登録日:2026/01/27 Tue 01:33:00
更新日:2026/08/12 Wed 17:52:11
所要時間:約 5 分で読めます
本項目は2001年版もしくは2024年版『サイレントヒル2』を既プレイ前提のネタバレ全開項目であり、ストーリーに関する情報が一切隠されていません。未プレイの方はプレイ後に閲覧することを推奨します。
YOUVE BEEN HERE FOR TWO DECADES
『
SILENT HILL 2(2024年版)』は、コナミのフランチャイズ『
サイレントヒルシリーズ』の一作であるサイコロジカルホラーゲーム。
デベロッパーはポーランドのブルーバーチーム。
PS5版とSteam版は2024年10月、XBOX SeriesX|S版は2025年11月に発売された。
プロデューサーは岡本基、キャラクター&クリーチャーデザインコンセプトは伊藤暢達、楽曲は山岡晃。
開発エンジンはアンリアルエンジン5。
■ストーリー
死んだ妻から届いた手紙
彼女に会いたい一心で、ジェイムスはこの街に戻ってきた。
2人の思い出の街、サイレントヒルに。
やがて彼は湖のほとりで、亡き妻にそっくりな女性に出会う…
『私はね マリアよ』 彼女は微笑む。 亡き妻と同じ、その顔、その声で。
■概要
2001年にコナミ本社の開発チーム「チーム・サイレント」により開発された名作『
サイレントヒル2』のフルリメイク作品…
であると同時に2001年版から続くジェイムスの物語の完結編(後述)。
オリジナル版の開発に携わっていた伊藤暢達と山岡晃が再び集結し、新たにクリーチャーデザインや楽曲提供を行っている。
また、今作の開発を担当したゲームデベロッパーの「ブルーバーチーム」はあの『P.T.』をリスペクトした『
Layers of Fear』を始めとするサイコホラータイプのゲームを何作も手掛けてきた実績があり、本作には適任であった。
2022年に最初のPVが公開された後、ファンからの反響を受け3年かけてブラッシュアップを重ねていった。
その甲斐もあり、オリジナル版でも評価されていた暗闇、音響、霧に包まれた住宅街の圧倒的現実感は驚異的なレベルにまで向上し、心理的圧迫感や生理的嫌悪感もシリーズ最高レベルになっている。
勿論、発売後の評価も非常に高く、各種レビューサイトでも幹並み高得点となっている。
■ゲームプレイ
プレイヤーはオリジナル版と同様に主人公ジェイムスを操作し、亡き妻メアリーとの「思い出の場所」を巡ることがゲームの目的となる。
謎解きとアクションでそれぞれ三段階の難易度を選択できる。
アクション難易度はオプション画面からいつでも変更できるが、謎解き難易度はゲーム開始時のみ変更可能。
メニュー画面を開くとゲーム内時間が止まるのは2001年版と同じだが、地図を開いている時は時間が止まらないため、敵から逃げながら地図を開くといったことは厳しくなっている。
壊せる壁や通れる穴には包帯やシーツらしき白い布があり、目印になっている。
■戦闘アクション
ガードが廃止され、近接武器は構える必要が無くなりワンボタンで攻撃できるようになった。近接攻撃は連発可能で、三連撃ワンセットとなっている。
ただし、「強攻撃」や「歩きながら攻撃」といった要素は廃止されている。
一方で銃火器は構えが必要で、プレイヤーが手動で狙いをつけるTPSゲームの要素があるが、オプション画面からオートエイムを有効にできる。オートエイムは強弱を選ぶことができ、「強」にすればガンシューティングが苦手なプレイヤーでも殆ど百発百中になる。また、「強」オートエイムではスティックを軽く動かすと狙いたい部位(頭部、胴体、足など)を任意に選択できるため、「オートエイムのせいで弱点を狙えない」という事態にはならず、クリア時の得点にも影響しない。
銃で足を撃ち片膝をつかせた敵に近接攻撃をするとモーションが少し変化し、ダウンを奪うことができる。
ダウンさせた敵への追撃は自動的に踏みつけとなる。
また、本作ではクリーチャーの遺体にも当たり判定があり、無限に死体蹴りできるようになっている。
三種類ある銃火器の切り替えは方向キーででき、近接武器は攻撃ボタンを押せばどの銃を持っている状態でも瞬時に近接武器に切り替わる。
殆どの敵は固有の掴み攻撃を持っており、捕まると無傷で脱するにはQTE(アクションボタン連打/長押し)に成功する必要があるが、トレーラー映像を見たファンから「画面にQTEの指示があると雰囲気を損ねる」という意見が多かったため、
デフォルトでQTEの指示は非表示(QTE自体は発生している)となっている。
オプション画面から設定を変更すれば『
バイオハザード4』のようにQTEの指示アイコンが表示されるようになる。
敵は全体的にしぶとい上に攻撃力も高く、回復アイテムの使用や銃のリロードはオプション画面から行えなくなり、栄養ドリンクを飲んだりシリンジを注射したり弾込めしたりといった動作が完了するまでは回復やリロードができず、敵の攻撃を受けると中断されてしまうため、2001年版とは戦闘の緊張感が段違いとなっている。
その反面、2001年版ではあまり活かされていなかった「暗闇ではライトを消して歩いていれば敵に見つからない」というステルスゲームの要素を存分に活用できるようになっている。
■舞台
▲
メイン州サイレントヒル
シリーズでお馴染みの観光地。
元は先住民の聖地であり、独自の「神」を信仰する組織「教団」が古くから街を実効支配している(表向きはキリスト教系を装っている)。
本作では『
サイレントヒル』の一連の事件の影響で「神」の力が強まっており、敢えて日本的に例えると「
街そのものが付喪神」と言える状態になっている。
そのため、本作では「街」そのものもキャラクターといってもいい位には重要な役割を担っている。
