・サルカー


ぽうぽ~う

CV:遊佐浩二

猿と車を混ぜ合わせたような赤色の小さな生き物。
ヤルカー→ハシリ犬→フランクと来て4匹目の小動物枠。
ネーミングはヤルカーそっくりだが、ヤルカー族とは似ていないため関連は不明。

普段は飼い主であるスピンドーの左腕に抱き着いている事が多いが、いざという時はスピンドーの帽子と死者の遺品を触媒にして死者を蘇らせる能力を持つ。
また主人が戦闘などに赴き自身を連れて歩かない場合、普通に街中をほっつき歩くなど結構フリーダム。
地球の猿とは消化器官の性質も違うのか、スピンドーと同じ豪華な食事を同じ食卓で食べる一方で時にはデコトラーデのカップ焼きそばを食べたりと結構雑食。

モチーフはおそらく飼い主のモチーフであるマイケル・ジャクソンが飼っていたペットのチンパンジー「バブルス」。


人物

一人称は「あたし」
「~さね」といった洒落た落語家のような口調が特徴的。
「たまんねえ」が口癖で、時折「ポウッ!」とシャウトする癖がある。
これらの洒落た口調は走大将としての仮面のようで、かつて或いはグランツを仲間に加えた際には、「俺」という一人称だった。

ハシリヤンの走大将を務めるだけあって頭脳面に優れ、ブンドリオの生存を知った際には地球を担当しブンブンジャーに敗れた歴代3隊長が得たブンブンジャーのデータを全て閲覧する用意周到さに加え、狙った人材を甘言や配下等を利用して社会的に追い込んでから勧誘する陰湿な狡猾さも兼ね備える。
また、初対面のブンドリオには気さくに接したり、地球のI.S.Aとの折衝の際には自分から積極的に寿司などの地球の食事を楽しもうという友好的かつフランクな姿を見せたりと、状況に応じてスタンスやTPOを切り替えて本心を隠し、相手の警戒心を緩ませる態度も取れる。
グランツによれば、サンシーターの「歴代隊長が倒されても尚戦い続けるガッツと根性のある姿勢」はスピンドーの好みらしく、ブンドリオを勧誘した際も「負けの美学」を提唱して引き入れているが真偽は定かではない。


このように普段は気取ったようなキザな言動と気さくな物腰だが、本性は野心と支配欲に溢れる残酷なサディストであり激情家。
「宇宙全てを支配して永遠を生きながら宇宙中の悲鳴を聞き続ける」という野望を掲げて「どのハンドルを握るかはあたしが決める」と言ってのけ、相手の主導権を握って支配する事に固執する支配欲の塊。
裏切り者や自分より名声のある存在*1を断じて許さず、裏切り者や自身の信頼・期待を裏切る重い失態を犯した部下には一切の弁明を聞かず殺害し、自分の利益のために部下を煽てて騙した上で捨て駒として使い捨てる生粋の冷血漢である。
何より敵対者は一思いに殺さず悲鳴を搾り取るために嬲って心身共に生き地獄に追い込むことを好み、実力で言えばブンブンジャーを殺すこと自体はたやすいが、「ギャーソリンの搾取」を目的にあえて生かすという趣味と実益を兼ねた悪辣さを見せる。
感情が昂ると素顔の荒っぽい口調が露呈、「ぐっちゃぐちゃのササラモサラ*2にしてやる」といった昭和のヤクザ感溢れる語彙力も垣間見え、スタイリッシュな見かけに反して振る舞いも言動も概ね半グレやインテリヤクザのそれ。
そして
  • ギャーソリンの原料である人々の悲鳴と苦しみの叫び、負の感情を嗜好品のように楽しみ、他人の夢を見下して嘲笑する
  • 悲鳴を搾り取るため巨額の大金を裏取引や悪事に利用して社会を蝕む
  • 敵対者の仲間割れを高みの見物で眺めて酒の肴にする(曰く「裏切りってのはゾックゾクするねえ
  • 「繁栄と貧しさ。戦争と飢えはクルクル回る永久機関」という持論を掲げて格差社会や貧困、人間同士の争いを上から目線で賛美
という姿勢は悪趣味で邪悪なセレブそのもの。
ギャーソリンを食材として食う性質もあって、生態そのものが人の不幸を(物理的に)食い物にする「シャーデンフロイデ*3の化身」と呼んで差し支えない。
おまけに本人曰く「味変」という理由で、地球のギャーソリンだけを食い続けるだけでなくエリートヤルカー軍団に宇宙中のギャーソリンを運ばせるなど、何から何まで傍迷惑な性質の宇宙人である。
……実際のところ「味変」というのは、ギャーソリンがなければ生きられない体質のために、ギャーソリンをある程度手元で確保しておかないと不安なことを隠すための方便でもあった様子。

