聖歌システム
[解説]
ソキウスが魔導工学にて研究開発を行っている専用の双発魔導炉とその同調制御ユニット、機体制御用人格AIをセットとした新基軸の機兵強化システムである。
本来的にはLCEに制御された第5期LEVを魔導工学によって機兵で再現することを目指したもので、実質的にはAI搭載型精霊機+αとなる。
本来的にはLCEに制御された第5期LEVを魔導工学によって機兵で再現することを目指したもので、実質的にはAI搭載型精霊機+αとなる。
だが聖歌システムで使用される魔導炉は、安全装置というべきエーテル出力抑制のルーンを削減し、エーテル出力を上昇させている。
これは本来ならば大事故を引き起こしかねない危険な行為に他ならなかった。
そこを丹念に精査、検証を重ね、魔導炉がギリギリ自壊しないというレベルでの高出力化には成功した。
あくまでもギリギリで、であり、ほんの少しのきっかけで自爆する危険性をはらんだ、ある意味では欠陥品であるが。
これは本来ならば大事故を引き起こしかねない危険な行為に他ならなかった。
そこを丹念に精査、検証を重ね、魔導炉がギリギリ自壊しないというレベルでの高出力化には成功した。
あくまでもギリギリで、であり、ほんの少しのきっかけで自爆する危険性をはらんだ、ある意味では欠陥品であるが。
さらにそれを双発で使用するとなるとまた話が変わってくる。
どれだけ丹念に調整を加えたところで二つの魔導炉の微妙な出力差やクセを抑えきる事は出来ず、この微妙な出力差は魔法的なノイズとなって出力バランスを崩し、不安定になるならまだしも、溢れた高出力エーテルが暴走暴発する原因となる。
どれだけ丹念に調整を加えたところで二つの魔導炉の微妙な出力差やクセを抑えきる事は出来ず、この微妙な出力差は魔法的なノイズとなって出力バランスを崩し、不安定になるならまだしも、溢れた高出力エーテルが暴走暴発する原因となる。
そこで、この問題を解決する為、魔導炉の調律を行う制御装置として『ディーヴァ』という存在を開発した。
ディーヴァとは、魔導的に調整を加えられた人間のことである。
このディーヴァが操手と共に機兵に乗り込み、魔導炉二つを複合魔法の要領で完全同調制御することにより、エーテリック・アクセラレーター搭載型魔導炉を大きく上回るほどのエーテルの高出力化と安定化を可能とする。
ディーヴァとは、魔導的に調整を加えられた人間のことである。
このディーヴァが操手と共に機兵に乗り込み、魔導炉二つを複合魔法の要領で完全同調制御することにより、エーテリック・アクセラレーター搭載型魔導炉を大きく上回るほどのエーテルの高出力化と安定化を可能とする。
これによって聖歌システム搭載機兵は瞬間的ながら幻装兵にも匹敵、あるいは凌駕するほどの高いエーテル出力を叩き出す。
この高出力のエーテルを魔法に転用した場合、下位魔法ですら上位魔法に余裕で匹敵するほどのとんでもないものとなる。
この高出力のエーテルを魔法に転用した場合、下位魔法ですら上位魔法に余裕で匹敵するほどのとんでもないものとなる。
もちろん機体そのものに掛かる負荷も尋常では無い為、搭載機兵にも相応の強化が必要なのは言うまでもない。
問題点
これだけ聞けば、聖歌システムは多少の問題はあっても極めて有用なものと思えるかもしれない。
けれども今一度思い出して欲しい、ディーヴァが魔導的に『調律を加えられた人間』だという事を。
けれども今一度思い出して欲しい、ディーヴァが魔導的に『調律を加えられた人間』だという事を。
その為に、非人道的な処置が必要となってしまうのだ。
もちろん、ソキウスでの研究開発では被験者の合意のもとにディーヴァとしての調律を行なっている。
もちろん、ソキウスでの研究開発では被験者の合意のもとにディーヴァとしての調律を行なっている。
もしもこの施術を無理に行った場合、体質的に魔素の消耗が激しくなり、魔力切れを起こしやすい身体となってしまう。
それだけでは無く、魔素不足が長引けば末端の毛細血管から壊死を始め、身体が崩壊を起こすという、命の危険すら含んでいるのだ。
それだけでは無く、魔素不足が長引けば末端の毛細血管から壊死を始め、身体が崩壊を起こすという、命の危険すら含んでいるのだ。
故に、この技術の取り扱いは慎重かつ繊細に行わなければならない。
決して濫用などしてはいけないのだ。
決して濫用などしてはいけないのだ。
聖歌システム運用時のディーヴァとLCEでの違い
聖歌システムの同調制御をディーヴァではなくLCEで行った場合、どういった違いがあるかをここで説明しておく。
ディーヴァはLCEとは違い、もともと人間である。
その為、感情の起伏や操手との信頼関係によってその能力が著しく左右されてしまう。
例えば恋人同士、無二の親友、相棒などと呼べるような間柄ならば、恐ろしく高いレベルでの同調制御が期待出来る。
反面、お互いに不信感などを持っていたならば、同調制御が上手くいかず、並の機兵以下の出力となる。
その為、感情の起伏や操手との信頼関係によってその能力が著しく左右されてしまう。
例えば恋人同士、無二の親友、相棒などと呼べるような間柄ならば、恐ろしく高いレベルでの同調制御が期待出来る。
反面、お互いに不信感などを持っていたならば、同調制御が上手くいかず、並の機兵以下の出力となる。
かえってLCEならば、そのような感情的な問題をほぼクリアし、非常に安定した同調制御が可能となる。
ただし安定しているが故に、一発逆転を狙えるような爆発的な高出力化(ほとんど賭けとなるが)は望めなくなる。
ただし安定しているが故に、一発逆転を狙えるような爆発的な高出力化(ほとんど賭けとなるが)は望めなくなる。