ブレイカーズ


『ブレイカーズ(BREAKER'S)』とは、1996年11月にビスコからリリースされたAC向け対戦格闘ゲーム。
ネオジオのサードパーティに参加したビスコがMVS筐体用に開発・発売したもの。ROM容量は210Mbit。
1998年7月には続編の『ブレイカーズ・リベンジ(BREAKER'S REVENGE)』がリリースされた。

元々は開発中止になった『天麟の書 死嘩護(てんりんのしょ シカゴ)』というゲームが元になっており、一部の設定もその名残がある。
なお『ブレイカーズ』は家庭用がネオジオROM・ネオジオCDで発売されているが、続編『リベンジ』は未発売のまま終わった。


概要

  • ストーリー
───香港。広大な中庭に、2人の格闘家が対峙していた。
挑戦者は、褐色の肌を持つたくましい男だ。地面は鮮血に染まっている。
だが、彼の三日月刀は、ただの一度も相手をとらえる事ができていない。一方的な戦いであった。
やがて彼は、力尽き倒れる。
「愚か者よ、我が血肉となるがよい。」
重苦しい声が響いたのち、挑戦者の体は、まるで砂の様に崩れ去っていた・・・。

武道大会「FIST (Fighting Instinct Severe Tournament)」は、その名の通り過酷な大会であった。
死者が出ることも珍しくはなかったが、格闘家として名を上げようと、参加する者は後を絶たなかった。
ルールのないこの大会で勝ち残った者は、莫大な賞金と共に、
大会の主催者である黄(ホァン)財閥の党首と戦う権利を獲得する。
だが、公開されないこの最終戦に赴いた格闘家は、誰一人戻っては来ないのである。
いつから存在するのかは、誰も知らない。
そこには、貧欲なる意思のみがあった。
太古より存在する彼は、現在において、その闇なる力の増幅に欠かせない供食のシステムを確立する。
それこそが、世界から多くの参加者が集まるまでになった武術大会「FIST」である。
そしてまた今年も、生け贄が選択されようとしていた。

至って普通の対戦格闘ゲームで、独自要素は少ないものの、全体的にバランスよく仕上げられている佳作。
同社の未発売ゲーム『天麟の書 死嘩護』のキャラクターが参戦しているため、設定面での繋がりがある。
コマンドが分かりやすく、キャンセル技の受付時間がやや甘めで、操作は初心者にも扱いやすい。
各種ダメージ補正が細かく設定されており、気絶からの復帰の瞬間に無敵時間があるなど、
ゲームバランス面に気を使った丁寧な作りになっている。
その反面、目立った部分が少ないためにどうしても地味な印象を拭えず、対戦格闘ブームの中に埋もれてしまった。
実際にやってみるとキワモノキャラが多いのだが、同時期のゲームと比較すると「これくらい普通だよね」感が強い。

また、この頃にしては珍しくテンポのよいゲーム性をしており、対戦中におけるラウンド間の暗転を始めとした「プレイヤーを待たせる要素」がほぼ存在せず、
試合開始から決着、そして連戦までの流れがスムーズでストレスがないのも大きな特徴と言える。

安定したゲームバランスを持ち、初心者でも楽しむことができる、そしてゲームの回転が早い、と非常に完成度の高いゲームであったものの、
ストーリーに従来のゲームの影響が見られたり、キャラクター達もちょっと古臭いデザインだったため、
いまいち当時の人気が振るわなかった不遇の作品であるが、改めてその評価が見直されるべき作品の一つであろう。

3本まで溜められるパワーゲージ挑発やダッシュなどの特殊動作でも溜まるという、地味に珍しいものになっている。

ネオジオCD版では、ボスキャラが使用可能になっている他、
移植に際してマハールのバグが削除されているなど、後述するエクストラモードに合わせるための性能調整が全キャラに施されている。
この移植では大幅にシステムが増えるエクストラモードという隠しモードが存在する
(ただし、エクストラモードは通常では選択できず、隠しコマンドで開放する形になっている)。
このモードをONにすると、追撃で拾える状況が大幅に増加、必殺技キャンセル必殺技や超必殺技キャンセル超必殺技、アドバンシングガード、
ゲージを消費しての喰らい抜け、KO後にサドンデスが始まるなど、
非常に大胆なアレンジが施され、バランスの良い本作が一変してハチャメチャなゲームへと様変わりする。
しかし、これによるバランス崩壊は起きておらず、むしろさらに本作が味わい深くなるモードなので、
興味のある人は何とか環境を整えて遊んでみてほしいモードである。

