D.ブレークタイム
チャプター処理が終了した後、ほっと一息つく瞬間があることでしょう。
この時、各PCはそれぞれ1回ずつ、好きなアクションを行うことができます。これを「ブレークタイム」と呼びます。
ブレークタイムに行えるアクションのうち、誰でも行えるアクションを「基本アクション」と呼びます。
基本アクションは五種類あります。
1.歓談(チャット)
特定のPCを指名して、雑談を交わしながら何らかの行動を行い、絆を深めるアクションです。
判定を行い、その結果に従って『接点』を得ることができます。
歓談(チャット)を行う場合、行動を行うPLはまず交流したい仲間PCを指名します。
指名されたPCは、チャットを拒否することができます。そうした場合、PLは改めて別のPCを指名するか、別の行動を選び直しても構いません。
歓談(チャット)の承諾が得られた場合、参加するPCは適度に会話を行って下さい。
原則としてPLが自由に選んで構いませんが、決めにくい場合は場面や会話内容を下記のランダム決定表を使って決めることもできます。
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シチュエーション決定表 |
◎場面決定表(ドライブ中) D66
11:ビークルのトイレにて。偶然、催すタイミングがかち合ってしまったらしい。
12:ビークルのリビングにて。ドライブ中の手持ちぶさたな時間に、雑談が弾む。
13:ビークルのリビングにて。食事中は会話が一番スムーズになるタイミングだ。
14:ビークルのリビングにて。まずい食事を終えた後の、ひとときの小休止中。
15:ビークルの内部にて。軽微な故障を直すため、二人で力を合わせることになった。
16:ビークルの内部にて。誰かが持ち込んだボードゲームで時間を潰す。ルールはよく分かっていない。
22:ビークルのシャワールームにて。場合によってはサービスシーンだ。
23:ビークルのベッドルームにて。仮眠を取ろうと寝転んだら、先客がいたようだ。
24:ビークルの内部にて。暇つぶしのために持ち込んでいた本を読んでいる姿に興味を持たれたようだ。
25:ビークルのキッチンにて。出来合いのレーションには原則調理は必要ないが……。
26:ビークルの運転席にて。大きなフロントガラスの向こう側には、果てしない旅路が広がっている。
33:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。奇跡的に原形を留めて残った旧世界の書物を発見。文字は読めないが…。
34:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。颯爽と汚れた大地に降り立ったなりのこと。
35:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。タイヤに挟まった鉄屑を取り除きながら。
36:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。掘り出し物が見つかりそうな気がする。
44:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。まずいぞ。うっかり道に迷ってしまった。
45:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。落とし物って……一体何を落としたんだよ。
46:出発直前の回想。知らない世界に飛び出すのは怖いか?
55:出発前の回想。メタモライズ手術を待つ小綺麗な待合室で、あるいはメタモライズに目覚める直前に、俺たちは出会った。
56:出発前の回想。食料や武器なんかの買い出し作業中のこと。
66:そういえば、俺たちは遙か昔にも出会っていた――――ふと蘇る、10年以上前のある日の思い出。
◎場面決定表(クエスト中) D66
11:かつてこの地を訪れて、そのまま息絶えたと思しきスカベンチャーの遺骸を発見。陰鬱な空気がその場に流れる。
12:テント設営中。口を動かす前に手を動かせよー。
13:設営が終わったテントの中でリラックス。
14:仮設テントの中で食事の時間。こんな過酷な環境じゃ、食べてるときが唯一の楽しみだな。
15:テントの中で仮眠を取る。狭い…暑苦しい……ちょっと、詰めてよ。入れないじゃない。
16:テントにて。暇つぶしのために持ち込んでいた本を読んでいる姿に興味を持たれたようだ。
22:テントにて。着替え中のところにうっかりばったり。サービスシーン発生!
23:テントにて。誰かが持ち込んだボードゲームで時間を潰す。ルールはよく分かっていない。
24:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。人間に友好的な適応獣(アダプター)と遭遇した。
25:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。待って、靴紐がほどけちゃった。
26:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。掘り出し物が見つかりそうな気がする。
33:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。奇跡的に原形を留めて残った旧世界の書物を発見。文字は読めないが…。
34:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。ピンチをしのぎきって、安堵したなりの一幕。
35:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。結構歩いたけど、平和な時間が続くなあ。
36:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。まずいぞ。うっかり道に迷ってしまった。
44:廃棄異郷(ハイキョ)探索中。落とし物って……一体何を落としたんだよ。
45:出発直前の回想。知らない世界に飛び出すのは怖いか?
