Mr.3


「私のモットーは"姑息な大犯罪"だガネ…!!!
 フンフフフフ…戦わずに敵を落とす方法などいくらでもある!!!」

尾田栄一郎氏の漫画『ONE PIECE』の登場人物。
秘密組織「バロックワークス」の幹部格「オフィサーエージェント」の一角。
項目名の名前は組織のコードネームであり「ギャルディーノ」という本名があるが、ゲームや人物紹介でこの表記が使われる事はほとんど無い。
アニメでの担当声優 檜山修之 氏。
『バウンティラッシュ』ボイス

「姑息な大犯罪」がモットーの小悪党で、眼鏡と「~ガネ」という語尾、そして数字の「3」をあしらった奇抜な髪型が特徴。
Ms.ゴールデンウィーク共々組織きっての「頭脳派コンビ」として知られており、戦闘力ではMr.4に劣っていながらも、
その任務遂行への執念をサー・クロコダイルに買われてMr.3の地位に就いていた。
とはいえ、単に引き際を弁えているという訳ではなく、保身を優先する面こそあるが、
想定外の事態を前にしても動揺をすぐに抑え素早く対抗策や妥協案を講じるなど、
当人は「私の諦めは早いぞ!!!」と称しているものの、精神面は必ずしも弱いわけではない。

+ 劇中における活躍
本格的な登場はリトルガーデン編で、ネフェルタリ・ビビ抹殺をしくじったMr.5ペアの抹殺、
そしてビビ及び麦わら一味抹殺の指令を受けるが、立ち寄ったリトルガーデンで、
かつて世界を震撼させた巨人海賊団ドリー&ブロギーの生存を知った事で予定を変更。
Mr.5&ミス・バレンタインのコンビに抹殺しない代わりに協力するよう持ちかけ、
巨人達と麦わらの一味も倒して懸賞金を持ち帰りその実績で昇格する事を目論む。
策を以って巨人2名に加えてロロノア・ゾロナミ、ビビを捕らえる事に成功したが、
ルフィ、ウソップ、カルーの奮戦で彼らを解放されてしまう。
その後もしぶとく抵抗を続け、ルフィを1人誘き出しつつ大量の自分の蝋人形を用意して、
ルフィが本物を探して隙を晒すのを狙って殺そうとするも、「勘」により1発目で本体を攻撃され倒された。
しかも、この一味との戦いの間にサンジがMr.3の作ったリトルガーデンの拠点に迷い込み、クロコダイルからの電伝虫を受けて嘘の報告をしたため、
バロックワークスから命を狙われる事になり、そうでなくても今回の失態でMr.2ボン・クレーによる自身の粛清を恐れたMr.3は、
仲間達を置き去りに単身島を脱出し、本拠地であるアラバスタ王国へ向かった。

一応上記の誤解は解けたのだが、ビビも麦わらの一味も誰一人抹殺出来ていないという事実には変わりなく、
重要な国盗りで同じヘマをされるわけにはいかないためクロコダイルに見限られてしまい、
スナスナの実の能力で全身の水分を抜き取られ干物にされ、さらに水槽に突き落とされた挙句バナナワニに食われた。
……と思いきや、脱水症状になりながらも蝋でボール状に自身を守っていたため丸呑みされても無事で、
それから数日後、麦わら一味とスモーカーが同カジノでクロコダイルの罠で海楼石の牢に閉じ込められ、
牢の鍵はバナナワニの水槽に捨てられ(といっても偽物だったが)、捨て置かれていた所で別行動していたサンジが駆け付け、
Mr.3を飲んだワニが一味を捕食しようとしていたため腹部に強烈な蹴りを叩き込み、
蹴りの衝撃で吐き出された事で数日ぶりに外界への脱出に成功する。
干物状態だったが水槽の水を飲んで回復、その後お誂え向きに牢に捕まったルフィに昔日の恨みを晴らさんとしたが、即座にサンジに叩きのめされてしまい、
能力で麦わら一味が牢から脱出する手助けをさせられた上に改めて蹴られて気絶。
そのまま水没する部屋に捨て置かれた。ぶっちゃけ、彼を切り捨てたクロコダイルの悪手である。
なお、悪魔の実の能力者ながらこの気絶中明らかに水に浮いている描写があったりする。*1

扉絵連載「ミスG・Wの作戦名“ミーツ・バロック”」でその後が描かれ、世界政府により素性がバレ、
他の幹部共々バロックワークスの残党として逃亡生活を送る事になるのだが、
キューカ島に潜伏中の所を海軍本部大佐ヒナの部隊が現れ、ミス・バレンタインが捕縛されてしまい、
「島に潜伏しているMr.5、ゴールデンウィーク、Mr.3が出頭しなければバレンタインを処刑する」という警告文を受ける。
Mr.3は彼女の命などお構いなしに一人脱走する準備を始めるが、彼の不誠実に怒ったボン・クレーに締め上げられ、
バレンタインを救うための陽動作戦に協力せざるを得なくなり、バレンタインを救出できたものの二人共ヒナに敗北。
共に捕縛されたクロコダイルとMr.1共々、海底監獄インペルダウンに投獄される事が決定したのだった。

