アクティブ・プロテクション
[解説]
方位限定型魔導障壁が特定方向からの攻撃以外に対してほぼ無力であることは周知の事実であるが、これを都市同盟軍が海賊戦争と百年戦争の二度の戦争で痛感し、その解決策としてロココ設計所が提示したいくつかのプランから正式に採用されたのがこのアクティブ・プロテクションである。
アクティブ・プロテクションは多方向からの攻撃に対して能動的な防御を可能とする回転式の方位限定型魔導障壁発生器であり、擬似的にだが全方位への魔導障壁の展開が可能になっている。
その構造は至ってシンプルであり、横方向の回転軸を中心にアームが伸び、その先端に魔導障壁発生器が保持されているのである。
しかしこの構造には一つ欠点があり、アームで保持しながら攻撃に応じて素早くその方向へ回転させなければならない都合上、装備可能な発生器は軽量な物でなければならなかった。
これにより通常の発生器と比較して低出力化せざるを得なかったが、保持アームにより障壁の展開角度が調整可能になっており、通常の方位限定型と比較して、攻撃に対してより効果的な角度で障壁を展開することが可能となっている。
しかしこの構造には一つ欠点があり、アームで保持しながら攻撃に応じて素早くその方向へ回転させなければならない都合上、装備可能な発生器は軽量な物でなければならなかった。
これにより通常の発生器と比較して低出力化せざるを得なかったが、保持アームにより障壁の展開角度が調整可能になっており、通常の方位限定型と比較して、攻撃に対してより効果的な角度で障壁を展開することが可能となっている。
また低出力の発生器を搭載したため、装置自体にあまり負荷をかけ続けることは好ましくなく、障壁の常時展開を諦め、使用時にのみ短時間障壁を展開するよう設定されている。
結果的に発生器にかかる負荷が極力抑えられたことで装置自体の損耗率も抑えられ、障壁が突破された後も一定時間のクールタイムを挟めば障壁を再展開可能になっている。
結果的に発生器にかかる負荷が極力抑えられたことで装置自体の損耗率も抑えられ、障壁が突破された後も一定時間のクールタイムを挟めば障壁を再展開可能になっている。
だがまだ問題も残されており、擬似的に全方位に魔導障壁を展開可能とはいえ、あくまで方位限定型の障壁であり、一度に二方向からの攻撃には対応出来ない。
そのためにアクティブ・プロテクションを二基搭載するなどあらゆるアプローチで解決が試みられているが、未だ解決策は見つかっていない。
そのためにアクティブ・プロテクションを二基搭載するなどあらゆるアプローチで解決が試みられているが、未だ解決策は見つかっていない。
余談だが800年代にはロココ設計所が一応の小型化に成功し、機兵用のアクティブ・プロテクションとして0.5秒間だけ障壁を展開することの出来る装備も開発され実証試験中である。