錬金塗料ティーヴァ
[解説]
聖華暦200年代初頭、科学技術忌避によってそれまで使用されてきた合成樹脂系塗料も、その煽りを受けて使用できなくなった。
色を出す為の顔料はともかく、塗膜を形成する樹脂、顔料と樹脂を溶かし込む溶剤、塗膜の固着を促進させる硬化剤は科学技術の産物だったからだ。
そこで代替となる物質を創り出す為、錬金術を用いた研究が行われた。
まず溶剤に関しては、魔素液化触媒を用いる事で比較的容易に解決したのだが、多くの錬金術師が開発に携わっていたにも関わらず、樹脂と硬化剤の開発は困難を極めた。
自然界に存在する天然樹脂では生産性が全く足りず、かと言って合成樹脂は使えない、代替物質の候補も見つからない、八方塞がりの状態が一年近く続く事となる。
色を出す為の顔料はともかく、塗膜を形成する樹脂、顔料と樹脂を溶かし込む溶剤、塗膜の固着を促進させる硬化剤は科学技術の産物だったからだ。
そこで代替となる物質を創り出す為、錬金術を用いた研究が行われた。
まず溶剤に関しては、魔素液化触媒を用いる事で比較的容易に解決したのだが、多くの錬金術師が開発に携わっていたにも関わらず、樹脂と硬化剤の開発は困難を極めた。
自然界に存在する天然樹脂では生産性が全く足りず、かと言って合成樹脂は使えない、代替物質の候補も見つからない、八方塞がりの状態が一年近く続く事となる。
しかし、ブレイクスルーは突然にやって来た。
ある錬金術師が熱で劣化した少量のブランジエッジを魔素液化触媒に誤って落としたのだ。
劣化したブランジエッジは魔素液化触媒に簡単に溶け、樹脂によく似た性質を示し、エーテルを流すと硬化した事で、新塗料の研究は一気に進んだのだ。
そして研究の結果、劣化ブランジエッジと魔素液化触媒の混合率は1:40が理想的と結論付けた。
ある錬金術師が熱で劣化した少量のブランジエッジを魔素液化触媒に誤って落としたのだ。
劣化したブランジエッジは魔素液化触媒に簡単に溶け、樹脂によく似た性質を示し、エーテルを流すと硬化した事で、新塗料の研究は一気に進んだのだ。
そして研究の結果、劣化ブランジエッジと魔素液化触媒の混合率は1:40が理想的と結論付けた。
こうして、合成樹脂塗料に替わる塗料として完成した訳であるが、非常に大きな欠点を抱えていたのである。
言うまでもなく原料にブランジエッジを使用している為、価格が凄まじく高価になってしまったのだ。
この為、この新塗料は一般庶民にはとても手が出るような代物ではなくなり、機兵の塗装にのみ使われる様になった。
言うまでもなく原料にブランジエッジを使用している為、価格が凄まじく高価になってしまったのだ。
この為、この新塗料は一般庶民にはとても手が出るような代物ではなくなり、機兵の塗装にのみ使われる様になった。
時代が進み、生産技術が向上してからは絵画の絵具としても用いられるようになるが、それでも高価であり、貴族か資産家くらいでしか買えない嗜好品だった。