涙の女性

月曜の夜なると、とある場所に現れる一人の女性。
彼女はいつも大きな木の前に立ち、そこで静かに涙を流していた。

そこは丁度彼の通う仕事先への通り道にあたり、
そんな彼女を疑問に思いながらも変わらぬ日常を過ごしていた。

とある日。
普段と変わらぬ日常を続ける彼。
今日は小雨が降っていた。
今日は月曜日、丁度彼女の現れる日だ。

見てみぬふりをしつつも、いつしか彼女は彼の意識の中にあった。
しかし雨の日と彼女の現れる日が重なったのは今日が初めてではなかった。
いつも見てみぬ振りを続けていた彼は今日もいつもどおりに通り過ぎていく。
そしていつもどおりに彼女はそこで傘もささず、ただ静かに泣いていた。

帰宅し家に戻った彼だが
前の日、トイレの電球が切れていたことを忘れていた。
あわてて近くの店まで駆け出す彼。

道中、再びあの道を通った。
先ほどより雨が強くなる中で、彼女は変わらずそこにいた。

用事を済まし店を出ると、雨は更に強くなっていた。
急いで来た道を戻っていると、やはり彼女はそこにいた。

大雨の中、びしょ濡れになりながらも佇む彼女。
流石に心配になった彼は
その日、ついに彼女と接触することになった……。



意味ありげーな感じの出会い編。
仮想段階なので「月曜の夜」とかは割りと適当です。
ただ決まった特定の日に定期的に現れ、彼の意識に入るということが重要だったので。
後はストーリー、彼女に関する設定を練り込んで決めていけば
ちょっとした物語として完成するんじゃないかな、というところ。
最終更新:2011年09月28日 13:52