本作の舞台となるのは2001年版と同様にトルーカ湖を挟んだ南側のサウスヴェイル地区。
寂れた無機質な住宅地だが、本作では様々な建物に窓を割って侵入できるようになっている他、路駐されている車の窓も割って車内のアイテムを入手できる。
作中では、以下の2つの「世界」が登場する。
濃霧に包まれた明るいサイレントヒル。
物理法則や地形は現実のサイレントヒルに則しているが、無人のゴーストタウンとなっており、代わりに異形のモンスターが徘徊している。
道路のあちこちが不自然に断崖絶壁になっていたり封鎖されていたりしており、迷路の様相を呈している。
無限に続く暗闇と血、錆、鉄、そしてシーツと包帯で構成された悪夢のような世界。ただし最終ステージのレイクビューホテルだけは例外。
既知の物理法則が通用しない次元。
2001年版では物語中盤まで裏世界と霧の街の境界が曖昧だったが、本作では序盤から明確に区切りがあり、「赤い扉」や「穴」を通ることで裏世界へ移行する。
徘徊するモンスターも強化されている。
■重要アイテム
ジェイムスの亡き妻メアリーから届いた手紙。
ジェイムスの現実逃避の実体化であり、そんなものは実在しない。
ある時期を境に手紙から文字が消え、次に手紙そのものが消え、最終的には封筒さえ消える。
見る回数によって特定のエンディングにポイントが加算される。
健康だった頃のメアリーの写真。
同じく調べた回数で特定のエンディングにポイントが加算される。
モンスターが近くにいるとノイズを発するラジオ。
時折メアリーの声が聞こえてくる。
胸ポケットに入れるL字型のフラッシュライト。
メアリーの服を着たウエストマネキンの胸に着いていた。
暗所…特に裏世界で視界を確保するのに役立つが、モンスターはライトの光を浴びると凶暴化する性質を持つため、時にはライトを消して静かにやり過ごすことも選択肢に入るだろう。
サンダーランド夫妻の部屋の内装を模した空間で入手する、血のついたハンカチ。
入手場所付近でメアリーの吐息が聞こえる。
調べた回数で特定のエンディングにポイントが加算される。
アンジェラから渡された包丁。
彼女が父トーマスを殺害した際の凶器と思われる。
調べた回数で特定のエンディングにポイントが加算される。
赤い正方形の物体(■)。
街の至る場所にあり、調べるとジェイムスの頭をまさぐりセーブができる。
巨大な鋏の片割れ。
レッドピラミッドシングが持っているものとは対になっている。
本作では武器では無くイベントアイテムだが、スルー可能だった2001年版とは違い必ず入手し、使用することになる。
二周目以降で入手できるアイテム。
とある儀式に必要な道具で、全て集めると特定のエンディングとなる。
UFOを呼び寄せるアイテム。二周目以降に入手可能。
教団が儀式に用いる白い花の種子を粉末にしたもの。
精製すると麻薬PTVとなる。
『
SILENT HILL f』にも同じ薬草を原料にしたと見られる「カクラマカクラ」という薬物が登場した。
使用すると特定のエンディングになる。
■武器
▲木材
ジェイムスが最初に入手する武器。
とあるアパートの窓に打ち付けられていたものだが、クリーチャーと初遭遇したジェイムスの「バケモノの存在自体が許せない」という憤怒の感情と共に強引に引き剥がされ、即席の武器となった。
釘が何本か刺さったままになっており、見た目は非常に凶悪だが、これ一本だけでは雑魚敵一体倒すのにも苦労する。
▲
鉄パイプ
上記の木材は物語中盤で強制的に失う(クリーチャーの侵入を防ぐための金網の閂にされた)が、直後に
車のボンネットに突き刺さっていた1メートルほどの鉄パイプを入手することになる。
感電を一切恐れないジェイムスの自暴自棄さが垣間見える場面でもある。
威力は木材より少し高い。
ジェイムスは
雛子さんや
トラヴィスのような人の姿をしたゴリラではないため敵を殴っても頑丈な鋼鉄パイプが曲がることは無い。
▲チェーンソー
エンジン駆動の回転鋸。二周目から入手できる高威力の武器。ハイパースプレーは廃止された。
▲
ハンドガン
装填数10発のセミオート拳銃。
ウッドサイドアパートの一室にて、ショッピングカートのカゴに入っていたところを入手する。
アメリカの銃社会への皮肉である、
ジェイムスは一般人なため手振れが大きいがオートエイム「強」では正確無比な射撃の腕前になる。
2001年版でのジェイムスも構えがへっぴり腰なだけでオートロックオンの精度は『
サイレントヒル』のハリー(一般人なため一定確率で射撃を外すように設定されていた)とは違い百発百中だったため、射撃はむしろ得意なのかもしれない。
ハンドガンの弾は比較的多く手に入るが、
敵がしぶといためジリ貧になりがち。
二足歩行の雑魚敵は足を撃って膝をつかせ、その隙に近付いて近接攻撃でダウンさせそのまま踏みつけでとどめをさすという『バイオハザードシリーズ』のような戦い方をすれば敵との近接戦闘でダメージを負うリスクを回避しつつ、弾薬も節約できる。
▲ショットガン
ブルックヘイヴン病院の女子ロッカーから入手できる。
病院に備え付けられたガンロッカーから看護師が持ち出したものと思われるが、病院にガンロッカーがあること自体が色々おかしい。
ショットガンの弾はハンドガンの弾より入手の機会が少ないが、それでもそこそこの頻度で入手できるため雑魚敵に囲まれた時は躊躇わず使っていった方が結果的に回復アイテムや弾薬の節約の消費を抑えられるだろう。
▲狩猟用ライフル
トルーカ刑務所で入手できるボルトアクションのハンティングライフル。
ライフル弾を使用するため高威力だが、入手できる弾薬は少ない。
2001年版では構えながら歩けなかったが本作では可能。
■回復アイテム
何れもメニューを開かずワンボタンで使用できるが、使用するモーションが終わるまでは回復しないため、動作を中断されないように注意する必要がある。
