石川元気(名探偵コナン)

登録日:2025/03/08 Sat 20:55:54
更新日:2025/03/17 Mon 22:19:53
所要時間:約 5 分で読めます




あーっ! アナタは名探偵の毛利小五郎大先生!
ボク、毛利先生の大ファンなんです! 結婚してください♡

石川元気は『名探偵コナン』の登場人物。
原作には登場しないアニメオリジナルキャラ

CV:松野太紀(976話*1)、三ツ矢雄二(1155話*2

概要

浦沢義雄脚本のアニメ976話『追跡!探偵タクシー』で初登場した。東京都*3タクシー会社に勤務する25歳のタクシー運転手。初登場時は名無しのキャラで、エンディングでのクレジットも「タクシー運転手」であった*4
毛利小五郎の大ファンで、小五郎のことを「毛利(大)先生」と呼び慕っている。

妙にテンションが高く、小五郎へのアプローチはそっちの気があるんじゃないかと疑いたくなるほど。とにかく存在感が濃いキャラだが、彼の登場する回の脚本は知る人ぞ知るあの浦沢義雄氏で、カオスなのは彼に限った話ではなかったりする……。
その振る舞いや口調、声(2代目)等が山村ミサオに似ているという声も。彼と違って有能な方だが。
探偵ファンであるが故の血が騒ぐのか、コナンに似て好奇心旺盛で正義感が強く、別に義理が無いはずなのにも拘らずたった1人でも情報収集に向かうほどの行動力がある。
タクシードライバーだけあって都内、特に自分が受け持つ銀座方面の地理に詳しく、相当なドライブテクニックも持つ。

コナンに関しては後述の理由で最初こそ邪見に扱っていたが、後に普通に会話するようになり、コナンが犯人を追いかけている所を見かけた際はノリノリで追跡に協力してくれた。

活躍

追跡!探偵タクシー

依頼人である銀座のマダムのペットのアルマジロを探す捜査中の小五郎が偶然自身のタクシーに乗ったことに歓喜していたが、その衝動で危うく事故りかけたため、コナンからは前を見るよう咎められた。
大ファンだと言われて機嫌を良くした小五郎に「寄り道しても良い」と言われたことから、土産話にと少し前に乗せた奇妙な乗客達について話しはじめ、わざわざ乗客が通ったルートまで案内した。
職業柄故かイベント行事には詳しく、行き先の美林門町で行われる『お化け煙突祭り*5』についてコナンに解説してくれた。

それらの情報を集計して、コナンはその乗客らがイベントの集金を狙う強盗であり、タクシーを使って犯行現場の下見をしていたと推理。コナンが駐車場に待ち伏せしている間は勤務に戻った模様。
しかし、コナンは集金後に襲撃して金を奪うと予想していたが、強盗らはまさかの手段*6で先に銀行の集金者を襲って車を強奪しており、逃げられてしまう。
そして、自身のタクシーの運転中に偶然にも犯人を追跡するコナンに出会ったため、コナンをタクシーに乗せて追跡に協力し、最終的に強盗を追い詰めることに成功した。ついでに行方不明になったアルマジロも回収でき、小五郎の依頼も無事に達成できた。
その後の様子は不明だが、恐らくは警察から表彰状を貰った事だろう。

追跡!探偵タクシー2

時を経て約5年後の2025年に、まさかの続編として再登場を果たす*7
この時に初めて「石川元気」の名前が与えられた。今回は小五郎からはなぜか毎回フルネームで呼ばれるので、視聴者は嫌でも彼の名前を覚えたことだろう。

椿神社*8にて行われる資産家たちが集まる『宝石洗祭』なるイベントに参加するために乗車した「美しすぎるマダム」に見とれながらも、駐車場にて車のナンバープレートをスマホで撮影する怪しい2人組を目撃し、小五郎に捜査を依頼する。
しかしのメモ書きに従ってサンドイッチ作りに集中するためにと依頼を断られてしまい*9、お裾分けしてもらったサンドイッチを食べながら渋々1人で捜査を開始することになる。
神社に戻ると悲鳴が聞こえたので慌てて駆けつけると、そこには先の「美しすぎるマダム」が倒れており、無事かどうか尋ねるも悪党と間違えられたのか悲鳴を上げられてしまう。
直後に先の怪しい2人組の1人に背後から殴られ、そのままタクシーのトランクに閉じ込められてしまったが、事件の報道を聞いて駆け付けた小五郎とコナンによって助けられる。頭を殴られた割にはその後平然としている辺り、意外と頑丈なのかもしれない。

