コマンド投げ

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コマンド投げ - (2011/11/17 (木) 01:16:00) のソース

作中の(ほぼ)全てのキャラクター共通の投げ技である「[[通常投げ]]」に対し、
特定のキャラクターが固有する[[必殺技]]以上の投げ技のこと。通称「''コマ投げ''」。
通常投げ(大抵は方向キー+ボタンor2ボタン同時押しで出る)よりも複雑な[[コマンド]]を入力して発動するためにこの名前がついた。
なお、立ちスクリューについてもこの項で解説する。

「[[投げキャラ]]」と呼ばれるキャラは必ずこれをいくつか持っている。
また通常投げもそうだが、必ずしも「投げ」ているとは限らない。
少数ながらダメージがなく有利時間だけを生むものもある(「[[屑風>八神庵]]」「[[折伏無間>魂魄妖夢]]」など)。

[[コマンド]]が複雑なだけに入力に時間がかかったり面倒だったりするが、
-''投げ抜けされない''(投げ抜け可能なのは「[[たたきツケ>神崎十三]]」「[[金剛砕>直衛示源]]」「[[乙女キャプチャー>七瀬留美]]」くらい)
-''発生が早い''(「[[外道の烙印押し>妖怪腐れ外道]]」「[[シェルミースパイラル>シェルミー]]」など)
-''威力が高い''(「[[スクリューパイルドライバー>ザンギエフ]]」「[[きら様ドライバー>大道寺きら]]」など)
-''追撃が可能''(「[[ぶっきらぼうに投げる>ソル=バッドガイ]]」「[[南斗虐指葬>シン(北斗の拳)]]」など)
-''間合いが広い''(「[[捕獲及び痛恨打撃(仮)>Q]]」「[[血を吸う宇宙>スレイヤー]]」など)
-''空中の相手に当たる''(「[[陰>御津闇慈]]」「[[届かないユメを追うさっちんアーム>弓塚さつき]]」など)
-''無敵時間がある''(「[[エレクトリッガー>二階堂紅丸]]」「[[フランケンシュタイナー>クラーク・スティル]]」など)
-''のけぞり中の相手を掴める''(「[[地獄極楽落とし>大門五郎]]」など、[[KOF>THE KING OF FIGHTERS]]のコマ投げ全般)
-''ガード中の相手も投げられる''([[斬サム>サムライスピリッツ]]のコマ投げ全般、「[[やみどうこく>ЯМИДОКОКУ(やみどうこく)]]」など)
-''必殺技か[[超必殺技]]なので[[ガードキャンセル]]として使うことが出来る''(「[[ヘルアレスト>ケビン・ライアン]]」「[[宴の予兆>天沢郁未]]」など)
-''投げ判定を出したまま移動ができる''(いわゆる''移動投げ''。「[[おどるだいち>七枷社]]」「[[ウィザリングサーフェス>バイス]]」など)
-''遠距離の相手を文字通り吸い込む''(「[[ギガティックサイクロン>ヴォルフガング・クラウザー]]」「[[タービュランス>川名みさき]]」など)
といったいずれかの見返りがある。
上記の特性を複数備えている投げ技もある。
//例を大量追加。キャラがかぶらないようにしたら妙な選択になってしまった

ただしコマンド入力の必要が無いCPUにとっては(ほとんどの場合)単なる通常投げの上位互換に過ぎない。
よってキャラクターによっては間合いに入った瞬間発生の早いコマンド投げで投げるという凶悪戦法の原因になることも少なくない。
これはMUGENにおいても同じで、よほど性能の悪い技で無い限りは[[超反応]]で使うようにすれば手軽に強い[[AI]]ができる。
ただし対人で使うには非常にいやらしいAIになる上、AI戦では超反応での対応(無敵技やジャンプ)に極端に弱くなるか、
限定状況(特に0-1F投げを持つキャラを2P側で選択した場合)で異常に強くなるかのどちらかにはっきり分かれるため、やりすぎるのも考えものである。
自分の投げ間合いと相手の通常技の間合いの兼ね合いなどもあるので、さじ加減は難しいのだが…。