46:ダンジョン侵入直前の回想。ビークルを降りて、身ひとつで飛び込むのはドキドキするね。
55:出発前の回想。メタモライズ手術を待つ小綺麗な待合室で、あるいはメタモライズに目覚める直前に、俺たちは出会った。
56:出発前の回想。食料や武器なんかの買い出し作業中のこと。
66:そういえば、俺たちは遙か昔にも出会っていた――――ふと蘇る、10年以上前のある日の思い出。
◎テーマ決定表 D66
11:恋
12:食べ物・飲み物
13:芸術
14:未来
15:過去
16:家族
22:異性(同性)の好み
23:メタモライズ
24:他の仲間
25:命
26:友情
33:犯罪
34:冒険
35:機械
36:ルックス
44:ゲットー
45:運動
46:遊び
55:スカベンチャー
56:学問
66:旧世界
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会話が一段落した時点で、チャットを行ったPCは判定を行います。
判定の失敗率については、会話を参考にして、以下の三つからGMが最も該当すると思われるものを選んでください。
A:深く踏み込んだ会話
失敗率は40-『接点』(最低失敗率5)、成功した場合に得られる『接点』は15点です。
B:それなりに立ち入った会話
失敗率は20-『接点』(最低失敗率3)、成功した場合に得られる『接点』は10点です。
C:世間話
失敗率は10-『接点』(最低失敗率1)、成功した場合に得られる『接点』は5点です。
判定:[交流]
失敗率:上記に示すとおり
判定に成功したならば、PCは選んだキャラクターとの間に会話の程度に応じた『接点』を得ます。
(「接点」はキャラクターとキャラクターの間に発生するものであり、A→Bの接点が得られたとき、当然にB→Aの接点も同値が得られます)
■判定の省略
上記のシチュエーション決定表、テーマ決定表を使って、ロールプレイを省略することもできます。(GMは、このルールの使用を認めるか自由に決定することができます。)
省略をする場合、判定後の結果に応じて、下記の『会話結果表』を振って下さい。
何について、どんな場面で会話して、そして会話の結果どうなったのか。全て自動的に決定することができます。
なお、この仕組みを使用する場合、会話の深度についてはアクションを行うPLが自由に決めて構いません。
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会話結果表 |
◎成功 1D6
1:共通の意見で盛り上がり、意気投合した。
2:自分にはない発想で気づきを得られ、相手への敬意が深まった。
3:会話しながら簡単な作業を共に行い、絆が深まった。
4:意見は合わなかったが、明け透けな会話の末距離感が縮まった。
5:会話の中で共通の知り合いや共通の趣味の存在が明らかになり、それについて盛り上がった。
6:会話のノリが噛み合い、中身のない会話をエンジョイできた。
◎失敗 1D6
1:意見の相違が発覚。口論になってしまった。
2:会話の中で価値観の根本的な相違が浮き彫りとなり、互いに距離を置く結果となってしまった。
3:会話中にトラブルが発生し、その処理に追われているうちに、会話に割く時間がなくなってしまった。
4:会話の中で、一方のトラウマを偶然刺激してしまい、仲を深めるどころの話ではなくなってしまった。
5:会話の中で話題にあがった特定の人物、事象などに対しての考え方が180度違ってしまっており、話がこじれてしまった。
6:会話のノリがかみ合わず、冷え切った時間が流れてしまった。
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2.密会(デート)
知り合ったPCとさらに深く関わることで、『接点』を何らかの関係に変化させます。
キャラクター同士の関係を、知り合いからさらに一歩進めるためのアクションです。
密会(デート)を行う場合、行動を行うPLはまず交流したい仲間PCと、得ようとする『関係』を指名します。
指名されたPCは、チャットを拒否することができます。そうした場合、PLは改めて別のPCを指名するか、別の行動を選び直しても構いません。
選択できる関係については、以下の7つです。
関係は、一人に対して一つしか結べません。同じ相手と特定の関係を結んだとき、既に持っている関係は失われます。
A.恋人
愛し認め合う一蓮托生の関係。旧版では異性限定だったが、新版では性別の縛りはなくなった。
条件:20点以上の『接点』を持つ。他の誰とも『恋人』ではない。
判定:[交流]または[誘惑]
失敗率:50-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分と相手は互いに相手の『恋人』となる。
①『恋人』が行うあらゆる判定に対して、1ターン(1ラウンド)に1度、基礎失敗率-5の補正を与えることができる。
②『恋人』が
アクシデントで何らかの対象となった時、その対象を自分に入れ替えることができる。
③『恋人』に対して行う威嚇以外の全ての社会的行動の基礎失敗率が-10される。
B.親友
互いのことを深く理解し、自然に助け合える関係。
条件:20点以上の『接点』を持つ。
判定:[交流]または[応援]
失敗率:50-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分と対象は互いに相手の『親友』となる。
①『親友』と共に同じアクシデント、障害に対して判定を行うたび、相手の判定に失敗率-5の補正を与えることができる。
②『親友』がアクシデントで何らかの対象となった時、その対象を自分に入れ替えることができる。
③『親友』と共に判定を行うたび、『接点』を追加で2点得る。
C.好敵手(ライバル)
