スコーチ - 聖華世界 @ wiki

機装兵スコーチ

解説

聖華暦700年代にイオリア社が開発した聖王国の第六世代機兵。
超高出力を持ち、多対一のシチュエーションで敵を圧倒するというコンセプトで設計されている。

本機を形容する言葉として最も適切とされるのは馬鹿力である。
その馬鹿力を現実としている物の一つは専用に開発された魔導炉である。これはパブリック・ガイストに搭載された燃焼型魔導炉を解析、機装兵サイズに改良したものである。これは背部に二基が搭載され、スコーチの名称の由来にもなった。
次に全身に装備されたブラッドグレイルである。大きな物で頭部に2つ、両手両脚胴体にそれぞれ一つずつが装備されており、さらに機体内部にも細かな物が多数装備されている。これによりさらにエーテル出力が向上している。

これらによって得られたスコーチの能力を挙げるとするならば2つ、高い運動性能と近接格闘能力である。
持ち前の馬鹿力によってスコーチの走る速さは軽機兵に追従し、跳躍は並の機装兵の倍近く跳び上がるという。そして大剣を片手で振り回し敵を薙ぎ払い、周囲を爆炎で焼き焦がす。その恐ろしさにスコーチが戦場に現れてからすぐの頃、帝国軍は本機にビーストとコードネームを付けていたという話は有名である。
また機体の出力が上がっていることで上記の運動性能を損なうことなく重装甲を纏う事が出来ており、これは当初より想定している多対一のシチュエーションにおいても効果を発揮する。

しかし高い性能を得るためには必ず何かを引き換えにしなければならないというものであり、このスコーチにもいくつかの致命的かつ大きな欠点がある。
まず一つは生産にコストが掛かるということである。全身にブラッドグレイルを装備し、さらに高い出力を安定して出す為には高品質のそれを用意する必要があり、それには多大な費用が必要である。
次に戦闘中に大きな隙が頻繁に発生するということ。その理由としては高出力故に予備動作が大きくなることに起因する。走るにしろ跳ぶにしろ、その前には大きな力を溜める時間が必要だった。そしてその隙間の時間で致命的な損傷を受けるというケースが多かった。
そして最後には稼働率の低さである。機体の特性上スコーチの全身には凄まじい負荷が掛かることになる。それでも機体が分解することなく帰還出来るのは流石フラタニティ・フレームといったところだろう。しかしそのフラタニティ・フレームでさえ可動部の損耗は激しく定期的な部品交換を必要としている。またブラッドグレイルを酷使し過ぎるが故にその損耗も激しく、これもまた定期的に交換する必要がある。しかし前線ではスコーチに使用される高品質の物を安定して、供給することは難しく、純正の物より低い品質の物を使うケースも存在している。しかしそれでは満足に性能を発揮させる事が出来ず、最悪戦闘もままならないこともある。
そういった原因により前線でのスコーチの稼働率は最悪であり、主に後方や防衛に回されることが多くなっている。

それでも優れたポテンシャルを持っていたことは確かで、後にシューヘンベルク社にてディノやレクス・ディナイド等の派生機や後継機が開発されている。

模型ギャラリー

正面

背面

軽装状態