またCPU専用のボスキャラクターには通常投げと同じ方向キー+ボタンで出せるにもかかわらず、
コマンド投げとして扱われる投げ技を持つキャラクターもいる([[ゴンザレス]]、[[ヨハン・カスパール]]など)。
CPU専用ということならば操作することなど想定されていないのだから簡易なコマンドで設定されていても問題は無いのだが、
改造などで使用可能にするとかなり強力なキャラとなることも。
特に上記2人の投げは範囲が広く投げ抜け不可・威力も高いとかなり凶悪。

なお[[ルガール・バーンシュタイン]]の[[ゴッドプレス]]をはじめとする所謂「[[運送技>ニコMUGENの二次創作ネタ]]」など、ほとんどの場合コマ投げには分類されず、
ガードできる打撃判定のものは[[打撃投げ]]に、投げ判定のものは移動投げに分類されることがほとんど。
また、投げているように見えても[[当て身投げ]]は判定などが違う(MUGENでも別システムである)のでコマンド投げに含まれないのだが、
メガドライブ版の餓狼伝説ではギース・ハワードの当て身投げが当身判定ではなく、空中の相手も取れるコマンド投げに変更されていて、
「&b(){ニュートラルタメ}+←C」という前代未聞の珍コマンドにすることで、&b(){当身っぽい投げ}にしてしまうという荒技になった。
(要するに、待ち伏せていないと当て身投げが出せない。 おそらくこの技専用の当身判定が用意できなかったためと思われる。)
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*立ちスクリュー
立ったまま[[スクリューパイルドライバー>ザンギエフ]]をすること。
転じて、立ったまま一回転コマンド投げを出すこと。

**一回転コマンド
#image(レバー一回転.gif,title=実際は3/4回転)
一回転[[コマンド]]とは、名前の通りに十字キーをぐるりと一回転させるコマンド入力である。
「←」か「→」から入力を始めた際、上要素、つまり「↖↑↗」入力あたりでジャンプしてしまうため、''立ったまま出すのが不可能だと思われていた''。

そのために色々な方法が考え出された。
-ジャンプから着地までに一回転させ、着地と同時にPボタンを押して出す
-通常技などを出し、そのジャンプ含め行動不能時間を利用してコマンドの上入力部分を完成させる&br()(ガード硬直や食らい硬直は投げを受け付けないので、キャンセルはさせない)
-[[リバサ>リバーサル]]、食らいスクリュー(食らい中に入力)

しかし実は「&bold(){下半回転+↑+P」で出せる}ことが判明し、''ここに完全な立ちスクリューが完成した''。
より正確に言うと「→↓←↑+P」や「←↓→↑+P」といったコマンドでも一回転と判定され、技が出るのだ。

ゲームによっては一回転コマンドの定義が「一定時間内に↑・↓・←・→各一回(順不同)+ボタン」となっているため、
[[ベアボンバー>ライデン]]コマンド(→←↓↑)で出せる物も存在する。

これに限らず、コマンド表の表記(特に長いコマンド)がそのまま入力に必要なコマンドではないというケースは結構多い。
そのあたりはゲームのシステム(バグの場合もあるが、むしろ技を出しやすくするための仕様)に依る。
ゲームによってコマンド技が出やすいゲームとそうでないゲームがあったりするのは、このためである。
(MUGENキャラも同様で、詳しくは各キャラのCMDファイルを覗けば判る)

***外道の烙印押し
#image(各院押し.gif,title=4の字を逆さに描くように)
『[[サムライスピリッツ零>サムライスピリッツ/2#id_9f1b5aac]]』の[[妖怪腐れ外道]]のコマンド投げ。コマンドは「→←↓ニュートラル↑+ボタン」となる。
一回転コマンド、ベアボンバーコマンドとは違い、''ニュートラルを介し最後が上方向のため''、「立ち烙印」は非常に難度が高い。
余談だが、これからニュートラルを抜かしたベアボンバーコマンドは[[超武闘伝シリーズ>ドラゴンボール]]のメテオスマッシュ系もこのコマンドにあたる(例外もいるけど)。