あちこちに落ちている栄養ドリンク。小回復する。
使用アニメーションが短いため隙は少ない。
主に専用の容器に入っている。数は少ない。
使用アニメーションは長いが全回復する。
■パズル
本作では謎解き要素が更にパワーアップしている。
ジェイムスの行く手を阻む謎の仕掛けにはいつもシーツが被せられており、大掛かりな装置の初お披露目時にはカットシーンが挿入される豪華仕様となっている。
ちなみにジェイムスはこれらの仕掛けに対して序盤は無感情だが次第に「またわけわからん謎の仕掛けか…」とでも言いたげなしんどそうな表情をするようになる。
■過去の断片
2001年版の時点で、ジェイムスが街のあちこちでモンスターに殺されては街の力で蘇らされ無限ループに陥っているという裏設定があり、開発スタッフにより明言されていた。
それを踏まえてか本作では街のあちこちに「2001年版の周回」の残渣と思われるオブジェクトが転がっており、調べるとフラッシュバックのようなエフェクトが表示される。
ゲーム進行には影響しないやりこみ要素だが、全て発見すると実績/トロフィーが解除される。
また、作中人物の一部の台詞でもループは示唆されている。
そのため、本作は2001年版のリメイクであると同時に続編とも言える。
■奇妙な写真
作中で入手できる26枚の謎の写真。数字と、一言メッセージが添えられている。
一見すると謎だが、一言メッセージの写真に写っているものの数と一致するアルファベットを抜き出し、写真に書かれた順番に並べると、とある文章になる。
例えば最初のアルファベットが隠された「1」と書かれた写真を例に出すと、書かれたメッセージは「So many people here」。
被写体のアパートは「6つ」の明かりがついた窓がある。
つまり、最初のアルファベットは六番目の「y」となる。
こうしてアルファベットを26回並べると…。
ちなみに、そのメッセージは既にこの項目に書かれている。
■キャラクター
■ジェイムス・サンダーランド
声:ルーク・ロバーツ
29歳/白人/男性/金茶髪/茶色の瞳
本作の主人公。小さな会社の事務員。
ハンサムだが精神疲労でやつれ切った顔をしている。
優しさや慈愛の心を持つ反面、短気でぶっきらぼうなところや突発的な激昂性を持つ。
体格は白人男性としては平均的で、民間人だが恵まれた身体能力と射撃の腕を持つ。
妻メアリーを深く愛しており、特に3年前に旅行に行ったサイレントヒルでの思い出は、夫婦にとって忘れられないものになった。
しかし、旅行直後に彼女が不治の病にかかり日に日に心身共に変わり果てて行く様子に心を痛めていた。
やがて、八つ当たりから自分を罵倒するようになったメアリーに憎しみや怒りを抱くようになり、それと同時に愛する人を苦しみから解放してあげたいとも思うようになった。
そして本編開始から数日~数時間前──要するに「つい最近」──衝動的にメアリーを枕で窒息死させて殺害。
彼女の遺体を車の後部座席に乗せて毛布を被せ、トルーカ湖で入水して心中するためにサイレントヒルへやってきたが、そこで街の力が彼の現実逃避に力を貸してしまった結果、ジェイムスは記憶を部分的に失い、すぐ近くにいるメアリーに気付かぬまま存在しない手紙を胸にサイレントヒルで彼女を求めて彷徨い歩く。
最初期のトレーラー映像では29歳から更に20近く加齢させた様な外見だったが、ファンからの否定的な意見が多かったためか製品版では加齢による老け顔ではなく精神疲労による老け顔とわかるようになった。
得体の知れない穴や便器に手を突っ込んだり底が見えない穴に身を投じるのは相変わらずだが、2001年版と比較すると普段は紳士的だが会話の途中でいきなり声を荒げたり、悲しみに暮れたと思ったらいきなり真顔になったりとやべー奴感が露骨になっている。
特に戦闘時に敵を踏みつける際の己の欲求不満や憎悪、怒り、嫌悪の全てをぶつけているかのようなヒステリックな雄叫びは聞くに耐えない狂気じみたものである。
また、一時期酒浸りになっていた設定は台詞ではなくグラスに注がれた酒に対して葛藤する表情で説明される。
物語の進行に伴い服が汚れていき、表情も荒んでいく。
最終的には目の下にくっきりとした隈ができ、別人のような見た目になる。
因みに、2001年版では『ジェイコブズ・ラダー』の主人公ジェイコブ・シンガーが着ていたものにそっくりなミリタリージャケットを着ていたが、本作ではデザインが少し変わっている。
■メアリー・シェパード・サンダーランド
声:サロメ・グンナルスドッティル
享年25/白人/女性/茶髪/青い瞳
ジェイムスの亡き妻。
3年前にサイレントヒルを旅行した際に、いつかまた二人で行こうと約束したが、不治の病により叶わなかった。
2人にとっての幸福な日々は3年前に確かに“死んだ”。
元々は快活で優しい性格だったが、苦痛に満ち、希望の見えない闘病生活の中で自らの運命や理不尽を呪い、希死念慮と生への執着の葛藤に苦しみ歪んでいった。
病と薬の副作用で醜くなっていく自分の姿に対する劣等感から、見舞いに来たジェイムスを口汚く罵り八つ当たりしていた。
本心では例え気休めでも励まして欲しかったのだが、ジェイムスはあまりにも生真面目な人間だったためそんなことはできず、すれ違いが生じていた。
入院中に孤児のローラと仲良くなり、彼女を子供に引き取りたいとさえ望んでいたが、自身の余命が幾ばくもないとも知っていたため叶わぬ願いであった。
本編の数日前に医師から回復の見込み無しと判断され自宅療養を勧められ、ローラとジェイムスに宛てた手紙を看護師のレイチェルに託していたが、予期せぬタイミングでジェイムスに殺害された。
彼女の遺体はジェイムスの車の後部座席に置かれており、実は2001年版でも設定上では同じ場所にいた。
■マリア
声:サロメ・グンナルスドッティル
