公安特務隊
[解説]
帝国軍から派生した公安組織。
聖華暦800年代においては、それぞれ取り締まりの対象、組織としての機能ごとに、6つの部門に分割されており、それぞれ簡易な戦闘力を持った警察組織として独立した組織となっている。
聖華暦800年代においては、それぞれ取り締まりの対象、組織としての機能ごとに、6つの部門に分割されており、それぞれ簡易な戦闘力を持った警察組織として独立した組織となっている。
[6部門]
公安第1特務部隊
公安特務隊の中心的な組織で、国内犯罪全般を扱う。
組織としては最も大きいものの保有する独自戦力は比較的小さく、警察組織としての側面が強い。
このほか、一般市民の保有する従機や機装兵の使用者登録や駐機場使用許可証の交付なども担当している。
公安特務隊の中心的な組織で、国内犯罪全般を扱う。
組織としては最も大きいものの保有する独自戦力は比較的小さく、警察組織としての側面が強い。
このほか、一般市民の保有する従機や機装兵の使用者登録や駐機場使用許可証の交付なども担当している。
公安第3特務部隊
公安特務隊の中で、科学技術に関する取り締まりを専門に行う部門。
取り締まりのため、特例的に科学技術に関する知識習得を許可されており、国内への科学技術規制や科学技術を用いた犯罪の取り締まりの他、国内で見つかるオーパーツ及び一部のアーティファクトの調査及び管理も担当している。
公安特務隊の中で、科学技術に関する取り締まりを専門に行う部門。
取り締まりのため、特例的に科学技術に関する知識習得を許可されており、国内への科学技術規制や科学技術を用いた犯罪の取り締まりの他、国内で見つかるオーパーツ及び一部のアーティファクトの調査及び管理も担当している。
公安第4特務部隊
公安特務隊の中で、麻薬犯罪の取り締まりに特化した部門。
国内での禁止薬物の製造、販売の取り締まり、及び禁止薬物の原料となる幻覚性植物等の栽培の取り締まりを行っているほか、研究目的や医療目的、魔道薬学での使用のための特定薬物取扱許可証の取得試験の運営及び許可証の交付業務も行なっている。
公安特務隊の中で、麻薬犯罪の取り締まりに特化した部門。
国内での禁止薬物の製造、販売の取り締まり、及び禁止薬物の原料となる幻覚性植物等の栽培の取り締まりを行っているほか、研究目的や医療目的、魔道薬学での使用のための特定薬物取扱許可証の取得試験の運営及び許可証の交付業務も行なっている。
公安第5特務部隊
ここまでの1〜4特とはその成り立ちや指揮系統が異なる組織で、アーティファクト及び強力な魔導器類に関する事故や事件、事象への対応、回収を行っている。
基本的に聖華の園から供出された魔術師を中心とする戦力のみで構成されており、指揮系統も他の公安特務隊から完全に独立した組織である。
ここまでの1〜4特とはその成り立ちや指揮系統が異なる組織で、アーティファクト及び強力な魔導器類に関する事故や事件、事象への対応、回収を行っている。
基本的に聖華の園から供出された魔術師を中心とする戦力のみで構成されており、指揮系統も他の公安特務隊から完全に独立した組織である。
公安第6特務部隊
5特と同じく、1〜4特までとはその成り立ち、指揮系統が異なる組織で、魔族による事件の解決及び、魔族の討伐を担当している。
皇帝直轄の暗黒騎士数名とそれをサポートする魔術師や軍人という構成であり、警察組織というよりは聖王国の執行者のような対魔族専門の戦闘部隊という側面が強い。
公安特務隊の中では最も小規模な編成ではあるものの、唯一正式に暗黒騎士を戦力として擁しており、戦力としては最大といえる。
また、こちらも5特と同じく、指揮系統は他の公安特務隊から完全に独立している。