***スクリューパイルドライバー(ZERO3)
&bold(){『[[ZERO3>ストリートファイターZERO]]』のスクリューは、ジャンプ移行中にコマンドを完成させると間合いが狭くなる}性質がある。
このため、立ちスクリューで本来の間合いを発揮するために、通常技の出始めを[[キャンセル]]して出す「空キャンスクリュー」にしなければならない。
「空キャンスクリュー」自体は「移動投げ」の効果や「ジャンプ暴発防止」のために以前から行われていたが、必須テクニックの域に達したのはこれが初。
以降のシリーズではこの性質は削除されている。

***スクリューパイルドライバー(ストIV)
『[[ストIV>ストリートファイター#id_d0986175]]』のスクリューは、従来のシリーズとは異なり「→↓&b(){←↖}+P」や「←↓&b(){→↗}+P」で出てしまう。
もはや工夫など微塵も必要とせず、普通のコマ投げとして立ちスクリューを出せるようになった。
それどころか上記の前者のコマンドでは移動しながらの通常技からすかし・ガード後を吸うことを容易にし、
後者のコマンドではガードからのリバサで吸うことを容易にし、むしろ入力方法が一定で無いことが武器にさえなってしまっている。
その出しやすさ故に[[ザンギでない方のスクリュー使い>セス(ストリートファイター)]]は、[[ソニックブーム]]を出そうとしてスクリューが暴発する有様である。


**二回転コマンド
その後、一回転よりさらに高難度の二回転コマンドが現れた。
初出は『[[スーパーストリートファイターII X>ストリートファイターII]]』の、やはりザンギエフのスーパーコンボ「ファイナルアトミックバスター」。
以降、SFシリーズの投げ[[超必殺技]]は大体このコマンドが割り当てられている([[例外もいるが>アレックス]])。
現在では[[ヒューゴー]]の「ギガスブリーカー」から取って''ギガスコマンド''と呼ばれる。
こちらの方は、どうやっても上方向が2回は要るので、''不可能であるようにみえる''。

よって、立ちスクリュー以前の方法、つまり
-空中で二回転させる
-必殺技でキャンセルできる通常技(中Pなど)を出し、キャンセル受付時間中に二回転入力する。
-リバサ、食らいギガス
などでしか出せないと思われていた。

実は立ちギガスは出せる。

真相は「[[コマンド表では二回転と書いたのに…''スマンありゃウソだった''>ジョルノ・ジョバァーナ]]」。
''実は一回転半でも出る''。

また、一回転コマンド同様、コマンド定義が「一定時間内に↑・↓・←・→各二回(順不同)+ボタン」ことになっていたりする。
この場合は「←→(順不同)↓↑(これでハイジャンプ予備動作)←→↓↑(ハイジャンプキャンセル受付時間中に)+P」と入力すれば
立ちギガスが可能となる。

コツとして良く言われる「レバーを弾くように素早く回す」「レバー入れっぱなしから開始せずニュートラルから開始する」は、
短いコマンド受付猶予を無駄に消費したり、力のかけすぎで入力速度が落ちるのを防ぐため、非常に理に叶った表現と言える。

他にも最近のゲームだと『BLAZBLUE』のテイガーの[[ディストーションドライブ>超必殺技]]のジェネシックエメラルドテイガーバスター(GETB)について
「立ちGETB:→↘↓↙←↖↑↗→↘ D ↓↙←C ↖↑」というパッと見なんだか良く分からない方法も開発されている。
これはつまり「下半回転+↑」コマンドによるジャンプの出がかりを通常技(D)でキャンセルし、
さらにその通常技の出がかりを2回転投げ(2回転+C)コマンドでキャンセルするという荒業で、
これもまた「立ちスクリュー」(↑入力によるジャンプの出がかりを1回転コマンドでキャンセルする方法)をさらに突き進めた技術である。
立ちギガスはまだまだ深い…。