25歳/白人/女性/金髪/青い瞳
本作のヒロイン。ナイトクラブ「ヘヴンズナイト」のダンサー。
メアリーと瓜二つだが派手な服装や髪型はメアリーの趣味ではなく、性格も外交的で活発。
思い出の場所の一つであるローズウォーターパークにてジェイムスと出会い、行動を共にする。
その正体は街の力で実体化したジェイムスの現実逃避の擬人化とさえ言えるものであり、ジェイムスを誘惑し、堕とそうとする最大最悪の敵でもある。
インスパイア元の『ジェイコブズ・ラダー』のジェジーのポジションと言える。
服装は2001年版と比べるとジャケットを着込んでおりお腹が冷えなそうな服装になった。
それに伴い蝶のタトゥーの位置が腹から胸元に変更された。
とある場所では旧衣装についての小ネタもある。
正体故にレッドピラミッドシングからは最も強い殺意を向けられ、“何度も”処刑されるがその度に無傷で復活する。
また、マリア殺害を見せつけることはジェイムスへの「罰」であるため、レッドピラミッドシングはマリア殺害の場面では必ず正規の処刑道具である槍を持って現れる。
■ローラ
声:イーヴィー・テンプルトン
8歳/白人/女性/金髪/青い瞳
孤児の少女でファミリーネームは無い。
本編から一年前に入院中にメアリーと知り合い、彼女を母親のように慕っていた。
設定上はジェイムスもメアリーからローラの話を聞いていたのだが、当時のジェイムスはそれどころでは無かったため、本編ではローラのことを忘れている。
ジェイムスが見舞いに来るのをずっと健気に待ち続けるメアリーの様子を見ていたため、見舞いに行くのが億劫になっていたジェイムスを嫌っている。
レイチェルからメアリーの手紙を盗み出し、手紙に書かれていたメアリーがいるという「とても遠く 静かな場所」をサイレントヒルだと解釈して街を訪れた。
孤児故にそれなりの闇を抱えており、ジェイムスやエディーと接触しているため「霧の街の次元」には迷い込んでいるようだが、致命的な過ちは犯していないため記憶は失わずモンスターは見えておらず封鎖されたり陥没した道路は普通の道路に見えていると思われる。
なお、小説版では彼女も明確に霧の街の次元には迷い込んでいることが描かれていた(ただしモンスターや封鎖された道は見えていない)。
■アンジェラ・オラスコ
声:ジャンナ・キール
19歳/白人/女性/黒髪/茶色い瞳
父親から性的虐待を受けていた女性。
本作では小説版で描写されていた過食症と拒食症を繰り返している設定が踏襲されているのか、顔は少しむくみ、身体は不自然に痩せ、爪はボロボロと不健康な外見になっている。
また、セーターにジーンズと「女らしさ」を隠すような装いをしている。
本編の前に虐待に耐えかねて父親を包丁で刺殺し、自身の虐待を見て見ぬふりをしていた母親を殺すためにサイレントヒルにやってきた。
しかし街の力でジェイムスと同様に記憶を奪われ、当初は男性に対する恐怖心さえ忘れたかのようにジェイムスと平然と会話したり父親の話をしていた。
比較的早期に真相を思い出したことが示唆されており、二度目のジェイムスとの遭遇時には露骨に男性恐怖症の症状が現れていた。
また、希死念慮に取り憑かれており、「持っていると死にたくなるから」という理由から握りしめていた包丁をジェイムスに託した。
彼女には炎に包まれた裏世界が見えていたようで、そこで父親に対するトラウマが実体化したモンスターに執拗に追われていた。
ジェイムスに彼女を救う術は無い。
■エディー・ドンブラウスキー
声:スコット・ヘイニング
モデル:ダニー・キレーン
23歳/白人/男性/金髪/青い瞳
ガソリンスタンドのアルバイト店員。
不健康な肥満体型。卑屈で自虐的でお人好し。
腕っぷしは強いが、他人を積極的に害するような人間ではなく、逆に自分が理不尽な目に遭ったらひたすら耐えることを選択する。
一言で彼の性格を現すなら、「破綻的内向」。
その性格が災いし、知人から執拗ないじめを受けていた。
本編の前に遂にいじめに耐えかね、自分をいじめていた男がけしかけてきた犬をリボルバーで撃ち殺し、いじめ加害者の男の足も撃ち抜き、バンに乗って行く宛もなくサイレントヒルへ逃げ込んできた。
ジェイムスやアンジェラと同様に街の力で当初は記憶を失っている様子で、逃亡中の身であるにも関わらずローラのメアリー探しを手伝っていた。
エディーには全てが凍りついた裏世界が見えており、自分をいじめていた男にそっくりなモンスターから執拗な嫌がらせを受けていた。
「深淵」の奥深くに封じられたトルーカ刑務所にて遂にモンスターを射殺し、人間そっくりな存在を殺めたことにより急速に狂気へとのめり込んでいく。
最期はいじめっ子姿のモンスターを次々と射殺する内に見境がなくなっていき、ジェイムスまで自分を馬鹿にしていると思い込み狂気的な笑みを浮かべながら襲いかかる。
大量の干し肉が吊るされた冷凍倉庫にてボス戦となり、肉に身を隠しながらリボルバーや格闘で襲いかかる第一段階、配管を撃ち抜き漏れ出た蒸気で視界が劣悪になる第二段階、干し肉のレーンを動かしながら攻撃してくる第三段階と三連戦の長期戦となる。
エディーは人間離れした耐久力を持っており、作中屈指の強敵。
高威力かつ高精度なリボルバー射撃は脅威だが、使用している銃はコルトSAAらしく射撃の度に撃鉄を起こす必要があるため「カチッ」という音に合わせて回避すれば銃弾はほぼ当たらない。
デブだがジェイムスより圧倒的に機敏で、鉄パイプを振るうジェイムスを素手で圧倒するパワーも併せ持つ。
特に組み付かれると回避不能な頭突きをくらい大ダメージとなる。
エディーを殺すと、ジェイムスは既視感のある「とある仕草」をするが、これは後の展開への伏線となっている。
なお、本作では小説版の設定が踏襲されているのかエディーが自身のこめかみに「銃弾が装填されたリボルバー」の銃口を突きつけるという描写が何度も露骨に挿入されており、暴走を始めた時点で生きて帰る気は0だとわかる。