5特と同じく、1〜4特までとはその成り立ち、指揮系統が異なる組織で、魔族による事件の解決及び、魔族の討伐を担当している。
皇帝直轄の暗黒騎士数名とそれをサポートする魔術師や軍人という構成であり、警察組織というよりは聖王国の執行者のような対魔族専門の戦闘部隊という側面が強い。
公安特務隊の中では最も小規模な編成ではあるものの、唯一正式に暗黒騎士を戦力として擁しており、戦力としては最大といえる。
また、こちらも5特と同じく、指揮系統は他の公安特務隊から完全に独立している。
[略歴]
アルカディア帝国建国期においてまず組織されたのは国内の治安維持を行うための警察組織、公安第1特務部隊であった。
ただし、この時点においての1特は、残る2〜4特の全てを内包したものであり、2〜4特の原型となった組織はそれぞれ内部の管轄として存在しているに過ぎなかった。
ただし、この時点においての1特は、残る2〜4特の全てを内包したものであり、2〜4特の原型となった組織はそれぞれ内部の管轄として存在しているに過ぎなかった。
その後、聖華暦200年代に入ると、反皇帝、反支配主義を掲げる〝教団〟が、出現。
支配階級を対象とした暗殺などの破壊工作を行う〝教団〟への対応のため、1特から公安警察対応部隊が独立する形で公安第2特務部隊が結成される。
支配階級を対象とした暗殺などの破壊工作を行う〝教団〟への対応のため、1特から公安警察対応部隊が独立する形で公安第2特務部隊が結成される。
次に大きく組織が再編される要因となったのは、聖華暦717年の大貴族ラシック・フォン・シュヴァーケリン侯爵の武装蜂起とそれに伴うシリウス戦役の勃発である。
これにより、帝国国内において科学技術の研究及び使用の危険性が改めて注目され、これに伴い、旧来1特の1部門に過ぎなかった科学技術専門の摘発部隊は公安第3特務部隊として独立することとなる。
また、同時に1特内の組織再編が行われ、科学技術と同様に取り締まりに専門的な知識を必要とする麻薬犯罪対応部隊も、公安第4特務部隊として独立することとなった。
これにより、帝国国内において科学技術の研究及び使用の危険性が改めて注目され、これに伴い、旧来1特の1部門に過ぎなかった科学技術専門の摘発部隊は公安第3特務部隊として独立することとなる。
また、同時に1特内の組織再編が行われ、科学技術と同様に取り締まりに専門的な知識を必要とする麻薬犯罪対応部隊も、公安第4特務部隊として独立することとなった。
また、同時期、聖華の園に所属するアーティファクト捜索部隊と暗黒騎士を含む皇帝直属の対魔族戦闘部隊が相次いで『公安特務隊再編に伴う戦力の供出』という名目で編入されており、それぞれ公安第5特務部隊、公安第6特務部隊として編成されている。
[5特、6特編成の裏話]
聖華暦700年代の大規模な公安特務隊の再編の中、それぞれ聖華の園所属のアーティファクト捜索回収部隊と暗黒騎士を含む皇帝直属の対魔族戦闘部隊が公安特務隊に配属、それぞれ5特、6特が編成されることとなった。
これは表向き『公安特務隊再編に伴う戦力の供出』という名目での編入、編成であったが、これは必ずしも真実を説明しているとはいえない。
これは表向き『公安特務隊再編に伴う戦力の供出』という名目での編入、編成であったが、これは必ずしも真実を説明しているとはいえない。
実はこの編入は、5特、6特の元となったそれぞれの部隊に対して独自の指揮系統は維持しながらも「表向きの公的な立場」を与えることで、その超法規的な立場を整理し「現場レベルにおける指揮系統の混乱回避」を実現するために行われたものなのだ。
ここからはそれぞれ、5特、6特について編入に至るまでの略歴を説明しよう。
この部隊の起源は、古くは六竜戦役にまで遡る。