地球に来訪した後は、I.S.Aが用意したらしい豪邸らしき部屋でクリスマスには鮭を用意してもらうなど美食三昧の日々のVIP生活を送り、モニター観戦でスポーツを楽しむなど俗っぽい一面もあるが、「あたしゃ追い抜かれるのが大ッ嫌いだって!」「追いつかれちまったじゃないのさ!?」とヤジっていたように逆転されることは嫌う。
なお、裏でスポーツ興行と八百長を仕切る割にはバクアゲ41ではサッカーボールグルマ―を通信越しに恐喝する程度で、特に直接暴力で試合結果を捻じ曲げることはせず、観客としての位置をキープ。
結局逆転負けした際は「…ナイスゲーム」と呟いて結果を受け入れるなど妙に律儀。


己の野望のために他者を容赦なく切り捨てる極悪人だが、自身の故郷の星については、

地球はいいねえ。
あっちこっちで戦争の匂い、貧しさの匂い。

ギャーソリンの、永久機関さね…
あたしが産まれた掃き溜めの星と、おんなじさ…

と毒づいており、誰にも悲鳴を聞いてもらえなかったゆえに世界へのある種の復讐を誓い、上を目指したことを語っている。
そのため、スピンドーもまた「かつて悲鳴を誰にも聞いてもらえず、世界を憎んだ子供」と理解した大也は、スピンドーに対して最後は手を差し伸べた。

スピンドーもまた、誰にも聞いてもらえない悲鳴を上げていたグランツ・リスクを救った過去もあり、グランツやマッドレックスらの忠誠を得るだけの器とカリスマを有していた。
ディスレースのような野心や狡猾さが強い者については、スピンドー自身が陰湿な策謀家ゆえ同族嫌悪なのか個人的に好んでいなかったようで、逆にグランツやブンドリオのような何かしらの真っ直ぐさをもった者を気に入っていたのかもしれない。


関連人物

ハシリヤン最初期のメンバーで元お抱えメカニック。
今も昔もブンの字と呼んでおり、ブンドリオのハシリヤン在籍時は彼をお気に入り扱い。
本編では冤罪を着せて表舞台から失墜させ、精神的に追い詰めてから甘言によってハシリヤンに勧誘した。
ブンドリオの処刑報告のことをきっちり憶えていただけでなく、ブンドリオの生存を知った際はブンドリオの生存を動機に監獄惑星を動かしてまでわざわざ地球まで襲来。
大也と初めて対面した開口一番が「礼を言いに来たんだわ。ブンの字を拾ってくれてありがとよ。やつは達者か?」だった辺り、ブンドリオへは今だにやけにじっとりとした湿っぽい感情を抱えていた。
……が、その執着は怒りと殺意の裏返しであり、お気に入りだったからこそ最高のタイミングで殺りたい時に殺るという魂胆であった。
おまけにブンドリオに致命傷を与えて搾り取ったブンドリオのギャーソリンを「裏切り者のギャーソリンは…美味え!!」として最高の美味と評価。
食後も「スカッとしたねぇ。まだ余韻でゾックゾクしてるよ…」と語ってギャーソリンの後味で悦に浸る猟奇的な反応を取っていた。

