草木(そうぼく)精霊 シッタァ
世界に存在する、植物(魔界の苔などを除く)の集合意識とリンクする、世界規模の強力な精霊。虚空戦争で大きな傷を負って、一時期弱体化するものの、他の精霊と違って世界全体に繁茂する植物とのリンクがあるという面から、早急に復活を遂げる。
その性質は、善でも悪でもなく中立。というか、善悪の意識は無いかも知れない。知性はあるのだが、行動原理は世界自体の調律であり、善行や悪行などにはほとんど興味は無い模様。よくも悪くも植物的である。
シッタァは、全ての植物の周辺に満遍なく存在し、しかしてどこかに実体を持って出現するという事は無い。何処にも存在し、しかして何処にも存在しない、という摩訶不思議な精霊である。
その性質は、善でも悪でもなく中立。というか、善悪の意識は無いかも知れない。知性はあるのだが、行動原理は世界自体の調律であり、善行や悪行などにはほとんど興味は無い模様。よくも悪くも植物的である。
シッタァは、全ての植物の周辺に満遍なく存在し、しかしてどこかに実体を持って出現するという事は無い。何処にも存在し、しかして何処にも存在しない、という摩訶不思議な精霊である。
だがしかし、この精霊は植物の統括者ではあるのだが、だからと言って植物の側のみに立つ存在では無い。仮に大規模災害や乱開発によって大きく植物の植生が失われる事があったとしても、それが『自然の営み』であるとして基本的に無視するのだ。あくまでその行動原理は、世界自体の調律なのである。
無論、限度はある。惑星全土レベルで植物相が絶滅しうる危機に陥ったのならば、当然シッタァはその阻止に動く。おそらくは大陸レベルでその様な事象が起きそうな場合も、動くだろう。一国レベルだと多少怪しいが、それが大陸レベルの事象につながる恐れがあれば動く可能性は高い。
無論、限度はある。惑星全土レベルで植物相が絶滅しうる危機に陥ったのならば、当然シッタァはその阻止に動く。おそらくは大陸レベルでその様な事象が起きそうな場合も、動くだろう。一国レベルだと多少怪しいが、それが大陸レベルの事象につながる恐れがあれば動く可能性は高い。
ちなみに同じ植物系列の精霊に、『エント』や『シュブ=ニグラス』が存在する。これらの存在に対しては、シッタァは基本的に共生生物として見ている。象の背に乗って寄生虫を食べる『ウシツツキ』などの小鳥を思えばよいだろう。
シッタァから見た観点では、『エント』や『シュブ=ニグラス』が善であれ悪であれ関係は無いのだ。善性であっても悪性であっても、あくまで『自然の営み』レベルであるならば許容というか、無視して好きなようにさせるだけである。
ただし『シュブ=ニグラス』の一部が苗木として悪漢(仮に悪漢と呼んでいるが、当人には悪意は無かった可能性が高い)に育てられて暴走個体となった事例がある。このときシッタァはこの変異『シュブ=ニグラス』の個体を、自身が管理する世界規模植物ネットワークのリンクから強制排除している。この個体があくまで暴走個体であり、しかも神霊とすら戦い得る戦闘能力を備えてしまったが故の措置だ。
シッタァから見た観点では、『エント』や『シュブ=ニグラス』が善であれ悪であれ関係は無いのだ。善性であっても悪性であっても、あくまで『自然の営み』レベルであるならば許容というか、無視して好きなようにさせるだけである。
ただし『シュブ=ニグラス』の一部が苗木として悪漢(仮に悪漢と呼んでいるが、当人には悪意は無かった可能性が高い)に育てられて暴走個体となった事例がある。このときシッタァはこの変異『シュブ=ニグラス』の個体を、自身が管理する世界規模植物ネットワークのリンクから強制排除している。この個体があくまで暴走個体であり、しかも神霊とすら戦い得る戦闘能力を備えてしまったが故の措置だ。