帝位を捨て、帝国をさったデューカリオン・コーバックに従い共に帝国を離れた輝ける至極によって天空都市・仙華から持ち去られた大量の魔道器、宝物、魔導書類。この穴埋めをなんとしてでも為そうという聖華の園が再編、強化しようとしていたのがこのアーティファクト捜索回収部隊なのだ。
しかし、その目論みは組織分裂の混乱と、人魔大戦の勃発により一時凍結を余儀なくされてしまう。
結局、この計画が再び始動するのは、人魔大戦終結後となってしまったのだ。
帝位を捨て、帝国をさったデューカリオン・コーバックに従い共に帝国を離れた輝ける至極によって天空都市・仙華から持ち去られた大量の魔道器、宝物、魔導書類。この穴埋めをなんとしてでも為そうという聖華の園が再編、強化しようとしていたのがこのアーティファクト捜索回収部隊なのだ。
しかし、その目論みは組織分裂の混乱と、人魔大戦の勃発により一時凍結を余儀なくされてしまう。
結局、この計画が再び始動するのは、人魔大戦終結後となってしまったのだ。
ただ、人魔大戦は甚大な被害と共にさまざまな影響を人類陣営に与えることにはなったが、同時に聖華の園と輝ける至極の関係改善にも良い影響ももたらすことになる。
人類にとって共通の脅威に立ち向かうため、デューカリオンが旗を振る形となり、聖華の園と輝ける至極の間で和解が図られたのだ。
人類にとって共通の脅威に立ち向かうため、デューカリオンが旗を振る形となり、聖華の園と輝ける至極の間で和解が図られたのだ。
しかし、この和解により、失われた魔導書類の回復を実現できたことで、改めて始動されたアーティファクト捜索回収部隊の立て直しを兼ねた再編、強化計画はそれまでの、手段を選ばないような焦りが前面に出た物ではなく、より理性的な物となる。
つまるところ、聖華の園には「手段を選ぶ余裕」が生まれたのだ。
つまるところ、聖華の園には「手段を選ぶ余裕」が生まれたのだ。
ただ、こうして再編された部隊はこの時点においてはあくまで公式には存在しない、裏の組織という扱いであったため、公式にアーティファクト回収作業の際、現場に居合わせた1特の捜査員などとの衝突や場合によっては「アーティファクトを用いて国家転覆を狙うテロリスト」に誤認され2特に追跡されるという事態も発生していた。
この状況に変化が起こるのは聖華暦700年代の公安特務隊再編の時である。
時の宰相より「聖華の園がアーティファクトや強力な魔導器を円滑に回収することは国益に繋がる」との進言を受けた当時の皇帝が、それを許可。
皇帝の鶴の一声によって、指揮系統は聖華の園に残したまま、表向きの立場として公安特務隊内のアーティファクト対応部門として公安第5特務部隊が用意され、晴れて、公的な立場を持って他の公安特務隊や軍部との衝突を避けつつ、円滑にアーティファクトを回収することができるようになったのだ。
時の宰相より「聖華の園がアーティファクトや強力な魔導器を円滑に回収することは国益に繋がる」との進言を受けた当時の皇帝が、それを許可。
皇帝の鶴の一声によって、指揮系統は聖華の園に残したまま、表向きの立場として公安特務隊内のアーティファクト対応部門として公安第5特務部隊が用意され、晴れて、公的な立場を持って他の公安特務隊や軍部との衝突を避けつつ、円滑にアーティファクトを回収することができるようになったのだ。
これが5特編成の本来の経緯である。
続いて、6特こと公安第6特務部隊の設立経緯について。
この部隊の元となったのは、聖華暦478年、人魔大戦.終結の年に行われた帝国軍の再編で新設された帝国内に残留する魔族残党の摘発と対処を目的とした部隊、魔族討伐隊である。
設立当初、この部隊は帝国軍人のみで編成されていた為、強力な魔族相手では後れを取り、目標を逃がしてしまうことや場合によっては部隊に大きな被害を出してしまう事態もしばしば発生していた。
