闘姫伝承

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闘姫伝承 - (2009/06/17 (水) 11:07:59) のソース

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『闘姫伝承 -ANGEL EYES-』とは、1996年にテクモが発表したAC向け対戦格闘ゲーム。
海外版は無いため、国外では単に『Angel Eyes』と呼ばれているらしい。
1997年12月に追加要素を含んだプレイステーション版が発売された。
現在はPSゲームアーカイブスでの販売も行われている。

*概要
8人のうち1人だけが大天使になれる事となった天使達は、その1人を戦って決める事にした。
実体を持たなかったため地上の者に乗り移り大天使の座をかけて戦うのである。

全キャラクターが女性キャラという当時としては画期的な、ある意味やっちゃった的な格闘ゲーム。
今でこそ格闘ゲーム界で『[[アルカナハート]]』が市民権を得ているが、
当時はPC用やコンシューマ用では『[[V.G. ヴァリアブルジオ]]』『[[あすか120%]]』が先行して存在したものの、
アーケードゲームとしては初の試みであり、それまでの女性比率トップだった『[[豪血寺一族]]』を一瞬で追い抜くものだった。
(※:初代豪血寺一族は9人中4人が女性、続編の2でも14人中6人という珍しいキャラ構成だった。勿論[[ババア>豪血寺お梅]]を含む)
登場キャラクターも三度のメシよりケンカ好きな格闘少女、クールな委員長、普段はメイド姿の女忍者、
薄幸貧乏体操服少女、スピード狂の女教師など多彩な顔ぶれが揃っている。

ただ、ギャルゲー層を狙い撃ちしたあざといゲームなのかというと、意見は分かれる。
本作の特徴として''ドット絵と3Dポリゴンキャラを2次元的に使ったキャラが混在する''ためで、
当時のローポリゴンキャラがドット絵キャラと戦う様子はシュールであり、
格ゲーファン・ギャルゲーファン双方から''イロモノ''と断ぜられたためである。
なお、その3Dキャラ制作のノウハウは同社の3D対戦格闘『デッドオアアライブ』に受け継がれたと思われる。

ゲーム自体は空中移動に意欲的なシステムが多数盛り込まれており、
操作性は良好でスピード感あふれる試合展開を楽しめる。
ただし、戦闘は空中コンボ重視で、コンボ数に応じて威力が増加する「''逆補正''」の存在により
ほとんどのキャラで1チャンス即死級の凶悪な連続技ができてしまうため対戦ツールとしての評価はかなり低い。
その異常な攻撃力ゆえにMUGENでも「原作再現が最も危険なゲーム」と揶揄される始末である。
とはいえ実際にはカプコンやSNKの主流派に押され基盤はあまり出回らなかったので
対戦格闘ブームの影に埋もれたマイナー格ゲーの一つとして消えていくことになったのだが。
CPUはそれほど強くないので、2P対戦でなければ爽快なプレイが楽しめる。

なお、一部にコアなファンを生んだのも事実であり、ファンの要望によりのちにPS版が発売されている。
こちらではアーケードモードとは別の個別ストーリーの追加や隠しボス、3Dキャラを2D化した隠しキャラなど新要素が盛り込まれた。

*キャラクター
ディスプレイネームは各キャラクターのニックネームであり、
それとは別に本名が設定されているのだが、ゲーム中に本名は登場しない。
また、キャラクターの多くは「聖テーカン学園」「聖テーカン学園中等部」の生徒・教師という設定があるが
テーカンとはテクモが1986年まで使用していた旧社名である。
最終ボスのANGELは色合いや雰囲気が微妙に『アルカナハート』の[[ミルドレッド>ミルドレッド・アヴァロン]]に似ている。ローポリゴンの3Dだけど。
-使用可能なキャラクター
>[[RAIYA(ライヤ)>ライヤ]]、[[CHIBIKO(ちび子)>ちび子]]、MYSTERIOUS POWER(ミステリアスパワー)
>[[HIGHWAY STAR(ハイウェイスター)>ハイウェイスター]]、MARIE&KING(マリー&キング)
>REIKA(レイカ)、KIRIKO(キリコ)、LINA(リナ) ※この3人は3Dキャラ
-CPU専用キャラクター
>ANGEL(エンジェル、最終ボス) ※3D
-プレイステーション版の隠しキャラ
 家庭用で追加された個別ストーリー専用キャラ。元キャラに似ているが性能は微妙に異なる。
>ブラックライヤ、恋をしたレイカ(2D版)、ロボチビコ、ハイパーミステリアスパワー、アカネ、重傷ハイウェイスター
>リナ2、マリー&パンダ

#region(close,キャラクター本名一覧)
RAIYA(ライヤ) = 御鎚 雷弥(みかずち らいや)
REIKA(レイカ) = 麗 華(れい ふぁん)
CHIBIKO(ちび子) = 矢追 知美(やおい ともみ)
MYSTERIOUS POWER(ミステリアスパワー) = 谷 フジ子(たに ふじこ)
KIRIKO(キリコ) = 霞 霧湖(かすみ きりこ)
HIGHWAY STAR(ハイウェイスター) = 星 道子(ほし みちこ)
LINA(リナ) = 本名不詳
MARIE&KING(マリー&キング) = 有栖川 マリー(ありすがわ-)&キングゴルゴニア三世
#endregion

*システム
レバー+4ボタン式。大と小2種類のキックとパンチに割り振られている。
操作性は良好で、ジャンプ中の移動システムに富み、移動面でのストレスはほとんど無い。
攻撃システムはコンボ重視で、連続技はワンチャンス=即死レベルという凶悪さを誇る。
これはひとえに「逆補正」といわれるコンボ補正が主に原因で、
普通、コンボ補正といえば「ヒット数に伴い攻撃力が減少する」という物なのだが、
闘姫伝承のコンボ補正は「''ヒット数に伴い攻撃力が増加する''」というとんでもない仕様。
ただでさえコンボが繋がりやすく攻撃力も高いのに、この仕様のために勝敗が一瞬で決着してしまうのである。
だが[[各ゲームのキャラの強さ]]でも語られてるがガーキャンにゲージを使用しないため
安易に攻めるとガーキャン→コンボで大ダメージ(キャラによっては即死)を喰らってしまう。
攻めれば勝ちのゲームではなく、ハイスピードな展開の中でも熱い読み合い強いられるゲームである。
一応、エモーションゲージ(パワーゲージ)を溜めることで使用できる感情必殺技(超必殺技)があるが
上記のように通常コンボの威力が高すぎるため重要視されない。

**独自の空中移動システム
-「ホーミングジャンプ」
空中でキックボタン2つ同時押し。相手に向かって高速で移動する。
-「空中停止」
空中でパンチボタン2つ同時押し。その場で一時停止し、投げ以外の攻撃を無効化する。ただし空中停止中は移動・攻撃ができない。
-「多段ジャンプ」
空中で最大4回までジャンプできる。
-「空中ダッシュ」「急降下」
空中で左右にダッシュできる。下方向にも対応しており、↓↓で急降下する。
-「ハイジャンプ」
地上から↓↑で通常より高くジャンプする。だいたい2段ジャンプ程度の高さ。

*MUGEN
MUGENでは、ライヤ、ちび子、ハイウェイスターが作られている。最近新たにキリコが公開された。

過去にはブラックライヤ、ミステリーパワーなども存在していたが
現在では入手が厳しい上に、製作途中であったりであまり出来が良くない。

*参考動画
-闘姫伝承OP
&nicovideo(sm2339194)

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