登録日:2010/01/13 Wed 17:08:49
更新日:2025/04/14 Mon 18:22:56
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JR東西線とは、
大阪府の京橋駅と
兵庫県の尼崎駅を結ぶ、
JR西日本の鉄道路線である。
ラインカラーは沿線に造幣局や大阪城公園などの桜の名所があることをイメージさせる
■桜桃色。路線記号は
H 。
繁華街の北新地を通るから「エッチなピンク」と揶揄されてたりされてなかったり
駅ナンバリング制定に際し、直通先の
学研都市線も当線とラインカラーが統一された。
目次
概要
日本で唯一、正式な路線名に「JR」の名称を冠している路線である。
線内発着となる列車は無く、全ての列車が
JR宝塚線・
JR神戸線・学研都市線と直通運転を行っている。
元は国鉄時代に片福連絡線として計画され、都市交通審議会からは早急に新設すべき路線との結論が出されていたが、当時国鉄は財政難に陥っていて建設費用が捻出出来ず、建設認可は下りたものの着工出来ぬまま分割民営化となってしまった。
その免許をJR西日本が引き継ぎ、1989年に「福知山線(JR宝塚線)と片町線(学研都市線)の相互直通運転による東西方向の鉄道幹線構築、ならびに
大阪環状線の混雑緩和」を目的として着工された。
当初は1995年春の開業を目指していたが、海老江駅付近で出水事故が発生したため2年遅れ、1997年3月8日に開業した。
ダイヤは
JR宝塚線直通の
区間快速4本と、
JR神戸線直通の
普通4本の計8本で構成されるのが基本で、JR宝塚線直通列車が区間快速から
快速に変更される。
また、夕方ラッシュ時には尼崎発の
区間快速が設定される。
2019年3月15日までは
おおさか東線・
大和路線直通で尼崎~奈良間を結ぶ
直通快速が運転されていたが、同年3月16日のダイヤ改正で
新大阪発着に変更されたため、当路線及び学研都市線での運行は廃止された。
使用車両
どちらも4ドアのロングシート車である。
JR東西線には剛体架線という特殊な架線が用いられており、通常のパンタグラフを1基しか使用しない方式では離線しやすくなる等の問題があるため全てパンタグラフを2基搭載し、2基とも使用している。
なお、直通快速には当初3ドアクロスシート車の
223系6000番台(宮原総合運転所の所属)が使用されていたが、2011年3月改正で北新地駅へのホームドア設置に伴い撤退した。
駅一覧
全列車が各駅に停車する。
尼崎と京橋以外の駅名仮称は全て違うものになっていたため、本項では駅名隣の()にそれも記す。仮称の方が分かりやすかったというのも多い
学研都市線・
大阪環状線、京阪本線、Osaka Metro長堀鶴見緑地線乗り換え。
東西線の始発駅だが、全ての列車が学研都市線に直通する。
大阪城の最寄駅の一つ。しかし路線が地下に潜っているせいで、駅がどこにあるのか分かりにくいのが難点。
また、駅自体が京橋口と青屋口の中間に位置しており、大阪城へのアクセスは意外と悪かったりもする。
元々は片町駅の移転扱いにするつもりだったが、補助金の都合で駅名が変更された。
Osaka Metro谷町線・堺筋線乗り換え。
地下鉄の駅名は南森町駅で、駅舎や駅名標には両名表記されている。ここまで来るとどうして別の名前にしたのか
JR神戸線・
JR京都線・
JR宝塚線・大阪環状線・
おおさか東線(大阪駅)、阪急神戸線・京都線・宝塚線、阪神本線(大阪梅田駅)、
Osaka Metro御堂筋線(梅田駅)、四ツ橋線(西梅田駅)、
谷町線(東梅田駅)乗り換え。
言わずと知れた
大阪府の中心駅にして関西地方最大の駅。
が、一つの駅にもかかわらず6つも駅名が分裂しているカオス状態の駅。加えて2023年にはうめきた地下エリアに大阪駅の新ホームが新設された‥ああ~カオス!!!
JR西日本の在来線で最初にホームドアが設置された駅である。
大阪環状線と阪神本線の福島駅、京阪中之島線の中之島駅と乗り換え可能だが、いずれも同一駅とは見なされておらず乗り換えは少々面倒くさい。
阪神本線(野田駅)、Osaka Metro千日前線(野田阪神駅)乗り換え。
阪神電気鉄道本社の最寄駅だが、仮称が野田阪神というのは流石にマズかったか。ちなみに地名としては海老江のほうが正しい。
西淀川区の中心。
駅名が「みてじま」と、関東民にとっては地味に難読駅だったりする。
駅そのものがJR神戸線の線路の下に位置するため、入口は線路脇という中々珍しい駅。
さらに南口側は駅名ではなく『竹島東口』(or竹島西口)という変な表記がされている。
JR神戸線・JR宝塚線乗り換え。
終着駅だが、大抵は神戸方面または宝塚方面へ直通する。
説番組の影響か、何かと治安が悪いイメージだがJR尼崎周辺はそうでもない。
因みに駅は尼崎城の本丸跡に建てられている。
運賃特例
この路線には特例があり、尼崎~大阪間を経由する定期券・回数券を持っている場合、尼崎~北新地間を経由してもよく、その逆に尼崎~北新地間を経由する定期券・回数券を持っている場合、尼崎~大阪間を経由してもよい。
例えば「西明石~大阪」の定期券を持っている場合、北新地で下車することが可能である。
また、この制度を利用して乗り越しをする場合、乗客に有利な扱いとなる。
例えば先述の定期券を持つ乗客が大阪天満宮で下車する場合、精算額は「大阪→大阪天満宮」の運賃170円ではなく、「北新地→大阪天満宮」の運賃120円となる。
この特例は大阪・北新地~京橋間にも設定されている。
大阪市内発着の乗車券にも特例があり、大阪市内発着の乗車券で大阪市内の駅で途中下車した場合、本来は前途無効または旅行終了として乗車券が回収されるのだが、大阪と北新地を当日中に徒歩連絡する場合に限って大阪または北新地で途中出場することができる。
また、尼崎で途中下車しない限り、加島~尼崎~塚本間を乗車することが可能となっている。
つまり、東京→新大阪→加島と移動する場合、東京→新大阪→大阪…徒歩…北新地→加島というルートを取るか、
東京→新大阪→尼崎→加島というルートを取るかを選択することが出来る。
なお、前者のルートを取る場合は大阪で途中出場する時、自動改札を通過すると乗車券が回収されるので有人改札を通るようにしよう。
余談
たまに「JR神戸線とJR東西線の直通運転は計画外」とか言い出す人間がいるが、実はルート選定の時点で計画されていたことである。
また、JR東西線との直通運転に伴うJR宝塚線の線形変更についても、JR神戸線を支障しないこと、同一ホームでの乗り換えを可能にするというダイヤの組みやすさと利用者の利便性を両立させた施策であり、決して悪意があって線形を悪くしたわけではない。
追記・修正よろしくお願いします。
最終更新:2025年04月14日 18:22