作中でジェイムス(プレイヤー)が彼にしたことは、実質的には介錯と言っても過言ではないだろう。
■ブルックヘイヴン病院の元院長
声:ルーク・ロバーツ
年齢不詳/白人/男性/黒い髪/黒い瞳
容貌は歴史資料館の肖像画で判明。
精神疾患の患者を扱うブルックヘイヴン病院の元院長。
自身の患者達に親身になりすぎのめり込んでしまった結果、自らも「深淵」を覗いてしまい、医者としての矜持すら揺らいでいった。
サイレントヒル歴史資料館で「深淵」に通じる「穴」を発見し、封印した。
裏世界には時空や空間を超えて思念を伝えるという設定があり、元院長はジェイムスに名指しでメッセージを残し、真実を望む彼を歴史資料館の「穴」へと導いた。
本作では肉声が録音されたボイスレコーダーが登場するためCVあり。
■“トリック・オア・トリート”の司会者
声:ダニー・キレーン
年齢不詳/男性
裏世界と化したブルックヘイヴン病院のエレベーターから突然流れ出したクイズ番組「トリック・オア・トリート」の司会者。
こちらも恐らく裏世界の力により時空や空間を超えてジェイムスに接触してきた者と思われる。
ジェイムスを名指しで挑戦者として指名し、彼にサイレントヒルにまつわるクイズを3問出題する。
一階に戻るとさっきまで無かった箱が置かれており、蓋にクイズの答えを入力できる。
正解すると銃弾や回復アイテムが手に入るが不正解だと毒液が噴射される。
■トーマス・オラスコ
声:ダニー・キレーン
享年不明/男性
木こり。実の娘であるアンジェラに対し、「面倒を見てやった見返り」として日常的に性的虐待を加えていた。
だが本編の直前に耐えかねたアンジェラに首を含む四箇所を包丁で刺されて死亡した。
小説版ではアンジェラの兄も妹をレイプしていたが父親共々殺されていた。
本作ではアブストラクトダディ戦にてテレビ越しに彼の怒声が聞こえてくるためCVあり。
■モンスター
街を徘徊する異形の生物達。
ジェイムスの深層心理が街の力で実体化したもので、最後のセーブポイントである、9つの赤い正方形の物体の数と対応している(伊藤氏曰く対応しているのは「ライングフィギュア、マネキン、ナース、マンダリン、フレッシュリップ、アブストラクトダディ、ラスボス、赤い三角頭、マリア」の9体。なおクリーパーはジェイムスが生み出したわけではないので数に入らない)。
本項目では雑魚とボスに分けず、敢えて登場順に記載する。
因みに『サイレントヒル2』のクリーチャー全般に言えることだが、生みの親である伊藤暢達氏は「何でもかんでも性的要素に結びつけること」や「それを公式設定のように吹聴するファン」に辟易している旨をSNS等で吐露している。
■ライングフィギュア
声:イガ・グレツカ
「横たわる形」の意味。
ジェイムスが最初に遭遇する雌の人型モンスター。
上半身がすっぽりとゴム状の膜で覆われて拘束されており、膜の下には腕らしきものが確認できるが動かせない。
下半身は生足となっており、黒い厚底ヒールを履いている。
上半身の膜には裂け目があり、そこから毒液を噴射して攻撃する。
また、体当たりやのしかかって直接毒液を吹きかける攻撃も行うが、のしかかりはQTE成功で回避できる。
名前通り横たわっている個体は車の下等に潜んでおり、近付くと高速で這い回るがしばらくすると起き上がる。
攻撃は比較的読みやすいため接近戦でもタイマンならばなんとかなるが、集団で現れると厄介なため可能な限り戦闘は避けたほうがいい。
足を撃って膝をつかせた時に近接攻撃を食らわせると必ずダウンを奪える。
ジェイムスとレッドピラミッドシングの双方から「存在自体が許せない」という明確な殺意を向けられている。
その正体はジェイムスのもがき苦しむ苦悩の象徴。
裏世界にのみ現れるライングフィギュアの強化個体。
上半身の膜が赤黒くなり、有刺鉄線に覆われている。
体力が尽きると全身の裂け目から毒ガスを噴射する自爆攻撃を行う。
●クリーパー
「這う者」の意味。
タガメとゴキブリを合わせたような蟲型モンスター。
小型サイズのものは場面によっては壁を埋め尽くすほどの大群で登場し、光を嫌い避ける性質を持つ。無害で、ラジオにも反応しない。
ゴキブリと間違えがちだが、よく見ると明確に異なる。
大きめなカブトムシぐらいのサイズで、ジェイムスを攻撃してくる。
しかし攻撃力は低く飛行能力も無く、どんな攻撃でも一撃で倒せる。
しかしラジオにはしっかり反応するためプレイヤーのメンタルを削っていく。
また、一般的な昆虫と違い死ぬと人間のような鮮血を流すため嫌な気分になる。
『サイレントヒル』の事件の名残でジェイムスとは関係無い。
■マネキン
「マネキン人形」の意味。
下半身は女性型マネキンそのものな姿だが、上半身も女性型マネキンの下半身となっており、上側の足は足首から先の部分が欠落している。
太ももに包帯が巻かれている。
普段はマネキンに擬態して静止しており、ラジオにも反応しないが、ライトで照らすか近付きすぎると動き出す。
物陰に隠れて奇襲を仕掛けてきたりする。
接近戦に強く、ダッキングやカウンター攻撃を織り交ぜてくる。
下半身で組み付いて上半身で殴打してくる攻撃はQTE成功で引きはがせる。
耐久力が低いためハンドガン数発で倒せるが、ハンドガン一発で片膝をつかせて近接攻撃でダウンさせたほうが銃弾を節約できる。
また、ライトを消して静かに行動していれば気付かれないため、アンブッシュから奇襲を受けること無くスルーもしくは先制攻撃が可能。
正体はジェイムスの性衝動の象徴で、現実逃避が強く現れた存在なためかレッドピラミッドシングから強い殺意を向けられる。
裏世界にのみ現れるマネキンの強化個体。
「マネキンの蜘蛛」の意味。