元々シッタァは、十聖天は土の守門たる『ユグドラシル』の配下というか、固有の独立した意志を持った道具(ツール)というか、その様な存在であった。もともとの役割は『ユグドラシル』の指示の元、世界の調律のために全ての植物の働きを強めたり弱めたりの制御を行う事であった。
まあ『ユグドラシル』の性格が善性に偏り過ぎており、天然な一面を持っていたためなのか、シッタァはもとより高度な自律性を保っている。『ユグドラシル』の善性が行き過ぎて逆に世界の均衡を崩す危惧がある場合などそれに異を唱えたり、あるいはその指示に反しない範囲で意図的に行いに緩急をつけ、制御する事もあったのだ。
まあ『ユグドラシル』の性格が善性に偏り過ぎており、天然な一面を持っていたためなのか、シッタァはもとより高度な自律性を保っている。『ユグドラシル』の善性が行き過ぎて逆に世界の均衡を崩す危惧がある場合などそれに異を唱えたり、あるいはその指示に反しない範囲で意図的に行いに緩急をつけ、制御する事もあったのだ。
しかしながら『ユグドラシル』が、虚空戦争の折に暴走した世界樹との同化を果たしてそれを制御した際に、シッタァはほぼ完全な独立権を委ねられている。『ユグドラシル』がそこまでこの精霊を信頼していた証とも言えるし、自身がどうなるか分からなかった『ユグドラシル』側の覚悟とも考えられるだろう。
結果的に『ユグドラシル』が世界樹の管理者という立場に落ち着いた後も、その独立権は与えられたままである。シッタァの側から返上されるという事も無い。まあ返上する事にもしない事にも、なんらシッタァが意味を見出していないだけとも言えるが。あくまで植物的な反応なのである。
結果的に『ユグドラシル』が世界樹の管理者という立場に落ち着いた後も、その独立権は与えられたままである。シッタァの側から返上されるという事も無い。まあ返上する事にもしない事にも、なんらシッタァが意味を見出していないだけとも言えるが。あくまで植物的な反応なのである。
ちなみに独立権を委ねられたとは言え、『ユグドラシル』からの命令権も未だ生きてはいる。この命令権を魔法的に模倣する事で、シッタァに対し人間からの請願を届ける儀式魔法が存在している。土属性の魔素により植物を触媒にして行うこの儀式魔法は、『土』の単独属性魔法としては最上級の術であり、『聖華の園』『聖拝機関』『輝ける至極』に絶対的な部外秘の奥義として扱われている。
この儀式魔法を用いたシッタァへの請願は、人間側からすれば『お願い』のつもりであるが、その実『ユグドラシル』からの命令を騙っているも同然の所業である。だが寛容な『ユグドラシル』は目を瞑っている(これは、この儀式魔法を使うときは基本かなり切羽詰まった状況である事が、理由として挙げられる)し、シッタァの側でも独立権により拒絶する事はできるのだが基本は機械的というか植物的というか、素直にその請願を通す。
この儀式魔法を用いたシッタァへの請願は、人間側からすれば『お願い』のつもりであるが、その実『ユグドラシル』からの命令を騙っているも同然の所業である。だが寛容な『ユグドラシル』は目を瞑っている(これは、この儀式魔法を使うときは基本かなり切羽詰まった状況である事が、理由として挙げられる)し、シッタァの側でも独立権により拒絶する事はできるのだが基本は機械的というか植物的というか、素直にその請願を通す。
なお、世界樹はシッタァによる植物ネットワークからは半独立している。世界樹そのものはシッタァの影響下に無いが、世界樹側からはネットワークとクライアント端末の様な形でのアクセスが可能なのだ。これは当然のことであるが、世界樹に『ユグドラシル』が同化しているが故である。シッタァはやはり『ユグドラシル』と世界樹を特別扱いしているのだ。