石川や神社の巫女から聞いた情報を元に事件の真相を導き出したコナンは、石川1人のためだけにわざわざ小五郎を眠らせ、事の顛末を語らせる。
そこで自身が見惚れていた「美しすぎるマダム」が実は怪しい2人組と共犯関係にあり、宝石洗い祭りに参加した資産家の情報を盗むために騒ぎを起こしていたと知り絶句してしまうが、あくまでも「それを見抜けたかった自分」にその怒りの矛先を向けるよう努めた。
ちなみに「美しすぎるマダム」が悲鳴を上げたのは、助けに駆け付けた人物が予想していた神社の関係者でなく、口から夥しい量の血を流しながら鬼気迫る表情で眼前に迫る石川であり、思わず恐怖してしまったため。
小五郎からもらったサンドイッチはケチャップの量が多く、それが口元に付着してまるで血を吐いているように見えたという、これまた本人にとってはショッキングな真実だった。

真相を知った後は眠りの小五郎に命じられ、強盗3人組を追跡するべくコナンを乗せてタクシーを走らせる。
追跡開始にあたって、どこからこしらえたのか覆面パトカーのパトランプを設置して私的緊急走行(道路運送車両法違反!)*10しようとするわ、小五郎をリスペクトして「眠りの石川」なる自発的居眠り運転(道路交通法違反!)をやらかそうとするわで、その度にコナンから交通違反だとツッコまれる事に。
なお、そのパトランプは後に意外な形で利用されており……
タクシー運転手としての地理情報の詳しさから銀座方面の交通網を把握し、強盗団の逃げる位置を予測。
追い詰められた強盗団はロケットブースター搭載改造キックボードなる型破りな手段で逃走を謀るが、コナンのターボエンジン搭載改造スケートボード改造キックシューズで蹴り飛ばすパトランプによるより型破りな追撃により御用となった。

ちなみに、コナンがパトランプを蹴る物の道具として利用したのはこれで2度目である*111度目の頃とは違い、今はもう「どこでもボール射出ベルト」でいつでも蹴る物を用意できるのにもかかわらず……

結果的に石川は2度にわたり強盗団の悪事を食い止めることに貢献したのだった。
事件解決後は麻酔銃の眠りから覚めない小五郎と、疲れ切って寝てしまったコナンを探偵事務所まで送り届けた。

そして、毛利先生とコナン君を連れ、ボクのタクシーは帰途についた。

夜の街のネオンも、微笑んでいた。

余談

初代の担当声優である松野太紀氏はかの金田一一役でお馴染みで、中の人的に名探偵が2人揃う形となった。
残念ながら松野氏の逝去により再出演は果たせなかったが、松野氏の兄貴分的存在であった三ツ矢雄二氏がしっかりと松野氏のコミカルな演技を引き継いでいる。

リアルの石川県では、令和6年に発生した能登半島地震のチャリティーイベント企画として「いしかわ元気米プロジェクト」が企画されている。
『名探偵コナン』もこの企画に協賛しているが、この企画が「石川元気」の由来となっているかは不明である。もしこれが由来ならば、小五郎が彼をわざわざフルネームで呼ぶのは石川県への応援も兼ねていると予測できる。
ちなみに『追跡!探偵タクシー2』が放送された翌週は、石川県を舞台とした『石川よるまっしミステリー』が放送された。


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最終更新:2025年03月17日 22:19

*1 2020年7月18日放送(シーズン25エピソード12)。

*2 2025年3月1日放送。

*3 タクシーのナンバー「新宿500こ58-84」で、登場する舞台はいずれも銀座方面であることから23区管轄と思われる。

*4 このエピソードに関してはゲスト出演者全員が名無しになっている。

*5 戦火に呑まれて無くなった、色々な煙を出す4本の煙突の建物を懐かしむ人々によって開催されたイベント。モデルは恐らく東京都の足立区に存在していた千住火力発電所の4本の煙突。こちらはそれぞれが上空から見て菱形上に設置されており、場所によっては煙突の本数が変わってるように見えることから「お化け煙突」と呼ばれていた(現在は老朽化に伴い解体されてしまった)。

*6 丁度小五郎がマダムから依頼されていた行方不明のアルマジロを拾い、運転中の車のフロントガラスに投げつけて強制的に停車させるというもの。

*7 ただし、劇中では以前コナン達とどのような関わりを持ったのかという、視聴者へのフォローが無い。

*8 東京都大田区に同名の神社があるが、あくまでこちらは架空の神社である。

*9 妙にアプローチが過ぎるので気持ち悪がられただけかもしれないが。

*10 回転灯は原則許可を得た車でない限り、例えランプが点灯しなくても公道を走らせることは違反となる。

*11 1度目は『本庁の刑事恋物語2』にて、廃墟となった美術館の解体用の爆弾のスイッチを押そうとした阿笠博士目掛けて蹴り飛ばし、起爆を阻止した時。