ブンドリオの現相棒。
赤メインのビジュアルや莫大な資産家という共通点こそあるが、信条も趣向も何もかもが正反対な大也のネガ存在とも言うべき位置付け。
「地球はいいねェ。あっちこっちで戦争の匂い、貧しさの匂い! 最高のギャーソリンの匂いさね」と地球を評価し人々の悲鳴を楽しむスピンドーを大也は苦い表情をしつつも当然ながら嫌悪し、スピンドーを「そんなものに喜びを見いだすお前は、地球の敵だ!」と断じて明確に対立。
大也の掲げる「悲鳴のない世界を作る」という夢を「世の中分かってねぇなぁ」「負け犬の言葉」と冷笑するなど、とにかく大也の思想や夢の真逆を走り続けたが、スピンドーの暗い過去の独白を聞いた大也は、スピンドーも「悲鳴を誰にも聞いてもらえなかった子供」と理解し最後は「一緒に走らないか、俺達の世界へ」と手を差し伸べた。
それでもスピンドーは大也の手を取れば今までの自分のしてきたこと全ての否定になるためか、その手を取ることは選ばず、ハシリヤン走大将として自分のハンドルを握りしめつつ死を選んだ。


ハシリヤン本家大番頭を務めるスピンドーの右腕。
自身の不在の間、ハシリヤンを切り盛りしてくれたグランツに対してはスピンドーも惜しみない賞賛の言葉を送っている。
グランツはかつて隷属と屈辱の日々を送ってスクラップ同然だったところをスピンドーに救ってもらった過去があり、グランツもまたスピンドーに対しては絶対の忠誠を誓っている。
彼に対しては捨て駒にするどころか非常に親しい仲であり続け、グランツに「お前は、俺だ」と救いの手を差し伸べるなど、忖度抜きで全幅の信頼を置いていた

これまで地球に襲来した隊長達。
「マッド」「キャノン」「ディス」と気安く呼んでいたが、実際のところ彼らをどう思っていたのかは謎。
少なくとも似たもの同士のディスレースに関しては、利用するだけ利用したらさっさと使い捨てても良い捨て駒としか思っていなかった様子。ディスレースからしたら因果応報だけど。

  • 追跡隊長
マッドレックス達と同格の隊長。
「ブンドリオ・ブンデラスを殺害した」とスピンドーに過去報告していたが、ブンドリオの生存が地球にてディスレースの報告で発覚し、弁解する暇も与えられず怒ったスピンドーによって、監獄惑星内で一撃で処刑された。
ブンドリオがなんらかの死亡工作をしていたのか、追跡隊長を抱き込んでいたのか、単に地球に来た際墜落していたブンドリオの死を誤認したのかは不明。


能力



たまんないねえ… 暴力は、いい!


ハシリヤンの頂点に立つだけあって腕っぷしにも長けるバリバリの武闘派。
ギャーソリンをエネルギー源にしているため悲鳴を聞くほど強く永遠に走り続けることが可能で、スリルスタイル時では「ポウッ!」とシャウトしつつ、ビートの利いた高速スピン技や黒い排煙のような衝撃波を駆使。
初戦ではブンブンジャー全員に完勝し、一度ブンブンキラーロボに乗ればブンブンジャーロボ相手に完封勝利を収めた一流の操縦テクも併せ持つ。
更に戦闘面以外でも、
  • ギャーソリン化されていない人間の負の感情を「ギャーソリンの匂い」として嗅ぎ取る嗅覚
  • 瞬間移動
  • イグニションキー無しで触れた器物にギャーソリンを流し込んで苦魔獣を生成
  • 触媒となる遺品を介して死者を蘇らせる力
まで持ち合わせる。

意思を持つ惑星だったり宇宙の悪意の結晶だったり事実上の神仏だったりした過去作の宇宙人系敵組織の首領達に対し、彼自身の出自はあくまで一介の宇宙人で、立ち位置としてはの系譜。
ブンブンジャーを蹂躙するなど腕っぷしは間違いなく劇中最高峰であったが、戦隊ラスボス定番の描写である生身で街1つを容易く吹き飛ばし廃墟に変えるような力や巨大化は見せておらず、戦闘描写のスケール自体は控えめ。


