アシュラブレード
魔 刃 降 臨 。
1998年に有限会社富貴商会より発売されたアーケード用格闘ゲーム。家庭用機への移植は今のところ無し。
正式名称は『アシュラブレード ~ソードオブダイナスティー~』。
ストーリー概要(ブレード)
遙か昔、アッカサム大陸を支配していた「天空の竜」と「大地の竜」を封印した伝説の魔刃「ASURA」。
ASURAの剣は王国により厳重に管理されていたが、ある時突然消失してしまう。
事態を重く見た国王は、全土に「剣を発見したものに望みの褒美を与える」と宣言した。
こうして、伝説のアシュラブレードを巡って強者どもが集うこととなる。
登場キャラクター(ブレード)
カーフューとS・ガイストは、CPU戦の途中で隠しコマンドを入力することで、
CPU戦に限り、元のキャラに代わって1試合のみ
使用可能(1戦ごとに再入力が必要)。
対戦では使用できない。
システム概要
TO ARMS !FIGHT
基本操作は8方向レバー+弱中強3ボタン。
:ふっとばし攻撃
|ボタン2つ同時押し。その名の通り相手をふっとばしていわゆる
ワイヤーダメージ効果を与える攻撃で、地上空中問わず出せる。
本作を代表するシステムで、ここからの壁コンが熱い。
吹き飛び中にさらにふっとばし攻撃を当てることもできる。
+
|
ふっとばしの制限 |
ふっとばしにカウントされる技を3回当てると追撃が出来なくなる(ふっとばし攻撃、 岩砕拳、 手榴弾など)
カウントに入る技は主に地上A攻撃からコンボで繋がる、上、横にふっ飛ばす発生の早い技で、
たとえば アリスはどの必殺技も上にふっとばすタイプの攻撃だがふっとばしにカウントされず、ハロースカル〔>ハロースカル>(JA>)JB>Jふっとばし〕×3というコンボができたりする。
ふっとばしカウントがリセットされる条件が相手が地上に着くことなので、相手が空中にいる状態で仰け反りの長い攻撃を当て、その仰け反りの間に相手が地上に着くとカウントがリセットされて地上仰け反りになりコンボも継続できる。これで 永久になるキャラは ゴート(武器無し)でレシピは〔C>ふっとばし〕×n
|
:押し返し
|ガード中にレバー前方向。いわゆるアドバンシングガード。VSシリーズのものよりも
ヴァンパイアシリーズのような押し返し後、2者がのけ反り、押し返しモーションを取るタイプに似ている。
:武器投げ
|ボタン3つ同時押し。武器を投げて攻撃する。武器無しキャラは
中段とか回り込みとか専用行動を取る。
素手になると攻撃も変化し、ヤシャオウなどは素手の方が強いとも言われる(ただし本当に素手の方が強い
ガルフォードとは違い、破壊力を犠牲に固め能力が上がるので他のキャラの素手状態よりは戦える、という程度らしい)。
武器を拾い直す時はしゃがんでボタン押し。
:マジックゲージ
|いわゆるパワーゲージ。時間経過で自動的に溜まり、キャラによってゲージの長さとブロック数が違う。
ブロックを1ヶ使用することで強化必殺技が出せる。
:マジックブレイク
|所謂超必殺技。ゲージ1本丸ごと消費。当然、キャラによってコマンドや効果は異なる。
:マジックブースト
|マジックゲージが溜まっている時にレバー↓↓+ボタン3つ同時押しで発動。
キャラごとに分身など異なった効果が付く。効果はラウンド中持続。
発動中はゲージが消えるので強化必殺技やマジックブレイクが出せず、キャラによってはただの弱体化だったりするのはご愛敬。
:
ガードキャンセル
|条件無しで地空ガード問わず必殺技以上の技でガードをキャンセルして発動が可能。
当然
サマソもガーキャンの対象になっていて某大会動画では別の意味で
待ちガイルが見れる。
お陰でMUGENのAIによってはガード直後に(ヒット音がしたか分からないくらいの早さで)仕込んでおいた無敵技を出すものがあったり。(
これというより
超反応当て身のようなもの)
:その他の特殊システム
