グリーンモンス


特撮作品『ウルトラマン』に登場する怪獣。別名「怪奇植物」。
初出は第5話「ミロガンダの秘密」。
オイリス島の固有種である肉食植物「ミロガンダ」が怪獣化した存在で、紛らわしいが「ミロガンダ」は劇中における「珍しいが普通の生物」。
ミロガンダが後述の理由で変異し怪獣化した個体が「グリーンモンス」である(別作品で言うとゴジラザウルスとゴジラのような関係)。
本編中では「グリーンモンス」と呼ばれる場面は無く、OP最後の登場怪獣名テロップでこの名前が確認できる。

主な武器は麻酔性の毒液「モンスガス」。また、体の硬さを自由に変えて小さな隙間からでもスライム状になって侵入する他、
光線などのエネルギーを吸収する性質がある。

ミロガンダは幼年期は自発的に動き回り虫や小動物を捕食して栄養を補給し
(ハエトリソウなどの典型的な肉食植物は不足する養分を生物の捕食で補う種が大半で、
 あまりに動き過ぎると「代謝>栄養補給」となってしまい枯れるのでミロガンダはかなり異端)、
一定の時期を過ぎると食虫植物の性質がなくなり、美しい花を咲かせた成体となる性質がある。
劇中でも調査隊の人が襲われたが、拳銃などで容易に駆除できるためさほど脅威ではない。

しかし、オイリス島の調査団団員の1人である山田博士が成体の花を日本に持ち帰ったことがこの事件の発端となる。
博士は食糧問題解決のために植物の巨大化を研究していたのだが、
その一環として成体のミロガンダに品種改良するためガンマ線を浴びせた所、
ミロガンダは巨大化と同時に幼体成熟(ネオテニー)となり、幼年期と同様に動き回れるようになってしまったのである。
それこそがこのグリーンモンスであった。なお、動いた箇所にはナメクジが這った時にできるムチンと呼ばれる粘液が残る。
そしてミロガンダは成体に成長するために、オイリス島の川のみに存在する特殊な珪素を摂取する性質があり、
グリーンモンスは植物の本能に従い、光合成や蒸散を行うのと同じような感覚で珪素を求めて、
オイリスの湧水を飲んだことで体内に珪素を宿していたオイリス島の調査団のメンバーを片っ端から襲撃するようになる。

最後の生き残りとなった浜口節子を護衛していた科学特捜隊と戦闘になり、
駆けつけたハヤタに蹴飛ばされた挙句スーパーガンで撃たれて池に沈むが、そのエネルギーを吸収して巨大化。
丸の内のビル街に出現して暴れまわり、現れたウルトラマンと戦闘になり、
並みの毒は効かないウルトラマンをモンスガスで苦しめるなど善戦したが、
弱点である花弁の中央にあるクロロフィル核にスペシウム光線を撃ち込まれ、爆発炎上し敗れた。

これ以前の『ウルトラQ』に登場したジュランは触手を人間に巻き付ける程度でほとんど動かず、見た目も大きな花。
破壊行為も「成長して建物を突き破る」というリアル植物と規模の大小以外はさほど違わない「でかい植物」だったのに対し、
こちらはぶよぶよの外見で積極的に動き回って人間を襲うという、より「怪物」らしい怪獣となっている。
グリーンモンス登場回は初代における最低視聴率「29.0%」を記録したことでも有名だが、
これはクオリティ云々の話ではなく、放送日が8月14日であり所謂「夏枯れ」によるものとされている。

一峰大二氏の漫画版では、エネルギーを吸収する特性がよりクローズアップされており、
最終的にはスペシウム光線すらも吸収してウルトラマン以上の巨体となってしまう。
だが、ウルトラマンを丸呑みにした事が災いし内部からの攻撃で粉々に砕け散った


MUGENにおけるグリーンモンス

怪獣キャラに定評のあるカーベィ氏の製作したキャラが公開中。
Gesura505氏によるヘドラが元と思わしきスプライトを使用している。
飛び道具を吸収してゲージに変える必殺技「吸収」があり、
飛び道具を多用するキャラに非情に相性が良い。
機動力は低めだが、移動後にはムチンが残る必殺技「突進」などトリッキーな攻撃を持つ。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、飛び道具「モンスガス」、近接技「とびかかり」、
相手のHPを吸収する「ミロガンダの秘密」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画

出場大会



最終更新:2023年04月27日 20:34