だが真に恐るべきは戦闘力以上に、抜け目ない搦手を行う智謀の方。
侵略先にただ武力で強引に攻め込むのではなく、一般市民には見えない所で権力者に交渉を持ち掛けて「ハシリヤンと手を結ぶことで得られる経済的利益」を餌としてチラつかせ篭絡、相手から従って来るように誘導してくるのが常套手段。
表向きは自分に諂ってハシリヤンの利権を利用しようとする星の人間を腹黒い魂胆を見抜いた上で敢えて受け入れて侵略の一助とし、その星のメディアやSNSを積極的に利用した情報戦によってガチガチに社会との結びつきと社会的地位を固めて世論を丸め込み支配下に置く頭脳派の首領である。
何気に(見せかけとはいえ)堂々と地球の表舞台に姿を現しTVで記者会見に応じつつ、フランクに友好の握手を交わす姿を見せ地球人のほとんどの支持を得てしまった悪の首領は長い歴史を持つスーパー戦隊でも初。


強大無比な戦闘力と卓越した悪知恵を併せ持ち、武力に寄らない情報戦と策謀で徹底的にブンブンジャーを追い詰め完全勝利に王手を掛けたブンブンジャー最大の宿敵だが、力を発揮するためにはエネルギー源であるギャーソリンの常時供給が必須なのがスピンドーの唯一にして最大の弱点。
具体的には強靭な肉体の維持をギャーソリンに依存し切っており、ギャーソリンの供給が少しでも断たれるとその瞬間から動くどころかグランツの肩を借りなければまともに立てなくなるレベルまで衰弱してしまう。
こうなってしまえばギャーソリンの供給が行われるまでの間は戦うことは不可能である。


キャプテンスタイル


ハハハハハ… たまんねぇ!裏切り者のギャーソリンは…

美味ェ!!

バクアゲ44でブンドリオに致命傷を与えて搾り取ったブンドリオと視聴者の上質なギャーソリンを喰らって自己強化を果たした姿。
ビジュアルは白地に金の意匠と装飾が施されたド派手な純白の服装で、装飾品の量もかなり増えている。
スリルスタイルとは異なりこの姿では情報戦や商談による裏工作がメインで直接戦場に赴くことはなく、弱体化もあってまともな戦闘はバクアゲFINALのみ。

戦闘ではスリルスタイル時同様の黒い衝撃波で敵を吹き飛ばす他、掌から放つエネルギー弾を主体にして戦う。
最終話ではギャーソリンタンクを失ったことで一時立つことすら困難となるが、「悲鳴が上がり続ける限り不死身」と豪語しただけのことはあり、地球全土からギャーソリンを吸い上げたことで腕っぷしも復活。
エネルギー弾とただの徒手空拳だけでチャンピオンブンブンジャー全員を容易く変身解除に追い込む実力を見せた。

元ネタは恐らくディズニーパークにあったマイケル主演の3D立体映画アトラクション『キャプテンEO』。
実は東京ディズニーランドにも2014年まで存在したアトラクション*4


装備

  • メガマックスティック
先端に赤い宝玉のつき、金銀色の無数の配管が絡み合ったような豪華なデザインの王笏。
通信機になり独房内でもグランツとの通話が行えるが、杖を一度翳せば一瞬の閃光の後の追跡隊長をバラバラに解体せしめた。
ただし戦闘では武器としては用いておらず、基本的に腕っぷし一本で戦っている。

元ネタは恐らく2011年の映画『ワイルド・スピード MEGA MAX』。

  • ブンブンデンジャー
元々はキャノンボーグが発明したブンブンキラーロボを呼び出すためのアイテム。
見た目はこれまでサンシーターが使ってきたものと変わりないが、ブンブンカーのコントロールを強制的に強奪するシステム「カージャック」が追加されているのが最大の特徴。

  • 心を操る指輪
バクアゲ47で使用。
装着した対象の精神を支配して操り人形にすることができる。志布戸未来との政略結婚の場で結婚指輪に扮して使おうとしたもの。
未来のハシリヤンを乗っ取って反抗しようとする魂胆を見抜いた上で政略結婚を受け入れ、未来の要求を寛大に受け入れる…ように見せかけて、指輪交換の場に乗じてこの指輪を使い未来のハンドルを奪おうとした。
が、寸前のところで大也の乱入により失敗。その一瞬の隙を狙った射士郎が続けざまに叛逆し、サルカーをブンブンマリンで破壊したことで一気に形勢が逆転した。


ブンブンキラーロボ


踊れ踊れェ!あたしゃ楽しいよブンの字ィ!!
ポウッ!


