「男だって女だって、ヒーハー! オカマだ~って!」
「好きなものになればいい…じゃな~い!」
漫画『
ONE PIECE』の登場人物。
スタンド使いでは無い。
アニメの担当声優は当初
いまむらのりお
氏だったが、後に
岩田光央
氏に変更になった。
いまむら氏は本キャラクターのモチーフになった人物であり、いまむら氏もオーディションに出て選ばれたとの事。
なお、作者の尾田栄一郎氏は同氏の名前を
「いわむら」と間違えて覚えていたとかで、それがキャラ名の方にも反映されている。
もしや二代目は苗字で選ばれたんだろうか…。あと、もし尾田氏が間違えてなかったらエンポリオ・イマnゲフンゲフン
一応、岩田氏は
別のアニメでオかまの悪役を演じていたので、白羽の矢が立ったのかもしれないが…。
もう一つのモチーフは1973年に上演されたホラーミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』の主人公フランクン・フルター博士。
日本では知る人ぞ知るといった作品であまりメジャーとは言えないが、海外ではごく一部で超熱狂的な人気を持ち、
特に1975年に公開された映画版は当初そこまでヒットしなかったものの、その魅力に取り憑かれた熱心なマニア達によって繰り返し上映会が行われ、
- コスプレや小道具の持ち込み
- スクリーンに向かってお決まりのツッコミを叫ぶ
- ダンスシーンでは観客も一体となって踊る
等々、2024年現在の日本で言う所の
応援上映の始祖とも呼べる鑑賞スタイルを生み出した偉大なるカルト映画である。
イワンコフの初登場時の場面がミュージカル調なのも本作の影響が見て取れる。
ちなみに主役のフルター役は
ペニーワイズ等で有名なティム・カリー氏。
前述の通り本作は元々舞台劇だがカリー氏は初演の時からフルターを演じたオリジナルキャストである。
住人がオカマしかいないカマバッカ王国の女王(永久欠番)にして、ドラゴン率いる革命軍の幹部「グランドライン軍軍隊長」。
初登場時は世界政府の大監獄インペルダウンに捕らわれていたが、地下の空洞に密かに設立された囚人達の楽園「ニューカマーランド」
*1の女王に君臨していた。
一度見たらまず忘れられない
でかすぎる上に濃すぎる顔面が目立つファンキーな言動のオカマだが、
数々の人や国を救った「奇跡の人」として知られている偉人。
ただし、本人はそう呼ばれることを否定しており、他人にすがりついてるだけのバカを救えたことはないと語り、
異名や実績に過度な期待を見せた
ボン・クレーを
「奇跡は諦めない奴の頭上にしか降りて来ない!」「"奇跡"ナメんじゃないわよ!」と叱責するなど、
エキセントリックな外見に反して本質的にはリアリストな人物である。
ワノ国終幕後の世界政府との戦争でもマリージョアを兵糧攻めという鬼畜な戦略を用いており、相手が天竜人という事を差し引いても、
イワンコフもまた決して
聖人や聖者として振舞うつもりもなければ他者にそう扱わせるつもりもない人物である事が描写されている。
とはいえ、革命軍幹部だけあり義理人情は非常に厚く、主体的に現状を打破しようとする人間には助力を惜しまない。
また、様々な業界にかなりのコネクションを持つようで、
サー・クロコダイルともルーキー時代からの顔見知りであり、
超が付く程のエゴイストな彼が逆らえない程の「弱み」を握っているらしい。
加えて
バーソロミュー・くまとは、革命軍の仲間であること以前に非常に親しい付き合いがあったようだが……。
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ネタバレ注意 |
実は元天竜人の奴隷という経歴の持ち主で、くまとは38年前のゴッドバレーで行われた先住民一掃大会という反吐が出るハンティングゲームで、
同じ標的の奴隷として出会った頃からの付き合い。
この頃からリアリストかつ聡明な頭脳は健在で、先に奴隷達に伝えられていた「3週間逃げれば解放される」という条件が嘘で、
「絶望して跪く人間よりも、希望を抱いて逃げ惑う人間を殺した方が面白い」という天竜人達の猟奇的な策謀である事を突き止めており、
奴隷仲間のジニーが盗聴により突き止めた人間狩りの景品にウオウオの実とニキュニキュの実が用意されているという情報から、
この2つの悪魔の実を使ってゴッドバレーから脱出する事が生き延びる唯一の手段だと奴隷達を説き伏せて、くまと共に悪魔の実を手に入れるために行動。
ジニーが盗聴と同時に島の外部に流していた情報を手に入れたロックス海賊団とロジャー海賊団がゴッドバレーに襲来し、
大混戦が起きた中で景品の保管場所に辿り着き、自身が持っていたウオウオの実は シャーロット・リンリンに横取りされてしまうが、