ちなみにTASさんの力を借りれば、ストIIXのザンギはジャンプ移行フレームが5Fな事から「ファイナルアトミックバスター」も立ちから出せる事が発覚している。
同コマンドの[[サンダー・ホーク]]の技「レイジングタイフーン」は、ジャンプ移行3Fなため残念ながら不可能である。
また、下記のような例外もある。
***ビッグフォールグリフォン
『[[餓狼MOW>餓狼伝説]]』の[[グリフォンマスク]]の二回転投げ。
グリフォンマスクの&bold(){ジャンプ移行がこの手のコマンドを持つキャラとしてはかなり早い}ため、
ニュートラル状態からのビッグフォールは人間には不可能とされる。
立ち状態から出すにはフェイントを経由する必要があり、予備動作無しに不意に掴みに来るプレッシャーを与える事ができない。

ちなみに先述の『BLAZBLUE』にはGETB以外にも2回転コマンドの技があるが、この2つはどちらもコマンド投げではない。
(それぞれ出の遅い[[全地上判定]]のガー不攻撃と[[超性能当身>トキ/技]]。どちらも[[一撃必殺技>DESTROYED]]。)


**三回転コマンド
とうとう''三回転コマンド''が出た。

『[[アルカナハート2>アルカナハート]]』にて、[[大道寺きら]]が''前代未聞の三回転コマンド投げ''「ラストアルマゲドンドロップ」を引っさげて登場したのだ。

流石に立ちラスマゲは人操作では無理である。

・・・かと思いきや、''理論上は''人操作でも出せるらしい。

ただし、その条件は「↑・←・↓・→を各1Fだけ入れ、それを3回繰り返してギリギリ間に合う」というもの。
具体的に言うと''1/5秒間でレバー三回転をフレーム単位で成功させる(早過ぎても遅くてもダメ)''というもの。
//あくまで理論上可能なだけで実戦では無理と言うかもしれないが、某ゲーセンでは[[猶予2フレーム、処理落ち多発の高難易度永久>ラオウ]]
//を確実に決められる人間が多数いることを考えるとそうは言えないだろう。
//↑(内容のコメントアウト理由として)難易度としては完全に別格。目押しコンボ風に言うなら猶予0Fを12F連続で成功させる必要がある。もちろんレバーとボタンの違いはあるが。
とある闘劇参加者が実戦で成功させたという報告もあり、ラスマゲの威力もあって近いうちにきら様使いには必須テクになるかも知れない。

実際に決められるかどうかはさておき、
ラスマゲは&font(red,b){単発で最大体力の7~8割を吹っ飛ばすというガッチガチのコンボゲーであるアルカナにあるまじき威力}を誇る技であるため、
本当に立ちラスマゲができるようになれば最高級の脅威となるだろう。夢が広がりんぐ。

他にもMUGEN外だと上記にもある『BLAZBLUE』にも3回転コマンド投げが登場したが、
こちらはあまり[[ぶっぱ]]向きではなく[[コンボに組み込める>テーレッテー]]ので、あまり立ちラスマゲのような技術は必要とされないと思われる。
ちなみに、この3回転投げは[[相手の瀕死時にしか使えないトドメ用必殺技>究極神拳]]なので&bold(){当たると[[即死>即死攻撃]]}。

こうしてみると、「必殺技」1回転コマ投げ→「超必殺技」2回転コマ投げ→「高ランク超必殺技」3回転コマ投げというノリで
どんどん回転数が増えていっているらしい。まあさすがに3回転が限度であろう…きっと。
むしろ立ちで4回転以上ともなると、例え理論上でも出来る気がしない。

何故、そうまでして人は立ちスクリューを追い求めるのか。
それは実戦において立ちスクリューを覚えておけば、決められる場面が増えるからだ。
投げキャラを使うのであれば、最低でも一回転投げを立ち状態で決められるようにしておこう。
ちなみに上級者クラスになると、二回転投げも立ち状態で決めることが出来る。
その代表的な例が「ギガスボタンがある」とまで言われた某ヒューゴー使い。
//そこには[[ロマン>ロマン技]]があるから、としか言いようがない。

回転はロマン
&nicovideo(sm7145767)
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***関連項目:[[投げキャラ]] [[打撃投げ]] [[防御崩し]]

&nicovideo(sm1592213)