|ダウンする攻撃を当てられると、当てられた側の飛び道具の判定が消える。(相殺判定はあり)
一部キャラがバクステ中に攻撃が出せる。
このほか、前後ダッシュからのジャンプや移動起き上がり、攻撃相殺など、当時の対戦ツールとしての基本はほぼ押さえており、
コマンドレスポンスの良さ、ふっとばし攻撃からの壁コンを絡めたスピーディな展開、練られたキャラバランス、何故かバンダイからCDが出た名曲揃いのBGMなど、
格闘ゲームとして高い完成度を誇り、マニアには高評価である。
また、ボス2体の強さが反則的に強いことでも知られる。
……が、基盤の出回りがあまりに悪く、人気が云々以前に人目に触れることすら無く消えていった不遇なゲーム。
まさかの続編『アシュラバスター』の発売はファンですら驚かされたものである。
WIN A VICTORY
アシュラバスター
2000年に発売された続編。こちらも家庭用機への移植は今のところ無し。
正式名称は『アシュラバスター ~エターナルウォーリアーズ~』。
前作から継続して登場するキャラすら全員新規ドットいうこだわりを見せているが、
前作プレイヤーからは「クオリティが極端に落ちた」と残念な評価を受けてしまっている。
だがそれよりも、続編が出た奇跡を素直に喜ぶべきであろう。
ストーリー概要(バスター)
復活した「大地の竜」の一族S・ガイストは主人公
ヤシャオウにより再び封印されたが、
結局ASURAの剣は見つからないままであった。
それから3年の月日が流れ、またも突然、王国の国土の一部が湖に沈むという事件が起きる。
異変を感じ取った者たちは、再び戦いへと巻き込まれていく。
登場キャラクター(バスター)
アリス!(ブレード性能)
本作のアリスはグラフィックや性能が大きく変更されたせいか、ブレード時代のアリスも裏キャラ(隠しボス)として登場している。
ナナミ(コピーキャラ)
ナナミはロクロウタの妹で、
対戦相手に化ける術を駆使して戦うくのいち(つまりナナミの姿では戦わない)。
ラスボスのキング戦や同キャラ戦だと兄のロクロウタに化ける。
隠しキャラにも専用EDがある。
ヴェベール
3戦目または4戦目に登場する中ボスで、巨大なナメクジ状の怪物。
通常はCPU専用で選択は出来ないが、ナナミでのCPU攻略時にvsヴェベールおよびボーナスステージでのみ
コピーして操作が可能
。
凶悪な威力とヒット数を誇る回転攻撃やごんぶとビームが楽しいだけにもったいない。
キング(ラスボス)
「天空の竜」の末裔。普段は人間の姿をしているが、戦闘時には
アポカリプスのような巨体に変身する。CPU専用。
食らい判定は顔や胴体部には無く、攻撃してくる両の手にある。画面右端がほぼ安地でラスボスとしては拍子抜けするほど弱い。
前作からの変更点
基本操作が8方向レバー+弱中強3ボタンなのは変わらないが、システムは細かく変更されている。
武器投げと通常投げは削除された。
:ガード崩し
|↓↓+攻撃ボタン。ガード不能技で、通常投げのかわりの崩し手段。
ガー不といっても基本的にリーチもダメージも微妙なうえに相手がガード中でないと効果が出ず隙をさらすだけだったりする。
対戦時の読みあいで真価を発揮する。
:
中段攻撃
|→中ボタン。いわゆるリープアタック。通常投げのかわりの崩し手段その2。
昇りジャンプ強攻撃が見えない中段として機能するキャラがいるため、出の早さもリーチも微妙なこれは相対的に地味。
それでも昇りジャンプ中段がないキャラには重要である。
:フォースアタック
|前作のふっとばし攻撃。名前が変わっただけ。
:空中回避
|空中くらい中にボタン3つ同時押し。いわゆる空中受け身。マジックゲージを1ブロック消費。
復帰中は無敵だが反撃はできないので、着地にガード不能技を重ねられたら食らうしかない。
対人戦でしか使わないのに、使ってしまうとゲージの無駄に終わることが多い謎システム。