リンリンを引き離してくまにニキュニキュの実を食べさせるのには成功して共にゴッドバレーから脱出した、という過去があった。
脱出後はくまの故郷ソルベ王国にジニー・くまと一時身を寄せていたものの、自由を謳歌するという夢を叶えるためにくま・ジニーと別れ海へ出ていたが、
それから16年後、ソルベ王国で敷かれている圧政を止めるためドラゴン共にベコリ王を脅して政策を停止させ、
ベコリ王に逆らって捕虜になっていたくまとジニーと再会して彼らを救い出し、2人を革命軍に誘ったのであった。
この時には既にオカマになっていたが、くま達には一目見てすぐにイワだと判別されていた。
つまりはくまはイワンコフにとっては共に死線を潜り抜けた、親友を超えた盟友にして戦友だったのである。
なお、くまが七武海入りした時にはイワンコフは既にインペルダウンに囚われていたため詳しい経緯は知らなかった
(一応長い付き合いのためか 娘関連の事情だったのは薄々察していたようであったが)。
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インペルダウン編にて、死にかけていたボン・クレーとルフィを革命軍の一人イナズマが拾ってきたのが、イワンコフがルフィと出会うきっかけであった。
本来イワンコフには助ける義理も無いルフィ達を治療する気は無かったが、
インペルダウン署長・マゼランの毒で瀕死に陥っているにも拘らず、自身よりボン・クレーの治療を要求するルフィに心打たれ、彼の治療を行う。
当初は、ルフィが受けたマゼランの毒を治療するだけで
ポートガス・D・エースの救出まで手伝う気は無かったが、
偶然からルフィが革命軍司令官のドラゴンの息子と知り、ルフィの護衛を買って出てエース救出を手伝うことになると同時に、
急遽インペルダウンの脱獄計を決意。
当初はルフィとエースは兄弟→ルフィの父親はドラゴン→エースの父親はドラゴンと誤解していたが、脱獄後の船上にてルフィに正されるも、
それはそれとして友人の息子であるルフィを死なせるわけにはいかないため頂上戦争まで付き合い、
そこで変わり果てたくまの姿を見るなどのショッキングな出来事に遭いながらも、
最終的にエースの死に精神崩壊で気絶していたルフィを始末しようとする
赤犬に僅かながらも時間稼ぎを行い、
ルフィの逃亡をアシストすると共に戦争終了まで生き延びた。
戦争終結後は、元囚人のニューカマーたちと共に
ボア・ハンコックの占領した海軍の軍艦に密航し脱出。
ルフィの事はローとハンコックに任せて、そのまま軍艦を貰ってカマバッカ王国へと帰還する。
その後、自我を失う前のくまに飛ばされていた
サンジに会うも、
例のヘタクソな似顔絵の手配書が似てないので偽物の可能性が捨て切れなかったためルフィの情報を教えず、
合流を目指すサンジにシャボンディへ向かうための船を賭けたタイマン勝負を挑まれるも一蹴。
だが、ルフィの「合流を2年後に延期する」という暗号を紙面で知らされたサンジは大人しくなり、しばらくカマバッカに身を置くことを決意する。
自分には分からないルフィの暗号が気になるイワンコフはサンジを王宮に招いて食事を振る舞いつつメッセージを聞き出そうとするが、
そこでサンジがカマバッカ秘伝の「攻めの料理」の秘密を見抜いた事に興味を見せ、
「この料理のレシピを所持しているニューカマー拳法の師範代100名を撃退したら門外不出のレシピを教えてシャボンディ行きの船も出す」という特訓を課した。
これによりサンジは多大なトラウマを植え付けられたものの、実力を大きく強化できた事に加えて料理で仲間のコンディションを向上する術を得た。
その後は再結集した麦わらの一味の復活を紙面で確認するなど幕間で出番がある程度だったが、
黒ひげ海賊団の襲撃で革命軍が本拠地をバルディゴからカマバッカ王国に移した辺りから、本格的に本編に関わり始める。
また、同時期に新聞でサンジが悪名高いジェルマ王国の子息と知り、自分達にこの事実を伏せていた事を生意気と憤っていた。
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戦闘能力 |
超人系悪魔の実「ホルホルの実」を食べたホルモン自在人間。 「ホルホル」とあるが「掘る」ほうのことではない
性別、体温、色素、テンション、成長など様々なホルモンを操ることが可能な能力で、
指先を注射針の様に変化させて自他に様々なホルモンを注入して影響を及ぼす。
曰く「人間を内部から改造できる人体のエンジニア」。
殺傷能力は無いが、相手を強制的に性転換させたり自然治癒能力を高めたりとサポート役としては非常に優秀。
性転換ホルモン投与は主に反抗してきた相手の戦意を喪失させる為(と同時に勧誘)と、同じ革命軍のイナズマの偽装工作。
