剣闘獣オクタビウス

登録日:2011/05/14(土) 01:49:18
更新日:2025/01/18 Sat 18:52:57
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剣闘獣(グラディアルビースト)オクタビウス
星7/光属性/鳥獣族/攻2500/守1200
このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚を破壊する。
このカードが戦闘を行った自分のバトルフェイズ終了時に、手札を1枚捨てるかこのカードをデッキに戻す。

EXTRA PACKで登場した剣闘獣

現環境で容易に特殊召喚できる攻撃力2500という高い攻撃力は優秀。
これは剣闘獣では最高クラスで融合体を除けばまさに最強剣闘獣
また、融合体と比較しても切り札とされる《剣闘獣ガイザレス》より攻撃力が高く、除去効果も似ているため《剣闘獣オクタビウス》さんこそ真の切り札と呼ぶに相応しいだろう。
何より「攻撃力2500」の数値といえば、あのブラック・マジシャンに代表される遊戯王における映えある主人公数値、ごちゃごちゃ語らずともその時点で剣闘獣の主役であるのは確定的に明らかなのだ。
他の剣闘獣なんざ《剣闘獣オクタビウス》さんを呼ぶための踏み台でしかない。

伏せ除去もかなり優秀であり、採用しない理由が見当たらない
上記の優秀な効果から剣闘獣では3積み確定の必須カードである。
レベルが高いため事故こそ起こしやすいが、環境トップのデッキだろうがファンデッキだろうが、どんなデッキにも事故は付き物である。
極めて強力なこのカードは事故のリスクを負ってまで入れる価値があるだろう。
最後の効果は残念ながらデメリット効果である。
しかし、使っていれば分かるが実際はそこまで気にならず、もしこのデメリットがなければ剣闘獣一強環境になってたかもしれないし、剣闘獣への規制が今より厳しくなっていたかもしれない。
つまり、このカードは少し効果が違えば環境を激変させていたかもしれないのである。
その辺りを考慮するとKONAMIにしてはバランスの良い仕上がりになっていると言えるだろう。

総じて、「《剣闘獣オクタビウス》の入ってない剣闘獣は紙束」と言われるほどであり、その優秀さがうかがえる。

その強さが評価されてか、レアリティは当然のごとくスーパーレア
同パックで値段が高かった闇の誘惑などとは比にならないトップクラスの値段である上に現在は絶版であるため、多くの剣闘獣使いの財布ポイントをガリガリ削っていった。


追記・修正を頼みます。



もうやめて!決闘者の財布はもう0よ!
我が翼の大いなる輝きを見よ!




















冗談はさておき。

正確にはレアリティとステータス以外、

うそである。

実際のところはEXTRA PACKのハズレアの代表格だったりする。
闇の誘惑が欲しかったのに貴重なスーパー枠をコイツに持ってかれて絶望した決闘者は少なくない。

確かに攻撃力は高い、高いのだが戦闘を行っても他の剣闘獣を呼べないし、ただでさえ剣闘獣は手札消費が激しいのに維持するには手札コストが必要であり、逆にこいつが手札に来たら確実に腐る。要するにデメリットばっかりなのである。
出せば切り札級に強い、というのならばこいつを出すのが目標になるのも良いのだろうが、生憎そこまで尖った強さを持っているわけでもない。

一応、除去効果は優秀で《ゴッドバードアタック》のコストにもなるが、それは《剣闘獣ベストロウリィ》にも言えることで、表側も破壊出来るだけ《剣闘獣ベストロウリィ》の方が優秀。
《剣闘獣ベストロウリィ》は《剣闘獣ガイザレス》の素材になるし。
ここまで来ると《剣闘獣ベストロウリィ》の下位互換と言っても過言ではないだろう。

また、《ゴッドバードアタック》のコストにするだけなら《剣闘獣ラニスタ》や《剣闘獣エクイテ》の方が通常召喚できる点からも汎用性が高く優秀である。

でも、一応《剣闘獣ダリウス》で蘇生すればデメリットなしの2500アタッカーになる。
打点が低めな剣闘にはデメリットなし2500はありがたい。


と、いつから錯覚していた?


そもそも《剣闘獣ダリウス》は打点1700なので、こいつがやられたら《剣闘獣オクタビウス》はまたデッキに戻る。
それにコイツではなく《剣闘獣ベストロウリィ》を蘇生して《剣闘獣ガイザレス》を融合召喚した方が絶対強い。

《剣闘獣ベストロウリィ》の代わりにコイツを出して《奈落の落とし穴》等を使わせるというプレイングもできなくはないが、ガチ剣闘を構築しようとすると、そもそもコイツを採用するスペースなんぞない

そもそも剣闘獣の上級には既に《剣闘獣スパルティクス》や《剣闘獣アレクサンデル》といった優秀な上級が存在している。
にもかかわらずそれらも初期型や「闘器」型以外ではあまり採用されず、ガチ環境で目にすることは稀。
妥協した、あるいはややネタ寄りの純粋剣闘デッキなら採用の余地はあるかもしれないが……。

その為か、このカードの項目が作られるまで剣闘獣の項目にはコイツの名前がなかった
完全に要らない子扱いである。

どうあがいてもこのカードの出る幕はないだろう。
あまりの弱さに一部決闘者達からは「剣闘獣オワタビウス」と呼ばれている。

当然価格は低く売値は100円~200円(遊戯王OCGの有能スーレアは総じて高くなりがちなのに・・・・・・)。
と言うかそれでも高いくらい。
店では10円とか5円程度でしか買い取って貰えない。
つか買い取りすらしてくれないところもあるので、買い取って貰えるだけありがたいと思わなければならない。

愛があればなんとなる問題……と言えるのだろうか。
現実は非情である。
その上、剣闘獣カテゴリはその後も「EXTRA PACK 2012」「PRIMAL ORIGIN」「EXTRA PACK -KNIGHTS OF ORDER-」や「COLLECTORS PACK 2017」「CHAOS IMPACT」・・・・・・そして2024年に入っても「SUPREME DARKNESS」と、継続して新パックでの強化が行われていった。
勿論【剣闘獣】としては優遇措置は嬉しい限りだが、新時代の有能剣闘獣達が増えれば増えるだけオワタビウスさんの肩身はますます狭くなるばかり。

一応、「《剣闘獣総監エーディトル》の融合素材の中では珍しく相手にディスアドを与えられる」モンスターとなり、鳥獣族である事も【剣闘獣】の構築上プラスになるケースもカードプールが増加する毎に増えて来た。
また、汎用性の高い妖怪少女とのシンクロによりバロネスに成れたり、ランク7のエクシーズも充実してきたりとレベル7を活かせるようになってきたため新カードによって使い道は増えてはいるのだが、これらの要素も単体での汎用性の低さを覆せるほどの利点とは言い難い。
当初は同じくネタにされてきながらも後に悪くないサポートを得た《スクラップ・コング》やヤリザ殿ガイアナイトさんらとは違い、オワタビウスさんは「自己特殊召喚効果を持たないメインデッキに入る最上級モンスター」である点がやはり足を引っ張っていると言わざるをえず、カジュアルデッキにおいても活躍させる事が中々難しいカードである、という評価はあまり変わっていない。


追記・修正は《剣闘獣オクタビウス》で相手のフィールドを壊滅させてからお願いします。

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最終更新:2025年01月18日 18:52