「君に最強の盾があるように、私には最強の眼があるのだよ」
その正体は「お父様」ことフラスコの中の小人によって7番目に造られた “憤怒”のホムンクルス「ラース」。
そっちじゃなくて「プライド(傲慢)」でラースは貴重なCV水樹奈々の少年キャラ?それアニメ1期のオリ設定だから
ただし「お父様」の感情から切り離された感情から誕生した他のホムンクルスとは制作方法が異なり、
普通の人間の体に賢者の石を注入されて適合した事によりホムンクルスとなった。
左目には賢者の石を流し込まれた時に現れたウロボロスの紋章があり、平時はこれを眼帯で隠している。
元は「お父様」の計画の一環で「アメストリスの独裁者」という役を演じさせるために、
幼少期からあらゆる教育を施された大総統候補生の一人であり、名も無き十二番目の被験体であった。
より正確には、「キング・ブラッドレイ」という名前も生き残った時に人体実験を担当した医師からその場で与えられたものであり、
体内に注入された賢者の石が「彼」の元々の肉体にあった魂と激しく争い合い、その結果「キング・ブラッドレイ」の人格を司る魂だけが残ったのだが、
この「キング・ブラッドレイ」の魂が元々「彼」の肉体に宿っていた魂なのか、賢者の石に内包された無数の魂のどれか一つなのか、
お父様の魂から切り離された「憤怒」の賢者の石の魂なのか、あるいはそれら全てが交じったものなのか、彼自身にも分かってはいない。
賢者の石を核としたホムンクルスと違い元が人間であるため、
賢者の石の魂やエネルギーと肉体を奪い合って反発しあった結果、魂が一つだけ残ってホムンクルスとして完成した。
そのため他のホムンクルス達と違い魂が1つしかなく、賢者の石によるホムンクルスの再生能力も失っている。
それに伴って賢者の石のエネルギーが尽きない限り老いる事のない他のホムンクルスとは違い、加齢によって老化するという特徴もある。
ただし、ホムンクルス化した際に他の個体と同じく生殖能力は失っている。
大総統としての顔も外面で、基本的には他のホムンクルスと同様に自らを「人間より優れた優良種」と称して強い矜持と優越感を持っており、
同時に「お父様」に対しても高い忠誠心を持っており、ホムンクルスとしての使命や計画を遂行する事自体には、
それがどれだけ非道な所業でも一切の迷いも躊躇いも無い。
しかし彼が今まで歩んできた大総統としての人生はその総てが上から 与えられたものであり、
自身でも 「いわば権力者ごっこだ」と評するように、ある種のやり応えの無さのような物も感じていた様子。
そしてそんな彼が唯一自分で選んだのは妻とする女性であり、彼女とはきちんと男女の交際を経て結婚している。 *1
ホムンクルスとしての能力は超人離れした視力及び動体視力を兼ね備えた「最強の眼」。
戦闘では、この眼を用いた「見切り」とホムンクルスの身体能力、剣術を組み合わせた近接戦を得意とする。
その動きは爆破されて橋から落下する列車の客車内から「走って」無傷で脱出し、
逃げ場のない狭い通路で正面から攻撃を加えてくる戦車の砲撃・銃撃をいなし、単身で容易に撃破できるほど。
再生能力を失っている点はホムンクルスとしては重大なハンデだが、大総統としての戦闘経験から全くデメリットになっておらず、
逆に「魂を一つしか持っていない」という弱点が、魂の気を感知できるシン国の戦士達との戦闘で役に立ってしまっていた。 *2
最終決戦まで戦闘らしい戦闘が無かった「お父様」と違い、大総統として常に最前線で戦ってきた事から、
作中世界においては間違いなく最強クラスの一人として認識されており、最終章にて「お父様」の下に行かせまいと主人公一行の前に立ち塞がった際も、
一対多で手負いの状態でありながら「私を討ち取って名を上げるのは誰か」の一言で威圧している。
最終決戦では当初は東部で行われた北軍・東軍の合同演習を視察中、爆破テロにより行方不明になっていたが 当然のように無傷で帰還
(正確にはこの合同演習自体がブラッドレイを中央から遠ざける為の仕込みであり、
演習の責任者である東軍のグラマン中将は己の野心と主人公達との利害の一致からこれに協力していた)。
「お父様」の計画を阻止すべく中央の大総統府を占拠した主人公陣営に対し、正面から攻撃を仕掛けてくる。
迎撃に出た百戦錬磨のブリッグス兵(戦車含む)やシン国の戦士達を単身で圧倒する鬼神の如き戦いぶりを見せたが、
バッカニア大尉及びフーの自己犠牲による一撃、更に彼らの死に奮起した グリード(リン)とブリッグス兵の追撃で重傷を負った為に一時後退。
その後はマスタングに強引に「扉」を開かせ、人柱として「お父様」のもとへ送った後、スカーと激突。
先述の戦いで最大の切り札である眼の片方を潰され、右脇腹と右肩からは大量出血という満身創痍の状態ながら、
彼が兄の研究資料から受け継いだ両腕による錬金術を使い始めたスカーを圧倒するも、
日食が終わり始め顔を出した太陽の光の下、つまり暗所から明所にたまたま出てしまい、目が眩んだ隙を突かれて両腕を吹き飛ばされる。
アニメでは地上から貫通していた穴の真下で倒れたスカーにサーベルを構えた直後に、
日食から顔を出した太陽の光が顔の真横にあった刀身に反射し、目が眩んだという展開となっているが、
いずれにせよ皮肉にも最強の眼の「見え過ぎる」視力が仇となり、太陽光の影響を常人以上に受けた事が敗因の1つとなった。
なお、もう1つの敗因である太陽だが、彼が迫害したイシュヴァールの信仰するイシュヴァラは 太陽神である。
冒頭の台詞のように彼は神の天罰を信じていなかったが、太陽によって身を滅ぼす彼の末路は、
まさしく自身の信者を侵害された神が彼の人生で最も重要なタイミングをピンポイントに狙って、これまでのツケを精算させたかのようでもあった
(しかし両腕を失ってもなお、最後の力を振り絞り、折られたサーベルの刃を口に加えてスカーの腹部に刺し重傷を負わせるという悪足掻きも見せている)。
全ての戦いが終わった後、ラジオで彼の死亡が告げられ真実を知らない国民達から悼まれ、グラマン中将が後釜に着いた。
夫と息子を同時に失った婦人もその後、戦いがあった場所で発見された身元不明の赤ん坊を養子に迎えたが…。
そして単行本のオマケコーナーで描かれていた両手、両耳、尻の穴に刀を装備した「ブラッドレイ五刀流」は残念ながら本編で使用される事は無かった
なお、「憤怒」のホムンクルスではあるが、正体発覚後は何かと苛立ちを見せる描写が多くあったものの、
意外にも激昂や逆上といったような激しい感情は終盤まで見せることは無かった。
しかし、最終決戦時スカーがそれまで信奉していた「神の作りしものを人が作り変えてはいけない」
というイシュヴァラの教義を捨てて「再構築の左腕」を自ら宿したと知った時は、
「神を捨てたか!」と正真正銘本編で一度きりの、心の底から怒りを爆発させて「激怒」する姿を見せている。
ハガレン四コマ劇場ではボケに回る事が多々あり、柴田氏の渋い声の演技も相まって腹筋によろしくない。
寿限無詠唱とかラブリーブラッドレイとか。
「なめるなよ あれは私が選んだ女だ」
|