精霊機 デモクロン・オーラム・マグヌス
[解説]
デモクルは聖華暦98年頃にアルカディア帝国で出土した直径120cmの緋色をした水晶のような球体の事である。
この球体からは100マギアを超える非常に強力なエーテルの波動が発せられている。
聖遺物とされているが、実のところ中に精霊がいるのかは不明である。
球体はあらゆる手段を講じても傷一つ付かず、意思ある者が中から語り掛けてくる事もなかった。
デモクルを発掘したエルメス・トリスメギストスはこれを無限機関として用いる事を思いつき、自身の生涯を掛けた一大プロジェクトとして建造されたのがこのデモクロン・オーラム・マグヌスである。
この球体からは100マギアを超える非常に強力なエーテルの波動が発せられている。
聖遺物とされているが、実のところ中に精霊がいるのかは不明である。
球体はあらゆる手段を講じても傷一つ付かず、意思ある者が中から語り掛けてくる事もなかった。
デモクルを発掘したエルメス・トリスメギストスはこれを無限機関として用いる事を思いつき、自身の生涯を掛けた一大プロジェクトとして建造されたのがこのデモクロン・オーラム・マグヌスである。
デモクロン・オーラム・マグヌスとは全長約100mの精霊機である。
建造に約30年の歳月が費やされ、居住区画を備えた移動都市の機能を持つ精霊機として完成した。
なお、この機体は建造当時は実現不可能と言われていた。
それもそのはず、100mの構造物の自重を支えられる技術など新人類は持っていなかったのである。
仮に機体が組みあがっても立ち上がった瞬間に崩れ去るのは目に見えていた。
建造に約30年の歳月が費やされ、居住区画を備えた移動都市の機能を持つ精霊機として完成した。
なお、この機体は建造当時は実現不可能と言われていた。
それもそのはず、100mの構造物の自重を支えられる技術など新人類は持っていなかったのである。
仮に機体が組みあがっても立ち上がった瞬間に崩れ去るのは目に見えていた。
しかし建造開始から20年余りたった頃、機体の胴体部にデモクルを組み込んだ時に異変が起きた。
突如、機体は周囲の建設途中だった四肢を磁石のように吸い寄せ接続。
あろうことかそのまま立ち上がってしまったのである。
フレームむき出し状態の両足はまるで重量を感じさせないかのようにしっかりと大地に直立していた。
突如、機体は周囲の建設途中だった四肢を磁石のように吸い寄せ接続。
あろうことかそのまま立ち上がってしまったのである。
フレームむき出し状態の両足はまるで重量を感じさせないかのようにしっかりと大地に直立していた。
こうして「人型を形成する」というデモクルの謎の機能によりデモクロン・オーラム・マグヌスは大地へと立った。
しかし、立っただけで一向に動く気配はなかった・・。
エルメスはこれ幸いと建設途中だった四肢の工事を再開し、その7年後に全部位の建設が完了した。
しかし、立っただけで一向に動く気配はなかった・・。
エルメスはこれ幸いと建設途中だった四肢の工事を再開し、その7年後に全部位の建設が完了した。
例の起動試験以後、錬金術師たちによってデモクルの機能解析が行われていた。
結論から言うと、どういう原理で機体を維持しているのかは不明である。
とにかく分かった事は「デモクルは動力部に接続されると人型を形成しようとする」「接続部には特殊な力場が形成されており、これが機体重量を軽減している」「デモクルを外せば恐らく機体は崩壊する」などの事が分かった。
色々と不明な要素が多く、いつまで機体を維持してくれるのかなどの不安要素はあるが、とにかく機体は完成した。
結論から言うと、どういう原理で機体を維持しているのかは不明である。
とにかく分かった事は「デモクルは動力部に接続されると人型を形成しようとする」「接続部には特殊な力場が形成されており、これが機体重量を軽減している」「デモクルを外せば恐らく機体は崩壊する」などの事が分かった。
色々と不明な要素が多く、いつまで機体を維持してくれるのかなどの不安要素はあるが、とにかく機体は完成した。
エルメス・トリスメギストスは史上最大の機兵が完成した事を大々的に発表し国内外から絶大な評価を得た。
なおこの時、エルメスはデモクルの存在を秘匿し機関部には門外不出の錬金術の秘術を用いたと喧伝したそうだ。
このせいで、超巨大機兵は実現可能と信じて同じような物を建造しようとして破産した機兵技師や錬金術師がいたとかいないとか。