己の武器に裏切られる。裏切り者には相応しい

SA:伊藤茂騎(ブンブラックと兼役)

バクアゲ44で搭乗。
ブンブンデンジャーで召喚され、見た目も通常のブンブンキラーロボと同等だが、これまでのブンブンキラーロボとは違い胸部に超高威力のビーム砲「ゲキトツバスター」を搭載しているのが最大の特徴。*5
スピンドーの操縦テクと合わせて正面からブンブンジャーロボを圧倒する戦闘力に加え、内藤の裏工作によりブンブンカーをカージャック。自らに装備して武装強化を行うことができる。
切り札の新兵器ゲキトツバスターは、ブンドリオの胸に風穴を開けて一撃で致命傷を与えて、死の寸前に追いやるほどの威力がある。


活躍


あたしゃねえ…アンタには、負けの美学を感じるんだよ…

褒めてんのか貶してんのかどっちなんだよ!

あたしと一緒に走らねえか?

ん?

「走りてぇのに走れねぇ」ってのは、辛いもんさ
あたしの見立てじゃ、アンタのメカニックの腕…誰にも負けやしねえ

…誰だ、お前?

これからの男、ワルイド・スピンドー

まだまだ小さいが、『ハシリヤン』って組織を旗揚げしたところサ…

ハシリヤンを旗揚げして間もないころ、ブンドリオのメカニックとしての腕を欲しがると彼を罠にはめ、傷心の彼を仲間に誘いハシリヤンの技術開発を行わせた。
しかしやがて罠だったという事実を知ったブンドリオが大銀河警察と協力してスピンドーを逮捕に追い込みつつ、ブンドリオは死を装うことに成功。
だが名目上投獄されながらも、スピンドーはハシリヤンの運営を右腕グランツ・リスクに任せつつ監獄で悠々自適な生活を送っていた。

ブンドリオに裏切られたショックが大きかったのかブンドリオの生存を知った途端彼の抹殺に執心し、ブンドリオの得た幸せを全て破壊して最高のギャーソリンを聴くことを目的に据えて地球への来訪を決定。
地球に降り立ってからは早速内通させていたI.S.A.やライトニング・テックとの「商談」に入り*6、以後地球を縄張りとすべく利権をちらつかせて文化面からの侵略を秘密裏に押し進めていたが、詰めとしてブンブンジャーを蹴散らしブンドリオを致命傷を負わせ強化形態に移行。
大他の資産強奪による資産的無力化を経てI.S.A.との密約を遂に締結し、宇宙資源や技術を提供することと引き換えに、人類80億人が直面している社会的問題の現状維持…と言う名の無視を要求。
地球を「最高のギャーソリン工場」と悪趣味に賞賛しつつ、表面上は「地球文化の不理解によるこれまでの迷惑行為の謝罪」「ハシリヤンと地球の友好関係締結」の談話をTV会見で実行して印象操作を行いつつ、
行政やメディア、ディスレース2000を利用した人心掌握や情報戦を駆使しいよいよ地球掌握に手を掛けてしまった。

常槍本部長の入れ知恵によって、最後の詰めの一手として示談という名目で「自身とブンピンクの政略結婚(=ブンブンジャーの完全降伏。わざわざ勝っているハシリヤン側からの譲歩・和平をブンブンジャーが拒否すれば叩き潰せる大義名分が立つ)」をブンブンジャーに提案。
ブンピンクこと未来はスピンドーとの結婚式におとなしく参加し、スピンドーは彼女に洗脳指輪をつけることで遂にブンブンジャーに完全勝利……

……とはならなかった。
表向きブンブンジャーを解散してまで「ブンブンジャーは死に体である」と見せかける大芝居を打ち、スピンドーの警戒を解くことこそがブンブンジャーの本当の狙いだったからである。
そしてブンブンジャーは、スピンドーの弱点が肌身離さず連れているギャーソリンタンク「シャイシャイ・サルカー」であることまで突き止めていた。

ブンピンクに指輪をはめようとしたその瞬間、式場にブンブンジャーが現れて一瞬油断したスピンドーからサルカーを分断し、射士郎がブンブンマリンを用いてサルカーを破壊。
それによるギャーソリン切れで一気に衰弱したスピンドーは、そのまま形勢を逆転されてしまうこととなった。