:マジックブレイク
|カットイン演出が付いた。ヤシャオウの地味すぎるマジックブレイク「阿修羅」が超必だったんだとわかる意外な効果が。
:マジックブースト
|発動条件・コマンドは前作と同じだが、ラウンド中持続から時間制になった。
:ラストスタンド
|K.O.された時、またはダブルK.O.時にボタン同時3つ押しで発動。
HP0、両者のマジックゲージが満タンの状態で試合続行となる。
その他、隠しテクとしてバックダッシュ攻撃などがある。
またインストカードには載っていないが、全ての必殺技で無条件にガードキャンセルが可能となった。
そのため大技を出すと基本的に確反を取られるシステムとなっている。
エクストラステージ
CPU戦で、一本もラウンドを落とさず全てK.O.で勝利(タイムアップ不可、ラストスタンド不可)していると、
ラスボス撃破後に因縁の相手と対戦することになる。条件達成には大抵、中ボスのヴェベールが鬼門。
エンディングは
エクストラステージを出して勝利したことが前提で進められる
ため、
キャラによっては出現させないとEDに唐突にライバルが出てきて何が何だかさっぱりわからないEDとなる場合も。
なお、『ブレード』『バスター』ともCPUはあまり飛び道具をガードしないので、狙う気ならそれだけ出しているという方法も。
その他情報
名前が名前だけに某悪魔超人ネタと絡めてアーケード専門誌『アルカディア』でも特設ページが設けられ、
アーケードゲーマーの間では知られる存在となったが
基盤の出回りは前作よりマシになった程度で相変わらず悪く、やはり格ゲーの歴史に埋もれていった。残念なことである。
ちなみにアシュラのキャラクターの中の数人は、パズルとRPGを組み合わせた全く新しいGBAソフト『妖怪道』にもゲスト出演している。
そこそこ遊べる出来だったようだが、かつてこのソフトの販売委託元だったKONAMIのサイトにて
アーケードゲームとして
マニアに人気のあった
格闘ゲーム「アシュラブレードシリーズ」の外伝的ストーリーです。
ゲーム中には「アシュラブレード」のキャラクターも登場いたします。
などと書かれていたことがこのシリーズの立ち位置を物語っているだろう…。(現在KONAMI側のページは消滅)
なお余談ではあるがこのゲームの販売元である㈲富貴には今なお語られるレジェンドが数多くある。
当時社員が2ちゃんねるに直接宣伝のスレッドを立てたり、
アシュラブレードの
ロケテスト直前に
、文字通り社長に泣きついて慈悲を乞うた補欠グラフィッカー1人を除いてスタッフが
即日で全員解雇
されたり、
未完成のまま出荷されたため一部のキャラにはコマンドを入力しても何もおきない技が存在したり、
アシュラバスター
開発中に
アシュラバスターのプログラマーの求人をした、などの逸話がある。
流石かつて
ストIIレインボーを販b…おや?こんな時間に誰か来たみたいだ…
また、そのような経緯があるためかアシュラブレードにおいては一部のキャラに
必殺技を搭載しようとしたものの、作業が間に合わなかったと思しき動作がそのまま残っており、
ザン-BやS・ガイスト等のキャラで特定のコマンドを入力すると、「一瞬だけ動きその後またニュートラルに戻る」という動作が見られる。
MUGENにおけるアシュラブレード/アシュラバスター
CPU専用キャラを含め全員が出揃っているが、『ブレード』『バスター』仕様どちらか一方のみのキャラが多い。
公開されているのは以下のキャラクター。
の。氏のアリスはMUGEN初期から存在し、『
アリスさん姉妹』の人気も手伝ってニコMUGENでのアシュラシリーズ全体の知名度を大きく上げた。
最近では多くのキャラに強力なAIが製作され、作品別トーナメントにも出場、何度か優勝も果たしている。
特にNHK氏のヤシャオウ、ゴート、ドルジ氏の改変ライトニングらは強キャラの一角に名を連ねているといえる。