性転換ホルモンは自身に打つ事もあり、女性を相手取るときには女性に性転換している場面が見られる。
ただし、ホルモンの使用はモノによっては軽くはない副作用をもたらすため乱用はできない。
例としてルフィのマゼランの毒を治癒する際に用いた「エンポリオ・治癒ホルモン」は、
患者自身の生命力を強制的に引き出すため激しい苦痛が伴い寿命が縮むといった副作用があり
(治療の途中で苦痛に負けて生きる気力を失えばその時点で命を落とす)、
「エンポリオ・テンションホルモン」は一時的に疲労を忘れさせるが後に激しい後遺症を伴うという副作用があるなど、
女体化などの人体改造を除けば、本質的には強化・治癒・回復能力というよりもドーピングに類する能力である。
また、ニューカマー拳法なる拳法の使い手で、新世界編前のサンジをあっさり倒す程の腕前を持ち、
とりわけただのまばたきで砲弾をも押し返す爆風のような風圧を放つ「DEATH WINK」が必殺技。
この技を放つ際は 「ハ'''チョーン」と濁点が3つ並ぶ独特の効果音が出る(作者曰く 「ただの「バ」ではあのまばたきの破壊的な音は表現しきれぬ」)。
間違っても「ダチョーン」とか「ガチョーン」ではない
加えて上記の通り頭脳面も15歳の頃から優秀かつ堅実で、ゴッドバレー事件の際もいつ死んでもおかしくない状況下で現実的な作戦を立案し、
インペルダウン脱獄事件の際も高い作戦立案能力を披露した他、ルルシア王国消滅の際はサボから聞いた話を纏めて非常に理に適った考察を述べるなど、
リアリストかつ頭脳明瞭な人物である事が要所で描写されている。
決定的な物証が無い状況下でルフィをドラゴンの息子と信じたのも、ルフィは嘘をつけるタイプではなさそうだった事も一因だが、
投獄前の時期にドラゴンの無意識の癖を根拠に東の海辺りが出身地と看破していたためであった。
上記のルルシア王国壊滅事件後に至っては、まずサボが見た虚の玉座に座る「イムを名乗る何者か」について、
天竜人の最高位である五老星すらへり下る事や、 不老になる能力は存在すると言われている事、
「ネロナ家のイム聖」と言う同名の人物が800年前に世界政府を創造した「最初の20人」に居た事などを根拠に、
800年前の世界政府創設者の1人が現在も存命しており裏で世界政府を牛耳っているのではないかと推察し、
さらに同時期に起きたルルシア王国消滅の件もサボの断片的な情報と照らし合わせた場合、
もしイムが800年以上前から生き続けていたなら、政府がその時期に作られたとされる「古代兵器」を所持しており、
それがルルシア攻撃に使われたと考えれば総て辻褄が合うと考察していた。
そこで浮上した、政府が古代兵器を所持していたなら「なぜ今まで使われずなぜ今使われたか」という疑問についても、
程なく起きたベガパンクの演説で彼の発明品で既存のエネルギー源を覆す「マザーフレイム」が最近盗まれた事実が言及されて「起動可能な燃料が無かった」という事で説明は付き、
手元にあった限られた情報だけでイワンコフは非常に的確に状況を考察していたことが証明されている。
サンジを当初ルフィの仲間と信じなかったのも、そのリアリストな思考と思慮深さに加えて手配書の件を考えれば妥当ではある。
ただし、リアリスト故に犠牲ありきの作戦を立てる事もあるが、弱者に犠牲を強いる事は絶対にせず、
ゴッドバレー事件でくまが必須な役割にして最も危険な囮役に自ら志願した時も、その心意気を買い「自分が死なせない」と啖呵を切っていた。
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MUGENにおけるエンポリオ・イワンコフ
Wenchu氏が製作し、Tower氏がコンプゲー用に改変・調整した
MUGEN1.1専用キャラが公開中。
顔面を大きくしたり身体を女にして攻撃する近接技や飛び道具の「DEATH WINK」などのトリッキーな技で戦う。
超必殺技では「GANMEN・残像」により大量の顔面の残像で攻撃を行う。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
*1
この「ニューカマーランド」は革命軍にいる巨人・モーリー(こ奴もオカマ、しかも
上半身裸でスカート)が、
自身の超人系悪魔の実「オシオシの実」の能力で100年前に作った空間に作られたもの。
イワンコフは彼が能力者なのは把握しているが100年前にインペルダウンに収監されていた事、
そして「ニューカマーランド」の元となる空間の作成者である事は知らない。
また、政府からもインペルダウンから脱獄されていた事は革命軍として活動している事を把握した所で初めて伝わったようである。
最終更新:2025年04月28日 13:42