形態は通常個体と変わらないが、四足歩行で壁や天井を素早く這い回ることができる。
蜘蛛らしく光を嫌い、影に潜む性質を持つ。
飛びかかり攻撃を避けると隙を晒す。
無数のマネキンが寄り集まって形成された障壁。
「大鉈を引き摺る者」を恐れる。
声:ルーク・ロバーツ
雄の人型モンスターで、
三角頭に分類される内の一種にしてシリーズで最初に登場した個体。
ジェイムスとほぼ同じ体格で、肉屋のような黄ばんだ白いエプロンと白い手術用ゴム手袋、黒いズボン、黒い長靴を着用。
頭部には名前の由来となった
赤錆に覆われた巨大な角錐状で金属製の兜を被っている。
白いローブ姿だった2001年版と比べると
背中が丸出しになっており、そこが弱点に設定されている。
武器は巨大な鋏の片割れである「大鉈(グレートナイフ)」もしくは槍(グレートスピア)。
如何なる攻撃を受けても決して倒れない不死身の敵で、作中を通して9回登場するが、いつも必ず敵というわけでもなく、時には行き詰まったジェイムスの目の前に扉を出現させたり、ジェイムスが開けない扉をこじ開けたりと導いているかのような描写もある。
その正体は「ジェイムスの自罰意識の象徴」であると同時にジェイムス自身が生み出した守護天使でもある。
その行動目的は現実逃避の具現化であるモンスターやマリアを排除し、ジェイムスに現実を思い出させることで彼の人間性を守ることであり、実は味方と言える。
『ジェイコブズ・ラダー』の悪魔達も、正体はジェイコブの死への恐怖心=生存本能=ある意味では味方であるため、こちらもポジションは似ている。
異様な姿はかつてトルーカ刑務所で勤務していた処刑人の正装が由来。
白い衣装は「神」の一番の従者である天使ヴァルティエルへの偶像崇拝的敬意が由来で、巨大な兜は死刑執行の正当性のアピールと執行人の匿名性の確保のためのもの。
マリアを処刑する際に必ず槍を持っているのは、槍こそが執行人の本来の仕事道具だからである。
ボス戦となるのは9回の遭遇の内の3回目と9回目で、それ以外の場面では倒せないどころか撃退すらできない。
一戦目はブルークリークアパートの出口で、大鉈を手に立ち塞がる。
大鉈での振り下ろしや振り回しはくらうと大ダメージだが即死ではなくなった。
掴み攻撃はQTE成功で脱出できる。
一定のダメージを受けるか一定時間が経過すると戦いが第二段階に以降し、動きが機敏になる。
更に一定のダメージを受けるか一定時間が経過するとサイレンが鳴り響き、固く閉ざされていた出口の扉を解放してジェイムスを導くように去っていく。
二戦目では2体同時に出現し、ジェイムスの目の前でマリアを槍で処刑するが、既に現実を直視していたジェイムスから「もういらない」と告げられ、対峙する。
槍での刺突や振り回しの他、中距離から槍を投げてくるという2001年版では無かった攻撃も繰り出す。
一定のダメージを受けると地面に槍を突き立て、その槍の切先で自身の喉を貫き自害し、直立した遺体となる。
声:イガ・グレツカ
「看護師」の意味。作中のロード画面のヒントやエンドクレジットでの公式名称は「ナース」、その他の媒体では「バブルヘッドナース(風船頭の看護師)」と呼ばれる。
雌の人型モンスター。
首から下はほぼメアリーと同じ体格の人間そのもので、胸元が大胆にはだけ、スカートは極端に短い扇情的なナース服を着用している。
ゴム状の白い膜に包まれた頭部を上下左右に震わせ、常に窒息している。
ちなみにゴム状の膜の内側は、設定上では薄めた血液で満たされている。
口に当たる部分にはセーブポイントによく似た赤い正方形の物体■が張り付いており、その下には赤ん坊の顔が隠されている。
排気管から引き千切った鉄パイプを持っており、ジェイムスを発見すると走り寄ってからパイプを振り回す。
耐久力が高く、怯みにくく、攻撃力も高い難敵。
また、ジェイムスの鉄パイプフルスイングを片手で受け止め押し返す剛腕でもある。
だが足を撃って膝をつかせて殴れば必ずダウンを奪える。
ガーターベルトとストッキングを着用した個体は少し強い。
その場に佇んで項垂れている個体はロード画面のヒントによると「眠っている」らしいので、ライトを消して歩いていればやり過ごせる。
その正体は病床のメアリーと看護する看護師のイメージの融合であり、要するにメアリーを取り巻く環境の擬人化である。
隠された赤ん坊の顔は、サンダーランド夫妻の子供が欲しかった思いを現している。
ボス以外では数少ない四肢と頭部を持つ完全な人型モンスターであり、かなり手強い。
裏世界にのみ現れるバブルヘッドナースの強化個体。
全身が黒ずみ、赤い正方形の物体は喪失し、代わりに顔は包帯で覆われている。
武器はナイフになり、リーチは短いが連続攻撃を仕掛けてくる。
因みに、実は2001年版でも「タイプB」と呼ばれるバブルヘッドナースの強化個体が裏世界に登場していた。
■フレッシュリップ
「肉欲的な唇」の意味。
直方体の格子に閉じ込められた肉塊の姿をしたモンスター。
格子には金網が張られており、背面のみ鉄板となっている。
下方からは人間のような足が生え、股には人間のような「口」があり、上面からは人間のような腕が生えている。
ブルックヘイヴン病院の一室で、ボスとして立ちはだかる。
天井裏を歩き回り、突然タイルを破壊しながら飛び出し、腕でぶら下がりながらキックをしてくる。
また、フレームの一部を展開して付属肢として振り回したり刺したりしてくる。
ぶら下がっている時に腕を撃つと落下し、隙を晒す。
一定のダメージを受けて金網が全て剥がれると、全ての格子を展開して四本の機械のような付属肢とする第二形態となり、節足動物のように歩き回る。
「口」からの咆哮にはスタン効果がある。
倒すと、二体目のフレッシュリップにジェイムスが連れ去られて裏世界に移行する。
その正体は病床のメアリーの象徴で、ラスボスの前兆でもある。