なおこの時、エルメスはデモクルの存在を秘匿し機関部には門外不出の錬金術の秘術を用いたと喧伝したそうだ。
このせいで、超巨大機兵は実現可能と信じて同じような物を建造しようとして破産した機兵技師や錬金術師がいたとかいないとか。
ともあれ、この功績を持ってトリスメギストス家は伯爵の貴族位を得た。
構造
この機体のフレーム自体はアーシア人の手によって設計されておりアーケシウスで使われていた物と非常によく似ている。
元々、自力で自立させようとしていたので設計構造は非常に入念に練られており、とても完成度が高い。
元々、自力で自立させようとしていたので設計構造は非常に入念に練られており、とても完成度が高い。
機体の最上層にトリスメギストス家の屋敷があり屋敷の中に操縦室が設けられている。
胴体部は大きな空洞となっており螺旋状に都市が形成されている。
ここでトリスメギストス家の領民が暮らしている。
胴体部の最下層には昇降機が4基取り付けられており、これを用いて出入りをする。
胴体部は大きな空洞となっており螺旋状に都市が形成されている。
ここでトリスメギストス家の領民が暮らしている。
胴体部の最下層には昇降機が4基取り付けられており、これを用いて出入りをする。
機体の外側は軍施設になっており帝国軍が常駐している。
というのも、この機体は非常に大きい為、飛行する魔獣に襲われる事が多々あるのだ。
その為、外壁部には対空魔導砲などを配備して魔獣を迎撃している。
都市の上部には監視気球の発着場があり、定期的に気球を飛ばす事で魔獣の襲撃を事前に察知している。
というのも、この機体は非常に大きい為、飛行する魔獣に襲われる事が多々あるのだ。
その為、外壁部には対空魔導砲などを配備して魔獣を迎撃している。
都市の上部には監視気球の発着場があり、定期的に気球を飛ばす事で魔獣の襲撃を事前に察知している。
機体の背面には風力発電施設と直結した空調設備が搭載されている。
これは科学技術で出来ており、今となってはロストテクノロジーの一つである。
実は長い歴史の中で何度か故障している。
その際、機体内部は蒸し風呂のような暑さになったという。
故障時は遠方からリュトフ族の技師を呼び寄せて修理したそうな。
これは科学技術で出来ており、今となってはロストテクノロジーの一つである。
実は長い歴史の中で何度か故障している。
その際、機体内部は蒸し風呂のような暑さになったという。
故障時は遠方からリュトフ族の技師を呼び寄せて修理したそうな。
現代におけるデモクロン・オーラム・マグヌス
錬金術の名家トリスメギストス家の所領として知られている。
実は聖華暦550年代に精霊機である事はバレてしまっている。
従機オラムを開発した際に査察に来ていた帝国軍によってデモクルの存在が知られてしまったのだ。
とは言え、400年以上昔の嘘の責任を取らせるのも不毛だという判断になり、オラムで得た利益の20%を帝国軍に寄付するという罰則程度で済まされた。
それに精霊機であろうと、これ程の建造物を作り上げる事が偉業であるのは変わりない。
トリスメギストス家はなんとか権威の失墜を免れた。
実は聖華暦550年代に精霊機である事はバレてしまっている。
従機オラムを開発した際に査察に来ていた帝国軍によってデモクルの存在が知られてしまったのだ。
とは言え、400年以上昔の嘘の責任を取らせるのも不毛だという判断になり、オラムで得た利益の20%を帝国軍に寄付するという罰則程度で済まされた。
それに精霊機であろうと、これ程の建造物を作り上げる事が偉業であるのは変わりない。
トリスメギストス家はなんとか権威の失墜を免れた。
現在では帝国の錬金術師たちの拠点の一つとなっており、機体内部には錬金関連の施設が充実している。
また、この機体は1年を掛けて時計回りに帝国領土を廻るため、交易都市としての側面も持つ。
物流拠点として交易商たちも商会などを内部に設置している。
また、この機体は1年を掛けて時計回りに帝国領土を廻るため、交易都市としての側面も持つ。
物流拠点として交易商たちも商会などを内部に設置している。
帝国臣民には「移動都市デモクロン」の呼び名で親しまれており、デモクロンが都市を訪れた際は歓迎の祭りを開く都市まで存在する。
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