ある一芸においてお互いを意識し、高め合える。だがなれ合ったりはしない。そんなヒリついた関係。
条件:5点以上の『接点』を持ち、少なくとも一つ以上の共通の『得意行動』を持つ。
判定:[交流]または[威嚇]
失敗率:20-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分と対象は互いに相手の『好敵手』となる。
①『好敵手』と共に同じ行動で判定を行うたび、相手の判定に失敗率-5の補正を与えることができる。
②『好敵手』と共に同じ行動で判定を行うたび、『接点』を追加で3点得る。
D.主人
相手に興味を持ち、その全てを支配したいと考える関係。
条件:30点以上の『接点』を持つ。
判定:[交流]または[統率]
失敗率:70-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分は相手の『主人』となり、相手は自分の『従者』となる。
①『従者』が得意行動ではない何らかの判定に成功するたび、泥臭さを1点回復する。
②自分がアクシデントで何らかの対象となった時、その対象を『従者』に入れ替えることができる。
E.従者
相手に心酔し、相手の成功を自分自身より優先したいと考える関係。
条件:30点以上の『接点』を持つ。
判定:[交流]または[清掃]
失敗率:50-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分は相手の『従者』となり、相手は自分の『主人』となる。
①『主人』が行うあらゆる判定に対して、1ターン(1ラウンド)に1度、失敗率-5の補正を与えることができる。
②『主人』がアクシデントで何らかの対象となった時、その対象を自分に入れ替えることができる。
F.師匠
相手を指導し、導いてやりたいと考える関係。
条件:20点以上の『接点』を持ち、自分が持つ何らかの得意行動が相手にとっての苦手行動である。
判定:[交流]または『相手が苦手行動である何らかの得意行動』
失敗率:40-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分は相手の『師匠』となり、相手は自分の『弟子』となる。
①『弟子』が苦手行動で判定を行うたび、自分にとってそれが得意行動であれば、1ターン(1ラウンド)に1回まで、弟子はそれを普通行動として判定を行うことができる。
②『弟子』が苦手行動で判定に成功するたび、泥臭さを1点回復する。
G.弟子
相手に師事し、その教えを請いたいと考える関係。
条件:20点以上の『接点』を持ち、自分が持つ何らかの苦手行動が相手にとっての得意行動である。
判定:[交流]または[交渉]
失敗率:40-『接点』
効果:密会(デート)の判定に成功したなら、自分は相手の『弟子』となり、相手は自分の『師匠』となる。
(弟子の方に由来する効果は特にありません)
3.探索(シーク)
広大な廃棄異郷(ハイキョ)には、ゲットー内部では手に入らないような貴重な素材やスクラップが転がっています。
ビークルを一時的に降りて廃棄世界(ハキダメ)の大地に降り立てば、そういった貴重な
アイテムを探す機会を得られるでしょう。こういった貴重な素材は、内部に持ち込んで売り捌けば金になりますし、自分で何かに用立てることもできるはず。過酷なスカベンチャー稼業の中の、数少ない『役得』と言えるかもしれません。
しかしあくまでそこは廃棄異郷(ハイキョ)。適応獣(アダプター)をはじめとして、命を損なう危険で満ちた恐ろしい世界です。
掘り出し物を探す過程で、何らかの脅威に襲われることもよくあることですから、くれぐれも注意して行って下さい。
判定:[拾得]及び次の六つのうちから一つ([案内][山勘][潜伏][監視][疾走][軽業])
[拾得](入手):10
他六つ(危機回避):そのエリアの危険度×2
入手の判定に成功したPLは、各エリアで指定された『拾得表』を振って下さい。表に指定されたアイテムを手に入れる事ができます。
危機回避の判定に失敗したPLは、各エリアごとの環境アクシデント表を振って下さい。表に指定されたアクシデントが発生します。ただしこの場合に限り、2人以上の判定がなければ失敗となるアクシデントが出た場合は、そうでない結果が出るまで振り直しても構いません。
4.調査(リサーチ)
冒険において重要になるのは、これから行く先の情報収集。事前に準備ができていれば、脅威にも事前に対処できます。
また、冒険には直接役立たずとも、オアシスにとって有益と呼べる情報が見つかることもあります。
情報の提出は義務ではありませんが、有益な情報を得てそれをしかるべき人物に報告できれば、通常の報酬以上の対価を得ることができるでしょう。
廃棄異郷(ハイキョ)は探査ドローンによって定期的に調査されていますが、その観測範囲には限界があります。
そのため、任務のため廃棄異郷(ハイキョ)に赴いたスカベンチャーにも、情報を集め、オアシスの利益のため報告することが求められているのです。
判定:好きな行動
失敗率:エリアの危険度×2
判定に成功した場合、各エリアごとに設定された情報表を振り、その結果に応じた情報を手に入れることができます。
5.安息(リラックス)
休養を取ります。泥臭さを最大値の半分(切り捨て)だけ回復します。
持っている特性によっては、ここに付属する効果が得られることがあります。
6.対処(ディール)
『障害』一つを選んで、その解消に挑戦します。
指定行動や失敗率については、
障害の各項目を参照して下さい。
■追加ブレークタイム
チャプター処理終了後以外にも、プロセス消化中に[休憩]を5回連続で行うことによって「追加ブレークタイム」としてアクションを行うことができます。
この場合、各プレイヤーはもちろん[休憩]5回分に応じた異郷毒を蓄積しなければなりません。
最終更新:2022年10月03日 20:43