そしてインペルダウン編で再登場。
レベル2「猛獣地獄」に幽閉されていた所で、義兄ポートガス・D・エース奪還のために侵入してきたルフィ、
さらに同じく捕らわれてなお脱獄しようと企むバギーによって解放され、呉越同舟の形で脱獄しようと試みる。
能力で数々の囚人の拘束具を解錠したり、一度はルフィも敗れたマゼランのドクドクの実の力が生む猛毒を、
蝋のコーティングで生身に触れさせないようにして援護するなど八面六臂の活躍を見せ、
ボン・クレーが殿となった事で辛くも脱獄に成功する。
続くマリンフォード頂上戦争では、先のインペルダウンで犠牲となったボン・クレーの「必ずアニキ救ってこいやー!!!」
という最後の言葉に報いるべく真剣にエース奪還に協力。
一時はルフィの覇王色の覇気のとばっちりにより昏睡してしまうが、ルフィが処刑台に辿り着いた頃に復活し、
黄猿によって破壊されたエースの手錠の鍵の代わりに自らの能力で鍵のレプリカを生成、エース救出の立役者となる。
結局エースは赤犬に殺されてしまうがMr.3はバギー達と共に逃げ延び、以降は成り行きで彼の一味に身を置く事になった。

とにかく保身を優先する姿勢からバロックワークス編当時は三下という評価が多かったが3だけに
インペルダウン編でルフィですら一度敗れたマゼランを禁じ手の使用を決断するまで手間取らせたり、
彼が一度捕らえたドギーとブロギーがエッグヘッド編で改めて四皇大幹部級の懸賞金額をかけられたことなどから、
直接戦闘能力だけなら間違いなくインフレに置いて行かれているが、戦闘力以外の有能さは物語が進むにつれて読者から評価を上方修正されている。

+ 戦闘能力
超人(パラミシア)系悪魔の実「ドルドルの実」を食べた能力者で、体から無尽蔵に蝋を出し操るキャンドル人間(能力者自身が蝋になる自然(ロギア)系ではない)。
生み出した蝋は硬質化すると鉄並みの強度を実現するため巨人族のパワーでも破壊は困難で、
さらにMr.3自身の造形センスと能力の習熟度が非常に高い事も相まって、
武器、鎧、拘束具、建築物、精巧な蝋人形、果ては手錠の鍵のレプリカなど、
多種多様な造形物を瞬時に造り出せる「ドルドル彫刻(アーツ)」を得意としている。
これらの蝋は生み出した時点で能力者とは独立した存在と化すため、海水や海楼石に接触しても消失する事は無く、
その性質故に能力者にとって天敵な海楼石の手錠もMr.3自身が拘束されていなければ、精巧な鍵を造って解錠できる。

また堅固かつ本人と独立した物体である事から、毒などの直接触れる事のできない物体を操る敵に対して相性的に有利という利点もあり、
蝋で武器や防具を作れば味方にも擬似的に耐性を付与する事ができる。
ただし、蝋の特性はそのままなので高温やには弱く、簡単に溶けてしまう。
更に能力者本人も熱に弱い体質になるらしく、汗のように蝋を垂れ流しているシーンもある。

なお基本的に蝋は白一色なので精巧な蝋人形を造ってもそのままではバレバレで、
バロックワークス時代は卓越した塗装を可能としたミス・ゴールデンウィークとのコンビネーションによって高い効果を発揮できていた。

後に登場した「ペロペロの実」とは一見向こうが上の上位・下位互換に見えるが、
実際には能力の強弱というよりは使用者の練度の差が大きい模様。
たとえば耐熱処理を施していない場合の素の耐熱性に関しては、熱いお茶程度でも溶けてしまうペロペロの実の飴よりは、
炎を灯しても通常の蝋燭程度には保つドルドルの実の蝋の方が(描写されている限りでは)高く見えるが、
一方で向こうは飴故に兵糧として使う事ができるなどの利点もあり、単純な優劣というよりは相互互換の関係と思われる。


MUGENにおけるMr.3

Kennedy Mugen氏による、『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが公開中。
巨大な武器を生成した攻撃だけでなく、敵を拘束したり引き寄せたりするトリッキーな技を複数備えている。
超必殺技ではキャンドルチャンピオンと化して攻撃する。
AIもデフォルトで搭載されている。
DLは下記の動画から


「私がここにいる理由が…亡き同胞の弔いの為だと言ったら

   貴様 私を笑うカネ!!!」

出場大会

  • 「[大会] [Mr.3]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
この事について単行本の質問コーナー「SBS」でも読者からツッコミが入り、
アニメ版では「水に浮かんでいたロープに引っかかる」形に修正されたが、
尾田氏曰く仰向けの彼の背中に「ものっすごい浮く木片」が潜り込んでいたらしい。
そしてこの「ものっすごい浮く木片」、その場限りの言い訳用のネタと思われたが、
後に「クウイゴス(≒すごい浮く)」という潜水艇の浮上用木材として本編に登場した。
その際、SBSにて「これがやりたかったの」としどろもどろになりながらも弁明している。


最終更新:2025年08月04日 19:52