設立当初、この部隊は帝国軍人のみで編成されていた為、強力な魔族相手では後れを取り、目標を逃がしてしまうことや場合によっては部隊に大きな被害を出してしまう事態もしばしば発生していた。
この状況を改善するため聖華暦485年、当時の皇帝の勅命により暗黒騎士4名とその弟子達を派遣。4名の暗黒騎士を指揮官兼部隊の中核戦力として部隊を再編。さらに皇帝は聖華の園から対魔族戦闘に秀でた魔術師を抽出し、これも部隊に配属させる。
これらの再編計画により、魔族討伐隊の魔族への対処は格段に効率化されることとなった。つまり、戦闘の中核となる暗黒騎士とそれをサポートする帝国軍人及び魔術師によって構成されるという現在の6特の基本編成はこの時代に確立されたものなのである。
これらの再編計画により、魔族討伐隊の魔族への対処は格段に効率化されることとなった。つまり、戦闘の中核となる暗黒騎士とそれをサポートする帝国軍人及び魔術師によって構成されるという現在の6特の基本編成はこの時代に確立されたものなのである。
しかし、この時点では組織としての弱点もまた抱えることになった。
暗黒騎士、そして聖華の園所属の魔術師達という帝国内でも特筆すべき戦力が集中している上で、どちらも帝国軍を飛び越えて直接皇帝に繋がるという指揮系統であるため、強大な戦力を持った部隊が、自由な裁量で捜査を行えるという権力も持ち合わせるという特異な立ち位置を持つことになってしまったのだ。
そのため、どうしても動く場合には現地組織の頭を越える形での活動となってしまい、現場レベルでの指揮系統の混乱や政治的な軋轢をうみかねず、表立って動きにくくなってしまったのである。
暗黒騎士、そして聖華の園所属の魔術師達という帝国内でも特筆すべき戦力が集中している上で、どちらも帝国軍を飛び越えて直接皇帝に繋がるという指揮系統であるため、強大な戦力を持った部隊が、自由な裁量で捜査を行えるという権力も持ち合わせるという特異な立ち位置を持つことになってしまったのだ。
そのため、どうしても動く場合には現地組織の頭を越える形での活動となってしまい、現場レベルでの指揮系統の混乱や政治的な軋轢をうみかねず、表立って動きにくくなってしまったのである。
この指揮系統のもつれが改善されることになるのは聖華暦700年代の公安特務隊再編の時である。
これを好機とみた時の宰相が当時の皇帝に進言、皇帝直属として指揮系統が完全に独立してしまっていた魔族討伐隊に皇帝直属の指揮系統は残したまま、公安第6特務部隊という名称と帝国軍公安特務隊という帝国軍内での表向きの立場を与えたのだ。
これを好機とみた時の宰相が当時の皇帝に進言、皇帝直属として指揮系統が完全に独立してしまっていた魔族討伐隊に皇帝直属の指揮系統は残したまま、公安第6特務部隊という名称と帝国軍公安特務隊という帝国軍内での表向きの立場を与えたのだ。
これにより、現場レベル指揮系統の混乱解消と政治的軋轢の回避が実現されることとなったのだ。
なお、余談ではあるが、5特、6特設立の立役者となったこの当時の宰相であるが、その出自など身元に関する歴史的資料がほとんど残っておらず、一部の歴史家からはその存在を疑問視されている存在でもある。
つまり、当時の皇帝が、必要な部隊再編はこなしつつも、周囲には宰相の提案を「よきにはからえ」と通すだけのお飾りの無能であるとの印象を与えるために作り出した架空の存在なのではないか、という説があるのだ。
つまり、当時の皇帝が、必要な部隊再編はこなしつつも、周囲には宰相の提案を「よきにはからえ」と通すだけのお飾りの無能であるとの印象を与えるために作り出した架空の存在なのではないか、という説があるのだ。
この真実がどうであったのかについては、今となっては確かめる術はないのではあるが。