■戦闘

 時として任務を達成するために、恐るべき適応獣(アダプター)や脱落者などと、どうしても戦わなければならない時が訪れます。
 その場合に発生するイベントが『戦闘』です。
 『戦闘』では、スカベンチャーと適応獣(アダプター)は道中のアクシデントより解像度を上げて、互いの生死を賭けて争い合うこととなるでしょう。
 『戦闘』はラストチャプターのイベントとして設定できるほか、道中のチャプターのイベントとして使用することもできます。


1.はじめに

 このルールによる戦闘は、基本的にレイドバトル方式(強力な1体だけを相手にする)となります。

2.戦闘の手順

 戦闘は、以下の手順で行われます。
 ①から④までの流れを1ラウンドとし、戦闘はこのラウンドの繰り返しによって進行します。

①配置
 戦闘開始時、エネミーを中心として各PCがどの位置にいるかを決めます。
 PCはそれぞれ、自分がエネミーから近い場所にいるか、遠い場所にいるかを選ぶことができます。
 遠い場所にいることを選んだキャラクターは、障害「遠距離」を得ます。

 なお、GMはシナリオに応じてエネミーとPCの距離を固定しても構いません。

②アクション順の決定
 アクション順を決めるため、各キャラクターのイニシアチブを確認します。
 原則として、イニシアチブが大きいものから順に行動することとなります。
 イニシアチブが同じ場合は、このタイミングで1D100を振って下さい。
 各イニシアチブごとに、1D100が大きい者から順番にアクションを行うことになります。
(同じイニシアチブで1D100が重複した場合は、その後さらに振り直して下さい)

③アクション
 先ほどイニシアチブを基準にして設定したアクション順通りに、各キャラクターの手番が回ってきます。
 各キャラクターは、自分の手番にアクションを行うことができます。
 アクションは大きく3つに分けられ、それぞれについて1回ずつ行うことができます。

A.「動く」
 自分の戦場での位置を調整します。
 基本的には「集中移動」か「並行移動」か、「動かない」かの三つから選ぶことができます。

「集中移動」……移動に集中します。これを選択した場合、「攻撃する」ことができませんが、判定の必要がありません。
「並行移動」……他の行動と並行して移動します。「攻撃する」と並行して行う必要がありますが、[疾走]行動による判定に成功する必要があります。
判定は攻撃手段を選択した後に行います。判定に失敗した場合、移動の効果を得られません。

判定(並行行動):[疾走]
失敗率:20

判定に成功したなら(集中移動ならば自動的に)、キャラクターは自分に障害「遠距離」を付与するか、障害「遠距離」を外すことができます。


B.「攻撃する」
 自分が持つ攻撃手段の中から一つを選び、敵に対して行使します。
 攻撃手段は全員が最初に持っている「徒手空拳」によるもの、武器によるもの、そして特性によるものがあります。
 攻撃を成功させるために必要な判定は、攻撃手段によって異なります。

 また、攻撃以外の行動についても、「攻撃する」のアクション権と引き換えに行うことができる場合があります。

C.「戦闘補助」
 攻撃とも、攻撃と引き換えに行う重要なアクションとも異なる、追加的なアクションは「戦闘補助」によって行います。
 「戦闘補助」は「攻撃する」の前後の好きなタイミングに、1ラウンドに1回だけ行うことができます。

④エネミーによる攻撃アクシデントに対しての対応

 エネミーは、自分の手番でPCに対して「攻撃アクシデント」を行使します。
 この「攻撃アクシデント」に対して、PCは以下の方法で対処することができます。

A.「避ける」
 攻撃が当たらないよう回避を試みます。
 判定に成功した場合、攻撃の影響を全て受けずに、攻撃アクシデントを処理することが可能です。
 成功・失敗にかかわらず、1ラウンドに行えるのは1回までです。

判定:[回避]
失敗率:25

B.「耐える」
 攻撃を受け止め、そのダメージを少しでも軽減するよう努めます。
 判定に成功した場合、攻撃によるダメージを半減(切り上げ)させることが可能です。
 「耐える」は何度でも行うことができます。

判定:[忍耐]
失敗率:20

 「避ける」に失敗するか、「耐える」で攻撃を受けたときは、攻撃アクシデントの結果を反映します。
 その威力によって処理が変わります。

α:威力が攻撃を受けたキャラクターの「致命値」以上の場合
 そのまま放置すれば致命傷となります。各攻撃アクシデントに設定された「窮地」が発生し、それに応じた「メタモライズ」が発生します。
 メタモライズが発動した上で、致命値以上の威力の攻撃を無効化できなかった場合、そのキャラクターは死亡します。

β:威力が攻撃を受けたキャラクターの「致命値」未満の場合
 キャラクターに障害「負傷」を1つ与えます。

  • 「負傷」について
 負傷を1つ得るごとに、キャラクターが行う全ての判定の失敗率が5上がり、かつ致命値が1下がります。
 これによって致命値が0以下になったとき、そのキャラクターは死亡し、ロストします。
(※詳細は障害を参照のこと)

3.戦闘終了

 スカベンチャーの攻撃によってエネミーが行動不能となったとき、またはエネミーによってスカベンチャー全員が行動不能に陥った場合、戦闘は終了します。

■行動不能とは
 死亡したり、意識を失ったりしたことによって、あらゆる行動を行えない状態のことを指します。
 行動不能に該当する「障害」は現時点では以下のとおりです。

  • 気絶
  • 睡眠
最終更新:2022年10月03日 20:52