末路(コース/草原)

命を賭してブンブンジャーと戦い抜き戦死したグランツ・リスクの遺品・ガーディアンブレラにより地球全土に満ちるギャーソリンを取り込み遂に復活。
地球全土のギャーソリンを喰らうことで一時的な安定供給が実現し、最終決戦当初はブンブンジャーを圧倒せしめる。


悲鳴だらけの掃き溜めで!あたしゃ思ったね。
宇宙全部、あたしが悲鳴を上げさせてやるってね!
永遠を生きて!ずーっと悲鳴を聞いていたいのさ…



あたしが支配する世界で!!

……だったら、世界を変える!悲鳴のない世界に!!

…そりゃあ、負け犬の言葉さね!


負け犬じゃない…!俺たちは信じているからな…!

悲鳴が上がる場所には、必ず誰かが駆けつける!!

そうやって助けられたら、誰かに同じことをしたくなる!

宇宙ではそれを、『愛』と呼ぶんだよねぇ…!

面白ぇ…!それなら変わるかもな…!悲鳴のない世界に!!

大也の宣言を嘲笑しつつも、その大也の宣言に呼応して立ち上がったブンブンジャーの面々を目撃。
スピンドーもまたかつて誰にも聞いてもらえない悲鳴を上げていた子供だったと知った大也は、スピンドーに向かって「一緒に走らないか。俺達の世界へ!」と手を差し伸べるも、スピンドーはそれを嫌悪気味に拒絶。

走るのはあたし1人さね…。お前達は、こうだ

トドメを刺そうとしたが、そのトドメは地球の人々の声援を受けて復活したブンドリオによって防がれてしまう。

確実にトドメを刺したはずのブンドリオの復活劇に驚愕するも、サンシーターによる戦闘の中継・子供たちをきっかけにはじまった人々のブンブンジャーへの声援により悲鳴が弱まり、スピンドーに流れ込んでいたギャーソリンの供給が寸断。
再びギャーソリン切れになり動けなくなったところを、最後はブンレッドとブンドリオの合体技「バクアゲチャンピオンブンブンドライブ」を受け完膚なきまでに敗北した。


どうして、トドメをささねぇ…?

アンタには、やるべきことがあるからだ

乗っ取った星々から手を引け。大銀河警察、法廷… まだ心ある者はいるはずだ。裁きを受けてもらおう

フッ… 辱めとしちゃあ、最高さね

俺も証言する。…一緒に行こうぜ

罪の償いをさせることを求めた大也とブンドリオの意向もあって一命をとりとめた。
だが最後に差し伸ばされたブンドリオの手を見つつも、あまりにも“遅すぎた”大也との出会いに対して自嘲と共に拒否。
悲鳴は上がり続ける世界についてブンブンジャーに忠告。

あたしのハンドル…!他人に握らせないよ……
今はバクアガっても… あたしが消えりゃあ、地球は元に戻る。
また、争いと悲鳴の星よォ…。フン…


ギャーソリン切れの肉体を奮い立たせて立ち上がって最後までハシリヤン走大将としてのプライドと自分のハンドルを誇示しつつ、遂にギャーソリン切れで寿命が尽きてしまったのか、帽子を遺して白い砂のように風化して静かに絶命しフィニッシュした。

あばよ。ブンの字…



余談

担当声優の遊佐氏が戦隊シリーズに声優として登場したのは『魔法戦隊マジレンジャー』の冥獣人四底王イエティのズィー」以来となり、地味に19年ぶりであった。
もっとも、氏は『仮面ライダー電王』にて、主要人物かつ主人公の味方であったウラタロス役として長期にわたって出演しており、遊佐氏を知る人にとってはそちらの印象が強いだろう。

『爆上戦隊ブンブンジャー』が2024年のネット流行語100で7位にランクインした際に、本作のチーフプロデューサーの久慈麗人氏がスピンドーの帽子とジャケットを着用して、プロデューサー補の三宅萌氏が描かれたうちわを持ったサルカーとともに登壇している。

