JR宝塚線

登録日:2009/12/13(日) 11:14:59
更新日:2019/07/21 Sun 23:30:15
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福知山線(JR宝塚線)(ふくちやません、じぇいあーるたからづかせん)は尼崎と福知山を結ぶJR西日本の鉄道路線である。
正式名称は福知山線であり、JR宝塚線として設定されているのは大阪駅から篠山口駅の間となっている。
ここでは両者を分けずにまとめて1つの路線として書く事にする。
ラインカラーはかつての103系の塗装であると同時に、「これからの新しい開発エリアを指す、イキイキとしたイメージ」という意味を込めたイエロー。
かつては塚口駅から尼崎港までの支線も存在したが、1981年に旅客営業廃止、1984年に廃止となった。
また、生瀬駅から道場駅の区間は電化・複線化の際に付け替えとなっている。

国鉄時代は散々放置されていて、客車特急折り返し用に電化された塚口までを除いて1980年代まで電化すらされず、その上に尼崎付近も単線というような酷い有様であり、阪急宝塚線に大きく水を開けられていた。
しかし、この状況を打開するため国鉄分割民営化を前に怒涛の複線化、電化工事が実施された。なお、103系が編成単位で投入されたのはこの路線が最後である。
民営化後はJR西日本の手によって快速の運行開始、最高速度の向上、
JR京都線・琵琶湖線JR東西線学研都市線との直通運転開始によって急成長を遂げ、阪急線は壊滅状態に追い込まれた。

しかし、集客力向上を目的とした快速の停車駅増加を実施したにも関わらず、到達時間を変えないといった極端なダイヤが運転士の負担増大を招き、
2005年4月25日、かの有名な福知山線脱線事故を発生させてしまった。
これによってダイヤが見直され、現在では以前のように極端なダイヤではなくなっている。

ダイヤは大阪~篠山口間の丹波路快速2本、大阪~宝塚間の快速2本、JR京都線高槻駅発着の普通4本、新大阪発着の特急1本の計9本に、
尼崎~塚口間では学研都市線木津または同志社前からの区間快速4本が運転される構成となっている。
早朝~朝ラッシュ時、夕ラッシュ時~深夜時間帯は学研都市線からの列車は快速となって宝塚・新三田・篠山口いずれかの駅に発着し、
丹波路快速は一部列車が福知山発着に、大阪~宝塚間の快速は大阪~新三田間での運転となるなど、一部運行形態が異なる。

丹波路快速はかつては大阪~篠山口間を走る221・223系使用の快速という扱いであったが、
2012年3月17日ダイヤ改正以降は福知山発着の快速も丹波路快速に格上げされて大阪~篠山口・福知山間での運転となり、
更に使用車両に最新鋭の225系が投入されて221系が撤退するなど、サービスレベルの向上が図られている。
また、大阪~篠山口間の快速であっても207系や321系使用であれば丹波路快速とならず、
逆に223・225系使用でも大阪~宝塚・新三田間での運転の場合は快速とされるなど、徹底したイメージの確立も行われている。


◎使用車両
丹波路快速快速区間快速・普通
  • 207系(快速・区間快速・普通)
  • 223系5500番台(普通、篠山口~福知山間のみ)
  • 223系6000番台(丹波路快速・快速・普通)
  • 225系6000番台(丹波路快速・快速・普通)

*1

※画像は225系6000番台

  • 321系(快速・区間快速・普通)

特急
※()内は一部列車停車

こうのとり
運転区間:新大阪~福知山・豊岡・城崎温泉
使用車両:JR西日本287系・289系
停車駅:大阪・尼崎・宝塚・三田・(新三田・相野)・篠山口・(谷川)・柏原・(石生・黒井・市島)・福知山・和田山・八鹿・江原・豊岡
※一部の福知山発着列車は繁忙期に天橋立まで延長運転。

過去に運転されていた列車
文殊
運転区間:新大阪~天橋立
使用車両:JR西日本183系
停車駅:大阪・尼崎・宝塚・三田・篠山口・柏原・福知山・大江・宮津

タンゴエクスプローラー
運転区間:新大阪~宮津・豊岡(北近畿タンゴ鉄道*2経由)
使用車両:北近畿タンゴ鉄道KTR001系
停車駅:大阪・尼崎・宝塚・三田・(新三田・相野)・篠山口・(谷川)・柏原・(黒井)・福知山・大江・宮津・天橋立・野田川・丹後大宮・峰山・網野・木津温泉・久美浜