その後、時を経て2017年になんとドリームキャストにも移植。
ただしセガ非公認ソフトなのでGD-ROMではなくCD-ROM媒体であり、起動は初期に生産されたMIL-CD対応の本体限定となる
(なおビスコの公式ライセンスは得ている模様)。
ネオジオCD版を元にした移植のため、エクストラモードも遊べるようになっている。


ブレイカーズ・リベンジ


『ブレイカーズ』の続編だが、新キャラクターが1人追加された他はバランス調整…と言われていたが、
有志の調査によると、実際は追加キャラ関連とゲージ関連の形の変更、
及び各キャラの勝利画面のグラフィック変更(例えば、李刀龍の勝利画面は何故か彼の首が長く描かれているように見える)以外、何も変わっていない
例えるなら、『ストII』から『II'』へレベルの変化ではなく、「移植でキャラが増えました」レベルなのが本作である。
追加要素として前作のネオジオCD版と同じくボスが使用可能になったが、コマンドの関係上、使用には1P・2P双方による同時コマンドが必要になった。
結局、新作ではあるが前作の超絶マイナーチェンジな上に、前作同様新鮮さに乏しかったためか、
出荷数は前作よりも少なく、おまけにネオジオ関連での家庭用も発売されなかった。
ROM容量は242Mbit。

そんな前作よりも移植に恵まれなかった本作だが、2023年に前作と纏めての『Breakers Collection』として各現行機種/PCへの初移植が実現している。
ただし、こちらは海外MVS版ベースの移植で日本語への切替えができず、隠しフィーチャーであったネオジオCD/DC版のエクストラモードも存在しない
(なお前作共々、アケアカNEOGEOで復刻はされていなかった。某完全版の時の不義理が後を引いてるんじゃ…)。


キャラクター

CPU戦で同キャラ対戦になった場合、CPU側は別人扱いとして名前が変更され、キャラクターカラーがCPU専用のものとなる(白虎を除く)。
なお、このCPU同キャラにも簡単な設定が付けられている。詳細は各キャラクターの項目を参照。
CPU同キャラの名前や設定の一部には『死嘩護』の「宝玉」の設定などが流用されている。
  • 使用可能キャラクター
  • CPU専用キャラクター(ネオジオCD版無印、『リベンジ』では隠しコマンドで使用可能)
黄白虎(ホァン・パイフー)(最終ボス)
  • 『リベンジ』で追加された使用可能キャラクター



システム

ネオジオ筐体専用のためレバー+4ボタン。
ボタンはAボタンが弱パンチ。Bボタンが弱キック。Cボタンが強パンチ。Dボタンが強キックに割り振られている。
挑発にはスタートボタンを使用する。ダッシュはレバー2回。→→か←←。
キャラが右向きなら上段ガードは←。下段ガードは/。投げはレバー入れ+C
ダッシュ性能が前・後ともキャラクターによって走る、前転する、ステップ、テレポートなど違いがある。
独自の特殊動作としてダウン時の「移動起き上がり」(ダウン中にボタン3つ同時押し)がある。
パワーゲージは3本まで溜めることが可能で、相手に攻撃をする、攻撃をガードすることでゲージがたまり、
挑発やダッシュ、移動起き上がりなどの特殊動作でも増加する。
一部の通常技・必殺技、すべての超必殺技は空中ガード不可。
気絶から復帰した瞬間、移動起き上がりモーション中などで無敵時間が設定されている。

技キャンセルの概念がやや特殊で、連続技の先行入力が可能であったり、
一部の通常技・特殊技をジャンプキャンセルできたり、空キャンセルして超必殺技が出せるものもある。
なお、通常技の先行入力には一定の優先順位がある。

ダメージ補正が細かく設定されており、コンボ補正によるダメージ減少のほか、
ライフによる攻撃力・防御力の根性補正、攻撃を当てないほど攻撃力が増加する我慢補正、
気絶中のダメージ減少、カウンターダメージ増加など、状況によってかなりの変化がある。

ブレイカーズ・リベンジ OP/ED集


MUGENにおけるブレイカーズ

全キャラクターが制作されており、それぞれにデフォルトAIやAIパッチが存在する。
大会出場数もそこそこだが、キャラによって知名度の差が大きく、低いキャラは滅多に話題にならない。

ニコニコでは、○作シリーズで人気を博し知名度を上げたピエール、
発掘絵巻のレギュラーを務める翔、コンドルの3人が有名。

+ 各キャラの入手状況
キャラ、AI入手可能
神威翔、李刀龍、ピエール・モンタリオ、コンドル・ヘッズ、ティア・ラングレー、ライラ・エスタンシア、黄白虎、飛影才蔵

製作者のサイトの閉鎖により入手不可能
シーク・マハール、アルシオンIII世


最終更新:2024年04月29日 10:22