概要
戦闘に至るまでの背景
ストリアールの戦い(実際は軍勢のぶつかりは存在しない「トラップ」との戦いである)において、
ダルスバード艦隊を失った
六界連合軍、その報告は地上残留部隊にも届き、将兵は浮き足立った。
逆に、これまで防戦一方なまま首都まで追い詰められていた
スパルス国、そして、一度は降伏した
ローヴァー国が一気に息を吹き返し、そこに
シャクティアナ帝国から派遣された
ルーイン率いる
覇王将によって
ベレル国の軍勢までもが動き出し、
六界連合軍に対する一大包囲網が敷かれた。
数だけならまだ連合軍の方が多かったが、異国の地で頼りの空中艦隊を失ったという心理的ショックはあまりにも大きく、戦意は消失され、そこに包囲網という追い討ちにより戦う前から連合軍兵士は、どこへ逃げればいいのかだけを考えていた。
両軍の戦力
戦闘経緯
ルーインはまず
ベレル国へ向かい、属国に近い
ベレル国から強引に軍勢を調達すると、その軍勢を自らの手足の如く操り、
スパルス、
ローヴァー軍に包囲されていた連合軍を更なる窮地に陥れた。
ただし彼個人は、指揮官としてより一人の戦士として最前線に赴くことを好んでいたため、軍勢を
ガイ、
ローラルに任せて、自身は
パールから聞き出した、
神座をも倒したという
サヌア個人に興味を持ち、傭兵との一騎打ちに興じた。
「各戦線、独自の判断で敵軍を迎撃せよ、防御に徹すれば勝てる」
本陣から発せされた命令は心細いものであった。
既に士気を失った軍勢に何を命令しても無理であり、最初から撤退ありきで戦っていた連合軍は、各地で防衛に徹するが、徐々に押し込まれていく。
だが
エリシアは、
ラギリアス将軍が指揮する北の
ローヴァー国軍のみ、自国の軍勢を傷つけることを恐れて本気で戦っていないことを看破し、北からの脱出を進言、
サウラは即断で受け入れ、全軍は北へと向かった。
六界連合軍は北へと向かうが、その追撃はあまりにも激しかった。
各部隊は次々と損害を出し、殿軍として僅かな兵と共に踏みとどまった
フローラと
ローザも奮戦して味方の撤退を助けるが力尽き、二人はこの戦いで生死不明となる。
戦いの結末
北へと逃れた連合軍も、その日の夜のうちに次々と脱走する者が相次いだ。
ただ、脱走したところで野垂れ死にか賊になるしかない末路が待っているだけであったこともあり、忠誠というより、先の見えない未来への恐怖からとどまった者も多かった。
最終更新:2024年08月20日 21:21