『シティークエスト』
■クエストを使った新しい冒険
ルールブックでは、外の世界の危険なダンジョンなどを探検する際に使われるものとした『クエスト』ですが、ここでは『クエスト』のルールを用いた別の遊び方を提案します。それが『シティークエスト』です。
ゲットーの外側ではなく内側、スカベンチャーたちが普段過ごす第三階層の真上に聳える第一階層。時にスカベンチャーは、上流階級が暮らす太陽の下の世界での隠密任務を命じられることがあります。例えば機密情報を盗んで欲しい、VIPの護衛を頼みたい、敵対派閥の重鎮を暗殺して欲しい、などなど……。
それらの任務を果たすにあたって、スカベンチャーたちは当然第一階層に出てこなければなりません。しかし第一階層では、第三階層民に対する根強い差別意識と、メタモライザを注射したスカベンチャーに対しての排斥が徹底して行われています。
先日、最高評議会にて人権保護をお題目にした『メタモライザ制限法』が可決され、公的にはメタモライザの使用が禁止されました。(それはあくまで公的な話であって、地下ではこれからもスカベンチャーは量産され続けるのですが)
このことによって、スカベンチャーの第一階層での活動はさらに厳しくなりました。スカベンチャーたちがゲットーの内側で任務を行う時、彼らは単に任務を達成するだけでなく、スカベンチャーであることがばれないように行動する必要があります。
第一階層という新たなステージで行われる冒険を、『クエスト』の派生ルール『シティークエスト』を使って体感してください。
■通常『クエスト』との違い
通常の『クエスト』では、特定の目的地を定めた上でそこに至るまでの『距離』があり、その『距離』分の『進度』を獲得することを目標とします。
しかしゲットー内部での活動『シティークエスト』には、必ずしも目的地があるわけではありません。
例えば暗殺任務なら、暗殺対象のいる場所は状況に応じて変わりますし、単に距離だけが暗殺を阻むわけではありません。
VIPの護衛なら達成しなければならないのは護衛対象の身の安全であり、移動距離はミッションと何ら関係ありません。
このように、『シティークエスト』では、単純に目的地、距離、進度の概念でくくれないものが多く存在します。
そこで『シティークエスト』では、ゲーム用語のいくつかを適したものに読み替えます。
- 目的地→目的
- 距離→工程
- 進度→達成度
- 『アドバイザー』→『チーフ』
読み方が変わるだけで、内容は原則として変わりません。
ただし『距離』、『進度』、『アドバイザー』などに関係する特性が、自動的に『工程』『達成度』『チーフ』に関係する特性に使えることになるわけではない点は注意してください。
■ルール上の違い
①『シティークエスト』の場合、毒素のカウントを行う必要はありません。
また、毒素チェックに伴う
適応特性の獲得も必要ありません。
②『シティークエスト』では、目標とする任務によって取り仕切りする人物に求められる才能が変わります。
『シティークエスト』でのクエスト判定で使用する基礎値は、その任務の性質に合わせてGMが自由に設定してください。(設定した基礎値をプレイヤーに伝えるのは、導入フェイズ中がよいでしょう)
最終更新:2022年08月08日 21:52