「口」はジェイムスがメアリーから浴びせられた罵詈雑言を意味している。
ジェイムスにとっての一番のトラウマである「口」が存在する最初のモンスターで、彼が現実と向き合い始めたことを意味している。
■マンダリン
北京語で「官吏」の意味。
作中で一番の巨体を持つ雌の人型モンスター。
トルーカ刑務所で処刑された受刑者達が着せられていた囚人服によく似た衣装を着ており、棍棒状に伸びた両腕の先端と顔は巨大な「口」となっており、計3つの「口」を持つ。
裏世界にのみ出現し、金網の床を懸垂のようにぶら下がりながら移動し、何かを訴えるように咆哮でジェイムスをスタンさせたり口から触手を伸ばして振り回してくる。
耐久力は非常に高くてボス並だが、腕をショットガン等の強力な銃で撃てば奈落に落下していく。
レイクビューホテルの裏世界には金網の床がないため、天井にぶら下がって出現し、その内の一体はボスとして立ち塞がる(ダメージ覚悟でギミックを動かせばスルーも可能)。
腕を撃ってもすぐ下に床があるため落下しても死なず、倒すには体力を削り切るしかない。
また、ボス個体のみ飛びかかり攻撃も繰り出してくる。
殆どクローサーじゃんとツッコミたくなるかもしれないが、実は足が歩行に適さない形に湾曲しているため、下記の設定に忠実にデザインされている。
また、ボス個体は一部のモーションが『HOMECOMING』のシャムにも似ている。
ボス個体を倒すorスルーした後も、丸腰で職員用通路を探索する際に障壁として立ち塞がり、ステルス行動を強いられる。
その正体はジェイムスの理解されない、打ちひしがれた思いの象徴で、それゆえに地上に立てない。
名称については、腕の形と「官」という漢字が似ていることが由来。
2001年版ではスルーが簡単なモンスターだったが、「口」が3つもあることや小説版でジェイムスを一番苦戦させた敵であることを考慮すると、ようやく設定に見合った出番が与えられたと言える。
「抽象的な父親」の意味。
長方形の大きな板と一体化したかのような人型モンスター。
板の上面には頭部が「口」になっている無力な肉塊のようなモンスターが仰向けに横たわっており、その上に人型モンスターが多い被さり、2体のモンスターは肉のシーツのようなもので板に固定されている。
覆いかぶさってる側のモンスターは板の下面から両手両足を突き出しており、ぎこちなく二足歩行する。
迷宮通路のアンジェラの家を模した空間にて、突然ジェイムスに襲いかかりボスとして立ち塞がる。
壁や家具を破壊しながら迫り、抱きついてくるほか、距離が離れていると高速で突進してくる。
「口」からの咆哮によるスタン攻撃も仕掛けてくるが、この際の身体の動きはセックスを露骨に連想させるものとなっている。
逃げるか撃退すると姿を消すが、「トーマスの怒声を発するテレビ」を破壊すると地形が変わり再び襲いかかって来る。
幾度もの戦いの末、最終的には開けた場所で決戦となる。
体力が尽きると力尽きて倒れ、アンジェラに何度も死体蹴りされ、テレビを投げつけられ息絶える。
その正体はアンジェラとジェイムスで異なる。
アンジェラにとっては虐待してくる父親のトラウマそのものであり、実はアンジェラ視点のアブストラクトダディは作中に出てきていない。
2001年版のビストン運動する壁の穴は無くなったが、本作の戦闘エリアにあるスチームパンクのような空間はよく見ると男性器を模した歯車や性交を暗示するピストン、身体の火照りを暗示する蒸気なとがあり、「気付いてしまった時」の生理的嫌悪感が凄まじい。
一方でジェイムスにとってのアブストラクトダディは病床のベッドに繋がれたメアリーの象徴であり、そのためジェイムスを罵る「口」がありスタン攻撃をしてくる。
「口」を持つ肉塊をメアリーとするなら覆いかぶさっているモンスターは病気や環境の擬人化だと思われる。
2001年版ではメアリーと関連深い場所なためかホテルでも雑魚として登場していたが本作ではボス戦のみ。
攻撃が単調なため一番弱いボスだが、アンジェラ視点ではより恐ろしい怪物であったとされている。
■マリア/メアリー
2001年版では正体に関係なく「メアリー」が正式名称だったが本作では正体により名称も変わる。
真実を完全に思い出したジェイムスが対峙する本作のラスボスで、「Maria」エンディングではメアリー本人が、それ以外ではマリアがモンスターに変異する。
フレッシュリップと同様にベッドを模した直方体の格子に磔にされたように固定され、逆さ吊り状態で空中浮遊する。
トルーカ刑務所の受刑者の囚人服を着ており、肌は病気のように黒ずんでいるが、皮肉にも顔だけは綺麗なままで、瞳は茶色になっている。
蛾の大群を出現させけしかけたり蔦のような触手で攻撃してくる第一形態、格子を展開して付属肢として操り節足動物のように歩き回る第二形態があり、第二形態は暗いエリアで金網状の天井を歩き回り、金網を突き破って奇襲を仕掛ける第一段階と、明るいエリアで節足動物のように歩き回り時折蛾の大群をけしかけたり蛾の大群に変身して別の場所に現れて奇襲したりする第二段階があり、計三段階の長期戦となる。
ジェイムスが今まで目を背けていたものの本当の姿であり、ジェイムスが倒さなければならない最大の敵でもある。
ダウンし、横たわるメアリー/マリアにとどめを刺すとエンディングになる。
2001年版と比べると、フレッシュリップやマンダリンとの繋がりがかなり露骨に表現されている。
■その他のキャラクター/モンスター
教団およびサイレントヒルの住人にとっては伝説の女性。
サイレントヒルの「神」を信仰していたためキリスト教の迫害を受けて島流しにされた。
本作では2001年版では不明瞭だった彼女の伝説について深堀りされ、物語にも絡んでくる。
街のあちこちにある遺体。
ジェイムスと同じ体格、同じ服装、同じ髪型。
前の周回で死んだジェイムス本人である。