元ネタについて

ビジュアルを含めたキャラクターモチーフはマイケル・ジャクソン。マイケル本人も2009年に『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』で映画化されている。
スリルスタイルの元ネタも恐らくは1982年発売のアルバム『スリラー』から。HPのハシリヤン暴走ハイライトにあった「ビートの効いた~」という解説文はマイケルの楽曲の1つ『Beat It』説が有力。

見た目だけでなく本編でも
  • 公式HPに「キングオブハシリヤン。決してキングオブポップではありません」とか書かれている
  • 初期のスリルスタイルが「スリラー」のMVでの衣装を思わせるデザイン
  • キャプテンスタイルのビジュアルが「スムーズ・クリミナル*7」や1984年のライブツアー「Victory World Tour」、2014年の「ビルボードミュージックアワード」等での白ジャケットファッション風
  • 「ポウッ!」「アウッ!」という独特なシャウト
  • 地球に来てまず最初に食べたものが寿司*8
  • キャプテンスタイルへの移行ポーズが映画『THIS IS IT』のポスタービジュアルまんま
といった具合にマイケルネタに事欠かない。
生でスピンドーを見たサンシーターが気絶したのも「コンサートでマイケルを見たファンが倒れた」という逸話が由来と思われ、ギャーソリンが無くては生きていけない体質はマイケルの薬物依存症が由来という説もある。
またマイケルは若い頃かなりのスピード狂だったらしく、何度もスピード違反の切符を切られたり、高級車を乗り回していたところをスピード違反で警察に捕まり留置所に入れられても平気な顔をしており、その体験を元に『スピード・デーモン』を作詞作曲した逸話がある。

ちなみにセレブリティな独房についてはHPにて「海外マフィアが刑務所内に帝国を築き何不自由なく生活している様子を模倣した設定」と説明されている。
そういった海外マフィアの例としてコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルが存在する。
エスコバルは推定300億ドルの純資産(日本円にして4兆円)を保有しただけでなく、自首した際は当時のコロンビア大統領セサル・ガビリアと取引を行い、身柄引き渡しを禁止する取り決めを結んだ挙げ句、自ら設計した見晴らしの良い高台の立地、サッカー競技場、巨大な人形屋敷、酒場、泡風呂、滝を完備する豪邸じみた個人刑務所「ラ・カテドラール*9刑務所」に収容され豪勢に暮らした逸話がある。
ここでエスコバルは表向きは服役しつつも平然と麻薬ビジネスの指示を出し、夜な夜な娑婆の街に繰り出し、時には刑務所内で人を拷問して殺害したとされる。
しかも収監中に過去の犯罪歴が明らかになった事で「まとも」な刑務所に移されそうになった際、それを察知して自らラ・カテドラールを脱獄したというから筋金入りである。
現在ラ・カテドラール刑務所は閉鎖されているが、跡地を巡る観光ツアーが組まれるなど現地の観光名所になっている。



まぁ、先に地球のメシを食おうや!追記・修正はそれからよ



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最終更新:2025年06月04日 00:13

*1 例:地球のサンタクロース

*2 広島弁で「無茶苦茶」という意味。メジャーな言葉ではなく、映画『仁義なき戦い』で用いられたが一般的には使われない。

*3 他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きしてソレに喜びや嬉しさを感じることを意味する心理学用語。俗っぽく言えば「人の不幸は蜜の味」「メシウマ」。

*4 1987年にオープンして1996年に一度クローズしているが、マイケルの追悼として2010年に復活した。当初は一年限定だったものの好評のため常設になるが、その際キャプテンEOの後継アトラクションだった「ミクロアドベンチャー!」が自然消滅するような形でクローズしてしまった。

*5 ゲキトツバスターのエネルギー源はバクアゲ10に登場した高濃度エネルギー体が元。

*6 降り立った際には長々と歓迎の言葉を述べようとするグランツや常槍を遮って捲し立てていたが、この時グランツの方には「これまでの働きに対する称賛とねぎらい」をかけ、常槍の方には「牽制を兼ねての現状確認」を切り出すなど、細かいところでのイニシアチブの取り方や人心掌握術の一端が垣間見られる。

*7 直訳で「鮮やかな犯罪者」

*8 マイケルは日本人の専属シェフを雇うほどの大の日本食好きとして知られ、寿司を食べたことを新聞で報道されている

*9 La Catedral, 「大聖堂」の意