そのほか、特急「まつかぜ」、急行「三瓶」「白兎」「丹波」などが運転されていた。


◎駅一覧
<凡例>
●…全列車停車
△…当駅始発着列車のみ停車
○…一部列車通過
|…全列車通過
駅 名










接続路線
大 阪 J
R

西


JR西日本:JR京都線・大阪環状線、JR東西線(北新地駅)
阪急電鉄:神戸線・宝塚線・京都線(梅田駅)
阪神電鉄:阪神本線(阪神梅田駅)
京阪電鉄:中之島線(渡辺橋駅)
Osaka Metro:御堂筋線(梅田駅)・四つ橋線(西梅田駅)・谷町線(東梅田駅)
塚 本
尼 崎 JR西日本:JR神戸線・JR東西線
塚 口
猪名寺
伊 丹 …伊丹空港の最寄駅
北伊丹
川西池田 阪急電鉄:宝塚線(川西能勢口駅)
能勢電鉄:妙見線(川西能勢口駅)
中山寺
宝 塚 阪急電鉄:宝塚線・今津線
生 瀬
西宮名塩
武田尾
道 場
三 田 神戸電鉄:三田線
新三田
広 野
相 野
藍 本
草 野
古 市
南矢代
篠山口 …篠山市の中心市街地から離れている。
丹波大山
下 滝
谷 川 JR西日本:加古川線
柏 原
石 生
黒 井
市 島
丹波竹田
福知山 JR西日本:山陰本線舞鶴線
京都丹後鉄道:宮福線


○主な駅紹介

大阪…大阪環状線JR神戸線JR東西線、阪急電鉄京都本線・宝塚本線・神戸本線、阪神電気鉄道本線、
Osaka Metro御堂筋線・Osaka Metro谷町線・Osaka Metro四つ橋線乗り換え。
JR東西線の駅は厳密に言うと 北新地駅 、阪急電鉄と阪神電鉄及び御堂筋線の駅は 梅田駅 、
谷町線の駅は厳密に言うと 東梅田駅 、四つ橋線の駅は厳密に言うと 西梅田駅 。
一つの駅にも関わらず5つも駅名が分裂している。しかも2019年にはおおさか東線北梅田駅が新設される予定…
ああ~カオス!!!

尼崎…JR神戸線三宮方面・JR東西線分岐。
何かと治安が悪いイメージで有名だがJR尼崎周辺はそうでもない。
宝塚線は急な右カーブをして北上していく。
駅は尼崎城の本丸の跡地を利用して作られている。

塚口…阪急の駅とは別物。
かつては大阪発着の客車特急が回送された後に折り返す駅であり、ELが入線する都合上この駅まで電化されていた。
また、尼崎港線の分岐駅でもあった。本来の福知山線の本線は尼崎港線であったことから、現本線は尼崎港線から分岐する側になる。
塚口を出るとしばらくもう1本の廃線路が並行し、その線路が途切れた先には分岐の名残である急カーブがある。
その分岐地点の跡に建つマンションが福知山線脱線事故が起こった現場である。

伊丹…兵庫県にあるのに大阪を代表する空港となっている伊丹空港の最寄駅。
阪急電鉄伊丹駅は西に1km離れている。
尼崎駅と同じく城跡に建てられた駅。こちらは織田信長に謀反を起こした荒木村重の居城、有岡城。しかも城のど真ん中に駅があり、徒歩30秒でお城に行ける。

川西池田…阪急電鉄宝塚線・能勢電鉄妙見線乗り換え。
厳密に言うと阪急電鉄の駅は川西能勢口駅、能勢電鉄の駅は川西能勢口駅。
大阪通勤族にとって住みやすい街として人気がある。

