エーテル乱流
[解説]
多数の魔導炉が近隣領域内で稼働する事により、発生するエーテルの渦動乱流。これの存在は、聖華暦以前の旧大戦期には既に、多数の幻装兵が軍団を組んで行動した事で、当時から知られている。
このエーテル乱流により、魔導工学による通信やセンサーなどはその機能を乱され、効果を発揮できなくなる。またある程度以上に強いエーテル乱流は、光魔法や暗黒魔法以外の魔法行使に悪影響を与える。特に誘導系の魔法はもろに影響を受け、せいぜいが術者の視界内での誘導が精々となる。それ以上の距離をエーテル乱流下で攻撃する場合、多数の術者による面制圧しか無くなるのだ。
このエーテル乱流により、魔導工学による通信やセンサーなどはその機能を乱され、効果を発揮できなくなる。またある程度以上に強いエーテル乱流は、光魔法や暗黒魔法以外の魔法行使に悪影響を与える。特に誘導系の魔法はもろに影響を受け、せいぜいが術者の視界内での誘導が精々となる。それ以上の距離をエーテル乱流下で攻撃する場合、多数の術者による面制圧しか無くなるのだ。
ことに艦船搭載用多重炉心大型魔導炉が多数集まった場合のエーテル乱流はあまりに酷く、聖華暦830年代の技術力に於いてもこれを解決はできていない。以下に、多数の艦船による艦隊戦時のエーテル乱流の効果について、述べる。
多数の艦船搭載用多重炉心大型魔導炉によるエーテル乱流の影響(艦サイズであり、機動揚陸艇は含まず)
- 小規模会戦(敵味方双方で合計2~4隻):艦に搭載されたマギア・シーカー形式エーテル索敵機は、ほぼ影響なし。機兵⇔艦の通信も可能。フェアリーを搭載した、誘導タイプの雷槍『妖精弾』は、艦からの指示を受け取る事で完全に効果を発揮し、高精度の誘導性能を発揮。
- 中規模会戦(敵味方双方で合計5~12隻):艦に搭載のマギア・シーカー形式エーテル索敵機ですらも、若干の障害を受ける。広域熱源探知機(エーテル索敵機よりかなり範囲や精度は落ちる)を併用する必要あり。機兵→艦の通信は不能。艦→機兵の通信は可能。『妖精弾』はときどき通信障害が起きるため、誘導性能は低下する。
- 大規模会戦(敵味方双方で合計13隻~99隻):艦のエーテル索敵機、広域熱源探知機も完全に使用不能。旧来の方式の砲戦になる。通信も、完全に不能。このため指示は、旗艦からの手旗信号や信号弾による指示や、機兵のスフィアにあらかじめ記録されていた作戦案により行動する。行動の柔軟性は大きく損なわれる。『妖精弾』は通信不能であるため、あらかじめフェアリーにプログラミングされていた目標に向けて飛ぶだけになる。個人の魔法についても、悪影響が出る。
- 超大規模会戦(敵味方双方で合計100隻以上):基本的には大規模会戦に準ずるが、『妖精弾』はフェアリーが作動不良を起こす可能性がある。また機兵などで特殊な防護なしでフェアリーを操縦系に使っている場合、操縦系がハングアップする可能性がある。ただしこれほどの大会戦はめったにない。これだけのエーテル乱流は発生した事があまり無く、個人の魔法に対する悪影響は存在するはずだが、実際のデータは無い。