エディーを執拗に虐めていたフットボール選手の男。
本編の直前にエディーに飼い犬をけしかけた結果、犬を撃ち殺され、自身も足を撃たれたが死んではいない。
街の力によりそっくりな姿のモンスターが実体化し、エディーに執拗に嫌がらせをしながらストーキングしていたことが示唆されている。
トルーカ刑務所で独特な形状の囚人服を着せられた受刑者。
受刑者が凶器等を掴めなくするためか腕には拘束具を巻かれて棍棒状になっており、服の下半身はスカート状になっている。
迷宮にあるレッドピラミッドシングの「聖域」に処刑された後と思わしき2体の遺体があるが、何故かヒールを履いている。
格子に磔にされた上で逆さ吊りにされており、歴史資料館にある絵画『霧の日、裁きの跡』でも同じ姿の受刑者が描かれている。
マンダリンやラスボスに似たデザインとなっているが、これは意図的なもの。
名前のみ複数回登場。
「赤い悪魔」を恐れていた連続殺人犯で、『
サイレントヒル4 ザ・ルーム』のキーパーソン。
普段は穏やかで親切な人間だったが、突然正気を失い無意識領域に潜む
ヴァルティエルに操られて幼いロケイン兄妹を惨殺し、逮捕された後に拘置所独房内でスプーンを喉に突き刺し自害した。
『4』の事件の黒幕にしてラスボス。
名前のみ登場。
サイレントヒルに住む幼い兄妹。「ヴァルティエル」に操られたウォルターにより錆びた斧で惨殺されバラバラに切り刻まれた。
『4』ではモンスター『ヴィクティム07+08』として登場する。
名前は登場しないが、写真と「赤い悪魔」という異名が登場する。
教団のヴァルティエル派筆頭の司祭であり、赤い頭巾を被っていることから上記の異名をつけられた。ウォルターが恐れていた張本人。
歴史資料館の地下には「審判の儀式」の様子が収められた写真が飾っており、その中央に赤い三角頭巾を頭に被り、白いローブを身にまとうジミーらしき人物が映っている。
レッドピラミッドシングと同様にヴァルティエルへの偶像崇拝的敬意からこの装束を身に纏っていると思われる。
『4』では作中で最も執拗なゴーストである「ヴィクティムオールドタイプ」として序盤から終盤まで主人公ヘンリーを苦しめる。
名前のみ登場。
サイレントヒルから車で半日かかる距離にある都市「アッシュフィールド」の南にあるアパート「サウスアッシュフィールドハイツ」で暮らす看護師。
メアリーやローラの看護を担当しており、メアリーがローラやジェイムスに宛てた手紙を預っていたがローラに盗まれた。
なお、サウスアッシュフィールドハイツの管理人はジェイムスの父親フランクであるため、サンダーランド夫妻もアッシュフィールドに住んでいたと思われる。
「死」の象徴。裏世界のとある部屋に大量に現れる他、標本は謎解きに関わる。
また、ラスボスも蛾の大群をけしかけたり蛾の大群に姿を変えたりする。
無害で群れをなすため小型のクリーパーと似ていて紛らわしいが、わざわざ区別する奴は殆どいない。
実は作中でゴキブリが登場するのはごく僅かな場面で、ゴキブリに見える蟲の殆どは小型クリーパーだが、刑務所の壁の穴に手を突っ込む場面では凄まじい数のゴキブリが「穴」に集まる。
ヘッドホンを装着した柴犬。テクスチャが荒い。
ホテルに隠されたチープなコントロールルームで全てを操る黒幕。
二周目以降のあるエンディングに登場。
「ええ?またお前の仕業だったのか!?(流暢なポーランド語)」
アダムスキー型UFOから現れたもう一人のジェイムス。2001年版の姿。
二周目以降のとあるエンディングに登場。
リトルグレイ型宇宙人。うちゅうジェイムスと共にUFOの中から姿を現した。
■新エンディング
■小ネタ
- 『サイレントヒル3』でヘザーとダグラスが滞在したモーテルの部屋を探索でき、ソファーにはダグラスの帽子がある。
また、病院ステージクリア後に戻ってくると壁の一部が剥がれており、教団のシンボルが隠されている。発見すると専用の実績/トロフィーも解除される。
- 『サイレントヒル2最期の詩』のサブシナリオ『Born from a wish』に登場したボールドウィン邸を訪れることができるが、屋敷の中には入れない。
マリアはデジャヴを感じている旨をコメントするが、「前の周回」の記憶があるのだと思われる。
なお、門の近くにあるテーブルには何らかの儀式の痕跡を確認できる。
追記、修正は20年間無限ループに囚われてからお願いします。
- 申請時とタイトルが違ったので修正しました -- 名無しさん (2026-01-27 10:48:26)
- どんなゲームだったんだろって見に来たら急に警告出されてどうしろと… -- 名無しさん (2026-01-27 15:32:09)
- そりゃ肝心な部分はオリジナル版の記事に全部書いてありますし。こっちがそのアンサーを兼ねてる作品なので… -- 名無しさん (2026-01-29 07:30:22)
- ↑2 オリジナル版を踏襲しつつ、現代風にそつなく纏まってて出来が良かった。オリジナル版がめちゃくちゃ好きだったらちょっと不満が出るかもしれない場所もあるけど、気になるならプレイして損はしないと思うよ。 -- 名無しさん (2026-01-29 11:35:16)
- 赤い9つの正方形ってつまりはジェイムスの負の象徴を現してる(具現化してる)ということ? -- 名無しさん (2026-01-30 11:07:45)
- 映画よかった。賛否は分かれるだろうが俺は好き。しかし、よくも上手くゲームに似せつつも差別化できたもんだ。映画は2+3て感じだったねぇ。 -- 名無しさん (2026-05-16 08:05:56)
- 赤い9つのパネルがpcだと3本のぶっとい線になっていたので修正 -- 名無しさん (2026-06-25 19:39:48)
最終更新:2026年08月12日 17:52