宝塚…阪急電鉄宝塚線・今津線乗り換え。
宝塚市の中心駅で言わずと知れた阪急の牙城としてつとに有名。
そして何といっても宝塚歌劇団の聖地である。

生瀬…途端にローカル臭が漂うになる。
また、名前を見てピンときた人もいるかも知れないが俳優の生瀬勝久の出身地でもある。

武田尾…牛山氏の全国秘境駅ランキング196位。
こんな超幹線に秘境駅?と侮ることなかれ。
かなりの秘境感満載な駅である。

三田…神戸電鉄三田線乗り換え。
昔は冴えない街だったが開発により今ではすっかりおしゃれな都会に変貌した。

新三田…ウッディタウン・カルチャータウン等の玄関口として三田駅と同じくらい利用客は多い。

篠山口…篠山市の中心駅だが市街中心部からはかなり離れており、駅前は結構荒涼としている。
復元された二の丸御殿で有名な篠山城の最寄駅である。
複線はこの駅までで当駅以北は単線区間になる。

谷川…加古川線乗り換え。
因みに加古川線とのダイヤ接続は全く考慮されていないので乗り換えには注意が必要である。

丹波竹田…同じ兵庫県にある「天空の城」として有名な竹田城の最寄駅…ではないので要注意。
事実、30kmしか離れていないこともあって多くの観光客が間違って訪れているらしい。
竹田城の最寄駅は播但線の竹田駅なので福知山駅から和田山駅乗り換えで播但線に乗り換える必要がある。

福知山…山陰本線、京都丹後鉄道宮福線乗り換え。
京都府西部の最大都市&終着駅。福知山城の最寄駅でもある。


早朝・深夜の普通のうち、223・225系充当列車は尼崎~大阪間で外側線を走行する。
塚本駅のホーム自体は外側線にも面しており、一見停車出来そうだが、
外側線に面している部分には鉄製の柵が設けられており、ドアの開閉が不可能であるため塚本駅を通過する。
このため、かつては駅の自動放送で塚本駅に停車する普通を「駅停車」、通過する普通を「普通」と呼んで区別して案内していた。
現在ではどちらも単に「普通」となっている。

かつて存在した尼崎港線

旅客は一日2往復で、編成も非常に短かった。旅客営業廃止後は貨物線となっていたが、程なく廃止となった。

塚口…ここから尼崎港へと分岐した。まさか分岐点跡地で大事故が発生するとは思わなかっただろう…。
尼崎(仮)…一応は尼崎駅と同じ扱いだが、距離は非常に離れていた
金楽寺…『落第忍者乱太郎』の金楽寺の元ネタ。
尼崎港…元々は前身となった私鉄のターミナルだった存在で、元は「尼ヶ崎」だった。貨物駅として存続後、廃止となった。


国鉄時代、当路線が酷い有様だったというのは前述した。では実際どれだけ酷かったかというと以下の通り。

  • 普通列車がディーゼル機関車牽引の客車列車
    1980年代になってやっと電車が投入されるも、宝塚以北が非電化のため宝塚止まりでしかも1時間に1本のみの運転だった。
    おまけにカナリアイエローの103系の4両編成。
  • 1986年に宝塚以北も電化されて、ようやく今のように大阪から新三田や篠山口まで直通する電車列車が運転されるようになる。
    が、今度は編成が短すぎて遅延や積み残しが多発、一種の祭り状態になる
  • 客車列車時代の客車は、ドア手動の所謂「旧型客車」と呼ばれる車両だった。牽引はDD54やDD51。
    後に転落事故が発生して自動式ドアの客車(12系客車・本来ならば急行や団体臨時に利用されるクロスシート客車)が投入される。
  • 朝ラッシュ時にあたる朝7時・8時台の宝塚駅の大阪方面行きの運転本数が、それぞれ2本1本と大阪近郊路線にあるまじき本数だった。
  • 今でこそ滅多にいないが、当時は宝塚以北の乗客は宝塚で阪急宝塚線に乗り換えるのが常識と化していた。
  • 電化される前の宝塚駅ではなんと列車別改札が行われていた。
  • 旧線時代の生瀬~道場は渓谷美溢れる風光明媚な路線だったのだが、渓谷に添って走っていたので急カーブも多く、あちこちに60キロの速度制限がかかっていた。

……本当、JRになってよかったよ……


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